こんばんわ。
昨日11日目によもやの痛い黒星を喫し、三敗組に後退した高安。初優勝が遠のいたと思ったが、今日12日目の相撲で、なんのなんの、ノコッタノコッタで、一気にまた初優勝をたぐりよせた。
まず二差で先頭をゆく玉鷲が転んだ。土俵際までい追い込んだ若元春に一気に押し戻され土俵を割った。昨日まで自信満々にとっていた相撲が突然しぼんだ。二敗組に転落。
加えて、二敗組の錦富士が三敗組の翔猿に引きずり降ろされる。
そして、若隆景対高安戦。関脇対元大関、因縁の対決だ。春場所、本割でともに負けた若隆景と高安の優勝決定戦となった。高安が土俵際まで追い込み、ほとんど勝利を手中にしたかと思われたが、ぽろりとこぼれた。若隆景が驚異の粘り腰で耐え、最後は逆転の投げ。新関脇での初優勝はあの双葉山以来、86年振りの快挙だった。
あのときの借りを返さねばならない、高安は心に秘めた。立ち合いでは、しばらくなりを潜めていた殿下の宝刀を抜いた。”かちあげ”で激しくぶつかった。一瞬ひるむ若隆景。攻め手を緩めず、さらにのど輪で押し込み、最後は引き落とし、若隆景を土俵に這わした。
殿下の宝刀、かちあげでぶつかる。
引き落とす。
初優勝をたぐりよせる勝ち名乗り。
そのあと、2敗の北勝富士が貴景勝のよもやの注文相撲で3敗組に転落。
お口直しに、豊昇龍の豪快な首投げをどうぞ(笑)。負けっぷりの良いのは10敗目の正代。
今日一日のすべてが”高安日和”になった。玉鷲の単独トップは変わらないが、一差となり、対戦も残しているので自力優勝が可能となった。三敗組ではトップの実力だ。あと、三日、引き締めていきたい。翔猿が不気味な存在だが、玉鷲はもう一つ、二つ負け、落ちてくる。もちろん、千秋楽か14日目に当たる玉鷲戦は落とせない。
明日、13日目の取組。高安は霧馬山、玉鷲は錦富士。激しいサバイバルレースの最終盤だ。
では、おやすみなさい。
いい夢を。
近所のお蕎麦屋さんの夕顔。夕方に白星を咲かせるおすもうさん好みの花(笑)。
大船撮影所時代からのお蕎麦屋さんで、小津安二郎、木下恵介監督らも来られた。