サム・ペキンパー監督、ボブ・ディラン音楽の’73年作品『ビリー・ザ・キッド 21才の生涯』(108分)に8分ぶんを加えた『特別編』(’05年作品)をWOWOWシネマで見ました。ビリー・ザ・キッドをクリス・クリストファーソン、彼を追う賞金稼ぎの保安官パット・ギャレットをジェームズ・コバーン、その他にも、ボブ・ディラン、リチャード・ジャッケル、ジェイソン・ロバーツ、エミリオ・フェルナンデス、ジャック・イーラム、ハリー・ディーン・スタントン、ペキンパー本人、R・G・アームストロング、L・Q・ジョーンズ、スリム・ピケンズ、リタ・クーリッジ(!)といった錚々たるメンバーが顔をそろえた傑作で、7年前に私が「(同じペキンパー作品)『砂漠の流れ者』などに比べると、明らかに見劣りし、途中から早回しで見た」などと書いているのが恥ずかしくなりました。今月一杯ならWOWOWオンデマンドで見ることができるので、興味のある方は是非ご覧になってください。おススメです。
また、石井裕也監督の’14年作品『バンクーバーの朝日』もWOWOWシネマで見ました。
日本人の移民をたくさん乗せて進む船。「海の向こうで3年働けば日本で一生楽に暮らせる。そんな話を真に受けて故郷を後にした」のナレーション。和服の男性や女性。荷揚げする白人たち。建物を見上げる娘。「日本人はよく働いた。労働時間は日に10時間以上。賃金はカナダ人の半分。どんな待遇でも働く日本人はカナダ人にとって仕事を奪う敵だった。差別や迫害を受けても日本人は働いた。やがてカナダで生まれた若者たちのために1つの野球チームが結成された。ささやかな楽しみとして作られたチームだったが、いつしかカナダ人リーグでプレーするようになった」。タイトル。……。
日本人チーム「あさひ」は白人のパワーに押され、連戦連敗でしたが、ある日主人公(妻夫木聡)の発案でバント攻撃をしかけるようになってから、点が入るようになり、データ野球も取り入れた結果、ついに優勝します。しかし、真珠湾攻撃によって、日本人は敵性外国人として強制収容所送りとなり、チームは解散させられます。そしてその50数年後、当時のメンバーのほとんどが死に絶えた頃に、チーム「あさひ」はカナダの野球殿堂入りをする、という話でした。
フジテレビ開局55周年記念作品ということでか、妻夫木聡さん以外にも、佐藤浩市さん、石田えりさん、宮崎あおいさん、鶴見辰吾さん、本上まなみさん、大杉漣さん、貫地谷しほりさん、田島令子さんという錚々たるキャストなのですが、画面構成はうまいとして、演出が情緒的になりがちで、今一つ乗れませんでした。同監督の作品『夜空はいつでも最高の青色だ』は山根貞男さんが褒めてらしたので、見たいとは思っているのですが……。
さらに、ポール・オースター脚本、ウェイン・ワン監督の’95年作品『スモーク』もWOWOWシネマで見ました。スモーカーがどんどん減少していくニューヨークのブルックリン地区でタバコ屋を商うオーギー(ハーヴェイ・カイテル)と、その知人の小説家(といってもまだ売れていない)ポール(ウィリアム・ハート)、そしてポールが路上でトラックに轢かれそうになったところを助けてくれた黒人の青年トーマスの存在が縁でポールらと知り合うようになる、うだつの上がらないガソリンスタンドを経営するサイラス(フォレスト・ウィテカー)らが主だった登場人物。彼らの間で行われる会話劇が本編ですが、オーギーがポールに語るクリスマスについてのエピソードをエンディングロールのバックで無声映画として描いた部分が、この映画のクライマックスで、それ以外の部分はオースターの小説をただなぞって撮ったようにしか思えませんでしたが、オーギーの元妻ルビーが片目で現れ、サイラスの左手も義手で、ポールがトーマスを追う黒人ギャングに拳銃で殴られて片目に傷を負うなど、同じテーマが繰り返して現れるのは面白いと思いました。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
P.S 昔、東京都江東区にあった進学塾「早友」の東陽町教室で私と同僚だった伊藤さんと黒山さん、連絡をください。首を長くして福長さんと待っています。(m-goto@ceres.dti.ne.jp)
また、石井裕也監督の’14年作品『バンクーバーの朝日』もWOWOWシネマで見ました。
日本人の移民をたくさん乗せて進む船。「海の向こうで3年働けば日本で一生楽に暮らせる。そんな話を真に受けて故郷を後にした」のナレーション。和服の男性や女性。荷揚げする白人たち。建物を見上げる娘。「日本人はよく働いた。労働時間は日に10時間以上。賃金はカナダ人の半分。どんな待遇でも働く日本人はカナダ人にとって仕事を奪う敵だった。差別や迫害を受けても日本人は働いた。やがてカナダで生まれた若者たちのために1つの野球チームが結成された。ささやかな楽しみとして作られたチームだったが、いつしかカナダ人リーグでプレーするようになった」。タイトル。……。
日本人チーム「あさひ」は白人のパワーに押され、連戦連敗でしたが、ある日主人公(妻夫木聡)の発案でバント攻撃をしかけるようになってから、点が入るようになり、データ野球も取り入れた結果、ついに優勝します。しかし、真珠湾攻撃によって、日本人は敵性外国人として強制収容所送りとなり、チームは解散させられます。そしてその50数年後、当時のメンバーのほとんどが死に絶えた頃に、チーム「あさひ」はカナダの野球殿堂入りをする、という話でした。
フジテレビ開局55周年記念作品ということでか、妻夫木聡さん以外にも、佐藤浩市さん、石田えりさん、宮崎あおいさん、鶴見辰吾さん、本上まなみさん、大杉漣さん、貫地谷しほりさん、田島令子さんという錚々たるキャストなのですが、画面構成はうまいとして、演出が情緒的になりがちで、今一つ乗れませんでした。同監督の作品『夜空はいつでも最高の青色だ』は山根貞男さんが褒めてらしたので、見たいとは思っているのですが……。
さらに、ポール・オースター脚本、ウェイン・ワン監督の’95年作品『スモーク』もWOWOWシネマで見ました。スモーカーがどんどん減少していくニューヨークのブルックリン地区でタバコ屋を商うオーギー(ハーヴェイ・カイテル)と、その知人の小説家(といってもまだ売れていない)ポール(ウィリアム・ハート)、そしてポールが路上でトラックに轢かれそうになったところを助けてくれた黒人の青年トーマスの存在が縁でポールらと知り合うようになる、うだつの上がらないガソリンスタンドを経営するサイラス(フォレスト・ウィテカー)らが主だった登場人物。彼らの間で行われる会話劇が本編ですが、オーギーがポールに語るクリスマスについてのエピソードをエンディングロールのバックで無声映画として描いた部分が、この映画のクライマックスで、それ以外の部分はオースターの小説をただなぞって撮ったようにしか思えませんでしたが、オーギーの元妻ルビーが片目で現れ、サイラスの左手も義手で、ポールがトーマスを追う黒人ギャングに拳銃で殴られて片目に傷を負うなど、同じテーマが繰り返して現れるのは面白いと思いました。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
P.S 昔、東京都江東区にあった進学塾「早友」の東陽町教室で私と同僚だった伊藤さんと黒山さん、連絡をください。首を長くして福長さんと待っています。(m-goto@ceres.dti.ne.jp)