こんばんわ。
60年の一度の大祭、円覚寺の洪鐘(おおがね)祭が間もなく、29日に開催される。
円覚寺・仏殿の東南の山の上に鐘楼があるが、鎌倉最大で”洪鐘(おおがね)”と呼ばれている。正安三年(1301年)に第9代執権北条貞時の寄進により、鋳物師、物部国光が制作したもので、昭和28年、国宝に指定されている。
その洪鐘を祀る祭礼が洪鐘祭(おおがねまつり/こうしょうさい)で、史料上では文明十二年(1480年)から、60年に一度、庚子(かのえね)の年に行われている。時々の事情でずれることがあり、明治では不作の影響で翌年に、昭和の時代は円覚寺仏殿の再建により、そして、今回はコロナの影響で3年遅れとなった。
歴代の洪鐘祭の様子は絵画や絵巻等に残されていて、とくに明治時代の洪鐘祭は16mにも及ぶ長大な絵巻、洪鐘祭行列絵巻に詳しく描かれている。この絵巻は、円覚寺の”宝物風入れ”の時に、全部拡げられ展示されるので、その豪華な行列の様相には驚き、是非、生きてる間に実際の行列を見たいと思っていた。
2020年に行われる予定であった洪鐘祭がコロナ禍で順延となり、いよいよ本年、開催されることになった。これに合わせて、鎌倉歴史文化交流館では、洪鐘祭に関わる史料や絵巻、記録写真、解説パネルなど、洪鐘祭の歴史を紹介する特別展、”洪鐘祭/60年に一度の祭礼の記録”を開催している。ここで、あの洪鐘祭行列絵巻が展示され、解説版は写真撮影も可能であったので、ここに記録しておこうと思う。
鎌倉歴史文化交流館 鎌倉駅西口から銭洗い弁天方面へ5分も歩くと着く。
特別展:洪鐘祭/60年に一度の祭礼の記録
洪鐘祭行列絵巻(明治34年の祭礼、栗田要三作)右手の整理箱に絵巻の原本、左手の壁に複製画と解説文が展示されている。
では、以下順に。行列の様子を。
さて、60年に一度、令和の洪鐘祭はどのような行列になるだろうか。朝日新聞のローカル版に北鎌倉町内での準備の様子が伝えられた。触れ太鼓や神輿、お囃子など300メートル、千人の行列になるようだ。チャルメラが鳴る江の島神社の”唐人行列”のほか、”面掛行列”も加わる予定だ。絵巻にもあった張りぼての洪鐘も子供たちも参加し、制作中だという。また、おもちゃのヘルメットを土台にした兜、厚紙で鎧など武者装束もつくり、”北鎌倉の13人”として行列に参加の予定だ。この子たちが、60年後の洪鐘祭を主導していくことになるのだろう。まさに、次代につなぐ。
(明治の行列、張りぼての洪鐘)
八雲神社のお面
パレードは10月29日9時半より12時半まで。建長寺~小袋谷交差点~円覚寺(県道21号横浜鎌倉線)。北鎌倉駅下車。雨天決行。
では、おやすみなさい。
いい夢を。
今日の夕月(五日月)こんな雲が多いのに雲間から顔を出してくれた。