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佐賀の唐津の名産に「松浦漬け」という粕漬けがあります。「クジラの軟骨」を粕漬けにしたものです。柳川では「海茸」という貝を粕に漬けたものも有名です。小さい頃から粕漬けというとこの2つが身近にありました。コリコリとした食感と甘い粕が美味しい粕漬けです。
先日、粕漬けをいただきました。透明なビニールの袋から中が何の粕漬けかわかりません?お皿に出して見ると青い背のお魚です。一塩したくらいの新鮮な青魚です。粕に馴染んだ魚は旨味を貰いまろやかな味です。生魚の粕漬けに驚きましたが、それ以上に驚いたのが甘くない粕漬けだということでした。甘くないと言っても、粕自体のほんのりした甘みはありますが砂糖などの甘みがありません。「こんな粕漬け初めて!」夜にワインの当てにとも思いましたが、あまりの美味しさに一袋一気に食べてしまいました。送り主に尋ねると青魚は鯖でした。お寿司やさんが作った粕漬けだということです。
義母が元気な頃はよく野菜の粕漬けを作りました。作っているのを見ていると、驚くほどの砂糖を入れます。出来上がった野菜の粕漬けは「松浦漬け」や「海茸の粕漬け」にそっくりな味になりました。「粕漬け」は甘いものとずっと思い続けてきたのがこのお寿司やさんが作る「鯖の粕漬け」を食べて目から鱗が取れたように「粕漬け」に対する考えが変わりました。新鮮な鯖を甘さを加えない粕に漬ける、地域的な好みもあるでしょうがそこはやはりプロの味と感じます。
真似て作って見たいところですが、甘い粕漬けに比べてハードルが高い「鯖の粕漬け」だと認識します。甘い甘くないだけでこんなにも食べ物の見方が変わるとは驚きでした。この秋は本当に美味しいものをたくさんいただきます。
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