晴、14度、92%
帰国して3年、毎朝小さなフランスパンを1本焼きます。30年ぶりに高温にまで上がるガスオーブンを使えるようになりました。朝早く300度近い温度に上げて仕事が始まります。飽きもせず私の朝食はこのフランスパンです。
このパンを焼くのに天板に敷くのが「シルパット」と呼ばれる繰り返し使えるオーブンシートです。大きさを違えて3枚持っていますが、フランスパンに使うのは一番小さなサイズです。3年ということは優に1000本のフランスパンを焼いたことになります。「シルパット」が真っ黒になり中のファイバーが透けて見えるようになりました。いよいよ新しいものに替える時期です。 「富澤商店」が扱っていましたが、電話で尋ねると売り切れているとのこと、仕方なく又してもネットでポチンとしました。ありがたいことに「富澤商店」より安く送料もかかりませんでした。
気温が低くなりました。「パイ作り」の季節です。久しぶりに「サーモンパイ」を焼こうと最後にエッグウォッシュするために刷毛を出して来ました。40年近く使う豚毛の刷毛です。フランスの「マトファー」社のものです。刷毛のしなりがよく、スポンジにシロップを染み込ませたりと手放せない道具です。ところが卵液をつけた途端に刷毛の部分がグラリ、はずれはしませんがいよいよ寿命です。 「マトファー」社の菓子用具を多く扱っている店があります。電話でこの刷毛の有無を尋ねると、「刷毛は日本製のものしか今はありません。」とお返事。日本製はナイロンの毛やシリコンの毛のものが主流です。衛生面では優れていますが、手に馴染んだ「マトファー」社の豚毛が欲しいと思います。またしてもネットを開けると、1本400円ほどで手に入ります。昔、合羽橋の「吉田商店」で買った時はもっと高かったと記憶しているので、喜んで、プチン。送料無料で届きました。
台所の道具一つの些細なことですが、古くなったものを新しいものに替えると気分が一新します。「シルパット」は来月の月初めに下ろすつもりです。古いものは捨てればいいのですが、しばらく愛着から家にあると思います。毎日私のそばで仕事をしてくれる仲間です。
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