
晴、8度、84%
「虎屋」が東京、パリ限定で「アールグレー饅頭」を出したと聞いたのは先月のことです。「どんなお味だろう?」漉し餡で皮にアールグレーを仕込んだ蒸し饅頭、地味な姿ですが味の想像が膨らみます。「上京の予定はないしなあ。」
お雛様のお菓子はピンクや緑の「ひなあられ」や「菱餅」「ひきちぎり」のような面白い形のお菓子まで色鮮やかです。お雛様には申し訳ないけど、私の食べてみたい一心で「アールグレー饅頭」を作りました。
皮を作る前に「アールグレー」を轢きました。市販の製菓用の「アールグレー」よりやや粗めに轢きました。皮にぽつぽつ見えるように。いい香りです。漉し餡はいつも作り置きがありますが、目先を変えて「レンズ豆」の餡を作りました。2種類のレンズ豆を合わせて炊きました。 小豆と豆質の似た「レンズ豆」をよくお汁粉にして食べます。小豆よりずっと早く炊き上がります。ただ、小豆とは違った「レンズ豆」独特の香りがあります。この香りと「アールグレー」の香りがどう合わさるのか食べてみるまでのお楽しみ。
蒸しあがった「アールグレー饅頭」、さて日本茶にするか?紅茶にするか迷いました。「やっぱり紅茶よね。」とセイロンティーを濃い目に出しました。日差しがあるデッキでおやつです。 皮の「アールグレー」は餡となんともいい相性です。「虎屋」の物はもっとしっかりした甘味でそのコントラストはお抹茶にも合うのではないかと思います。やっぱり、「虎屋」のが食べたい。
老舗が出す新商品は基本を押さえた確かなものです。新しいお菓子屋さんの作り出すアイディアあるお菓子も目が離せません。組み合わせの妙、香りづけの極み、お若い方の発想が素敵です。
香港では一番の餡は「蓮の実」の餡です。でんぷん質のあるものなら餡は何からもできます。また見方を変えればジャムだって餡にできます。和菓子、洋菓子の一線なんてひょいと飛び越す最近のお菓子です。
地味な「アールグレー饅頭」で申し訳なかったお雛様に今日は友人から毎年の綺麗なお菓子が届く予定です。お茶を点てる用意をして待ちましょう。
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