先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた呉市交通局の路線バス(呉市営バス)ですが、今日は続編として、今月中頃にMAKIKYUが呉を訪問した際に見かけた市営バス車両の中で、比較的古参の部類に入る車両に関して取り上げたいと思います。
呉市は県庁所在地の広島市などと同様に、大都市圏の排ガス規制区域には入らない事もあってか、広島県内の同業他者と同様に大都市圏中古車の導入も行われているほか、新車として呉市交通局で導入して長年使い続けている車両も多数走り回っています。
今日の呉市営バスでは、大都市圏では排ガス規制の規制対象になってしまう比較的古参の部類に入る車両が主力となっており、それも大型路線車が主体を占めていますので、MAKIKYUの個人的趣味としては非常に嬉しい状況となっています。
大型路線車は瀬戸内海のすぐ近くまで山が迫り、道路は坂やカーブの多い呉の路線条件を反映してか、ホイールベースがやや短い車両(大型短尺)が主体を占めており、メーカーも三菱ふそうと日野が勢力を2分する状況になっています。
MAKIKYUが随分前に一度呉市営バスに乗車した際には、三菱ふそうのエアロスターKに乗車し、この車両はデザインや走行音など、様々な面で個人的に非常にお気に入りの車両で、先日呉駅前で市営バスを視察していた際にも、複数の車両が活躍する様を見る事が出来ました。
呉市営バスのエアロスターKは、エアロスターシリーズでは標準装備となっているセーフティウィンドウ(死角確認窓)が装備されている車両と、敢えてセーフティウィンドウを装備していない車両の双方が存在しているのも特徴ですが、車齢は概ね20年程度かそれ以上と古い車両だけあり、老朽取替えによって徐々に数を減らしている様です。
エアロスターKの製造中止後は、三菱大型路線車の現行モデルでもあるニューエアロスター登場までの間、エアロスターMの導入も行われており、この車両も既に大都市圏では見納めになっていますが、呉ではこちらも複数台が活躍する姿を目撃できたものでした。
MAKIKYUが先日乗車した熊野団地~呉駅前間の路線でも、すれ違う便で充当されている姿を見かけた程で、乗り心地や走行音などはエアロスターKと大差ない車両ですので、この車両に乗れたら…とも感じてしまったものですが、広島電鉄移管後も取替えはエアロスターKが先になるかと思いますし、広電自体も古参車を多数抱えていますので、まだ暫くの活躍が期待できそうです。
そして三菱車と並び、2大勢力として活躍する日野車も、大都市圏では姿を見る機会が少なくなった大型路線車・ブルーリボンが主力を占めており、写真の様にセーフティウィンドウを装備し、側面窓が引き違い式になっているなど、やや高級な印象を受ける車両も見受けられ、これも是非乗車したい車両と感じたものでした。
日野車ではブルーリボンの他に、中型車レインボーも目撃しており、こちらは呉市営バスが中乗り整理券方式にも関わらず、側面の行先表示器が前扉直後にあるなど、見るからに不自然な雰囲気ですが、比較的最近転入した元名古屋市営バス車両の様です。
またいすゞや日産ディーゼル(現UDトラックス)製の車両は、元々の在籍数が少ない事もあってか、見かける機会も…という状況でしたが、いすゞキュービックは一台だけ目撃しています。
こちらはつばき号と称されるワンステップ車で、4枚折戸となった中扉や、逆T字窓など比較的洗練された印象の車両ながらも、バリアフリー対応車ではないのか、前面に車椅子マークが見当たらず、塗装も低床車が纏う新塗装ではなく、従来塗装となっているのが特徴です。
ここで取り上げた車両以外にも、呉市営バスではまだまだ様々な車両が活躍しており、以前西日本車体工業製の車体を装備した車両なども目撃した事があり、機会があればこれらの車両に関しても取り上げたいと思います。