2/27にご紹介したミツコさんの話題・続きです。
番組を見終わったら、気になった点をメモするのですが、
このメモのことを忘れていました。
それは<ハインリッヒ・クーデンホーフ=カレルギー伯爵>
オーストリア=ハンガリー二重帝国代理公使として来日し、ミツコさんと結婚。
帰国してからも彼女が上流社会できちんと対処していけるよう、教育し、見守り、
7人の子どもに恵まれ、莫大な財産を残してくれた理想的な夫に見えます。
番組で紹介された、そのカレルギー伯爵の三つの信条は、私にとっては新鮮な驚きでした。
それは
①神への愛
②貧民の救済
③妻のミツコを幸せにすること
欧米の人(キリスト教の人?)にとっては、
①と②は当たり前のことなのでしょうか?
日本人で、こういう人は居るのでしょうか?
たしか日野原重明先生は、これに近かったような気がします。
②に関しては、<貧民>というよりは、<さまよえる患者群>でしょうか。
「持てるもの(カレルギー伯爵は富、日野原医師は医療改革?)を独り占めせず、
多くの人のために役立てよう」という精神は素晴らしいと思います。
では私は?
①神様は愛せないです。「愛する」という言葉を使い慣れないだけかもしれません。
日本人は「好きだよ~」とは叫びますが、「愛してる!!」とは言いませんよね。
神様(←万物創生の)に感謝はしています。
私という命を世に送り出し、見守ってくださり、叱咤激励も……
それは両親を含め、私を導いてくれた存在への感謝なのですが、
「愛」なのでしょうか? ずいぶん不遜な態度かもしれませんね。
②に関しては、日野原先生とのレベルの差はありますが、頑張っていると思います。
それは、自力整体という健康法に出逢ったお陰で、
「日本の医療費の増大を抑え、
次世代の人々の経済をメチャクチャにすることなく、将来的に健康な社会を作りたい。
そのために、日々勉強し、分かり易い説法を続ける」
③に関しては、責任感なのでしょうか?
確かにミツコは細く、頼りなく、言葉も喋れないし、貴族社会の常識もないから、
「しっかり守ってあげなくてはいけない」という決心が必要だったことでしょう。
それも、ただ庇護するだけでなく、
自分の死後も彼の地の人々と対等に伍していけるほどの教育をしたのです。
すごい「愛」ですねぇ・・・
そして唐突に思い出すのは「星の王子様」の<我儘なバラへの責任感>です。
王子様は<一度面倒をみると決めた相手(バラ)を死なせてしまったこと>に
自責の念を感じて悩んでいたと思います。
何かの本で、「この状況は作者のSaint-Exupéryと、悪妻の関係に近い」と
読んだことがあります。
今は世界的に離婚率がうなぎ上りで、嫌になったらサッサと分かれる時代のようですが、
カレルギー伯爵には称賛の拍手を送りたいし、
星の王子様には「あんな我儘なバラ、枯れたって自業自得だよ」と言ってあげたいです。