気ままに

大船での気ままな生活日誌

上野の森に広重行燈が

2009-10-07 21:55:38 | Weblog
今、上野の森の夕暮れは華やかである。先に紹介した、色っぽい布芸術は闇の中に消えてしまうが、バトンタッチするように、華やぐ芸術品が登場してくる。広重の名所江戸百景を図柄にした浮世絵行燈の灯がともるのだ。その光景は、まるで、鎌倉の八幡宮のぼんぼり祭りのようだ。

ぼくは初めて見たが、一昨年秋に東博の協力により上野を描いた浮世絵行燈を10点設置したのが始まりで、好評だったので、去年から芸大の協力を得て、広重の”名所江戸百景”と数も一気に拡大したのだそうだ。さらに、今年、開催期間も延長したとのことで、ぼくの目にも入ったとゆうわけだ。

ぼくは北斎と並んで、広重の風景画、とくに東海道五十三次が好きだから、こんな企画はとても嬉しい。ただ、”江戸百景”は、あまり知っている絵は少ない。詳しい人なら、より楽しい夜の散歩道になることだろう。

芸術の秋、芸術の上野に相応しい、”うえの華灯路 浮世絵行燈”だった。

高さ一メートル近くの大きい行燈が、JR上野駅公園口方面にひとつと、桜路のおわり、京成上野駅近くにひとつある。その行燈に、”うえの華灯路 浮世絵行燈”のテーマ名が浮き出ている。小さな行燈は、その間の、春の花見のとき賑わう桜路の片側だけにずらりと並んでいる。いずれは、ぼんぼり祭りのように、両側に並べるつもりだろう。




そして小さな行燈のそれぞれに、江戸百景図が。
落ち葉も行燈の美女を覗いていた。


それぞれの、描かれている江戸の地名を知らなくても、ほろ酔い(汗)で歩くと、江戸時代にタイムスリップしてるようだった。

鷲の目から観た江戸風景。♪いま私の願いごとが かなうならば翼がほしい この背中に鳥のように 白い翼つけてください この大空に翼をひろげ 飛んで行きたいよ 悲しみのない自由な空へ 翼はためかせ 行きたい♪ そんな絵だ。

江戸はいいな。賑わう街中も。

江戸はいいな、賑わう美女も(笑)。

。。。

帰宅して、押し入れをごそごそ。やっぱりあった。広重の”名所江戸百景”集。全部そろっています。えへん。お金持ちでしょ。・・・白状すると、30年前、Y新聞(読売)が毎月、3枚セットの絵図を購読者にプレゼントしてくれたのです。100枚集めると、こうして収納箱までくれて、それで約3年間、Y新聞をとり続けたのです(汗)。むかし、新聞社は気前が良かったですね。そのあと、無情にも、ルーブル博物館集をサービスしてくれたA新聞(朝日)に変えてしまいました


明日から、じっくりと、この広重浮世絵集を観ようと思います。30年間知らんぷりされていて、ようやく、今頃になってみてもらえるなんて、ちょっと可哀そうですが。

これも、上野の森の行燈さんのおかげですね。
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上野の森 色っぽい芸術

2009-10-07 15:59:52 | Weblog
この3日に上野(西洋美術館)に行ったばかりなのに、昨日、6日も行ってしまった。東博の”皇室の名宝展”がいよいよ始まったからだ。それについては、後日報告することにして、今日は、この期間、上野の森で開かれている、面白い”美術展”を紹介したい。

東博近くの上野の森で、木々が、青や赤のうつくしい衣装をまとっている。どぎもを抜かれてしまった。こんなの初めてみる。さらに、その向こうには、さまざまな、赤や黄系の明るい色の布が、言ってみれば、カラーおしめかカラーふんどし(爆)のように乾されている。どこかの下着屋さんの宣伝なのか、いったいこれはなんだ。好奇心のつよいぼくの足は、当然、そちらに向かった。







少し歩くと、受付みたいとこがあって、その向こうに"the Cloth park"と描かれた布が垂れていた。どうも下着屋さんではないらしい。受付の人に聞くと、芸大生の作品なのだそうだ。

ふーむ、芸術か、と思ってみると、なかなかいい。カラーふんどしだけではなかった。こんなフラッグも。”小さなフラッグ”という題がついていた。でも、ふんどしをつけたあとの前垂れにみえないこともない。そして、左の三角の布はショーツにみえないこともない。やっぱり、下着をモチーフにしているのだ。そうすると、最初の木の衣装は、カラーパンストかカラータイツだろう。



とても色っぽい芸術だった。
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古代ローマ帝国の遺産

2009-10-06 11:42:15 | Weblog

ぼくはイタリアに行く機会が何度かあって、今回の展示の中心テーマとなっている、ローマとポンペイにそれぞれ二度、訪ねている。ローマでは2000年も前の栄華を目の当たりにできる、フォロ・ロマーノが何よりも印象に残ったし、汗を拭き拭き、回った、ポンペイの、壮大な古代都市の遺構も忘れることのできない光景であった。

そこでみた、ひとつひとつの、半分破壊されている建物や、内部のフレスコ画や、石化した人物(火山灰の中の遺体部分だけが腐ってなくなっていたが、ここに石膏を流し込み、死んだときの形を再現したもの)等も、それなりに心に残ったが、やっぱり、トータルとしての重量感あふれる遺跡に対しての感動には遠く及ばなかった、フォロ・ロマーノもポンペイも。

でも、逆にいえば、ぼくに西洋の歴史、美術、建築の知識がないということかなと、反省もする(汗)。だからかもしれないが、今回、国立西洋美術館の、”古代ローマ帝国の遺産”の展示物には、それほどの感動を受けたものはなかった。期待していた、ナポリ考古学博物館でみた”秘密の小部屋”(ポンペイ遺跡のエロチックな絵画や彫刻の部屋)の作品がなかったせいかもしれないが(大汗) 。

だから、今回は、お勉強が中心になった。ふむふむ、なるほど。ユリウス・カエサルの遺志を継ぎ、初代ローマ皇帝になったアウグストゥスはえらい人だったんだな、あまり権力を表に出さず、荒れ果てていた、フォロ・ロマーノを整備し、庶民のためにも、水道、道路等を整備し、また拡大してゆく領土の民にも押しつけがましいことはしない、等々。300年もつづくローマ帝国の基礎をつくったのだった。

アウグストゥス像


フレスコ画も沢山展示されていた。これはポンペイから出土した”カノボスのイオ”

”庭園の風景(南壁)”これもポンペイ出土。


白大理石像も。”豹を抱くディオニュソス”

”ペプロスを着た女性”これは、東大を中心とするグループが、ソンマ・ヴェスヴィアーナ遺跡から6年ほど前に発掘した。1500年間、土中でこの立ち姿で眠り続けていたそうだ。疲れただろうな。


そのほか、当時の文化度の高さを示す、うつくしい双頭の蛇の指輪、モレジネの銀器一式、金のランプ、骨壺とか、また土木技術の優秀さを示す、水道の弁などにも感心した。

加えて、特別出品として、”アレッツォのミネルウァ”が展示されていた。ギリシア時代の紀元前3世紀に制作された青銅像で、2009年に修復されたばかりの、めったにみられないものだそうだ。”古代ローマ展”なのに、わるいけど、ぼくはこのギリシャのブロンズ像が一番気に入ってしまった(大汗)。


また、CGによる当時のフォロ・ロマーノやボンベイの復元映像も、すばらしく、2回もみてしまった。2000年前の都市とはとても思えなかった。いや、現代の都市より、余程よかった。われわれは進歩しているのではなく、退歩してるのではないだろうか、と、ふと疑念をもった。
。。。

帰宅してから、ごそごそとポンペイで買った、小冊子を押し入れの中から探し出した。現状の遺跡の写真と、それに重ね合わすと、当時の姿がみられる透明なセルロイド絵がペアーで綴られている。それを、ひとつだけおみせしますね。

現状の遺跡

西暦79年、ウェスウィウス火山の噴火で火山灰で埋まった当時の町の再現


中高年のご婦人も、若き日のおうつくしい姿の写真を、現状のくずれたお姿の写真にかさね合わせてみてくださいね。少しは心がやすまるでしょう(爆)。

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秋晴れ くりはま お寿司 こすもす 満月

2009-10-05 10:26:25 | Weblog
秋晴れの日曜日
ワイフと横須賀線の終着駅、久里浜へ

尻こすり坂通り(笑)近くのお店で
おいしいお寿司と
生ビールをいただいて(汗)

着いたところが
くりはま花の国

山のずっと上まで
こすもすがいっぱい咲きみだれている
これで六分咲きだという

赤、白、ピンク、
そして、奥の方には黄色いこすもすも
咲き始めている

こすもすトレインがこすもす山を登ってゆく
こどもたちの歓声が










山の上を尾根づたいにあるいてゆくと、途中に広場があって
ゴジラも雄たけびをあげていた
子供たちも雄たけび(女の子もいたけど)をあげていた

山道を下りてゆくと
道端に、自生のほととすぎや
みずひきがひっそり咲いていた
でも凛としていた





大船に戻ると、
東の空に大きな、満月が迎えてくれていた
前日の中秋の名月より、うつくしくみえた



また、お月見で一杯やってしまった(大汗)


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不忍池で中秋の名月

2009-10-04 11:12:25 | Weblog
古来、中秋の名月をどこで観るかは重要なことであって、芭蕉も”奥の細道”で、その旅程を敦賀で名月を観るように調整していた。敦賀に着き、前日は晴れ渡り、この分ではと翌日の名月を期待していた。しかし、芭蕉を接待していたあるじが、越路の天候はあてになりません、と言う。そして、結果は”名月や 北国日和 定めなき”

ぼくも、いつも自宅でばかりでの名月観賞であったが、今年は、どこかでと考えていた。根岸の三渓園とかも候補にあげていたが、午前中の空模様から、こりゃもうだめだと、上野の国立西洋美術館の”古代ローマ帝国の遺産展”を観に行った。それでもし天気が回復したら、不忍池の畔でのお月見でもいいのでは、と思ったのだ。

古代ローマ展をみたあとは、東博の常設展でゆっくりし、夕暮れを待った。閉館5時近く、ワイフから、大船は相変わらずの曇天、というメールが入ったので、外に出た。そして空を見上げた。こちらも、確かに曇天だが、雲の切れ目から青空がちょっぴりのぞいている部分もあり、それが拡がっていきそうな雰囲気だった。これなら、名月観賞の可能性はなくもないと、不忍池のそばのうなぎ屋で一杯やって、様子をみようということにした(汗)。

5時半頃、まだ、こんな空だった。


うなぎと刺身で、生ビールと日本酒2合ほど飲んだ。ここに来るときに、不忍池畔の骨董市で買った、古本、アサヒグラフ別冊”近代日本画に見る美人”(500円で買った、写真がきれいで掘り出しものだった)を眺めながらの一人酒もなかなかいいもんだった。ついでながら、表紙の絵は、大田聴雨の”星を見る女性”で、”月を見る男性”にはぴったりの本だった(爆)。

ほろ酔いで、伊豆栄を出て、湖畔に。空を見上げる。相変わらずの曇天。とほほ、と、東南の空を見渡していると、一か所だけ少し、明るい。そこだ、しばらく凝視する。お月さまお願い、おふくろさんお願いと、つぶやくと。・・な、なんと、ちらりと御姿をおみせくださったのでございます。そして、雲に隠れたり、出てきたりと、中秋の名月を30分ほど、もう誰もいなくなった、特等席のベンチに座り、蓮と一緒に、観月の会を開いたのでございます。サイコー。





得意気に、名月がみえたよ、とワイフにメール。と。こちらでも、よくみえてるよの返信。

大船に戻ったら、雲も切れていて、上野より余程、よくみえた。まあいいか、今年は二か所で名月を観たんだから。おふくろさんの亡くなった年の名月。いつまでも忘れないよ。

大船の名月。

桜と名月

すすきと名月、2題。






 


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中秋の”名月”

2009-10-03 10:51:01 | Weblog
今晩は、中秋の名月。ぜひみたいですが、天気予報だと鎌倉地方は五分五分のようです。今日の朝散歩、曇り空でしたが、ところどころに青空が。どんどん拡がってほしいです。

名月赤城山(うそどす)の上は青空でした。


もし、今晩、お月さまがご機嫌ななめでお出ましになられないことも想定して、朝のうちに、中秋の名月をみつけてみました。家を出たら、すぐに見つけた中秋の名月。

中秋の名マンホール。


そして、しばらくすると、車道にも。
中秋の名反射板。


どんどんみつかる名月。秋明菊のおしべだって満月だった。
中秋の名おしべ。


ちょっと赤みがかった、中秋の名きばなこすもす。


上をみると、中秋の名柿の実。ふたつみえる? 酔っぱらいのみた、中秋の名柿の実です。

酔っぱらいのみた、中秋の名トマト(?)。泥酔状態で色までへん。それにぼけてる。

幼稚園の窓をみると、中秋の名丸窓。めったにみられない赤い名月。

ここにも、中秋の赤い名月。カラスウリどす。ほんまどす。

ほらね。

帰りに、いつものお寺に寄る。ここにも、中秋の名御紋が。


きょうの御言葉。


そして、帰ってから開いた本、”坂村真民一日一言”

10月3日 からっぽ(po)

頭を
からっぽにする
胃を
からっぽにする
心を
からっぽにする
そうすると
はいってくる
すべてのものが
新鮮で
生き生きしている 

。。。

やっぱり、今晩、本物の中秋の名月ぜひみたいです。だって2009年の中秋の名月、もう一生みられないのですから。
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夢と追憶の江戸/高橋浮世絵コレクション

2009-10-02 18:49:57 | Weblog
三井記念美術館で”夢と追憶の江戸”と題した浮世絵展が開催されているので出かけてきた。慶応の経済学者、高橋誠一郎さんのコレクションだという。財界人の浮世絵コレクターはよく聞くが、学者でもたまにはいるのだ。お給料だけでは、そんな余裕がないはずだから、きっと、お金持ちの家に生まれたのだろう、と推測した(笑)。

第一展示室のトップは、菱川師宣の”衝立のかげ”だった。12枚そろいのセットで、これはその巻頭部だそうだ。若い男女の愛の交歓というシリーズで、その先が観たいが、18禁の場面ばかりで、公開できないのだろう(爆)。あの生真面目そうな高橋教授が、うふふと観賞している姿を、思い浮かべたら、ぼくもうふふ、になってしまった。ただ、男をもう少し男らしく描いてほしかった、これでは同性愛と思われてしまうだろう(爆)。


鳥居清長の”色競艶婦姿 床入前”もうふふ、と観た。これも後篇があって、”競艶婦姿 朝帰り”となる。中期か後期展示で観られるのだろうか。

そして鈴木春信の”風俗四季哥仙 二月 水辺梅”。梅の枝を折ってはいけませんよ、と叱りたくなるような絵だった(笑)。このあと少年は転げ落ちて、少女にかかえられて、そのあとは、うふふ、ではないだろうか。後篇”水辺梅転倒 灯篭のかげ”をつくってほしかった。いろいろ想像させてくれる絵は楽しいノダ。


そして、写楽の役者絵。ぼくが結構、現代の、山藤章二等の似顔絵も好きだから(ついでながらコロッケの物まねも大好き)、写楽の役者の似顔絵も好きだ。前期展示では、”三世市川高麗蔵の志賀大七”が見栄をきっている。


歌麿も、この”高島おひさ”のほか”三越おちた”等(うそどす)、いくつも展示されている。美人画では、やっぱり、歌麿が好き。きみまろも好きだけど(汗)中高年よ いつまでもあると思うな(歌麿美人のような)ハリとツヤ、また言ちゃった(爆)。


でも、やっぱり、浮世絵の中では、北斎や広重の風景画が一番、好き。青色を基調にした風景画の前にくると、ほっとした気持ちになる。とくに、北斎の富嶽三十六景はサイコウ。今回もいくつも展示されていて、うれしさいっぱい、空いっぱいだった。

頂上の空は晴れているのに、中腹は雲で覆われて、下界では雷が。富士は高いな大きいな、が、よくわかる名作。”山下白雨”


河口湖に写る逆さ富士。よくみると、湖の富士には雪が積もっている、影も反対だ、ちゃめっけ、いっぱい、湖(うみ)いっぱい。”甲州三坂水面”


そして、トリはわが地元の富士。”相州七里浜”


紹介しなかったが、広重の”東海道五十三次”も、良かった。
これでは、全とっかえする、中期、後期展示も行ってしまうだろうな。
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十月

2009-10-01 08:54:07 | Weblog
十月に入りました。

十月桜が咲き、

秋桜も咲き

柿の実も色づき

すすきの穂も勢いを増し

セイタカアワダチソウも咲き始め

いよいよ、秋本番。

2009年9月、さようなら。
横浜開港150周年記念イベントも終わる。次は50年後かな。もうぼくはいない。

さようなら、たねまるちゃん。

さようなら、段ボールFUNE(舟)。朝顔の種を運んで、今頃どこかの海をさまよっているかな。

さようなら、巨大ブラ。サイズX(爆)


ぼくは、きょうも、ブラブラ、どこかをハイカイする。たった1度しか来ない、2009年の10月1日。

明後日は、中秋の名月。
お月さま、ぜひ御姿をおみせください。
その節は、御礼に巨大ブラをプレゼントいたします。
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