チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

縁側とウッドデッキ

2017年08月02日 | 家の改築

晴、27度、85%

 この家は改築以前はL字型の縁側が座敷にはありました。二面が縁側でした。その一面を途中まで壁にして縁側は一面だけになりました。周り縁と呼ばれるL字型の縁側はいい感じでした。 本棚が置かれているところが以前は窓ガラスでした。部屋数も減らしました。以前部屋だったところにウッドデッキを作りました。全部主人の考えです。何ひとつ私に相談もありませんでした。おかげで、押入れのない家になりました。

 この縁側とウッドデッキは、ドア1枚でつながっています。 縁側からウッドデッキを眺めたところです。

 ウッドデッキは居間からも出ることができます。ウッドデッキには深い軒があります。おかげで余程ひどい雨でない限りこのデッキで時間を過ごせます。ベンチをぐるりに作ってもらいました。古いテーブルを置きました。この場所が私の食事の場所になります。夜もここでワインをいただきます。

 小さい頃は、縁側に座って花火をしました。縁側からの庭も作り替えました。 奥の中塀の向こうはデッキから見える庭です。向き合っている部屋に合わせた庭を作ってもらいました。 これがデッキから見た庭です。

 デッキができてから、縁側に座るのはもっぱら揺り椅子だけで、直に座ることがなくなりました。大きな沓脱ぎの石に足を下ろすこともなくなりました。

 この家に戻って来て半年、デッキのありがたさを感じます。香港では家に居れば外の空気を吸うことが少なかったのですが、デッキに出るだけで心がひらけます。縁側とはまた違った感じです。

 この1週間、あまりに暑いのでデッキで食事をとることができません。もう少し私に余裕が出て来たら縁側でも過ごす時間を長くしたいと思います。家も庭も徐々に身体に心に馴染んで来始めています。

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お風呂場

2017年03月24日 | 家の改築

晴、7度、78%

 私が育った古い家を改築して住み始めました。ほとんどの部屋が畳だった日本家屋です。座敷を除いて間取りも住スペースの広さも変えました。床面積は改築前より狭くなっています。水周りもすっかり換えることになりました。台所はシステムキッチンを入れるつもりでした。ここばかりは私の担当です。幾度もいくつかのシステムキッチンのショールームに足を運びました。あれもいい、これもいい、とイメージが膨らみます。ところがお風呂に至っては、住んでいた香港のマンションのそれしか頭に浮かびません。つまりバスです。

 30年間、香港内で住んだマンションは全てほとんど同じタイプのバスでした。移り住んだ当時から、そのバスタイプのお風呂に問題を感じたことがありません。シャワーカーテンを閉めてシャワーを浴びる、お湯張って横になって体を浸ける、違和感なくこの生活でした。当然この家のお風呂もバスのつもりです。私が小さい頃は檜の四角いお風呂でした。何年かに一度お風呂桶を取り替えます。母が亡くなる頃はステンレスのお風呂に変わっていました。このステンレスのお風呂は馴染みませんでした。見た目が冷たく感じます。

 お願いした工務店の方にトイレとバスが同じ部屋にあるお風呂場をと話しました。ところがどうもイメージがわからないとおっしゃいます。日本家屋ばかりを造ってみえた方です。そこで、香港の家の風呂場のサイズ、写真を送りました。なにぶんにも、施工主の私達夫婦は二月に一度しか福岡に帰ってきません。

 お任せして出来上がったお風呂がこちらです。 確かにバス型のお風呂ですが日本式に深さがあります。私など半分お湯を張ればちょうどです。もちろん横になって入ります。思ったよりやや短めのお風呂桶です。香港の家のお風呂場は全て大理石でしたので、こちらも大理石を貼ってあります。タイルと違って掃除が楽に思います。この風呂桶の横にはトイレがあります。トイレ、洗面台、お風呂が一つの部屋にと思っていましたが、洗面台はお風呂場を出たところにあります。やや駄々広いお風呂場になりました。

 広いのでうすら寒く感じます。白い大理石のせいもあります。でもだんだんとこのお風呂にも慣れてきました。引っ越してきて以来、疲れた身体をゆっくりと伸ばして、30分は浸かっています。そのおかげだと思います、このひと月半、元気でいることができました。肩の懲りも腰の痛みもありません。

 息子一家は、たっぷりとお湯を張って和式に使っています。そう考えると、この和洋折衷型のお風呂は便利です。一度お湯を抜かないで休んだことがありました。朝起きてきて、残り湯の冷たくなった水でお風呂を洗うのかとゾクッとします。ところが水になってると思って手を入れるとほんのり暖かさが残っています。保温性に優れているお風呂桶です。30分浸かっていても、お湯が冷めません。お湯を足すことがありません。

 30年身に付いてしまった習慣はなかなか変えることができません。折り合いをつけながら、日本の生活に馴染み始めました。

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欄間

2016年06月22日 | 家の改築

晴れ,27度、86%

 「欄間」と言っても分かる人が少なくなったと思います。長押の下に格子や彫を施したもの組み木などの素通しの窓のことです。実家の座敷はL字型の廻り縁でした。縁側と座敷の間の長押の下には格子の欄間があります。廻り縁は半分潰しました。縁側と座敷の境もなくし今は板張りです。昔の座敷ですから、床の間があります。床の間の横は書院造りになっており書院窓の上に鶴と松の彫の欄間があります。

 玄関を開けると、玄関の間がありその向こうが座敷です。この床の間、廻り縁、畳の間のまま残したかったのが私の希望でした。廻り縁は半分、板張りになりましたが、床の間とこの書院窓は残りました。玄関の間と座敷の間の障子を開けておくと、玄関を開けるなり目に飛び込んで来るのが鶴と松の欄間です。千本格子の黒塗りの書院窓の上にあるこの欄間は、小さい頃から私がこの家の中で好きなところのひとつです。

 彫の欄間は随分高価なものもあると聞きますが、ごく一般的な鶴と松の我が家の欄間は普通の物です。ただ、私よりずっとお年が上のはず。何の材で作られているかも知りませんが、この欄間を見ると家に帰って来たと思います。

 母が3年前に逝きました。ちょうどお盆過ぎでした。母が亡くなって間もなく、玄関前の松の大木が枯れてしまいました。昔は手入れがされて姿のいい松でしたが、枯れる前は大木になっていました。今は大きな切り株です。あの松の木が亡くなったことも私の心には大きな穴が空きました。でも、こうして欄間として松の木が残ってくれています。

 先日帰国した時には縁側の5枚の雨戸を全部開けて、座敷に陽を入れました。しっかりと絞ったお雑巾で部屋中を拭き清めます。欄間を拭いていてはたと気づきます。鶴の下に2羽の鶴の小鳥がいます。 私かれこれ60年、この欄間を見て来ました。この2羽に気付いたのは初めてでした。欄間を拭くことも小さい頃から何度もして来たことなのに、初めてこの2羽の鶴の小鳥に気付きました。香港に戻って主人に欄間の鶴の話をしたら、主人は小鳥のことを知っていたと言います。一体、私の目はどうしていたのでしょう。こんなこともあります。

 60年近くたって初めて気付いた欄間の中の小鳥、やっぱり残して置いてよかったとつくづく思いました。

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システムキッチン

2016年06月21日 | 家の改築

晴れ、28度、81%

 私の実家の古い日本家屋を改築して、終の住処にしようと言ってくれたのは主人です。私は家は潰して土地も売るつもりでいました。主人の実家の家も私たちの物です。そんなに土地や家は要りません。さて、改築が始まると、どういう間取りにするか、何処を残すかなど一切私の意見は聞き入れられませんでした。おかげで出来上がった家には押し入れがありません。そんな中たった一つ台所のシステムキッチンだけは私に選ばせてくれました。

 実家の改築は予定以上に長引きました。おかげで福岡市の殆どのシステムキッチンのショールームに幾度も足を運ぶことが出来ました。分厚いパンフレットを抱えて帰って来ては考えました。採光が暗いという以外は、広さは充分スペースがある台所です。どんなシステムキッチンでも入ります。初めて持つ自分のキッチンです。そしておそらく最後のキッチンです。 一列型のリクシルのものを入れました。リクシルにした理由は幾つかあります。背の低い私には調理台の高さが問題です。パンを捏ねるためと言った方が早いかもしれません。高さが低い調理台があるのは、リクシルとタカラでした。機能的には何処もさして変わらなかったと記憶しています。それなのにリクシルを選んだのは、説明をしてくれた女性の一言でした。シンクの素材が最近の流行は人造大理石の白だそうです。冷たい感じがなくて、清潔に見えます。カウンタートップと合わせると統一感もあります。係の女性が「白のシンクがいいわ。」といっている私に一言、「紅茶や赤ワインが時折染みになります。」この一言で、シンクはステンレスになりました。お分かり頂けると思います、私は紅茶好き、しかも殆どティーバックではありません。夏の暑いひと時期を除けば、夜は赤ワインです。これは即決でした。そして、自社の商品の欠点を真っ直ぐに言ってくれたこの係の人の言葉で、リクシルにしました。

  大きめ深めのひとつシンクです。今の香港の家は16年住んでいますが、当時憧れていたダブルシンクです。あの頃はダブルシンクが使いたかった。確かに、使い勝手がいいのですが、思い切って広さのあるひとつシンクにしました。まだ、大した料理は作りません。お魚を焼いたり、卵を炒めたり。ほんとに使い手が分かるのはこれからです。

 このシンクの上に2段の収納棚が付いています。ところが天井が高いので、一番上の棚には脚立が必要です。それに調理部分が狭く感じます。今回、このシンクに向き合うようにアイランド型の調理台を頼んできました。収納専用、トップは天然木板でパンを捏ねます。

 システムキッチンとこのアイランドだけが私がこの家の改築でものが言えた唯一のところです。香港の家の台所をご存知の方が、「真奈さん、また黄色。」そうですが、黄色を選んだのも主人です。私は白にするつもりでした。少しずつ出来上がって行く私の台所を時々お見せします。

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