自力整体でいきいき歩き: 狛 雅子

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「ひとり、家で穏やかに死ぬ方法」 川越 厚・著 2015/8

2018-11-23 05:40:15 | 推薦図書


看取りとか介護など、縁起でもない?ような話題が続いています。
が、古希ともなれば、自分や配偶者に突然降ってくるものらしいので、
SFで戦略性、未来、目標が上位に来る私ですから、準備万端です。

それでも、思い通りにはいかないのでしょうが、
私の性格として、「何も考えていなかった~」と、
後悔するのは嫌なのです。

著者・川越氏は医者で、墨田区で在宅ケア「パリアン」を主宰。
独り暮らしのガン患者でも、痛み無く、平穏死ができるよう、
尽力されている方です。

様々なケースが紹介されていますが、
P.226に登場するような、「医療不信、介護拒否」の患者なども居て、
医者に見せる態度はともかく、「看護師には威張っていて命令口調」
最後には、「不安と苛立ちから、連日、深夜に緊急電話」みたいな、
我儘な人も多いようです。

P.229 「あんたらは、『俺が来てほしい時にいつでも来る』と約束したよね!」
と言って、本当に自分の要求が満たされるのか、試すような患者! 
   Tさんならではの、頭脳的かつ厳しい挑戦状を私たちはつきつけられた
   ことになります。深夜の(午前3時)の電話攻勢は、
   その後10日以上にわたって続きました。

パリアンの介護チームは、知恵を絞りながら、辛抱強く対応し、
最終的にはTさんの信頼を得て、素晴らしい看取りとなったそうですが、
多分、私には耐えられません。
パリアンのチームは、本当に、神様みたいな人たちのようです

こんなシステムが日本中に広まるとは思えませんが、
こういう本を読んで、Win-Winの関係になれることが分かれば、
少しは努力してみよう、という気になれます。

確かに、為すすべの無い「終末期のがん患者」は肉体的にも、精神的にも
一番辛く、悲しい状況なのです。
「そんな人にかまってはいられないわ!」と、癇癪を起しがちな私ですが、
「本当の愛とは何か?」をつきつけられ、考えさせられた一冊です。
コメント
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