prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「家族の写真」

2010年11月02日 | 舞台
古風で快適なアパートの一室。
ターニャは年老いた母ソフィアと二人暮し。
体の具合が良くないソフィアは、自分が死ぬまでに
何とかターニャが結婚し、幸せになってほしいと願っている。
そんなある日、若い恋人の家と間違えた中年の男イーゴリが
バラの花束とシャンパンを持ってやって来る。
ターニャは思わずイーゴリに15分だけ部屋に居てほしいと頼む。
ソフィアはイーゴリをターニャが前に付き合っていた男だと思い
込み意気投合、「すぐに結婚式を挙げるように」と言い出し……。

ターニャがついた小さな嘘から、静かな生活は急展開。
おかしくてちょっとせつないとっておきのボードビル。


ナジェージダ・プトゥーシキナ
翻訳
大森雅子
演出
鵜山 仁
出演(配役順)
中村たつ、日下由美、石田圭祐、桂 ゆめ

血がつながらないまま、三代あるいは四代にわたる家族ができあがってしまう話。
オープニング、独身のまま四十台半ばを迎えた娘を心配する母親の心情がやたらリアルで、ロシアの話という感じはまったくしない。
回り舞台を巧みに使い、一つの室内の裏表を使い分けている。

咳がしばらく続いていたので、咳止めを買って服用してから行く。幸い効きました。前に同じ俳優座の「十二人の怒れる男」のまさにクライマックスで携帯鳴らした奴いたものなあ。怒るわけにもいかないし、ああいうの本当に困る。


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