尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

運休間近、上野動物園のモノレール

2019年10月24日 22時46分34秒 | 東京関東散歩
 上野動物園にはずいぶん行ってない。東園と西園を結ぶモノレール10月31日をもって運休するというので、行ってみようかと思った。(上野で「真実」を見る予定だったので。)思い出が詰まってるわけじゃない。恐らく初めてだと思う。子どもの頃は覚えてないけど。家から遠くないから、上野動物園には何度も家族や遠足などで行ってるはず。でも乗ったのは「お猿の電車」(おサル電車)だ。1948年から1974年まで存在したアトラクションで、サルが先頭車に乗って動く電車。そんなものがあったのだ。
   
 上野動物園と言えば、パンダにズラッと並んでると思うだろう。でも今は違う。平日のお昼時はパンダはスイスイ進むのに対し、モノレールは20分待ちぐらい。所要1分30秒で、150円。正直言って、大人なら乗らずに歩いた方が早いし節約。だから今までは「いそっぷ橋」を歩いて渡った記憶がある。これは日本初の「モノレール」(懸垂式鉄道)で、正式名称は「東京都交通局上野懸垂線」。公道をまたぐため、動物園の施設じゃなくて東京都交通局が運転する路線なのである。都営地下鉄や都バス、都電、日暮里・舎人ライナーと並ぶ、ちゃんとした交通機関だったとは。いや、知らなかった。

 上野動物園に一番行ったのは、学生時代だ。上野は高校・大学時代にずっと通学に使っていた。ヒマなとき、元気ないときには、動物園に行ったり、国立博物館で仏像を見たりしていた。心が落ち着くんだよね。動物園だと特に「サル山」。面白くて飽きなかった。人間界を見ているような気がして、自分を振り返ることもある。今回久しぶりに見て、そんなには面白くなかった。時間がいくらでもあると思っていた青春期と違うんだろう。今じゃ旅行で何度も見て、ニホンザルなんか全然珍しくない。ドライブ中に出てきても、今じゃ止まることもない。今回はてっぺんで見渡しているサルが良かった。
   
 ジャイアントパンダも見た。実は初めて。一応見たんだけど、どんどん通り過ぎるからよく判らない。拡大すれば、写真に写ってはいる。(下の一枚目。)子どものシャンシャンだと思う。周りでそう言ってた。父親のリーリーも出てたけど、隠れていて写真に撮れてない。どうしてもうまく写らない動物がいる。そもそも出てないとか、遠くにいたり、動いてるとか、他の客がジャマだとか。そんな中で、ゼニガタアザラシは良く撮れていた。3枚目は動物の慰霊碑。あまり意識してなかった。
  
 モノレールで西園に行くと、コビトカバが2頭いた。何でも「ジャイアントパンダ」「コビトカバ」「オカピ」が三大珍獣なんだという。オカピも近くにいて、お尻だけちょっと見えた。全体は遠くの木陰に隠れて見えなかった。さて、コビトカバだけど、これかあ、と思ったのは小川洋子「ミーナの行進」を読んだからだ。ものすごく面白い小説で、これを読んだらコビトカバを見たくなるから。(最初の2枚。)3枚目はタテガミオオカミ。最後はバーバリーシープで、彫刻みたいに動かなかった。
   
 小さい頃は動物学者になりたかった。動物を見て歩くのは大好きだけど、美術館と同じく自分で動いていくのが今じゃけっこう面倒。それに日本の動物はかなり野生で見てるから、わざわざ動物園に行かなくてもいいかなあ。最後に上野動物園で一番の文化財だけど、すごく空いてる場所。それは寛永寺五重塔。東照宮のすぐ近くにあるが、何故か動物園の敷地内にあって、入園料を払わないと近づけない。重要文化財指定で、歴史散歩で見たい場所だが、動物園の入園料を払ってそれだけ見るのもなあ。一方、動物園目当ての親子連れや外国人客はほとんど近寄らないので、隠れたスポットとも言える。写真はあちこちから撮ったものだけど、全然判らないですね。
   
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする