prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

フェルディナント・ホドラー展

2014年11月20日 | アート
スイスの風景自体が抽象画のよう。
山の稜線そのものがリズムを刻み、湖は空を丸ごと逆さまに写している。

横たわる人物の姿がしばしば描かれるが、どこか体が地面にくっついていないような不思議な描き方をしている。世紀末の画家として死に対する指向があると指摘されるが、どこかリズミカルに平行して描かれる人物とともに再生を繰り返しているようにも見える。

※ 公式ホームページより
19世紀末から20世紀初頭にかけてのスイスの象徴主義を代表する画家で、母国では今日でも「国民画家」として親しまれている。1853年にベルンの貧しい家庭に生まれ、実父の死後、幼い頃から継父のもとで絵画を学ぶが、本格的な画業は1871年にジュネーヴへ移り住んで以降にはじまった。当初はスイスの慣習的な風景表現やフランスの写実主義の影響下にいたが、1880年代からは象徴主義に傾倒し、人間の内面的な感情や心理を浮かび上がらせるモニュメンタルな人物表現によって、しだいに独自の境地を切り拓いた。アルブレヒト・デューラーやハンス・ホルバイン(子)らのルネサンス絵画から、ピエール・ピュヴィ・ド・シャヴァンヌによる近代の壁画までを学んだホドラーの力強い線描、大胆な賦彩、リズミックな構図は、大型の油彩画やフレスコ壁画など、とりわけ装飾的な大画面に効果を発揮している。一方、身近なアルプスの自然も、この画家の想像力の源泉でありつづけた。画業の後半期には、抽象化した形態と平滑な色彩表現によってアルプスの山々や湖をくりかえし描き、ほとんど装飾的ともいえる風景画を数多く残した。こうしたホドラーの人物画や風景画は、彼自身が提唱した「パラレリズム」(平行主義)という論理に基づき、類似する形態の反復や呼応関係によって組織されている点で注目される。晩年にいたっても大規模な壁画装飾を実現し、1918年に、長らく暮らしたジュネーヴにて65歳で没した。

フェルディナント・ホドラー展



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