今年も、寒暖の差が激しい天気が続いている。落葉樹が多い山では、落ち葉に囲まれて葉を伸ばしている。春蘭の姿が目立つ。春の到来が待ち遠しい。
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前ブログの記事(2012年2月中旬)を加筆転載する。画像はクリックで拡大できる。
近所の山にて、春蘭の葉
この株では、葉が切られている姿が痛々しいが。
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春蘭(シュンラン):
ラン科に属する常緑の多年草。里山の落葉樹林など、冬に日当たりがよい所に自生している。寒さと乾燥に強い。葉の長さは20-30センチ。早春に、根のそばから短い花茎を出して淡黄緑色の花を開く。春蘭にはさまざまな俗名がある。
堅くて細い葉に似合わず、春蘭の花には柔らかな風合いがある。
花弁に一本の紅い筋状模様が目立つものもある。春蘭の花探しは面白いが、多くのものはカメラを構えるのが
容易でないような場所に生えている。
春蘭は五弁花を開く。肉厚な花弁には艶がある。
白色の大きな舌弁と濃紅紫色の斑点
時には、数輪の花が集まって開いている。花は1から3輪である場合が多い。
稀な例であろうが、この画像のものでは一本の花茎が分岐して二輪の花が付いている。
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前年の夏か秋の頃の草刈りで、葉を切られてしまったのであろう。それでも、蕾が大きくなっている。春蘭は強い草花だ。
春蘭が外部からのストレスに強いのは、この大きな根茎に巧みな仕組みがあるためだろう。
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春蘭は地味な存在のランであるが、変種も多い。変種は春蘭コレクターの垂涎の的でもある。昔にくらべて、生えている数がかなり減っていると、古老からは聞く。