先月は遠出をはじめ、それ以外の要件も重なり「MAKIKYUのページ」更新も余りできない状況でしたが、遠出の際には初めて乗車した車両が幾つも…という状況で、今日はその一つ・225系5100番台車に関して取り上げたいと思います。
225系はJR西日本のアーバンネットワークにおける最新型の近郊型電車として増備が進む車両で、関西在住の方をはじめ、それ以外でも近年関西へ足を運ばれている方であれば、既に乗車した事がある方も少なくないと思います。
近年のJR西日本新型電車の標準仕様ともいえる0.5M方式による全電動車方式を採用、2両以上であれば1両単位で自在に編成組成が可能となっているのも大きな特徴で、この辺りはJR東日本などの新型電車とは対称的な設計思想が伺えます。
同系導入は2010年にはじまり、先代の223系とは編成単位での互換性がある事から、両者は共通運用され混結して運行する事も日常茶飯事となっていますが、東海道本線・山陽本線を中心に活躍するグループと、阪和線・紀勢本線を中心に活躍するグループでは、窓下の帯色や座席配置などが異なっており、通常運用では同一グループ同士での混結のみとなっています。
2グループの中でも阪和線・紀勢本線を中心に活躍する225系は、番台が+5000された「5000番台」として導入されており、帯色や座席配置などは先代223系の阪和線・紀勢本線を中心に活躍するグループに合わせられていますが、225系自体が今年導入された編成から大幅に仕様変更→100番台として区分された事から、阪和線・紀勢本線向けの最新車両も番号帯が+100された5100番台となっており、今夏に運用が開始されています。
この5100番台では100番台と同様に…
・先頭車前面が既存225系よりもやや丸みを帯びた形状に変更
(写真は阪和線・紀勢本線用225系、写真左側が最新車両5100番台/右側は既存5000番台です)
・種別/行先表示のフルカラーLED化&種別幕の廃止
・車内蛍光灯のLED化
などの仕様変更が行われています。
この阪和線・紀勢本線向けの223系は現在全て4両編成、225系も5000番台車は全て4両編成となっており、4両単独か2編成併結の8両いずれかの編成で運行していますが、5100番台は阪和線・紀勢本線向け既存223・225系各車両との併結も行う4両編成だけでなく、専ら単独運用となる6両編成が登場しているのも大きな特徴です。
また先に述べた100番台・5100番台における各種仕様変更は、広島地区の新鋭車両・227形の仕様を概ね踏襲したものと言っても過言ではないと感じたものですが、阪和線・紀勢本線向け車両特有の2+1配列座席である事に加え、外海に面した海岸沿いをはしる紀勢本線にも多用される事から、5100番台では補助椅子格納スペースを小変更した避難用梯子が備え付けられているのも大きな特徴です。
これ以外の227系との差異は塗装・編成構成と運用上の最高速度を除くと、車端部分がロングシートであるか否かと、車内案内表示装置がLED文字案内か大型LCDモニターなのかといったレベルですので、225系の別番台を名乗るよりは、227系の別番台にした方が良かったのでは…とも感じます。
ちなみにMAKIKYUは先月阪和線に乗車した際、阪和線・紀勢本線用にJR西日本が導入した3扉近郊型では初となる6両編成の車両には乗車していないものの、5100番台には関空/紀州時快速と区間快速で乗車機会がありました。
設備的には既存の225系などと大差ない車両と感じ、近郊型車両にしては上等な居住性などは大いに評価できるものでしたが、227系の仕様を踏襲した事もあってか、関西の電車ではJR・私鉄共によく見かける蛍光灯グローブは廃止され、またLED蛍光灯もグローブ付きに近い見付けではないため、天井見付けは既存の225系に比べるとやや簡素と感じたものでした。
阪和線・紀勢本線の快速系列車に関しては、これでも設備的には充分過ぎるレベルで、多過ぎる停車駅や退避・分割併合などでの途中駅停車時間の長さなど、列車設定上の問題が大きいと感じています。
また専ら区間快速以下の列車に充当される6両編成の導入意義は疑問に感じる所で、6両編成での大阪環状線乗入列車を設定するならまだしも、そうでなければ阪和線内の駅に3ドア車用のホームドアを設置するとしても、運用目的などを考慮すると全席クロスシートは逆に問題と感じる位、編成組替も容易な形式だけに、今後先頭車のみ増備して組成変更される可能性なども…と感じたものです。
(阪和線・紀勢本線では先代223系で大規模な編成の組成変更を実施、形態の揃わない車両が混成された編成も多数存在する状況ですので…)
阪和線各駅にホームドア設置を行わないのであれば、30N・40N工事などを施行していない103系を今後末永く使い続けるのは論外としても、大阪環状線から323系導入で余剰となる201系を転用するか、環状線に続いて323系を導入する事で、主に各駅停車充当となる6両編成は既存205系と併せてロングシート車運用にした方が得策と感じる位ですので…
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225系の最新編成は初期導入編成とは前面形状が変化し、行先表示がフルカラー化された辺りは評価できると感じており、デザイン的には223系には及ばないものの、個人的には妙な印象が否めない225系初期車よりは良いと思っています。
ただ車内蛍光灯がカバーなしで剥き出しとなっている辺りはイメージダウンが否めず、形状の融通が利くLEDの特性を生かし、直接照明でもグローブ付きに近い見付けにできなかったのだろうか…と感じる事もあります。
老朽車が多く淘汰が急務な事を考慮すると、多少安さが伺える状況でも数を増やすのが必須と言う事も踏まえると、こんなものかな…と感じます。
首都圏JR一般車両よりは上質な車両と言う気もしますが、競合相手が首都圏の安物と大差ない車両を走らせている鉄道なら、これで充分と言う判断があるのかもしれませんね。
今回のは東日本化してきて個人的にはドン引きしてます。中央線や上野東京ラインで普通に走ってそうなので。
関西のアーバンネットワーク各線や大手私鉄各線、こちらも年に数回程度利用機会がありますが、新快速や御堂筋線など一部の混雑線区・列車を除けば、日頃身を置く首都圏に比べて混雑状況は遥かにマシと感じ、この様な環境故にクロスシート車が多数運用できていると感じる事もしばしばです。
阪和線に導入された225系5100番台も、4両編成は関空/紀州路快速と区間快速、そして一部普通も兼ねるという事でクロスシート車導入になったのは分からなくもないですが、6両編成は今後関空/紀州路快速に充当するか、もしくは編成組替を考えているのでなければ…と感じる事もあります。
広島地区の227系も、既存115系が4両基本だったものを3両に減車、そのお蔭で車内がかなり混雑し閉口させられた事もあり、結局山陽本線広島口では快速設定による増発で対処する状況になっていますが、可部線などは路線特性を考慮すると、ロングシート車の方が良いのでは…とも感じています。
また近鉄も5200系は大阪線では中途半端で使い難い車両になっていると感じ、一方名古屋線ではJRとの競合などもある事を考慮すると、同系は全車名古屋線に集結させ、間合い運用で一部を大阪上本町へ乗入、逆に名古屋線4扉LCカーの一部を大阪線へ転属させるか、大阪線向けに4扉新型車を導入した方が…とも感じます。
近鉄はもう何年も車両代替が滞っており、事業規模や車齢の偏在なども考慮すると、そう遠くない時期に大きな変動が出ても不思議ではないと感じていますが…
阪和線用にJRが導入した車両では初の6両編成も登場した5100番台、6両編成車の女性専用車位置に関しては問題ありと感じるのは同感です。
6両で運行する最混雑時間帯の上り列車は、収容力や乗降性に優れた4扉ロングシートの205系を優先充当し、それ以外は女性専用車なしとするか、今後環状線から201系を転用して6両3扉車の女性専用車設定を廃止した方が良いのでは…とも感じます。
0.5M方式を採用、2両以上なら1両単位で編成組替が容易な車両ですので、一時的に6両で走らせるものの、今後利用減少に合わせて4両に減車、抜き取った中間車と新造先頭車を組み合わせた新編成を構成する考えがあるのだろうか…とも感じてしまいます。
また区間快速に関しては、列車の性質や乗車距離などを考慮すると、快速系各列車で混雑時間帯一部列車以外の充当車両統一による合理化を図るのも悪くない気がします。
ただ各駅停車は運行距離や乗車時間が短く、乗降性の悪い車両を導入する事は逆にサービスダウン、また定時性確保の観点からも芳しくない気がしますので、これに関しては205系などの4扉ロングシート車を優先運用、運用上の都合で3扉車を一部列車に充当する程度の方が…とも感じます。