今日は、朝のうちにメールなどのお返事を書いて、
二日遅れの「母の日」のお花を届けて、その足で母がうちにやって来て、
ともちゃんとまどくんは、完成した鳥小屋にひよこのお引越し。
・・・そのあいだに、わたしは
サツマイモの苗を植えて、
アゲラタムやトレニアなどの花苗も植えて ゜
と汗をかきながら、けっこうあわただしくすごしました。
午後から降るはずの雨は、夕方になってぽつぽつ。
あわてて、庭に植えた花苗に籾殻をたっぷり敷いてやって、
やっと外の仕事が終わりました。
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ということで、
衝撃の小沢一郎氏辞任の記者会見から一夜明けて、
今朝の中日新聞、朝日新聞、毎日新聞の社説です。
「政治とカネ」の問題に厳しい世論を甘く見てか、支持率が落ちてからの決断。
「遅すぎた」という感じはしますが、政局が動き出すのは確実です。
【社説】態勢立て直しを急げ 小沢民主党代表が辞任 中日新聞 2009年5月12日 小沢一郎氏が民主党代表を辞した。不信を晴らせず総選挙の陣頭に立てるはずもない。自然な結論だろう。失った信頼回復へ党の態勢立て直しが急務だ。 ある程度予想はされていても、いざそうなってみると衝撃度は大きい。政権選択の総選挙決戦を目前に、野党第一党の党首が司令塔降板を宣言したのだから。 辞任表明の記者会見に小沢氏は吹っ切れた表情で登場し、挙党一致へ身を投げ出す、と述べた。 進退があいまいなままでは、近づく総選挙を好機と位置づけてきた政権交代は幻になる。民主の大勢は代表辞任を好感し、一方、自民など与党からは、民主支持率の復調を警戒する声が出た。 世論に逆らえずついに 西松建設の違法献金事件で秘書が逮捕・起訴された。小沢氏は記者会見を重ねたが、説明責任を果たしていない、辞任すべきだ、との世論は各メディアの調査でもすさまじく、六割を超していた。 しかし小沢氏は「当面」の条件付きで続投を表明、「総選挙勝利を行動基準に判断する」と進退の最終判断を先送りしてきた。 三年前の代表就任以降、参院選圧勝などで政権に手が届きそうなところまで党勢を拡大した。 総選挙で勝ち、政権交代できるのも自分、との自負から、この窮地も脱出できると考えていたかもしれない。総選挙を前に野党を狙い撃ちにしたかのような東京地検の捜査に、納得がいかないとの憤慨もあったのだろう。 だが、かつて自民を離党して政治改革の旗を振った当人が、古い自民の象徴といえるゼネコンからの巨額献金集めをしていた。世間は失望し、疑念を持った。 「政治とカネ」を抱えた「小沢首相」を想像できる国民はまずいない。それ以前に首相候補として総選挙を戦えるはずもない。世論に追い込まれた格好だ。 後継選びが党の試金石に 世論が求めた「説明責任」は、言ってみれば「辞任要求」であったのだ。辞任の最終決断まで小沢氏や周辺が多くの日数を要した。遅きに失した感は否めない。 小沢氏は辞任表明会見で、自ら身を引くことで挙党一致をより強固にする、それが政権交代の大目標につながる、と語った。 違法献金事件については「一点のやましいところもない。政治的責任で身を引くのではない」と気色ばんだ。 多額のゼネコン献金を必要とした理由は何か。多くの国民は小沢ファンも含めて聞きたかったのではないか。辞任会見でもここを避けたのは遺憾である。 十三日には麻生太郎首相との党首討論が予定されていた。 首相は小沢氏の辞任について早速「何について責任を取ろうとしているのか、なぜ今なのか、国民は理解できないのではないか」とこき下ろしている。 国会日程を飛ばすのは、らしいといえばそれまでだが、小沢氏は敵に背を見せてしまった。 民主党はその答えを用意しなければならない。速やかな後継代表の選出と、国会終盤に臨む態勢の立て直しである。 「西松建設ショック」以降、民主は事件の負い目もあってか、国会論戦で迫力不足が目についた。企業献金全面禁止の主張も、議員の世襲制限も、有権者には“当座しのぎ”としか映っていない。 党の危機対応能力が疑われる事態は遅まきながら辞任会見で決着した。 党内に反転攻勢のムードは高まろうが、失地回復は簡単なことではない。早速問われるのは、後継の新代表を混乱なく選べるかである。お家芸ともいえる騒動が続くようでは、民主への失望を増幅することになりかねない。 陰に陽に辞任を迫ってきた反小沢派と小沢支持グループとの確執を不安視する向きがある。右から左までの出自や政策、路線の違いから、互いにこの人物だけは新代表に受け入れたくない、という陰口も飛び交う。 後継選びの過程そのものが政権交代への試金石になりそうだ。自民などから聞こえる「政権を担当するには未熟」批判に応えられるか、ぜひ大人の対応を見せてもらいたいものである。 総選挙へ事実上のカウントダウンが始まっている。民主党は小沢氏が必ずしも熱心でなかったマニフェスト(政権公約)を完成させる作業を加速させるべきだ。 首相も解散で応えよ 新代表のもとで民主は国会論戦を再活性化し、政権与党との対立軸を国民に明示することだ。 「敵失」で支持率が回復傾向の首相にも、同様の注文をしておきたい。野党党首交代で衆院解散・総選挙は遠のく、との観測もあるようだが、それではいけない。 歴史的決戦にふさわしい態勢づくりは与野党双方の責務である。 中日新聞 2009年5月12日 |
小沢代表辞任―政権選択に向け再起動を 朝日新聞 2009年5月12日(火)付社説 民主党の小沢代表がようやく辞意を表明した。妥当な判断だ。もっと早く踏み切っていれば、民主党が被った損失は小さくて済んだろう。 西松建設の違法献金事件で公設第1秘書が逮捕されてから2カ月余。代表の職にとどまった小沢氏に対する世論の逆風は強まる一方だった。それが、超低空飛行だった麻生内閣の支持率を上向かせることにもなった。 ■容易でない党勢回復 このままでは、秋までに必ずある総選挙での勝利、つまり年来の目標である政権交代の実現が遠のく。そんな危機感からの決断なのだろう。 昨夕、記者会見した小沢氏は「政権交代の実現に向け、あえてこの身をなげうち、職を辞する」「身を捨て、必ず勝利する」などと述べた。 もう一つ、これまで小沢氏批判が大きな声にはならなかった党内に、辞任を促す動きが表面化してきたことも、決断を後押ししたに違いない。 秘書の逮捕以来、小沢氏は全面的に検察と争う姿勢をあらわにしてきた。昨夕の記者会見でも「一点もやましいことはない」と強調した。辞任すれば検察への屈服ととられかねない。そうした思いが、小沢氏の身を固くさせていた面もあろう。 検察はまだ捜査終結を宣言してはいないが、焦点は近く開かれる事件の初公判に向き始めている。小沢氏とすれば、公設秘書の逮捕という強制捜査の手法や、献金の違法性などについて、今後は裁判の場で争っていくということなのだろう。 民主党はただちに新代表選びの作業にとりかかるが、党勢の回復は容易なことではない。 この事件が表面化する前、民主党の勢いには政権交代前夜のおもむきさえあった。それが一気に失速しただけではない。この2カ月というもの、国会に提出された多くの法案や予算案について、すっきりとした対応が定まらず、総選挙向けのマニフェストづくりの作業はほぼストップしていた。 ■開かれた代表選びを 小沢氏がなぜゼネコンから長年にわたって巨額の献金を受けていたのか。公共事業をめぐる政官業の癒着を厳しく指弾し、「国のかたち」を抜本的に変えると主張してきた民主党なのに、その基本姿勢と矛盾するのではないのか。そうした世間の批判に、小沢氏本人だけでなく、民主党もほおかむりしてきた。 この不信感の集積を、ぬぐわねばならないのだ。新代表になればまた自動的に支持が取り戻せると思っているのなら、大きな間違いだ。 代表選挙は、複数の候補者が政見を競い合う形にすべきだろう。国会審議への影響は最小限にしなければならないが、民主党が目指す政策や理念についての論争を党外に積極的にさらし、有権者にもその是非を考えてもらえる工夫をする必要がある。 そして、何かといえば「小沢氏頼み」になりがちだった党の体質を、新代表のもとで刷新することだ。 偽メール騒動で混迷した党の苦境を引き受け、小沢氏が代表に選ばれたのは3年前。その真骨頂は07年の参院選での与野党逆転だった。 自民党の手の内を知り尽くし、選挙戦術にたけた老練さ。抜群の知名度。民主党内にも有権者の側にも、かつて自民党の中枢にいた小沢氏の過去や体質への懸念がなかったわけではない。それでも、どこかひ弱な民主党にとって、その腕力は政権につくのに欠かせない「劇薬」と受け止められた。 副作用もあった。小沢代表になってから、社会保障財源のための消費税引き上げ、公共事業受注企業からの献金禁止といった民主党独自の政策が、いつの間にか政権公約から姿を消した。高速道路の無料化や子ども手当などの政策には「財源の裏付けがない」という与党などの批判が浴びせられた。 外交面でも、例えば「第7艦隊で米国の極東におけるプレゼンスは十分」などといった、小沢氏の迷走発言が続いた。 ■自民も問われる責任 小沢氏がトップダウンで進めようとした自民党との大連立構想こそ頓挫したものの、小沢時代の民主党は「政策より政局」「何はともあれ政権に」の権力志向があまりにも前面に出ていなかったか。 内政、外交の両面で、政策を練り直す作業を急がねばなるまい。 民主党が態勢を立て直すことになれば、今度は麻生政権が改めて問われることになるだろう。 一時は10%台前半に落ち込んだ内閣支持率こそ上向きだしたものの、世論調査では相変わらず6割の人が麻生内閣を「支持しない」と答えている。軽く見ていい数字ではない。 麻生首相で本当に選挙に勝てるのか、そんな不安の声が再び自民党内で大きくなる場面もあるかもしれない。 次の総選挙を、真の意味で国民による政権選択の選挙にすること。それが政治、とりわけ2大政党の自民、民主両党に課せられた責任だ。 深刻な不況をはじめ、少子高齢化、人口減少などさまざまな面で、日本は大転換期にある。そんな中で迎える総選挙だ。両党とも指導者の魅力と政策の説得力を競わねばならない。どちらが先に態勢を整えられるか。残された時間は少ない。 朝日新聞 2009年5月12日 |
社説:小沢氏辞任表明 やっと政治が動き出す 毎日新聞 2009年5月12日 民主党の小沢一郎代表が11日、代表辞任を表明した。今年3月、公設第1秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕されてから2カ月余。世論調査では辞任を求める声が一貫して6割以上に上り、国会も民主党が守勢に回って緊張感のない審議が続いてきた。このままでは次の衆院選に大きな影響が出ると考えたのだろう。むしろ遅すぎる決断だった。 しかし、小沢氏の進退問題という呪縛から民主党はやっと解き放されたと前向きにみることもできる。近づく政治決戦に向け、民主党は新代表のもと早急に態勢を立て直さなくてはならない。そして機能停止のような状況に陥っていた政治が再び動き出すことを望みたい。 ◇決め手は厳しい世論 連休中に熟慮したという小沢氏はこの日の記者会見で「政権交代の目標を達成するには党内の結束・団結が不可欠だ」「私が代表にとどまることで挙党一致に差し障りがあるとすれば、それは本意ではない」と何度も強調した。 民主党内では小沢氏辞任を求める声が公然と出ていた。事件の引責辞任ではなく党内の結束が乱れるのを避けるため辞任するということなのだろう。捜査状況や今後、公設秘書の裁判がどうなるかという見極めのほか、衆院解散・総選挙が近いとの判断もあったと思われる。 だが、小沢氏の進退を決した一番の要因は、世論の厳しさではなかったろうか。 衆院選を間近に控えた時期に東京地検特捜部が捜査に乗り出したことに対しては「小沢氏をねらい撃ちしたものではないか」という疑問が多くの国民の間に今も残っている。しかし、その一方で、毎日新聞の4月の世論調査では「小沢代表は直ちに辞めるべきだ」が39%、「衆院選前に」が33%で合わせて72%に上り、他の調査でもこうした声は決して収まることはなかった。 毎日新聞も小沢氏は自ら身を引くべきではないかと再三、指摘してきた。小沢氏が否定しようとも西松建設側が公共工事受注に何らかの期待があって献金したと供述している。利権をめぐりカネと票が動くことこそ、政官業癒着の本質であり、族政治そのものだ。ところが小沢氏は自民党政治を打破するといいながら、なぜ、ゼネコンから巨額の献金を受け続けてきたのか。素朴な疑問に小沢氏は結局答えられなかった。 次の衆院選で首相を目指す民主党の代表が「古い自民党の体質を引きずっている」と多くの有権者を失望させた責任は大きい。決断が遅れたことを含め、そうした点に関して、小沢氏が記者会見でほとんど言及しなかったのは残念だった。 小沢氏は06年4月、偽メール問題で前原誠司氏が代表を辞任した後、代表に就任した。07年7月の参院選で圧勝し、とかく「風」任せの選挙を続けてきた民主党議員に「地元回り」の必要性を説く一方、支持組織固めも進めた。 ◇与党の戦略も変化 1989年、自民党幹事長に就任以来、小沢氏は絶えず政界の中心にいた。自民党当時の「普通の国」論など日本政治の先駆的役割も果たした。ただ、自民党顔負けのバラマキ型政策を重視する姿勢には民主党内に異論も多かった。国連中心主義の外交理念も党全体のものにはなっていない。党首討論をはじめ、表舞台に顔を出したがらない姿勢に疑問を感じる議員も多かった。 オバマ米大統領に見るように、日本でもオープンな場で、強く分かりやすいメッセージを国民に向けて発信する力がリーダーには求められている。密室での駆け引きに剛腕を発揮してきた小沢氏だが、今回の辞任はそうしたスタイルの政治が終わりを告げていることも意味しているように思われる。 民主党は新たな代表選びに入る。今のところ、代表経験者の岡田克也副代表を推す声が中堅・若手に強い一方、鳩山由紀夫幹事長や菅直人代表代行の就任を求める声もある。 小沢氏の進退問題で揺れている間、次期衆院選のマニフェスト作りも停滞しているのが実情だ。言うまでもなく衆院選は、政権と首相を国民が選択する選挙だ。この首相候補のもとで、どんな政策を実施し、日本をどう具体的に変えていくのか。代表選びは、党の顔と党の政策を一致させ、国民に分かりやすく提示する形で進めてもらいたい。 今年度補正予算案など国会審議も緊張感が薄れている。何より民主党が早期の衆院解散・総選挙を求めなくなったのが大きな要因だ。新代表と新執行部は直ちに国会運営の立て直しも進めなくてはならない。 新代表以下、民主党の新体制をどう国民が評価するか。それ次第で、麻生太郎首相はじめ与党の解散戦略も大きく変わるかもしれない。政治が動き始めることを期待しよう。 毎日新聞 2009年5月12日 |
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