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2回目の首脳会談に弾みがついた。外交街からは「2回目の朝米首脳会談のための基礎作業がうまくなされた」

2019-01-21 | 米朝対話

朝米「2月末首脳会談」

釘を刺し「ディテールの駆け引き」に突入

金英哲・トランプ、90分漫談の成果 
トランプ「信じられないほど良い出会い 
会談場所は決めたが後日発表」 
 
「非核化-相応措置」信頼を再確認 
スウェーデン実務交渉にすぐに連結 
イ・ドフン加勢し三角対話の可能性

 
19日(現地時間)、ドナルド・トランプ米大統領がホワイトハウスを訪問した金英哲北朝鮮労働党副委員長から金正恩北朝鮮国務委員長の親書を受け取っている=ホワイトハウスのダン・スコビーノ・ソーシャルメディア局長のツイッターより//ハンギョレ新聞社

 2回目の朝米首脳会談の去就を分ける分岐点と見られた金英哲(キム・ヨンチョル)北朝鮮労働党副委員長兼統一戦線部長の2泊3日のワシントン訪問が19日(現地時間)終わった。北朝鮮の官僚としては初めての「ワシントン直行」で注目された彼の訪米は、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長とドナルド・トランプ米大統領の2回目の首脳会談に行く架け橋の役割を果したと評価される。「2月末、2回目の朝米首脳会談開催」を確定し、議題である非核化-相応措置協議のためのスウェーデン実務交渉に直ちに連結したことに大きな意味がある。

 金副委員長のワシントン訪問のハイライトは、18日昼12時15分から90分間にわたりなされたトランプ大統領とのホワイトハウス面談だ。金副委員長は、トランプ大統領に金委員長の親書を手渡した。この面談の直後、ホワイトハウスのサラ・サンダース報道官は「2回目の朝米首脳会談が2月末に開かれるだろう」と発表した。

 最近2週間近く北朝鮮関連発言を自制してきたトランプ大統領も、翌19日には沈黙を破り「昨日、北朝鮮ときわめて良い出会いを持った」と肯定的な発言を出した。彼はこの日午前、ホワイトハウスで記者団と会い「信じられないほど良い出会いだった。ほとんど2時間にわたり進行された」と話した。さらに「私たちは、おそらく2月末頃に会うことで合意した」として「国(首脳会談開催地)を選定したが、それを後日発表するだろう」と明らかにした。2回目の首脳会談開催を公式化したのだ。首脳会談開催地としては、ベトナムのハノイやダナンが主に議論されているなかで、タイのバンコクも可能性を完全に排除することはできないようだ。CNNのウィル・リプリー記者はツイッターに「ハノイの可能性が高い」と書いた。

 ホワイトハウス面談は、事実上トランプ大統領と金正恩国務委員長がメッセンジャーである金副委員長を通じて相互の信頼を再確認し、非核化と相応措置に関する決断を間接的に確認する契機になったと見られる。トランプ大統領は記者団に対し「マスコミでは報道されないが、私たちは非核化に関する限り多くの進展を成し遂げた」として「私たちは他の多くのことに対しても対話している」と話した。北朝鮮が寧辺(ヨンビョン)の核施設や大陸間弾道ミサイル(ICBM)廃棄などの非核化追加措置を実施する場合、米国も相応の措置を取る方案を調整していることを表わしたと見られる。相応の措置としては、対北朝鮮人道支援や朝米連絡事務所設置、開城(ケソン)工業団地再開などのための一部制裁緩和などが議論されている。トランプ大統領は、金副委員長との議論に非常に真剣だったと伝えられた。

 今回の訪米期間に金副委員長は、昨年11月8日に予定して直前に延期したマイク・ポンペオ国務長官との高官級会談を18日午前に50分にわたり行い、午後には90分間の昼食を共にした。

 特に注目する点は、トランプ大統領と金副委員長の面談直後、国務省がスティーブン・ビーガン対北朝鮮政策特別代表の19~22日スウェーデン訪問計画を発表したことだ。ビーガン特別代表が9月に就任して4カ月目に、チェ・ソンヒ北朝鮮外務省副相との実務交渉が初めて開かれることになったのだ。朝米の首脳がチェ・ソンヒ-ビーガン実務交渉を通じて、非核化-相応措置で“ディール”を実現できると判断したものと見られる。ある外交消息筋は「実務交渉につながったことがとても良い始まり」と話した。

 結局、金副委員長の今回の訪米でホワイトハウス面談を通した最高指導者間の間接疎通と金英哲-ポンペオ高官級会談、チェ・ソンヒ-ビーガン実務交渉まで3個の朝米チャンネルがすべて稼動し、2回目の首脳会談に弾みがついた。外交街からは「2回目の朝米首脳会談のための基礎作業がうまくなされた」という評価が出ている。

 今や視線はスウェーデンのストックホルム郊外で22日まで3泊4日で開かれる実務交渉に集まっている。イ・ドフン外交部朝鮮半島平和交渉本部長まで加勢し、南-北-米の三角交渉がなされる可能性もある。これまで各自が場外で主張してきた非核化追加措置と相応措置の風呂敷を解き、どこまで接点を導き出せるかに2回目の朝米首脳会談成功の成否がかかっている。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
 

日本代表もスウェーデンへ…南・北・米会談の牽制が目的か

登録:2019-01-20 22:03 修正:2019-01-21 07:32
 
 
             日本外務省の金杉憲治アジア大洋州局長//ハンギョレ新聞社

 日本外務省の金杉憲治アジア大洋州局長が20日、2回目の朝米首脳会談のための実務交渉が開かれるスウェーデンのストックホルムに移動した。

 時事通信など日本メディアはこの日、金杉局長がストックホルムを訪問し、スティーブン・ビーガン米国務省対北朝鮮政策特別代表に会い、2回目の朝米首脳会談に対する情報収集をすると同時に、米日間の対北朝鮮政策の方向について折衝を試みる予定と伝えた。

 これに先立って金英哲(キム・ヨンチョル)北朝鮮労働党副委員長兼統一戦線部長は18日、ワシントンでマイク・ポンペオ米国務長官とドナルド・トランプ米大統領に続けて会い、「2月末」の2回目の朝米首脳会談を開くことに合意した。引き続き、米国務省はビーガン特別代表が19~22日にスウェーデンを訪問し、スウェーデン外交部が主催した国際カンファレンスに参加すると明らかにした。そこで17日に現地に到着したチェ・ソンヒ北朝鮮外務省副相とビーガン代表が2回目の朝米首脳会談に対する実務協議を進めるものと見られる。

 現在、ストックホルムには北朝鮮核問題の当事国である南-北-米の交渉実務責任者であるチェ・ソンヒ副首相、ビーガン代表、イ・ドフン朝鮮半島平和交渉本部本部長らが集結している。そのため、北朝鮮核問題の解決法と2回目の朝米首脳会談などを議題に南-北-米の三角実務協議がなされるかにも関心が集中している。

 金杉局長の今回のストックホルム訪門は、北朝鮮核問題をめぐるこうした事態の急展開の中でなされる。“ジャパン・パッシング(日本外し)”を回避するための日本の切迫した“詰め寄り外交”がどこまで効果を上げられるかが注目される。

キル・ユンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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撤回をめぐり、防衛局が昨年10月16日に撤回の執行停止を申し立て、同30日に国土交通大臣が執行停止決定を行い、撤回効力は停止しています。

2019-01-20 | 市民のくらしのなかで

サンゴ採捕不許可

防衛局申請を沖縄県

 沖縄県は16日、沖縄防衛局が沖縄県漁業調整規則に基づき県に申請していたサンゴ類の「特別採捕許可申請」3件すべてを不許可にしました。

 辺野古埋め立ての根拠法「公有水面埋め立て法」に基づく埋め立て承認では、防衛局は環境保全措置として、埋め立て区域にある一定基準以上のサンゴを移植することになっています。同局は昨年12月6日、サンゴ移植のために同許可を申請していました。防衛局が申請したのは(1)小型サンゴ類約830群体、(2)小型サンゴ類約3万8760群体、(3)大型サンゴ類22群体―の3件です。

 県は不許可決定の理由に、昨年8月31日になされた埋め立て承認の撤回を挙げ、撤回によりサンゴ移植の根拠は失われたとしています。

 撤回をめぐり、防衛局が昨年10月16日に撤回の執行停止を申し立て、同30日に国土交通大臣が執行停止決定を行い、撤回効力は停止しています。

 県は今回の不許可の通知文で、これら執行停止措置は「違法無効である」とし、「当該(埋め立て)承認はいまなお取り消され、当該承認に基づく環境保全措置を実施する事由も消滅した。本件許可申請の必要性は認められない」としています。

「しんぶん赤旗」

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日本と韓国の両裁判所が「被害者の個人請求権が残っていると判断している」と指摘し、支払いに応じるなという日本政府の意向!

2019-01-19 | 科学的社会主義の発展のために

三菱重、協議応じよ

元徴用工ら原告 韓国司法判断受け

写真

(写真)要請後に三菱重工本社前で記者団に答える高橋氏(左から2人目)と寺尾氏(左から3人目)=18日、東京都千代田区

 日本の朝鮮半島での植民地支配や侵略戦争と直結した日本企業による反人道的な不法行為を受けたとして、韓国大法院(最高裁)が元徴用工や元挺身(ていしん)隊員ら韓国人への賠償を三菱重工業に命じた判決をめぐり、原告側の日本の支援者が18日、同社本社(東京都千代田区)を訪れ、被害者原告の尊厳の回復のための協議を求める要請書を同社の宮永俊一社長あてに提出しました。

 要請書の名義は、勤労挺身隊光州訴訟弁護団の李尚甲(イ・サンガプ)、金正煕(キム・ジョンヒ)両弁護士と、広島徴用工訴訟弁護団の崔鳳泰(チェ・ボンテ)、金世恩(キム・セウン)両弁護士。4氏は原告の代理人です。

 要請書は、勤労挺身隊被害者原告らについては協議の再開、広島徴用工被害者原告らについては協議の設定を要求。日本と韓国の両裁判所が「被害者の個人請求権が残っていると判断している」と指摘し、支払いに応じるなという日本政府の意向に従い、同社が賠償を拒み続けるのは「正義に反し、人道に反する状態」の継続だと厳しく批判しています。

 2月28日を回答期限とし、「誠意ある回答がなされない場合は確定判決に基づき強制執行に及ぶ用意がある」と述べています。

 要請書を渡したのは「名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会」の高橋信、寺尾光身(てるみ)両共同代表。約20年にわたり同社と折衝してきた両氏が体調のすぐれない原告から委任されました。三菱重工の渉外担当課長と課長代理が本社のあるビルの一室で受け取り、両氏の訴えを聞き取りました。要請後、高橋氏は記者団に対し94歳の原告・金中坤(キム・チュンゴン)さんの「解決するまで死ねない」との言葉を伝えたと述べました。

 要請を受けた三菱重工は「日本政府とも連絡を取りつつ、適切に対応する」(広報グループ)と説明しています。

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 NHK放送など日本メディアは、世界経済フォーラム年次総会(ダボスフォーラム)に参加する韓日の外相が二者会談をする方案が推進されていると18日伝えた。

2019-01-19 | 日本と韓国・朝鮮・中国との友好

韓日外相、23日ダボスで会談推進

強制徴用損害賠償判決以後、初の対面 
徴用・レーダーなど葛藤縫合は容易ではない見込み 
 
三菱重工業強制徴用被害者弁護団 
「2月末までに回答なければ強制執行」通知

 
        カン・ギョンファ韓国外交部長官と河野太郎日本外相=資料写真//ハンギョレ新聞社

 韓国のカン・ギョンファ外交部長官と日本の河野太郎外相が23日、スイスのダボスで韓日外相会談をする方案が推進されている。

 NHK放送など日本メディアは、世界経済フォーラム年次総会(ダボスフォーラム)に参加する韓日の外相が二者会談をする方案が推進されていると18日伝えた。菅義偉官房長官は「調整が進行中」と話した。会談が実現すれば、昨年10月末の韓国最高裁(大法院)による強制徴用賠償判決以来初の韓日外相会談になる。

 会談が実現しても、徴用賠償とレーダー論議に対する見解の相違が大きく、直ちに明確な成果が出てくるとは見がたい。河野外相は「強制徴用賠償は、1965年の韓日請求権協定で完全かつ最終的に解決された」という既存の立場を繰り返すと見られる。河野外相は“二国間協議”に応じるよう要求するものと見られる。韓国の裁判所が、強制徴用被害者弁護団が出した新日鉄住金の韓国内資産差し押さえ申請を許可すると、日本政府は9日に韓日協定の解釈について紛争が発生したとし“二国間協議”を要求した。

 
 18日、東京千代田区丸ノ内の三菱重工業本社前で、名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会の高橋信共同代表が発言している=東京/チョ・ギウォン特派員

 強制徴用被害者の弁護人はこの日、三菱重工業にも判決履行のための協議に応じなければ強制執行をする用意があるという趣旨の文書を伝えた。日本の市民団体「名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会」はこの日、東京の三菱重工業本社を訪問し、韓国勤労挺身隊光州(クァンジュ)訴訟弁護団と広島徴用弁護団名義の要請書を伝達した。弁護団は「被害者の尊厳を回復するために対話の場を作れ」として「2月末までに誠意ある回答がなければ、確定判決に基づき強制執行をする用意がある」と明らかにした。韓国最高裁は昨年11月、名古屋航空機製作所と広島機械製作所・造船所に強制動員された被害者に対し三菱重工業が賠償せよという判決を確定した。

 「名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会」の高橋信共同代表は「(被害者遺族であり原告である)94歳のキム・ジュンゴン氏が、解決されるまでは死ぬことはできないと私に話した」と述べた。

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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向日市との境界:京都市側に造られようとしている「生活保護救護施設」いろいろ問題点が多い!

2019-01-18 | 市民のくらしのなかで

向日市だけでやっていれば押し切られる。

打ち上げ花火に終わらないこと。

 

 京都市と向日市との境界線の、京都市側に造られようとしている「生活保護救護施設」、いろいろ問題がありそうだ。

①、住民への説明が遅すぎる。これは京都市が意識的にやっていることだと思う。向日市民に責任を持っていない京都市の幹部が、考えることだ。反対されても何とかなると思っているのだろう。住民側の反省としては、アンテナがちょっと低かった? 知らなかったで済ますわけにはいかない。どこがとめていたのか?

②京都市の、説明内容が上から目線。住民の立場は研究していない。向日市民には形式的な説明で許可が取れると踏んでいる。

③.もっと資料を出させる。京都市と向日市も資料を持っているはず。広く住民に公表する。向日市の理事者・議会を味方につけることが出来るかどうか。同じ立場で反対してくれるか。府会議員や京都市会議員は。伏見の関係者は・・当たってみる事。すでに、京都市や業者や法人からいろいろな関係者に、「よろしく」と 話が伝っているかもしれない。

④、反対する理論武装。他府県施設の調査。反対と合わせて、具体的な矛盾点を追及する。法的対応の研究。

⑤、広く取り組む。京都市域への影響・向日市だけでやっていれば押し切られる。打ち上げ花火に終わらないこと。

幸いテレビが取り上げているが、テレビは何の責任も持たない。すぐ忘れられる。一定のところで放送を止める。


 ちょっと思いつきなので私ももっと考えてみる。                     1月18日

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骨があらわになりそうながりがりの体は、煙突から下りて5日たち少し肉がついたが、まだ痩せていた。しかし、表情からは温もりが感じられた。

2019-01-18 | 市民のくらしのなかで

[インタビュー]ファインテック労働者

「キム・ヨンギュン氏の母のおかげで開かれた」

煙突上の最低気温は零下21度 
1日2時間ずつ運動しながら耐え 
パク・ジュンホ事務長の72歳の母は 
426日間の座り込みを知らず

 
ファインテック労働者のホン・ギタク氏(左)、パクジュンホ氏が16日午前、ソウル中浪区の緑色病院でインタビューをしている=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 426日だった。ソウル木洞(モクトン)の熱併合発電所の75メートルの煙突の上で2度年を越したパク・ジュンホ金属労組ファインテック支会事務長の煙突座り込みを、慶尚北道醴泉(イェチョン)に一人で住むパク事務長の72歳の母親は知らなかった。煙突で母親と通話するとき、パク事務長は素知らぬふりで「ソウルで今忙しいから家に帰れない。俺は忙しいんだ、人がいないから」と言った。1年以上息子に顔を見ることができなかった母親は、残念そうに「その闘争はいつも何でそんなに忙しいんだい」と言った。劇的に交渉が妥結し、煙突から降りてきた11日、とうとう息子の厳しい闘いを知った母親は「母さんはそんなことも知らないでぬくい部屋にいて…それでも何とか元気に下りてきたので良かった」と話した。

 「空の監獄」と呼ばれる場所で長い闘いを終えたホン・ギタク元支会長とパク事務長を16日、ソウル中浪区(チュンラング)の緑色病院のベッドで会った。彼らは煙突の下でハンストをしながら一緒に戦ったチャ・グァンホ支会長と一緒に並んで6人部屋の病室で治療を受けていた。骨があらわになりそうながりがりの体は、煙突から下りて5日たち少し肉がついたが、まだ痩せていた。しかし、表情からは温もりが感じられた。

 表情に温もりを取り戻すまで、彼らは長い間孤独に闘ってきた。最低温度の氷点下21度まで下がった煙突の上の幅80センチの狭い空間で、二人は毎朝と午後に2回、1時間ずつストレッチや垂直飛び、スクワットや腕立て伏せなどをしながら体を管理した。「病気になってはいけないから、そうしなければ耐えられないから」運動をしなければならなかった。寒さを耐えるためには1日2回上がってくる食事も欠かしてはならなかった。体の中で寒さを一番ひどく感じる部分を、二人は口をそろえて「指先とつま先」だと言った。断熱材として使われたビニールの間にエアキャップを入れて保温し、雨が漏れば防水作業もした。

 冬には体を洗うのは考えることもできなかった。「2リットルの水が上がってくるんですが、冬には水も凍ってしまったので歯磨きもできるかわからない状況になります。夏にはその水で汗だけ拭く程度にして、(せっけんをつけて)髪を洗って流すんです」。パク事務長のことばだ。

 しかし、彼らのこうした生活はそれこそ「空の監獄」の上で起きた他人事であるだけだった。少なくとも「世界最長期の煙突座り込み」という記録が取り上げられるまで、75メートルの煙突の上を見上げた人はごく少数に過ぎなかった。

 「人が高空座り込みをするのは、本当に切実で、最後の段階でやるんです。本当は一日や二日でも、何のために闘うのか(世の中が)知らなければならないのに、400日になった、500日になったと、日数ばかり話すだけで、その前に過程がないんです。なぜ切実に闘うのか。そうして人が死んで手遅れになってから騒ぐのです。私たちは日数で闘うために煙突に上ったわけではなかった。労使合意を履行しろと言って上ったんです」ホン前支会長のことばだ。

 ファインテック社側が記者会見を行い「労組が入ってくると会社が倒産する」と発言したことも彼らを苦しめた。「どの資本家もそんな記者会見はしません。たとえば『工場を回したが赤字が出てとうてい回せなかった。早く下りて来てほしい』と、こういうことは言えるでしょう。ところが労働組合のせいで工場が倒産するなどというのは、労組を全面否定することです」(ホン)

 
 泰安火力発電所で事故で死亡した故キム・ヨンギュンさんの母キム・ミスクさん(中央)が先月29日午後、ソウル木洞にある熱併合発電所の前で開かれた「煙突座り込み408+413日希望バス」文化祭で発言している=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 スマートフォンの狭い窓から向き合った世間に挫折した彼らに希望を与えた人は、もう一人の母親だった。「私たちの闘いの突破口は、キム・ヨンギュン同志があのようなこと(泰安火力発電所で事故で死亡)になってから、(キムさんの)お母さんが強く持ち堪え、社会的な共感が形成されて開くことができたと思います。お母さんが「どうして金が優先なのか、人の命が優先じゃないのか。文在寅(ムン・ジェイン)大統領、あなたは何をしたのか」と言って、これが人々の共感を形成したのです。労働者を見る市民の関心が多くなりました。それがなかったら簡単ではなかったはずです。お母さんが来てくださって、話をしながら『本当にありがとう』と伝えました」(ホン)

 
ファインテック労働者のパク・ジュンホ氏(右側から)、ホン・ギタク氏が16日午前、ソウル中浪区の緑色病院で金属労組双龍車支部長(左から)、ハン・サンギュン前民主労総委員長と話をしている=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 これから彼らにとって重要なことは、日常を生きていくことだ。ホン前支会長はまだ顔も見ていない高校2年生になる長女に「ダウンパーカーを買ってあげたい」と言った。娘が最近母親に「友だちが冬にパーカーを着ている」という言葉を、遠まわしに言ったからだ。父親が買ってくれた8万ウォン(約8千円)のサッカーシューズがもったいなくてなかなか履けない息子ともペナルティーキックを賭けるサッカーをして、もうすぐ中学校に入学する末っ子の娘の顔も早く見たい。「義母が作ってくれた味噌汁が食べたい」とも話した。パク事務長は旧正月に母に会いに行く。彼は煙突の上で普段はあまり食べないトッポッキやピザ、ハンバーガーが特に食べたかったと話した。そうやって日常に適応していき、来月中旬に業務妨害容疑に対する調査を受けるため警察に自ら出頭し、会社と合意した通り7月1日からファインテック工場に戻る。

2人が理想と考えるファインテックの姿はどういうものだろうか。

 「500人が働こうが5人が働こうが、私たちが守るべき大切な労働組合が確実に守られ、基本的に守るべきことを守りながら本当に働きやすい労働者の会社ではないでしょうか。労働組合で労働者の人権問題を解決できる条件のある会社とない会社では、天と地の差があります」

イ・ジョンギュ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長とトランプ米大統領の2回目の首脳会談を控え、朝米対話チャンネルが慌ただしく動いている。

2019-01-18 | 米朝対話

CNN「金副委員長、18日にポンペオ長官に会う見込み」…

朝米首脳会談の日程出るか

登録:2019-01-17 06:02 修正:2019-01-17 07:27

初のワシントン直行、17日に到着 
トランプ大統領と面会し親書届ける可能性も 
チェ副相、スウェーデンでビーガン代表と接触説 
ワシントン合流説など様々な情報飛び交う 
外交筋「すべてが流動的」

 
金英哲北朝鮮労働党副委員長(右列2番目)が、昨年5月30日(現地時間)午後、米ニューヨーク・マンハッタンの国連駐在米国次席大使官邸で、マイク・ポンペオ米国務長官(左列2番目)と夕食をしながら乾杯している=米国務省提供//ハンギョレ新聞社

 金英哲(キム・ヨンチョル)北朝鮮労働党副委員長兼統一戦線部長が、米国のワシントンを1泊2日の日程で訪問し、マイク・ポンペオ米国務長官と高官級会談を行うものとみられる。北朝鮮のチェ・ソンヒ外務副相がスティーブン・ビーガン米国務省北朝鮮特別代表と接触する可能性も排除できない。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長とトランプ米大統領の2回目の首脳会談を控え、朝米対話チャンネルが慌ただしく動いている。

 CNNは15日(現地時間)、金副委員長が17日にワシントンに到着し、翌日にポンペオ長官と会談する予定だと報じた。CNNは、金副委員長がトランプ大統領に会うかどうかは不透明だとしながらも、昨年の1回目の朝米首脳会談が開かれる12日前に、金副委員長がニューヨークでポンペオ長官と会談し、翌日にホワイトハウスでトランプ大統領に金正恩委員長の親書を手渡した事実を喚起した。金副委員長は今回も高官級会談後、トランプ大統領に会って金正恩委員長の親書を届けるものとみられる。外交消息筋は「昨年11月8日、ニューヨークで開かれる予定だった高官級位級会談が取りやめになった理由の一つが、金副委員長とトランプ大統領の会談が実現しなかったためであることから、(金副委員長が)ワシントンに直行する今回は、会談が実現するものと見られる」と述べた。

 金副委員長は中国時刻で17日午後6時25分に北京の首都空港を出発するワシントン行きユナイテッドエアUA808航空便を予約したことが、16日に確認された。金副委員長は17日午前10時30分、平壌(ピョンヤン)を出発する高麗(コリョ)航空の航空便で北京に到着した後、航空機を乗り換えて米国に向かう可能性が高い。同便は17日(現地時間)午後6時50分頃、ワシントンに到着する予定だ。北朝鮮官僚が米国内の経由地を経ずにワシントンに“直行”するのは初めてだ。また、ワシントンで1泊するのも、2000年10月のチョ・ミョンロク国防委員会副委員長(人民軍次帥)以来、19年ぶりのことだ。ただし、金副委員長が昨年5月末の訪米の際、目的地をニューヨークとワシントンに変更し、3度の予約とキャンセルを繰り返したことから、外交関係者の間では、今回も最後まで見守らなければならないという意見が多い。

 金委員長とトランプ大統領の第2回首脳会談開催への意志が強いだけに、今回の高官級会談では第2回朝米首脳会談の時期と場所が確定・発表される可能性がある。第1回首脳会談後、北朝鮮の非核化に実質的な進展がないと考えるポンペオ長官ら官僚が、第2回首脳会談で合意する議題と予想結果を先に確認すべきだと主張する場合は、発表は見送られるものと見られる。

 15日、北京で捉えられたチェ・ソンヒ副相の行動は、16日午後まで霧の中だ。国際会議に出席するため、スウェーデンに向かうと言っていたチェ福相が、金副委員長とともに17日のワシントン行き飛行機の予約者リストに含まれていると報じられたが、17日午後出発のスウェーデン行きの飛行機チケットを購入したというニュースも流れた。ワシントンでポンペオ-ビーガンチームと金英哲-チェ・ソンヒチームの“2+2”交渉が開かれるとか、ストックホルムでチェ副相とビーガン代表が初めて顔を合わせるなど、様々な見通しが飛び交っているが、確認されたことはない。外交消息筋は「まだすべてが流動的だ」とし、「決まったことはない」と話した。

 このような中、ソウルでは17日、イ・ドフン外交部朝鮮半島平和交渉本部長と孔鉉佑中国外交部副部長兼朝鮮半島事務特別代表が会談し、北朝鮮核問題を解決するための韓中首席代表協議を行なう。最近の金正恩委員長の4度目の訪中結果などが話し合われるものと見られる。

ワシントン北京/ファン・ジュンボム、キム・ウェヒョン特派員、キム・ジウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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米国が提供する相応の措置と関連して「例えば終戦宣言を含め人道支援とか、常設的な米朝間対話チャンネルなど様々なものがありえる」

2019-01-17 | 米朝対話

カン・ギョンファ「北非核化に相応措置?

終戦宣言・朝米常設対話チャンネルなど議論」

登録:2019-01-16 21:44 修正:2019-01-17 07:24

 
カン・ギョンファ外交部長官が16日午前、ソウル市世宗路の政府ソウル庁舎で開かれた年頭記者会見で、記者団の質問に答えている=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 カン・ギョンファ外交部長官は、北朝鮮の非核化措置により米国が提供する相応の措置と関連して「例えば終戦宣言を含め人道支援とか、常設的な米朝間対話チャンネルなど様々なものがありえる」と明らかにした。

 カン長官は16日、ソウルの外交部庁舎で開かれた年頭内信ブリーフィングで「(韓米間に)相応措置と関連した多様な議論がある」としながらこのように話した。「常設的な米朝間対話チャンネル」は、連絡事務所を意味すると見られる。

 「開城(ケソン)工業団地と金剛山(クムガンサン)観光の再開が非核化に対する相応措置の一つとして検討されるか」という質問に対し、カン長官は「韓米間で非核化に対してどんな相応措置ができるかを緊密に協議している」として「韓国政府としては開城工業団地と金剛山(観光)再開を今は検討する段階ではない」と話した。

 だが、カン長官は「それが韓国の国民的関心事でもあり、また北側の関心事なので、そうしたことをすべて考慮して、韓米間で「いかなる非核化措置にいかなる相応措置が取り得るか」についていろいろな組合わせの検討を着実にしてきている」と明らかにし、北朝鮮の非核化進展により相応措置の一環として議論される可能性を排除はしなかった。

 非核化のロードマップと関連しては「(完全な非核化のための)包括的合意と段階的履行が私たちの基本的な接近方法」と話した。

 最近「究極的に米国民の安全が目標」とするマイク・ポンペオ米国務長官の発言について、米国が北朝鮮の完全な非核化よりは米本土の打撃が可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)の廃棄に満足するのではないかという主張があることに対して、カン長官は「完全な非核化に対する両国の共同目標は繰り返し確認されており、相互に公約を確認している」と話した。

 カン長官は、韓米防衛費分担金交渉は「交渉チームを越えた段階」とし、来週スイスで開かれるダボスフォーラムへの出席を契機に、ポンペオ国務長官との会談を推進しており、その席で防衛費分担金議論も進展があると期待しているが「いつどんな線で妥結するか予断は難しい」と明らかにした。

パク・ミンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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中国と貿易戦争を行うドナルド・トランプ米行政府が、矛先を日本にも向けている。同盟と敵を区別しないかたくなな態度

2019-01-17 | アメリカの常識は世界の非常識

「来るものが来た」…トランプの圧迫本格化に日本緊張

登録:2018-09-09 21:14 修正:2018-09-10 16:27

「日本との貿易交渉始めた 
合意できなければ日本にとって大問題」 
中国に続き日本圧迫が本格化 
 
中国産輸入品全体に高率関税賦課威嚇も

 
昨年11月、安倍晋三首相とドナルド・トランプ米大統領が、東京の鉄板焼き料理店でポーズを取っている。肉が好きなトランプ大統領のために、安倍首相は鉄板焼き料理店で夕食を接待した//ハンギョレ新聞社

 中国と貿易戦争を行うドナルド・トランプ米行政府が、矛先を日本にも向けている。同盟と敵を区別しないかたくなな態度を見た日本は、わが身に火の粉が降りかかってきた状況だ。

 トランプ大統領は7日、大統領専用機内で「私たちはそれを始めた」、「実際は先週日本が私たちを呼んだ」として、日本との貿易交渉の開始を知らせたとロイター通信が報道した。おそらく米日はトランプ大統領が要求してきた自由貿易協定(FTA)や米国の貿易不均衡問題に対する議論に着手したと見られる。トランプ大統領は「私たちが日本との取引を成功させられなければ大問題になることを日本は知っている」と述べた。

 トランプ大統領の発言は、中国、メキシコ、カナダ、欧州連合(EU)に向けられた矛先が今度は日本にも向けられると宣言したわけだ。彼は「私が(日本と貿易交渉を)しなかったのは中国問題のためだった」と話した。続けて「日本はバラク・オバマ行政府と交渉しようとしなかった。報復はないだろうと感じたためだ。私の場合は反対だということを日本も感じている」と話した。

 
                                      米国の対日貿易赤字推移//ハンギョレ新聞社

 トランプ大統領が「大問題」とか「報復」などの威嚇的表現まで使ったことを見れば、対日圧迫は相当なものになると予想される。日本経済新聞は、日本政府は米国の圧力にともなう動揺を隠してはいるが苦しい立場に置かれたと伝えた。トランプ大統領は昨年、対米貿易で3756億ドル(約42兆円)の黒字を得た中国とはすでに関税戦争をしている。二番目に多い黒字(710億ドル)を得たメキシコとは、自由貿易協定の改定に合意した。次は三番目に多い黒字(689億ドル)を得た日本の番になった。ウォールストリートジャーナル(WSJ)のコラムニストであるジェームス・フリーマンは、トランプ大統領が自身との電話通話で安倍晋三首相との親密な関係を強調した後「彼らがいかに多く支払うべきか、私が話す瞬間に(良い関係は)終わるだろう」と話したと伝えた。

 米国は、自動車と農業分野で譲歩を要求するものと見られる。トランプ行政府は、現行2.5%の輸入車関税率を25%まで引き上げることができるとし、対米自動車輸出国を威嚇している。日本の対米自動車輸出額は昨年約4兆5600億円で、対米輸出額全体の約30%を占める。日本は米国が自動車高率関税をテコに自由貿易協定の交渉開始を圧迫してくることを憂慮している。日本は、バラク・オバマ行政府の時、多国間貿易体制である環太平洋経済パートナーシップ協定(TPP)に米国を引き込んだが、トランプ行政府はそこから脱退し、二国間貿易協定の開始を要求して「各個撃破」の意志を見せた。両国は今月末、米国で開かれる首脳会談に先立ち、閣僚級通商問題会議を開く。

 一方、トランプ大統領はこの日、中国産製品すべてに高率関税を賦課することができると威嚇した。彼は2000億ドル分にまもなく25%の関税を賦課する方針としながら「短い公示の後に2670億ドル分に対して(高率関税を)賦課する準備ができている」と述べた。米国はすでに中国製品500億ドル分に高率関税を発効させた状態だ。近い将来、高率関税を賦課するという2000億ドル分に、さらに2670億ドル分を加えるならば、昨年の中国の対米輸出額全体(5050億ドル)以上になる。彼はまた8日、米中貿易戦争でアップルが自社製品の価格が上がることを憂慮したことに対して「中国の代わりに米国で作れ。今すぐに工場を建設しろ」と要求した。

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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李首相が、習主席夫妻を屏風のように立たせておいて、金委員長との親密な縁を誇示する姿は、中国の放送では絶対に出てこない場面だ。

2019-01-16 | 中国をしらなければ世界はわからない

[特派員コラム]金正恩-李克強の破顔大笑

登録:2019-01-10 22:17 修正:2019-01-11 09:41

 昨年の3月26日、北京の人民大会堂では金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の初の中国訪問を祝う歓迎行事が開かれた。招請がなく行って見ることはできなかったので、後日に中国と北朝鮮の放送報道を通じて概略の雰囲気を察するだけだった。

 北朝鮮の放送画面を見て、金委員長と李克強国務院首相が握手する場面が気になった。何かおもしろい話を交わしたのか、二人はもちろん後に立っている習近平主席夫妻までもが破顔大笑した。しばらく握手した後、李首相は李雪主(リ・ソルジュ)女史とも握手し、続けて習主席とも握手した。しかし習主席との握手の時は、手は握っても顔は金委員長夫妻の方を眺めて挨拶を続けた。習主席には手を放して略式の目礼だけした。

        
            「朝鮮中央放送」からの資料画面//ハンギョレ新聞社

 この場面が気になったのは、当時北京で聞いていた李首相に関連する多くのうわさのためだ。何年か前から世間では、彼が権力から押し出されるとのうわさが絶えなかった。北京大学法学部出身の天才で、共産主義青年団の鬼才として常勝疾走を続け、ついに中央権力にのぼった彼が、名望家の子弟である習主席との競争および権力闘争で破れたといううわさだった。一昨年の第19回党大会を控えては健康不安説まで出回った。

 そのような李首相が、習主席夫妻を屏風のように立たせておいて、金委員長との親密な縁を誇示する姿は、中国の放送では絶対に出てこない場面だ。第19回党大会以後、中国共産党が作った「8項規定(反腐敗規定)実施細則」によれば、中国の放送ニュースは党総書記(習近平)を除くいかなる指導者の声も放送できない。総書記以外には関連ニュースの長さが2分を超えてもならない。記事の字数、取材記者数などにも制限がある。権力乱用とメディアのお世辞を防ぐための措置だが、結局すべての制限は総書記だけを引き立たせて見せることを注文する。しかし、この規定が適用されない北朝鮮の放送会社のカメラが現場にあったので、中国放送には出てこない李首相の比較的健在な姿が公開されたのだ。

 北朝鮮のおかげで垣間見ることになった李首相の地位を考えて、北朝鮮が備えている中国に対する理解の幅と情報の深さが実感された。金委員長の歓迎行事の時のように、多くの常務委員が一堂に集まった時、どんな様子なのかは外部からはわかりにくい。中国の権力構造は透明でない。しかし、70年間にわたり中国との間に悲喜と屈曲が積み重なった歴史を持つ北朝鮮は、現在だけでなく代々それがどんな風景であったかも知っているだろう。金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の訪中時は、常務委員9人が全員参加する宴会もあったではないか。

 昨年3月、北朝鮮の放送が伝えた李首相のこうした姿は“中国ウォッチャー”らも特別な解釈をしないままやり過ごされた。金委員長の訪中直前、習主席の2期指導部が安定的に席を占め、それと共にこれ以上李首相の異常兆候が議論されないようだった。

                           キム・ウェヒョン北京特派員//ハンギョレ新聞社

 金委員長が今月8日、再び汽車で北京に来た。2日後に出てきた中国の放送ニュースは、依然として習主席を中心に扱った。この日の歓迎晩餐のニュースを伝える時は、習主席夫妻、金委員長夫妻がそれぞれ座っているテーブルと、両首脳が祝辞を述べる姿が出てきただけで、他の誰が参加したのかも見られなかった。北朝鮮メディアの報道を見て初めて両側の参席者が分かった。

 中国は隠したが、北朝鮮は公開できる場面が今後どれだけあるかは分からない。ただ、北朝鮮がこうした形で中国に対する私たちの理解を“助ける”ことは興味深い。いつか韓中間で北朝鮮が役割を受け持つ日も来るのではないだろうか。

キム・ウェヒョン北京特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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中西さん! 6日と15日:同じ中西さんですか? 本当に経済界のトップの?誰に叱られたのですか?

2019-01-15 | なんでこんなあほなことが

経団連・中西宏明会長が“原発撤退”発言か 

日立製作所の会長も努めるため驚きの声

2019年01月06日 14時55分 日刊ゲンダイDIGITAL

記事まとめ

  • 経団連・中西宏明会長が年頭会見で、原発政策に踏み込んだ発言をして波紋を呼んでいる
  • 中西氏は日立製作所の会長も務め、脱原発とも取れる発言は驚きをもって受け止められた
  • 安倍政権の目玉政策だった原発輸出は頓挫、原発ビジネスは採算が取れないのだという

経団連会長が“撤退”発言? それでも脱原発が進まない理由

原発メーカーの会長も務める経団連の中西会長(左)と廃炉のめども立たない福島第一原発(C)共同通信社

「お客さまが利益を上げられない商売でベンダー(提供企業)が利益を上げるのは難しい。どうするか真剣に一般公開の討論をするべきだと思う。全員が反対するものをエネルギー業者やベンダーが無理やりつくるということは、民主国家ではない」

 経団連・中西宏明会長の年頭会見が波紋を呼んでいる。今後の原発政策について踏み込んだ発言をしたからだ。中西氏は原発メーカーである日立製作所の会長も務めている。それだけに、脱原発とも取れる発言は驚きをもって受け止められた。

 もっとも、日立が英国で進めてきた原発建設計画も暗礁に乗り上げているし、三菱重工と政府がシャカリキになってきたトルコでの原発建設も撤退のニュースが報じられている。安倍政権の目玉政策だった原発輸出は、ことごとく頓挫。世界的に見ても、原発ビジネスは採算が取れないのだ。

という新聞記事が、世界を駆け巡った。

      ところが、1月15日には

「原発再稼働どんどんやるべき」福島事故後停止で経団連会長

1/15(火) 17:11配信

共同通信

 経団連中西宏明会長は15日の会見で、東京電力福島第1原発事故後に停止している原発について「再稼働をどんどんやるべきだ」と述べた。原発の新設や増設も認めるべきだとの認識を示し、エネルギー政策の在り方を巡り国民的な議論を呼び掛けた。

 経団連は以前から再稼働を推進する立場を貫いている。ただ、原発への反対論は根強いだけに中西氏の発言が反発を招く可能性がある。

 経団連の会長も10日間で180度違うことを平気で言う。総理も経済界のトップの発言も全く信用できない。このような人々が、日本の政治の中枢を牛耳っているのかと思うと恥ずかしくて、他国の方と話もできない。私たちはあのような人を選んでいない・支持していない。とはっきり言わなければならない。

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「議員が損害賠償などの法的な責任を負うことはない」などと記した資料を配布し、予算案の否決を呼び掛けていた

2019-01-15 | 反共は、暴走政治の助け舟

「私も投票できない」 デニー知事、

県民投票予算案の否決を指南した自民宮崎氏に不快感

 2月24日に実施される県民投票を巡り、宮崎政久衆院議員(自民)が保守系の市町村議員を対象にした勉強会で、投票にかかる予算案を否決するよう呼び掛けた問題で、玉城デニー知事は14日、「県民、特に投票に参加しないと言っている市の住民がどう考えるかだ。私自身も県知事だが沖縄市民なので投票できない。そんなことがあってもいいのかという思いはある」と述べ、不快感を示した。同日、宜野湾市内で記者団に答えた。

 弁護士資格を持つ宮崎氏は先月、市町村議員を対象にした勉強会で「議員が損害賠償などの法的な責任を負うことはない」などと記した資料を配布し、予算案の否決を呼び掛けていたことが本紙の取材で分かっている。

 一方、うるま市の島袋俊夫市長が14日に県民投票への不参加を表明したことについて玉城知事は「条例改正はいろいろ問題があり大変厳しい。時間的問題や混乱も予想されるので、それはできないと(既に)発表した。2月24日に向け、走っている市町村もあるので変更するのは厳しい」と述べ、条例を改正しない考えを改めて示した。

 玉城知事は同日夕、照屋寛徳衆院議員(社民)の新春の集いに出席し、あいさつを述べた。その中で県民投票条例について「国会でよくある与党の強行採決のような形で可決したわけではない。しっかりと話し合い、丁寧な手順をもって、ほかの条例とまったく遜色なく、何の変わりもなく、きちんと定められた決まりだ。決まりに従うのが法治国家ではないか」と強調した。

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彼らは「米国が強要する対北朝鮮制裁を忠清北道道民の力で乗り越え、春にはともに統一の畑を耕す。

2019-01-15 | 市民のくらしのなかで

「春には統一トラクターで畑を耕そう」…

忠清北道農民ら、農業機械贈る訪朝を推進

登録:2019-01-12 06:22 修正:2019-01-12 09:24
市民募金などでトラクターを用意…第2の牛群訪朝

 
忠清北道地域の農民や市民社会団体などは今月11日、忠清北道庁で「統一農業機械運動本部」を立ち上げた。彼らは市民募金などでトラクター3台を用意し、北側の農民に渡す計画だ=オ・ユンジュ記者//ハンギョレ新聞社

 「春が来ればトラクターに乗って訪朝し、共に統一の畑を耕す」

 忠清北道地域の農民らは、春になったら、トラクターで分断の線を越える夢を見ている。全国農民会総連盟の忠清北道連盟、忠清北道市民社会団体連帯など、67の忠北地域市民社会団体は11日、忠北道庁で忠北統一農業機械運動本部を立ち上げ、諮問委員を委嘱した。彼らは発足宣言文で「忠清北道道民の募金で用意した統一トラクターで分断の線を越え、北朝鮮を訪問する。人や物資、情報が行き交う交流の時代を統一トラクターで開く」と発表した。

 彼らは同日、イ・シジョン忠清北道道知事やキム・ビョンウ忠清北道教育監、イ・チャヨン槐山(クェサン)郡長、カン・テジェ忠清北道市民財団理事長ら9人を、統一農業機械運動本部の諮問委員に委嘱した。

 
忠清北道地域の農民らが昨年10月31日、槐山郡沙里面白馬圏域の野原で統一稲を収穫している=全国農民会総連盟忠北道連盟//ハンギョレ新聞社

 彼らは昨春から槐山郡沙里面白馬(ペクマ)圏域の3300平方メートルと堤川鳳陽(ボンヤン)鎮川徳山(トクサン)、沃川安内(アンネ)などの統一水田1万平方メートルで統一稲を栽培するなど、統一農業機械の購入資金作りに励んできた。彼らは今秋に収穫した統一稲を市民に販売し、トラクター3台(1億2千万~1億3千万ウォン)を購入して、北側の農民に贈る予定だ。彼らは「米国が強要する対北朝鮮制裁を忠清北道道民の力で乗り越え、春にはともに統一の畑を耕す。統一トラクターは『第2の牛群訪朝』(故チョン・ジュヨン現代グループ会長が1998年6月と10月、それぞれ牛500頭と501頭と共に軍事境界線を越えたことを指す言葉)」だと明らかにした。

オ・ユンジュ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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国連北朝鮮人権特別報告官が、国連と米国など各国政府の対北朝鮮制裁の余波で、北朝鮮住民の状況が悪化しているとし「制裁(の解除・緩和)問題」を早い時期に!

2019-01-14 | 市民のくらしのなかで

国連「制裁で北朝鮮住民の状況悪化…制裁解除議論が必要」

キンタナ北朝鮮人権特別報告官、11日プレスセンターで会見 
「国際社会の対北朝鮮支援を続ける必要」 
「朝鮮半島平和プロセスに“人権”含めるべきだ」

 
トマス・オヘア・キンタナ国連北朝鮮人権特別報告官が11日午後、ソウルのプレスセンターで記者会見をしている=イ・ジェフン記者//ハンギョレ新聞社

 国連北朝鮮人権特別報告官が、国連と米国など各国政府の対北朝鮮制裁の余波で、北朝鮮住民の状況が悪化しているとし「制裁(の解除・緩和)問題」を早い時期に議論しなければならないと注文した。

 トマス・オヘア・キンタナ国連北朝鮮人権特別報告官は11日午後、ソウルのプレスセンターで記者会見を開き、「現在(国連と各国政府の)制裁が、北朝鮮住民の社会経済的状況を過酷にすることに寄与している」と指摘した。キンタナ報告官は「制裁(の解除・緩和)問題を最大限早期に議論しなければならない」(the issue of sanctions will have to be addressed as soon as possible)と強調した。

 彼は訪韓期間にハナ院(脱北者の初期定着支援機関・施設)で会った脱北者に「『国連をどう思うか』と尋ねたところ『国連は食糧を提供し助ける機関』、『国連の制裁で住民生活が難しくなった』という交錯した答が返ってきた」と説明した。

 キンタナ特別報告官はこの日発表した「声明」で、「人道的協力は政治と無関係になされなければならない」として「国際社会が多くの行為者の(対北朝鮮)人道支援事業を持続的に支援することを求める」と明らかにした。

 彼は、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長が新年の辞で「人民生活改善」を「党と国家の一番の重大事」と強調した事実を喚起して「これは北側の最高指導者が一般住民の困難を認識したと見なされるが、認識は人権改善の第一歩」と話した。

 彼は今年、朝鮮半島の平和プロセスで「人権が必ず議題に含まれなければならない」と会見を通じて繰り返し強調した。

イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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対北朝鮮製剤で石炭輸出が阻まれると  各家庭が太陽光パネルで“自家発電”

2019-01-14 | 市民のくらしのなかで

仕事帰りに買い物・飲み会…街灯が灯ると、平壌の夜が目を覚ました

登録:2019-01-14 08:01 修正:2019-01-14 08:21

 
北朝鮮、電力難で停電が日常化 
金委員長が力を入れた「都市美化」で 
電力施設の復旧し、街路灯つけたことで 
夜市と共に夜の文化が生まれる 
対北朝鮮製剤で石炭輸出が阻まれると 
各家庭が太陽光パネルで“自家発電”

 
  平壌市牡丹峰区域凱旋門近くの「凱旋青年公園」前の売店で、市民たちが大同江ビールや龍城ビール、平壌酒などの酒と干しスケソウダラやソーセージ、お菓子類の簡単なつまみを添えて話を交わしている=ジン・チョンギュ統一TV代表提供//ハンギョレ新聞社

 「金正恩(キム・ジョンウン)時代」以前の北朝鮮の夜は“暗黒時代”だった。金正恩国務委員長は執権豪、街灯をつけるよう指示した。真っ暗だった都市の夜が明るくなると、夜の文化が生まれ、人々の暮らしが変わった。夜市やレストラン、娯楽施設に人が集りはじめた。街灯の下で恋人や友達に会い、ご飯を食べて、お酒を飲んで、買い物をする。多くの北朝鮮住民にとって「生まれて初めて」のことだ。

 「私もそうだし、多くの脱北者たちにとって、北朝鮮での記憶は24時間停電の日常化だった。停電が続き、数カ月に一度電力が回復することもあった。夕方になるとやる事が何もなかった。このような暮らしをしていた人々にとって、金正恩が執権してから、電気を使える時間が長くなり、地方の小都市でも夜にカラオケやビリヤード場、娯楽機械場(ゲームセンター)がオープンし、平壌(ピョンヤン)ではボーリング場や卓球場も営業する。住民が暮らしがよくなることを体感し、期待するようになった」。脱北者出身の北朝鮮分断研究者のチュ・スンヒョン仁川大学教授はこう語った。

 最近平壌から来た20代の脱北者は「電力状況が良くなり、平壌市内では1日22~23時間は電気がつく。かつては街灯もなく、治安も悪くて、夜の街に人影が途絶えたが、金正恩時代以降、街灯もすべて灯り、夜は機動巡察隊が巡察して、明け方1~2時まで歩き回っても何ら問題もない」と変化した風景を伝えた。彼は「平壌市民の間で、金正恩への支持がかなり高い。『若い指導者だからか、やっぱり違う』と思った」と話した。

 金委員長は就任初期から「社会主義文明国」という目標を掲げ、都市美化事業を大々的に推進した。政権初期に現地視察に行き、公園で直接雑草を取って責任者を叱咤し、芝生研究所を作って芝生の品種改良を指示するほど情熱を注いだ。都市美化事業が本格化し、2014年頃から主要都市ごとに「1号道路」と呼ばれる主導路を中心に毎晩街灯がついた。夜が明るくなると、駅前に以前には想像もできなかった夜市が現れ、小さな荷車に携帯用の照明を設置し、品物を売る露天商たちの行列ができた。市場を回りながらおしゃべりもして、街でビールを飲んだり、街灯の光の下で話をしながらデートもする。

 
  平壌市牡丹峰区域凱旋門付近の「凱旋青年公園」入口にある噴水台で、若者が清涼飲料水を飲んでデートしたり、スマートフォンを見ながら夜の時間を過ごしている=チン・チョンギュ統一TV代表提供//ハンギョレ新聞社

 街灯は暗鬱だった都市を“希望の国”へと変える光であり、“個人空間”の誕生を意味するものだった。統一研究院のホン・ミン北朝鮮研究室長はこうした変化について、「都市を美化するというレベルを超え、住民の日常生活を変える作業だった」と説明した。「以前は北朝鮮の人々の空間は組織や団体、職場などだけだった。個人的空間といっても青少年が堤防で密かにタバコを吸うというふうな秘密空間しかなかった」と話した。しかし「金正恩時代以降に登場した夜の物理的な空間を、住民たちは新しい日常文化を作る空間として活用し始めた。今や夜の街や市場、食堂で匿名性を持つ個人の空間が本格的に作られている。かつては職場や自宅、所属団体だけを行き来していた人々に日常の空間ができた」。

 “夜の変化”は、金正恩時代の電力事情の画期的な改善がなければ、不可能だった変化だ。

 1990年代半ば、金正日(キム・ジョンイル)時代には経済難が深刻になり、電力施設をはじめ、国営施設がほとんど崩壊した。ホン・ミン室長は「黄海製鉄所の施設をすべて取り出そうとする住民らに対し、当局がタンクを使って阻止したため、騒動が起きたこともあった。電力施設も壊れた。地方都市にあった中小型発電所はすべて放置され、修理する能力もインフラもなかった」と説明する。

 金正恩時代に入って市場化が進むと、国家も市場で稼いだ財源を電力復旧に投入した。国家が電力生産に多方面から関心を注いだ。朝中関係が回復し、中国が平壌付近に褐炭火力発電所を建設するなど、中国の支援が電力難の解消に役立ったという分析もある。北朝鮮への制裁で、石炭輸出が禁止されたことで、国内の火力発電に石炭を大量に投入したことも、逆説的に電力難の解消に役立った。

 「太陽光ブーム」も変化の主な動力だった。2008年の米国金融危機以降、世界の太陽光パネル価格が暴落したことで、中国企業が売れ残った太陽光パネルを北朝鮮に安値で売り始めたのがきっかけとなった。平壌市内ではほとんどの家が太陽光パネルを設置していると、脱北者や専門家らは証言する。チュ・スンヒョン教授は「最初は中国産を輸入したが、分解してみたら簡単に作れたため、今は北朝鮮内で太陽光パネルを生産する。経済事情の悪い家庭は太陽光パネルを1つ付けて、裕福な家庭はパネル6つも設置する」と話した。

 
  昨年6月、主体思想塔展望台から見た平壌の夜景。中央の全建物を緑色の照明で明らかにした建物が105階建ての「柳京ホテル」で、北朝鮮で最も高い建築物だ。左側の瓦屋根の建物は「人民大学習堂」で、右側のマンション団地が「倉田通り」の家だ=チン・チョンギュ統一TV代表提供//ハンギョレ新聞社

 結局、北朝鮮の電力難も“市場の発展”が解決策になったとみられる。ヤン・ムンス北韓大学院大学教授は「金正恩時代になっても、国が供給する電力はそれほど伸びなかったが、民間の自家発電が重要な役割を果たした」とし、「企業もバッテリーなどを輸入して自家発電を行っており、各家庭に太陽熱パネルが大幅に増えるなど、自前の電力生産が増えた。食べていく部分だけでなく、エネルギーも市場を通じて解決したといえる」と指摘した。

 1987年着工し、東欧圏の崩壊や苦難の行軍時期を経て、2011年に外装工事を終えた平壌市内の柳京(リュギョン)ホテルの外壁には、昨年から10万個以上のLED電球が設置され、毎晩絵や掛け声などで、桑田碧海の平壌の夜を明かしている。

パク・ミンヒ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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