その、ピンキーこと今陽子に恋していた時期。
もちろん“恋の季節”のドーナツ盤は買ったのだが、レコード屋の天井から吊り下げられていた宣伝用のxxx(こういう物体を業界用語で何というのだろうか?)がどうしても欲しかった。
確か吉祥寺駅の北口前にあった新星堂というレコード屋だったと思うが、勇気を奮い起こして、恐る恐る「あのぶら下がっているのを貰えませんか…」と頼んでみた。
女の店員さんだったが、いとも簡単に「いいですよ」と言って、無造作に吊り下げてある紐を引きちぎって、渡してくれた。
シャイだった当時のぼくとしては考えられない行動である。
ピンキーに対する恋心が、ぼくをしてこんなことをさせたのだろう。
* 写真は、ピンキーとキラーズ“恋の季節”の宣伝用のジャケット(?)。長いことぼくの勉強部屋にぶら下げてあったので、埃にまみれているけれど…。