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神奈川県の西部にある「小さな町」で暮らす私.
日々の出来事、見たこと、感じたこと、思ったことを綴っていきます。

「同志少女よ 敵を撃て」~~読書感想文です。

2022-03-07 | 本と雑誌
ロシアのウクライナ侵攻・・・、ますます悪化の一途・・・(( ;∀;))
そんな今、息子から「読んで」と渡された本がこちらです。
        

第11回「アガサ・クリスティー大賞」受賞作品です。
それと、166回直木賞の候補作品でもありました。

作者の名前にも記憶がなかったし、タイトルと表紙の絵をみて「ライトノベル」分野の頑張る若者の物語・・・だと思ったのですが、とんでもない!
「戦争」のリアルとその理不尽さ強く感じる重い重いお話でした


「同志少女よ 敵を撃て」  逢坂 冬馬(アイサカトウマ)  著
         

独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマ。
ある日、急襲したドイツ軍によって、母親他村人たちが惨殺された。自らも射殺される寸前に、赤軍の女性兵士に救われる。
「戦いたいか、死にたいか」そう問われたセラフィマは、その女性が教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。

同じような境遇で家族を失い、戦うことを選んだ他の女性狙撃兵とともに訓練を重ね、前線へと向かう。
多くのドイツ兵を撃ち、おびただしい死と向き合ったセラフィマが目にした「真の敵」とは? 』

第二次世界大戦で、日本が連合国相手に戦っている時、ヨーロッパ方面では旧ソ連とナチス・ドイツの悲惨な戦いが行われていたのです。
この物語は、フィクションなんですが・・・、多くの文献を参考にし、ロシアの歴史に詳しい人々からの助言を受けたということで、ノンフィクションの部分も多くあります。
「そうだったんだ・・・、知らなかった・・・」と、ビックリすることが何度も!

特に、訓練で練り上げられた腕を持つ「女性狙撃手」が、ソ連にはいたということ・・・!
他の国でも「女性が戦争に従軍」していたことはあったでしょうが、「事務的な後方支援」とか「看護兵」とか限られた役割であったと思います。
まさかまさか・・です!

主人公・セラフィマと、幼馴染(いずれは結婚するだろうと思われた)の青年との結末・・・あまりにも衝撃的でした!

多くの人が命をなくす戦争、絶対に反対です!