気ままに

大船での気ままな生活日誌

祇園祭・前祭(3)京町屋の二階から山鉾巡行を見物

2023-07-21 10:17:30 | Weblog

おはようございます。

祇園祭・前祭、その3でござりまする。

山鉾巡行・京町屋(7月17日)

御池通りの特設観覧席での山鉾巡行を1時間ほど見て、ぼくらは新町通りへ向かった。先ほど見たばかりの山鉾がこの通りにやって来るので、今度はそれを京町屋の二階から眺めようというのである。

新町通は、室町通と並ぶ祇園祭の有名山鉾町して知られる。通りには呉服商を中心とした商家が今も多数残り、前祭・後祭合わせて7つの山鉾を出している。平安の昔からの繁栄ぶりがうかがえる。三井財閥や三越のルーツもこの地にあるそうだ。

新町通りに到着。山鉾を迎える人々がいっぱい。

この吉田邸の二階で見学する。

二階でツアー客が山鉾を待つ。10分もしない内に、祇園会の旗を先頭に先導隊が現れる。

そして、毎年必ず先頭を行く長刀鉾が現れる!目前に鉾の鮮やかな前懸。ペルシャ花文様絨毯、ペルシャ絹絨毯。まさに”動く美術館”。

胴懸には中国玉取獅子図絨毯か。十華図絨毯、梅樹図絨毯、中東連花葉文様インド絨毯など16世紀~18世紀の稀少な絨毯(現在は復元品)が囲っている。

見送は雲龍波濤文様綴織。

目の前で山鉾を見られる”特等席”。

向いの京町屋は現在、三井ガーデンホテルになっている。部屋から見物されている家族も。

つづいて、白楽天山。唐冠を付けた人形が白楽天で、帽子をかぶった僧の人形が道林禅師。

大きな鉾が来たようだ。

函谷鉾だ。

ぜいたくをいえば、ここの観覧席では屋根が見えない。

四条傘鉾のような小さな鉾ならOK

また、大きな鉾がやってきた。鶏鉾だ。

見送は有名な毛綴で、近年の調査によるとトロイの皇子へクトールが妻子に別れをつげる図であるという。この見送は、16世紀頃ベルギーで製作、江戸時代初期に輸入されたものと考えられ、国の重要文化財に指定されている。”動く美術館”。

菊水鉾 宵山で搭乗した鉾。ちまきも買った。ちょうど目の前で休憩してくれた。動く美術館が静止美術館に(笑)。

昭和の鉾として、装飾が年々充実しているとのこと。

伯牙山 胴懸は花卉尾長鳥文様の綴錦で、見送には「柳絲軒」在銘の仙人図刺繍を用いている。蝶型の角金具は珍しい意匠である。

ここで、二階での山鉾見学を終え、新町通りに出る。すると右手に蟷螂山が見える。宵山で最初に出会ったのもこの蟷螂山。〆も蟷螂山とは。縁があるね。前回、記したように、薬や菓子で有名な”ういろう”を始めた外郎(ういろう)氏がつくったもの。外郎家はその後、小田原に移り、現在も家が存続している。さらに、付け加えると、享保年間、二代目市川団十郎が咳の病で舞台に立てずにいたが、うわさできいた”ういろう”を試したところ、全快し、再び舞台に立てるようになった。団十郎は、感激し、当時1泊行程の小田原までお礼に出向き、それが縁で、団十郎・自作の”外郎売”が上演されるようになった。歌舞伎18番の一つとなった。詳しくはここに。

蟷螂山(とうろうやま)

ズームでカマキリを捉える。ちょうど、立ち上がっていた。

こうして、酷暑の中の祇園祭2023がおわった。老夫婦そろって元気で楽しむことができ、”達成感”でいっぱい(笑)。

ぼくは定年退職後、全国のお祭りを巡っているが、この祇園祭は2007年が最初。そのときのぼくのブログ感想文。”ボクは、今回、祇園祭の宵山と山鉾巡行をはじめて見学したわけですが、何だか、とてもなつかしいような、尊いような気持ちが、胸いっぱいに拡がりました。きっと、貞観11年(869)に疫病の退散を祈願して始まり、その後、応仁の乱で中断した祭りを再開させ、その後1000年もの間、営々と引き継いできた京都町衆の悠久の魂が、ボクの心の中に入り込んで、ボクをカンドウさせているのだろう、と思いました。” 初心に帰って、2023年祇園祭の記録を終了いたしまする。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

(コメント欄は再開します)

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祇園祭・前祭2023(2)

2023-07-20 11:58:30 | Weblog

こんにちわ。

祇園祭・前祭2023のつづきでござりまする。

山鉾巡行(7月17日)

ツアー二日目は祇園祭のメインイベント、山鉾巡行の見学。このツアーでは1時間ほど、御池通り特設観覧席で見学したあと、新町通りの京町屋・吉田邸の二階からも山鉾巡行を眺めるという二本立て。ぼくもニ十年近くの祇園祭ファンだが、京町屋の二階からというのは初めての経験。とても楽しみにしていた。

御池通りの観覧席は予想していたように日陰ではなく、かんかん照り。この日は全国的な猛暑で、京都も最高37.5℃にもなった。こんなところに1時間もいたら熱中症、間違いなしと、観覧席のうしろの木陰(ここは無料)に移り、ここで見学することにした。トイレは近くのホテルを利用できるし特等席だ(笑)。

いよいよ山鉾巡行の始まり、はじまり。

観覧席は道の両側に。向こう側は日陰。こちら側はかんかん照り。

先頭は、「くじ取らず」として、毎年必ず先頭を行く長刀鉾。唯一、生稚児が乗る鉾で、巡行中は町名が変わる度に稚児舞が披露される。鉾頭は、疫病邪悪を祓う大長刀。

顔を白粉で塗った”生稚児”さんが3人見える。

観覧席を通り過ぎる長刀鉾、それにつづくのは山伏山。

そして、次々とつづく山鉾。ここでは、写真も説明も簡略にしている。前祭・後祭に分かれる前の年、2013年の山鉾巡行、全山鉾33基の写真を撮り、山鉾の由来等も載せた。興味のある方はここへどうぞ。

白楽天山 唐の詩人 白楽天が、道林禅師に仏法の大意を問うところを表している。唐冠を付けた人形が白楽天で、帽子をかぶった僧の人形が道林禅師。真松は山の中で一番高い。

芦刈山 山鉾最古の御神体衣装を保有し、普段は国立博物館に保存される。大和物語の「芦刈」を再現した山で、貧しさのあまり妻に去られ寂しく芦を刈る様子を表している。

函谷鉾 「くじ取らず」で、毎年全体では5番目、鉾では長刀に次いで2番目に行く鉾。孟嘗君という中国の人物がが函谷関で家来に鶏の鳴声をまねさせて関門を開かせ難を逃れたと言う故事に因んだ鉾。鉾頭の三日月と山は、夜中の山並みを表し、真木の上端には孟嘗君、その下に雌雄の鶏が祀られている。

郭巨山(かっきょやま)

四条傘鉾 子供棒振り踊りは国選択無形民族文化財に指定されている。15,16日会所前にて、一日4度「くじ改め」の所作と「棒振り踊り」が披露される。

木賊山(とくさやま)木賊とはシダ植物の名。御神体は子をさらわれた翁が一人木賊を狩る姿を表現している。

そして、今回、楽しみにしていた新町通りの吉田邸へ。(つづく)

(コメント欄は夏休みにさせていただきます。)

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祇園祭・前祭2023 (1) 

2023-07-19 14:44:11 | Weblog

こんにちわ。

2023年の祇園祭を二泊三日で楽しんできました。ぼくとしては4年振り。2014年から前祭(さきまつり)と後祭(あとまつり)と二回に分けて催行されるようになったが、前回(2019年)も、その前(2016年、14年)も後祭(あとまつり)だったので、長刀鉾等、前祭の山鉾を見るのは、2013年(前後祭合同時代の最後の年)以来、なんと十年振りになる。

ぼくらも高齢になったので、今年はあるツアーに申し込んでの参加であった。祇園祭宵山(7月16日)、山鉾巡行観覧(17日)のほか、智積院、下賀茂神社なども巡る。三日目はフリータイムでぼくらは植物園へ。それらを2023年祇園祭日誌として記録しておこうと思う。

宵山(7月16日)

いつもは屏風祭(町屋の屏風や美術品、調度品などを通りから鑑賞できる)を楽しみながらの山鉾見物だが、この日はすごい人出で(34万人とか)、そんな余裕はなかった。でも、夕暮れとともに各山鉾の駒形提灯の明かりが灯り、”コンチキチン”の祇園囃子が響き、なんともいえない情緒。たぶん35℃を越えているが、暑さを感じさせない、涼やかさ。搭乗見学を予定している菊水鉾を目指すガイドさんのあとをつける。

最初に現れたのは蟷螂山。ぼくの好きな山の一つ。蟷螂(かまきり)のからくりで人気。14世紀後半の南北朝時代に、薬や菓子で有名な”ういろう”を始めた外郎(ういろう)氏がつくったもの。外郎家はその後、小田原に移り、現在も家が存続している。

屋根に大カマキリ。夕方はお休み。翌日の巡行時にときどき立ち上がりかまを上げる。

月鉾 これも好きな鉾。以前ちまきも買っている。

そしてお目当ての菊水鉾。町内の金剛能楽堂内に古くからあった名水『菊水井』にちなんで名付けられた。鉾頭は、16弁の金色の菊花を付けている。会所では、7/13~16の4日間、日替わりで表千家・裏千家・遠州流によるお茶会が開催される。

この囃子方のところまで搭乗することができる。予約ありでも、もちろん長蛇の列。♪こんちきちん♪が目の前で聞ける。

囃子方の位置から下を見る。

そして、これが菊水鉾のちまき。食べ物ではなく(笑)、笹の葉で作られた厄病・災難除けのお守りのこと。うちには大船鉾、月鉾、蟷螂山などもう10余りのちまきが飾られている。おかげさまでコロナにかからずに済んだ(笑)。

霰天神山 (あられてんじんやま)

船鉾 

岩戸山

もう少し、ゆっくり、10年振りの(前祭の)山鉾を巡りたかったこともあるが、この混雑の中、ガイドさんの案内で効率的に宵山風景を楽しませてもらった。

午後10時半からホテル玄関前で綾傘鉾の日和神楽があるというので見学した。これは初めて見る。翌日(17日)の山鉾巡行の晴天(日和)を祈って、祇園囃子を演じながら、近所を廻るそうだ。

たくさんの観客が待つ玄関口に綾傘鉾の囃子連が演奏しながら入ってくる。

日和神楽のお陰で、翌日は晴天に恵まれた。いや、恵まれすぎて、気温は、37.5℃までうなぎ昇り(笑)。

この日は、智積院で長谷川等伯父子の国宝屏風を観たり、下鴨神社に参拝したりしたが、それらは別の機会に。

(つづく)

コメント欄はしばらく夏休みにさせていただきます。

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大谷も朝乃山も負けても円覚寺の山百合

2023-07-15 22:19:59 | Weblog

こんばんわ。

今日は大谷が大リーグ後半戦の初日に昨年度ワールドチャンピオン、アストロズを相手に先発登板するという。加えて、夕方には元大関・朝乃山が新大関候補筆頭の豊昇龍と対戦するという。スポーツ観戦好きにはめったにないわくわくの日だ。

大谷が7回10K、無失点でゆうゆう8勝目を挙げ、ついでに自ら祝砲の33号をかっ飛ばす。夕方には朝乃山が豊昇龍を豪快に投げ飛ばし、優勝争いのトップグループに入る。乾杯!乾杯!となるはずであった。

しかしながら、野球の神様も相撲の神様も今日は虫の居所が悪かったようだ。大谷は2点リードを引っくり返され、おわってみれば、5回5失点5敗目の負け投手。ホームランも出なかった。朝乃山も、逆に、豊昇龍に豪快に投げ飛ばされ、優勝争いから一歩後退した。

とほほの一日になってしまった。でも、昼間、訪ねた円覚寺で思いがけず、まだ咲いていた山百合に遭遇。なぐさめられた格好になった。ありがとう山百合さん。

力投むなしく5敗目の大谷。打の方ではマルチヒットながら33号は出ず

朝乃山、豊昇龍に上手投げでやぶれ3敗目

円覚寺の山百合

仏殿の庭園うしろの山に一株

黄梅院前の真民さんの詩

明日こそ、一本(大谷)、一勝(朝乃山)!。

明日から、京都の祇園祭へ。その間、ブログも夏休みとします。コメント欄もお休みとします。

では、おやすみなさい。

いい夢を。


まだまだ若い姫紫陽花

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序盤戦 高安、錦木、豪ノ山、全勝通過 朝乃山、伯桜鵬は2敗

2023-07-14 10:38:03 | Weblog

おはようございます。

名古屋場所が始まるとき、ぼくは今場所は途轍もなく面白い場所になるだろうと予想した。なにせ、横綱・大関はじめ三役陣勢揃いで、三関脇はそろって大関獲りがかかっている。加えて、朝乃山が上位陣総当たりの地位まで昇ってきている。さらに新入幕には”令和の怪物”、伯桜鵬(落合改め)が牙を磨いている。序盤戦終了時には、これらの力士が全勝か1敗までで、中盤戦を迎え、ただでさえ暑い名古屋は燃えるような熱気に包まれているはずであった。

ところが、なんとなんと。横綱・照ノ富士は怪我であっけなく土俵を去り、大関・霧島はドタキャン休場で4日目から再出場という有様。さらに、具合が悪いのは、期待の朝乃山が意外にもろく、早や2敗。そして令和の怪物の突進力に早や翳り。大関狙いの三関脇も全勝なしで、期待の若元春も2敗に後退。ぼくの優勝予想力士4強(照ノ富士、琴ノ若、朝乃山、伯桜鵬)も休場と2敗と低迷。名古屋場所はもう終わり!

でも、ちょっと待って。不甲斐ない上位陣に代わって、平幕3力士が5連勝で表舞台に名乗りを上げた。高安は安定した取り口で、若手の有望力士らを抑えている。もともと力のある元大関。今度こその雰囲気がある。そして、おどろきもものき錦の木(錦木)。横綱・大関・関脇のすべての力士に勝っての全勝である。重い腰がさらに重くなり、もう誰にも負けそうにもない勢いだ。そして新入幕三羽烏の一人、豪ノ山。豪栄道の弟子だが、これがまた強い。令和の怪物と今日(6日目)当たるが、ここを突破すれば、こわい存在。もう一人の三羽烏、湘南乃海も4勝1敗と好調だ。2敗ながら、昨日、朝乃山を破った北青鵬も油断ならない。

さて、中盤戦以降の(ぼくの)楽しみは何か。まずは朝乃山、すでに2敗、勝ってもあぶない相撲があったりで、まだ十分力を出し切っていない。ここから、上位陣との対戦が組まれる。一大関、三関脇二小結には5勝1敗でいきたい(ちょっときついかな:笑)。最終的には12勝3敗。十分優勝可能、もちろん三役昇進も。

高安は終盤、崩れるだろうから、二桁勝利でよしとしよう、と書いたが、チャンスはめったにない、一気に初優勝でいこう!(汗)錦木はどうか、今日の阿炎戦が鍵か。ここを落とすと次は琴ノ若と負け続け、秋の日(立秋も近いしね)はつるべ落とし(笑)。もし勝てば、一気に全勝街道まっしぐら。豪ノ山も今日が分岐点か。三関脇は、豊昇龍、大栄翔が1敗をキープしたが、またバタバタといきそう。10勝前後で、すんなり大関昇進はならないかも。若元春はまだ可能性はある。

と、以上、勝手なことを書いて、楽しんだが、新4強を選出しよう。優勝ラインは12勝と想定したので、現在2敗までの力士。全勝3力士で残すのは贔屓も入るが高安と錦木。1敗組からは大栄翔と豊昇龍、2敗組から若元春と琴ノ若と朝乃山をまず選出。さて、1,2敗組から誰を残そうか審議(笑)。結局、これもだいぶ贔屓が入るが(汗)、琴ノ若と朝乃山にしたい。3関脇ははずしたが、この悔しさを胸に秘め、トリプル新大関を目指してほしい。

本命:高安 対抗:朝乃山 穴:琴ノ若 大穴:錦木  

さて、中盤戦終了時にこの4強がどう代わるか。楽しみたい。若手の伯桜鵬、豪ノ山、北青鵬らが勝ち進み、終盤戦新4強に入り、最終盤まで優勝に絡んでくれて、賜杯をかっさらってもらえば、途轍もなく面白い場所になるのだが。がんばって!

名古屋場所5日目

高安、平戸海を叩き込んで5連勝!

朝乃山、北青鵬に苦杯、2敗目

琴ノ若、正代に完勝。3勝目。

錦木、若元春も食う。全勝!

豪ノ山、全勝!

豊昇龍、阿炎の変化にも対応。4勝目。

大栄翔も好調、4勝目。勢いに乗れば、新大関も。

霧島、翔猿に黒星。勝ち越せるか。

6日目も目が離せない。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!


古代メキシコの三横綱。5日目の昼間、行ってきました。

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ガウディとサグラダ・ファミリア展

2023-07-13 10:22:52 | Weblog

おはようございます。

今、竹橋の東近美でガウディとサグラダ・ファミリア展が開催されている。

2014年にスペイン旅行をしたが、そのとき、もっとも印象に残った建造物がバルセロナのサグラダ・ファミリア大聖堂であった。”写真でしか知らなかったサグラダ・ファミリアを目の前にしたとき、これまで、いろいろな大聖堂を観てきたけど、そのどれをも圧倒するような感動を覚えた。言葉では言い表せない、何ていうか、巨大なガウディがそこに立って居る、といったような感じ”、と当時のブログにやや興奮気味に記している。これがその時の写真。

内部のステンドグラスもうつくしく。

本聖堂は1882年に着工されたが、その二年目に、当時まだ無名のガウディ(1852-1926)が二代目建築家を引き受け、設計図を書き直した。その後、1914年、ガウディはすべての仕事を断り、この建築にのみ、身を捧げ、10年後、73歳の生涯を終える。そのあとは設計図(模型とデッサン等)に従い、工事が続けられている。没後100年の2026年に完成の予定とか。

さて、本展では100点を超えるガウディの設計図面、模型、写真、資料などが展示されていて、多くは撮影OKであった。ここでは、それらを載せつつ、以前の旅行の写真も含めて、むかしを懐かしみたい(笑)。このような章立てになっている。

第1章 ガウディとその時代 Gaudí and His Time
第2章 ガウディの創造の源泉 The Sources of Gaudí’s Originality
第3章 サグラダ・ファミリアの軌跡 The Story of the Sagrada Família
第4章 ガウディの遺伝子 The Legacy of Gaud

第1章の「ガウディとその時代」では、ガウディのバルセロナ建築学校在学中の、”大学講堂、横断面 (卒業設計)、県庁パティオなどの設計図面が展示されている。また、ガウディが参考書として使った建築関係の図面や書物も並んでいる。

第2章は、「ガウディの創造の源泉」。「人は創造しない。人は発見し、その発見から出発する」というガウディの言葉通り、「歴史(建築の歴史から学ぶ)」「自然(生物を含む)」「(自然の中に潜む)幾何学」を通して発見したものを建築物に取り込み、ガウディらしいユニークな作品を次々とつくった。展覧会ではガウディの建築作品の写真が並ぶが、ここでは、ぼくの2014年の旅行写真を載せる。

カサ・ミラ(Casa Milà)。ガウディ、54歳の作。実業家ペレ・ミラの邸宅としてつくられたが、現在は集合住宅として使われている。

生物のモチーフが多いが、ここでは、わかめ風のバルコニー

屋上も変わった形の煙突や階段室が立ち並び、どこか別の惑星の世界のよう。

カサ・バトリョ 青いタイルが印象的。動物の骨のような形の柱で構成されている。

集合住宅とは思えない、ユニークな内装。

屋上のアート

「歴史」「自然、生物」「幾何学」に関係したガウディ制作の小品が本展で見られる。

「歴史」:建築のオリエンタリズム グエル公園、破砕タイル被覆ピース(破砕したタイルを装飾に用いた)

自然の利用 コローニア・グエル教会堂、逆さ吊り実験 自然にできる形がいちばん強い、と考え付いたもの。ガウディは紐に砂袋の錘を下げ、あらわれた曲線(懸垂線)によって教会の構造・デザインを構想した。これを上下反転させ、これらの曲線からドームや塔がそびえる姿をデッサンした。実験で釣り合った紐の形をさかさまにすると、引っ張り合っていた力がすべて圧縮に変わり、レンガ積のような組積造では安定した構造体になると考えた。

「自然/生物」カサ・ビセンス、正面のセラミックタイル 植物の絵柄をよく取り入れている。

「自然/生物」カサ・ビセンス、鉄柵の棕櫚(シュロ)の模型

「自然/生物」植物スケッチ(サボテン、スイレン、ヤシの木)実際に目にした動植物をつぶさに観察し、しばしば自然を直接石膏でかたどることで装飾を造形した。

「幾何学」平曲面模型

「幾何学」二重らせん柱 

カサ・バッリョ、椅子 建築だけでなく、家具のデザインにも精通。

3章ではサグラダ・ファミリアの軌跡、4章ではガウディの遺伝子とつづく。サグラダ・ファミリア建築の経緯や現在進行中の写真や模型、彫刻などが並ぶ。

今回は、建物以外にも彫刻も大きな見どころ。1978年から彫刻家として同聖堂に携わっている外尾悦郎の《サグラダ・ファミリア聖堂、降誕の正面:歌う天使たち》が展示されている。2000年に石像に置き換わるまで、こちらの石膏像が1990年から「降誕の正面」にあった。

外尾悦郎《サグラダ・ファミリア聖堂、降誕の正面:歌う天使たち》

ガウディの塑像断片

《サグラダ・ファミリア聖堂、全体模型》2012-23年

サグラダ・ファミリア聖堂、2023年1月撮影

サグラダ・ファミリア聖堂の建設は、新型コロナウイルスの影響で一時中断していましたが、2020年の秋には再開。翌年の12月には、聖堂の中央に位置する6つの塔のうち、頂点に星を頂くマリアの塔が完成、続く2022年12月には4つの福音書作家の塔のうち、ルカとマルコの塔が完成しました。建設作業は現在も進んでおり、残るマタイとヨハネの塔は2023年11月に、聖堂中央の最も高い塔となるイエスの塔は2026年までの完成を予定しています(サイトより)。

10年前のスペイン旅行での感動を蘇らせてくれた楽しい展覧会でした。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

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長谷のフウランを訪ねて

2023-07-12 22:26:05 | Weblog

こんばんわ。

2年前の夏、ぼくも愛読していた京都の花好きブロガーさんが急にページを閉じた。再開を心待ちにしていたが、その後、何の音沙汰もない。その最後のページには、”フウラン、フシグロセンノウ、レンゲショウマ”のタイトルで、それらの草花の写真が載せられていた。三つの山野草のうち、後二者はぼくも好きな花なのだが、フウランだけは出会う機会がなかった。今日、ようやっと巡り合うことができた。

長谷の収玄寺と光則寺にその花は咲いていた。

収玄寺

収玄寺は江ノ電の長谷駅を下車、長谷寺方面へ向かう道沿いにあるお寺で境内には四季折々の花々が咲く。日蓮宗の有力檀家であった鎌倉時代の武士、四条金吾の屋敷跡に建てられた寺。巨大な石碑がある

境内に入ってすぐの木にフウラン(風蘭)は着生している。見事な株で今、見頃である。一目惚れ!

来年も是非。人間の友達は年々減る一方だが、草花の友達は増えるばかり(笑)。

また、来年、ぜひ、お会いしましょう 。

境内には鬼百合がいっぱい咲いていた。

光則寺

ここは花の寺として名高いので、ここでもよく紹介している。ヤマアジサイや海棠がとくに有名。

ここの梅の木にもフウランが着生していたが、花は少しだけだった。

収玄寺のにはとてもかなわない。でも、ほかの花々がいっぱい。

ミソハギ

秋海棠がもう咲き始めていた。

ウサギゴケがほんの少しだけ。ウサギさんにみえますか。

ヒメヒオウギスイセン

八重ホタルブクロ

突如、ぎゃーぎゃーと孔雀さんの呼ぶ声が。もうすっかり仲良くなっているので、ぼくが行くと三度に一度は羽根を拡げてくれる。今日もうれしい孔雀ショータイム。

猛暑を忘れるひとときだった。

名古屋場所4日目

朝乃山、3連勝。高安は4連勝。

霧島、再出場、新大関初白星。照ノ富士、休場。

明日、序盤戦終了。ぼくの初日段階での優勝争い予想を大幅に修正しなければならない(汗)。

では、おやすみなさい。

いい夢を。

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有明の月 めがねつゆくさ 早乙女花 球宴の大谷翔平

2023-07-12 11:52:42 | Weblog

こんにちわ。

MLBオールスターのア・リーグ二番で先発出場した大谷翔平選手の出番がおわったようなので、今朝の有明の月から朝散歩の花々など、今日の午前中の日誌をつけておこう。

朝4時の有明の月。

朝から木星とランデブー。8月になると金星も”明けの明星”に。

朝散歩に今季初登場、めがねつゆくさ。空色の花びらがいいね。

二刀流!

早乙女花

またの名をへくそかずら。いい臭いで虫にも好かれます。

セイヨウノコギリソウの上に蝉殻。うつくしい花の港からの船出。

太宰治の”月見草”。

大谷翔平はシアトルで球宴出場。第一打席で大観衆から”シアトルに来て”の大合唱にはびっくり。ムーンショットホームランを期待したが、三振と四球で2023球宴を楽しむ。

それでは、みなさん、良い午後を。

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双頭蓮ショータイム、閉幕 紅筋山百合ショーは続演  照の富士、連敗

2023-07-11 18:50:09 | Weblog

こんばんわ。

この1週間、大船フラワーセンターに三度、出掛けた。めったに見られないショータイムを楽しむため。野球界の二刀流といえば言わずと知れた大谷翔平。蓮界の二刀流といえば、知る人ぞ知る双頭蓮。双頭蓮とは1本の茎から2つの花が咲く、いわば二刀流。たいへん珍しく、3万株に一つの変異、または(ひとつの品種に限れば)、50年から100年に1度あらわれるという説もある大変珍しい蓮。ベーブルース以来の翔平並み!

では、この一週間の双頭蓮ショータイムをご覧下さい。

 

7月5日(開花1日前の蕾の二刀流)

7月8日(開花3日目、真横から)見頃で大勢の観客(花は4日間なので、7月9日まで見られた。10日は休演(園)日でショーはない)

正面から

満員御礼

そして、今日7月11日のラストショーに駆けつけた。すべて、花びらが散って、花托(かたく)のみ残る。これもまた、うつくしい。花びらは散っても花は散らない(金子大栄)

手前の花は二つ前の写真の隣の蕾が開花したもの。

今日の観客はまばら。空席目立つ。

素晴らしい一週間の双頭蓮ショーでした

隣りの築山舞台では、これまた、めったに現れない山百合の変異株、紅筋山百合ショー。花数を更に増やして、妖艶なショーに。

前回のに比べると、やや容色にかげり。

一番きれいなとき(↓)7/8

明日、咲きそうな蕾。咲いたばかりの花が一番。明日も行こうか(汗)。ここのショータイムはあと1週間はつづく。

双頭蓮ショーは閉幕でも、一輪咲きショーはまだまだ続く。なにせ240品種400鉢もある。

ほかにもいろいろショー。

黄鹿の子百合。中国中部が原産地で、日本のカノコユリの黄花種ではないそうだ。

ハマボウ(黄槿)も花数がぐんと増えた。

グリーンハウスショーも華やかでしたよ。

カリフォルニアゴールド

アザレア椿 (夏に咲く珍しい椿)

ミッキーマウスの木

ミッキーマウスの木の画像

べにまつり

シクンシ(使君子)

ペトレア

サンタンカ

名古屋場所3日目

照ノ富士、翔猿に破れ、連日の金星提供。どこかを痛めたようで、付け人の肩に手をやり引き上げる。心配だ。本命がいなくなると困る。

一方、朝乃山、得意の右四つの形を作り、万全の寄りで平戸海を下し、連勝。

関脇陣が崩れる中、高安、3連勝。ダークホースになるか。

では、おやすみなさい。

いい夢を。


ムシトリスミレ(食虫植物)

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名古屋場所はじまる 朝乃山、黒星発進

2023-07-10 10:58:15 | Weblog

おはようございます。

待ちにまった大相撲名古屋場所がはじまった。初日は、浅草のほおおずき市に出掛け、四万六千日分のお参りをしてきたが、大谷の32号も出て、気分よく、帰宅。ちょうど幕内の土俵入りが始まるところだった。

今場所は見どころいっぱい、近来にない面白い場所になりそうだ。新大関霧島(霧馬山改め)の活躍も見どころのひとつだったが、ドタキャン休場で出鼻をくじかれた。前日に肋骨座礁部で急に痛みを感じたようだ。貴景勝は事前報告の休場で、両大関不在は昭和以降初の異常事態だ。

この異常事態にも関わらず、今場所の見どころは半端ない。以下、ひとりよがりの見どころベスト7を(笑)。

1.上位総当たりの地位に上がってきた朝乃山は最終盤まで優勝争いに絡めるか。

2.令和の怪物、19歳の新入幕、伯桜鵬(落合改め)どこまで勝ち進むか。

3.三関脇、豊昇龍、大栄翔、若元春の新大関昇進なるか。

4.照ノ富士、全勝優勝なるか。

5.元大関倶楽部(高安、正代、御嶽海)の奮起なるか。

6.新入幕、豪の山、湘南の海は、先の伯桜鵬と共に新入幕三羽烏として嵐を呼ぶ男たちになれるか。

7.琴ノ若、北青鵬、王鵬が白星を重ね、不気味な存在になれるか。

そして、初日の相撲。

朝乃山、黒星スタート。明生に差し勝ったが、逆襲され浴び倒しで悔しい敗戦。でも12勝はいく。

伯桜鵬は難敵碧山に圧勝、白星発進。

左肩の大きな包帯が心配だが、19歳の若さで痛みなど乗り越えそう。まず勝ち越し、そして二桁。四股名は語呂が悪いので、”伯桜”で良かったのでは。白鵬の鵬が邪魔(笑)。

三関脇、そろって白星発進。元大関倶楽部の二力士と対戦。

大栄翔、正代に勝つ。

若元春、御嶽海に負けず。

安定感があり、最終盤まで優勝争いに絡めば、新大関の一番手では。

豊昇龍、翔猿に辛勝。

照ノ富士は阿炎に危なげなく勝ち、安定感抜群。

元大関倶楽部の高安は王鵬を破り、白星スタート。まずは勝ち越しへ。

琴ノ若、北青鵬も勝つ。さあ、今日、二日目はどうなるか。

さて、恒例の優勝予想です。朝乃山に優勝させたいが、初日のすもうをみていると、ちょっと不安。でも奮起して13勝、優勝という可能性もある。3番手くらいにしておこうか。伯桜鵬も一気に初優勝で、真の”令和の怪物”になってもらいたい気もするが、4番手にして様子をみよう。一番手は照ノ富士がダントツ。二番手に三関脇と琴ノ若の中から選出したが、三関脇は互いにつぶし合いあい、10勝前後でおわり、優勝はできないと踏んだ。その間隙を縫って、琴ノ若が浮上、一気に初優勝という可能性がある。そちらにかけた。

ということで、

本命・照ノ富士、対抗・琴ノ若、穴・朝乃山、大穴・伯桜鵬

これらに三関脇、高安、北青鵬、王鵬らが追走する感じかな。と、勝手な予想をしましたが、あくまでもお遊びなので本気になって嚙みついてこないでね(笑)。

果たして序盤戦でどうなっているか、5日後に、また検証したい。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

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