prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ヒューマン・ボイス」

2024年09月03日 | 映画
ジャン・コクトーの一幕もの戯曲の原作「人間の声」は前にロベルト・ロッセリーニ監督、アンナ・マニャーニ主演でオムニバス「アモーレ」の一編として映画化されていた。
白黒で電話に向ってマニャーニが突撃ラッパの吹きっぱなしよろしく原作に忠実な一人芝居で喋りづめに喋り続けるというスタイルで、締めくくりにアモーレ、アモーレ、アモーレと絶叫する。巻きこまれてしまうというか圧倒されるというか、そういうリアルな感情移入を誘う作りだった。

こちらのティルダ・スウィントン主演、ペドロ・アルマドバル監督版はオープニングからして作りかけのセットという設定で、ラストの締めくくりもスタジオが出ていくという処理をしているという具合に異化効果狙いが強い。
毎度の原色の多用も作り物感強し。





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