気ままに

大船での気ままな生活日誌

横浜 ミュージアム散歩

2010-06-01 18:34:21 | Weblog
月1回のお墓参りの帰りは、武蔵小杉からの東横線経由が多いので、横浜で遊ぶことが多い。今日も日本大通り駅で降りて、しばらく山下公園の木陰で休んでから、付近のミュージアム巡りを楽しんだ。

はじめに、シルク博物館に寄ってみた。”華麗なる能装束 稔りの季”展にちょっと関心があったからだ。ほとんど知識はないが、二、三度は観ているので、装束の華やかさが頭に残っていたのだ。40点以上の、江戸期の能装束(山口能装束研究所による復元)がみられるのだから、圧倒される。ぼくのような素人でも、文様のうつくしさ、華やかさにうっとりしてしまうほどだから、詳しい方なら大満足すると思う。まさに華麗なる装束だった。文様は桜が多かったが、稲穂とか粟などの穀物、ざくろ、たちばな、うめ、いちょう等の果物、くず、わらび、までモチーフにしてしまう。五穀豊穣を願うということなのだろう。写真を撮らせてもらえないので、ポスターで、その華やかさを想像してほしい。右側のは稲穂の文様だと思う。

帰ってから、ぼくの本棚をよくみると、白洲正子・吉越立雄著の”お能の見方”(とんぼの本)があった。そこにも装束のいくつかが載せてあるので、それらを紹介しておこう。左は桃山時代のもので、葡萄の文様が入っている(東博所蔵)、そして右は1620年作で揚羽蝶の文様である。



目の保養をさせてもらったあと、横浜ユーラシア文化館で”遊牧世界の造形”展を観た。こちらは五穀ではなく、五畜だ。牛、馬、羊、駱駝そして山羊と、共に何千年も生きてきて、かれらをモチーフに、彩文土器、青銅製利器、装飾品、生活用具などに表現された”芸術品”が、それぞれ動物別に並べられている。肩に大きなこぶをつけた牛の装飾品もあった。病気や暑さに強い牛だったらしい。今、口蹄疫が大問題になっているが、限られた種牛の子孫ばかりを飼育しているのも、病気に弱くなっている原因かもしれない。家畜も遺伝子の多様性が必要なのではないだろうか。ここも写真が撮れないので、ポスター写真だけだ。

同じビルに横浜都市発展記念館があったのでのぞいてきた。むかしの写真やら地図やらがいっぱいあった。特別展はなかったので。軽く流した。


横浜スタジアムのある横浜公園は、すごい人出だった。横浜開港記念バザーをやっていたのだ。植木屋さんやら、花屋さんやら、豆屋さんやら、神奈川県からだけではなく、北海道や九州の出店もあった。このお店で、つまみ食いをさせてもらった(汗)。


関内駅前で、APEC開催まであと165日の表示が出ていた。その頃まで、小鳩体制はもつだろうか。


6月はじめのヨコハマ散歩は楽しかった。
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鏑木清方、弟子たちとの関わり

2010-06-01 08:50:57 | Weblog
先日、鏑木清方記念美術館で行われた、渡辺章一郎さんによる”清方門下の新版画”の講演については紹介した。その日は、休館日になっていたが、講演会参加者には、特別に学芸員による解説付きの、現在開催中の”鏑木清方、弟子たちとの関わり”展も見学することができた。

大正4年に清方門下生たちの”郷土会”が結成され、毎年展覧会が開催されたのだが、ここに、師匠の清方が賛助出展している。今回の展覧会ではそれらの作品が展示されている。はじめ勘違いして、清方門下生の深水や巴水等の作品が多く、展示されるのかと思っていたが、そうではなかった。少し、残念だったが、その代わり、ぼくの好きな福富コレクション作品が4点もあったのは、うれしかった。

展示室に入ると、まず六曲一双の屏風”暮曇低迷”に驚かされる。こうゆう”大作”はあまりお目にかからないし、墨絵風の風景画もめずらしいものだった。箱根の塔の沢温泉の、今にも雨が降り出しそうな風景を情緒豊かに描いている。横浜美術館所蔵ということなので、また再会できることだろう。

そして、僧房春蘭(牡丹の寺)。両脇に白、紅、ピンクの華やかな牡丹の花が咲き誇っている。どこのお寺だろうか。鎌倉のお寺のあちこち想い巡らしたが、それらしきお寺は思い浮かばなかった。隅田の方だろうか。

そして、福富コレクションがずらりと4点。こんなにたくさん観たのは初めてであった。サントリー美術館の清方ノスタルジアで観た”妖魚”だけしか実物を観ていない。あとは、画集でみた”刺青の女”だけだ。どちらも妖艶で、色っぽく、いわゆる清方美人ではない。それだけに、楽しみにしていた(汗)。まず、ちらしの表絵を飾った”紺屋高尾”。長い髪はだらりとほどけ、衣装も乱れている、うつろな目も妖しい雰囲気を醸し出している。妖魚、刺青の女の系譜で、十分満足した(大汗)。


福富太郎といえば、ぼくら世代では知らぬ人はいない。キャバレー太郎の異名もあり事業に成功し、テレビにもよく顔を出していた。彼が美術品コレクターであることを最近まで知らなかったし、まして鏑木清方フアンであるとは意外な気さえした。野坂昭如も清方フアンだった。泉鏡花賞を受賞したのも、何かの縁だろう。それに鎌倉生まれとのことだ。話しがそれてしまったが、福富コレクションはまだあるので先を急ごう。また遊びにでかけるので(汗)。

コスモス(部分)、水神の森(部分)、廓の宵(部分) いずれも福富コレクション

以上は普通の清方美人といえるだろう。弟子筋の、深水(蚊帳)巴水(鎌倉妙本寺)、小早川(湯上り)、秀峰(現在の東京駅)の絵は、それぞれ、1枚ずつだけあった。引き出し展示には、泉鏡花の”註文帖”の清方の挿絵全13図をみることができた。一葉のにごりえ挿絵のような感じだった。また、”註文帖”の初版本を探してみよう。

。。。。。

おわりに、前述の二つの妖艶な福富コレクション作品をお楽しみください(笑)

”妖魚”

”刺青の女”(一部)いつみてもいいな。岩下志麻の”極道の妻たち”みたいだな。  

そういえば、浅草三社祭に行ったとき六区の映画館で”極妻”を上映していました。みたかったな。あそこは、懐かしの映画をやっていていいですよ。先月、中村錦之助主演の”若き日の次郎長”と渥美清の”拝啓天皇陛下様”をみてきました。面白かったです。

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