昨日の続きです。
林の中。野鳥のさえずり。キノコの写真を撮る清治。
座り込み、図鑑を見る清治。そこへ『ガッチャマン』の主題歌を歌う男の子が現われ、清治を見つけると、逃げ去る。「団地の子やな」。
スーパーのレジで働くヒナ子。客「あんた確か商店街の山下漢方の」「権藤さん!」「急に店閉めて殺生なと思うたけどしょうないな。もうすぐ3回忌やな。旦那は元気か?」「日柄一日裏の林で過ごしていて」「気分転換やろ」「あたしもこうしてる方が気が楽で」「そのうち何かいいことあるで。わしが保証する。あれっ、財布忘れた」。
屋上で鳩にエサをやるヒナ子。主任「立て替えをここではするな。他人の手前示しが付かない。また鳩にエサをやるのも止めて。フンが積もって不衛生になるの分からんか?レジも山下さんのところだけ長蛇の列。どんくさいから、ほんま」。
林の中を歩く清治。
“4ヶ月後”の字幕。主婦たちの井戸端会議。「失踪なんとちゃう。いつも暗い顔して裏の林に入っていって、だから何かあったんよ」「山下さん、あったんやろうね」(中略)「失踪届とか普通するでしょ?」「しない」「5ヶ月経っても?」「山下さん、いないなった」「変に明るい」「離婚してせいせいやって感じでな」「悪かったな」「東さんのこと言うたんの違います」「うちの顔見てから言うたもん。離婚て行ったとき」「まあまあ」「まあまあっていつもあんたはいつもそうや。何もかも人に言わして自分はうちにいるだけや」「私かて旦那の父親の介護に疲れてるんです。それにこのことを荒立てて一番偉いんですよ。~さん、どう思う? ずっと黙ったままで」「私、引っ越してきたばかりなんで」「関係ないやん」「私の意見なんか」「何か言ってから行って」「ほな、山下さんて人、殺されてると思う。もしかしたら腐ってます」「あんた、怖いな」「ダンナが報道関係なんで勘が働くんです」。ヒナ子、通りがかり「こんにちは」「こんにちは」。井戸端会議の妻たちがヒナ子の手にサポーターをしているのに注目して、ヒナ子「腱鞘炎なんです」「旦那殺しでし損ねたんや」。
正三「清治君が腐ってるなんて、ありえへんだろ」「2ヶ月前から誰も見かけんのですよ」「あまり大事にしないでくれ。ただでさえ空き室が多いのに」吉住「何でも言ってください言うけど、やってくれんやろ」正三「聞き捨てならんな。その言葉。俺は皆の犠牲となって無給で尽くしてるだろうが」「ほな、噂の真相確かめに行ってくださる?」「腐ってたら臭いもしてるやろ」君子「吉住さん、あんたねえ、いつでも苦情がばっかりで人任せで。解決したろうって気が全くない。それってどうなん?」「そんな話ちゃうやろ?」「ゴミの分別もせんと、誰が後始末してると思ってるの? 全部君子さんや」「そんな話ちゃうやろ?」正三「俺も時々やってる」「私も言いたい。洗濯物落ちたら、落ちたままで、たまたま拾った君子さんに部屋まで持って来てなんて、あんたの奥さんもどうかしてる」「そんな話ちゃうやろ?」正三「俺も拾って持って行ったことある」「そんな話ちゃうやろ? 人が殺されてるかもしれんのやで。」「はい、吉住さん。子供虐待してます」「え?」「虐待?」「あたし隣に住んでますけど、夜中に声が」「キタローに? 俺が?何ぬかしててんねん」「お父さん、ごめんなさいって何回も聞いた」正三「あほくさ。あーあ、自治会長、辞めたい。清治君がやればよかったのに」「おらんなったのは会長選の後やわね。選挙に落ちたショックで、それで失踪したんちゃう?」「それで奥さんも気持ちが腐ったんやわ」君子「清治さんねえ、いつでもきちんとしてはった。誰に言われた訳でもないのに。冬は階段に舞い上がった落ち葉を一つ一つ拾って。春は排水溝にたまった桜の花びらをきちんと取り除いて。気持ちいいぐらいにきちんとしてはった。そやから私はこんな亭主より清治さんを他薦したんよ」。
“2ヶ月半前”の字幕。君子、ゴミの収集場で分別している。「何勝手にうちのゴミ袋開けてんの?」「あのね、このままじゃ持っていってくれへんでしょ」「言いに来たらええやん」「何べんお願いしてもあんた知らん顔やったやん」「きっ」と言って吉住の妻、ゴミ袋を持ち帰る。清治「おはようございます」君子「おはようございます」「電池はここですよね」「はい、そこです。清治さん、いつもきちんとして気持ちええわ。」「そんな気持ちええやなんて」「旦那ねえ、自治会長誰かに譲りたい言うてんで、私は清治さんを強力に推してんの」「僕越してきてまだ」「だからええのよ。住み慣れると肝心なことが見えんようになるから。考えといて、立候補」「滅相もないですよ」(中略)「断られへんよ。旦那に恥かかせて」「ってどういうこと?」「離婚するかも(中略)ノイローゼなんよ、私。考えといて。立候補」。(また明日へ続きます……)
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
P.S 昔、東京都江東区にあった進学塾「早友」の東陽町教室で私と同僚だった伊藤さんと黒山さん、連絡をください。首を長くして福長さんと待っています。(m-goto@ceres.dti.ne.jp)
林の中。野鳥のさえずり。キノコの写真を撮る清治。
座り込み、図鑑を見る清治。そこへ『ガッチャマン』の主題歌を歌う男の子が現われ、清治を見つけると、逃げ去る。「団地の子やな」。
スーパーのレジで働くヒナ子。客「あんた確か商店街の山下漢方の」「権藤さん!」「急に店閉めて殺生なと思うたけどしょうないな。もうすぐ3回忌やな。旦那は元気か?」「日柄一日裏の林で過ごしていて」「気分転換やろ」「あたしもこうしてる方が気が楽で」「そのうち何かいいことあるで。わしが保証する。あれっ、財布忘れた」。
屋上で鳩にエサをやるヒナ子。主任「立て替えをここではするな。他人の手前示しが付かない。また鳩にエサをやるのも止めて。フンが積もって不衛生になるの分からんか?レジも山下さんのところだけ長蛇の列。どんくさいから、ほんま」。
林の中を歩く清治。
“4ヶ月後”の字幕。主婦たちの井戸端会議。「失踪なんとちゃう。いつも暗い顔して裏の林に入っていって、だから何かあったんよ」「山下さん、あったんやろうね」(中略)「失踪届とか普通するでしょ?」「しない」「5ヶ月経っても?」「山下さん、いないなった」「変に明るい」「離婚してせいせいやって感じでな」「悪かったな」「東さんのこと言うたんの違います」「うちの顔見てから言うたもん。離婚て行ったとき」「まあまあ」「まあまあっていつもあんたはいつもそうや。何もかも人に言わして自分はうちにいるだけや」「私かて旦那の父親の介護に疲れてるんです。それにこのことを荒立てて一番偉いんですよ。~さん、どう思う? ずっと黙ったままで」「私、引っ越してきたばかりなんで」「関係ないやん」「私の意見なんか」「何か言ってから行って」「ほな、山下さんて人、殺されてると思う。もしかしたら腐ってます」「あんた、怖いな」「ダンナが報道関係なんで勘が働くんです」。ヒナ子、通りがかり「こんにちは」「こんにちは」。井戸端会議の妻たちがヒナ子の手にサポーターをしているのに注目して、ヒナ子「腱鞘炎なんです」「旦那殺しでし損ねたんや」。
正三「清治君が腐ってるなんて、ありえへんだろ」「2ヶ月前から誰も見かけんのですよ」「あまり大事にしないでくれ。ただでさえ空き室が多いのに」吉住「何でも言ってください言うけど、やってくれんやろ」正三「聞き捨てならんな。その言葉。俺は皆の犠牲となって無給で尽くしてるだろうが」「ほな、噂の真相確かめに行ってくださる?」「腐ってたら臭いもしてるやろ」君子「吉住さん、あんたねえ、いつでも苦情がばっかりで人任せで。解決したろうって気が全くない。それってどうなん?」「そんな話ちゃうやろ?」「ゴミの分別もせんと、誰が後始末してると思ってるの? 全部君子さんや」「そんな話ちゃうやろ?」正三「俺も時々やってる」「私も言いたい。洗濯物落ちたら、落ちたままで、たまたま拾った君子さんに部屋まで持って来てなんて、あんたの奥さんもどうかしてる」「そんな話ちゃうやろ?」正三「俺も拾って持って行ったことある」「そんな話ちゃうやろ? 人が殺されてるかもしれんのやで。」「はい、吉住さん。子供虐待してます」「え?」「虐待?」「あたし隣に住んでますけど、夜中に声が」「キタローに? 俺が?何ぬかしててんねん」「お父さん、ごめんなさいって何回も聞いた」正三「あほくさ。あーあ、自治会長、辞めたい。清治君がやればよかったのに」「おらんなったのは会長選の後やわね。選挙に落ちたショックで、それで失踪したんちゃう?」「それで奥さんも気持ちが腐ったんやわ」君子「清治さんねえ、いつでもきちんとしてはった。誰に言われた訳でもないのに。冬は階段に舞い上がった落ち葉を一つ一つ拾って。春は排水溝にたまった桜の花びらをきちんと取り除いて。気持ちいいぐらいにきちんとしてはった。そやから私はこんな亭主より清治さんを他薦したんよ」。
“2ヶ月半前”の字幕。君子、ゴミの収集場で分別している。「何勝手にうちのゴミ袋開けてんの?」「あのね、このままじゃ持っていってくれへんでしょ」「言いに来たらええやん」「何べんお願いしてもあんた知らん顔やったやん」「きっ」と言って吉住の妻、ゴミ袋を持ち帰る。清治「おはようございます」君子「おはようございます」「電池はここですよね」「はい、そこです。清治さん、いつもきちんとして気持ちええわ。」「そんな気持ちええやなんて」「旦那ねえ、自治会長誰かに譲りたい言うてんで、私は清治さんを強力に推してんの」「僕越してきてまだ」「だからええのよ。住み慣れると肝心なことが見えんようになるから。考えといて、立候補」「滅相もないですよ」(中略)「断られへんよ。旦那に恥かかせて」「ってどういうこと?」「離婚するかも(中略)ノイローゼなんよ、私。考えといて。立候補」。(また明日へ続きます……)
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
P.S 昔、東京都江東区にあった進学塾「早友」の東陽町教室で私と同僚だった伊藤さんと黒山さん、連絡をください。首を長くして福長さんと待っています。(m-goto@ceres.dti.ne.jp)