みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

菅内閣発足:閣僚の顔ぶれ・社説:中日新聞・朝日新聞/介護社会のこれから

2010-06-09 19:56:43 | 市民運動/市民自治/政治
今日は、病院の検査の予約の日。
逆流性食道炎と胆嚢ポリープが3年前から経過観察なので、
年に一度、内視鏡(胃カメラ)と腹部エコー(超音波)を受けています。

夜に河北新報のインタビュー記事のリライト原稿が届いていたので、
ちょっと直して、最終稿をメールで返送。
記事が掲載されるのは、週明けの14日だそうです。

検査は11時からなので朝食は抜き。
部長宛の紹介状つきなので、待たずに呼ばれたのですが、
そのあとがけっこう時間がかかりました。
胃をきれいにする薬を飲んで、口に麻酔薬を含んで待つこと5分間。
肩に胃の動きを抑える注射を打って、内視鏡(胃カメラ)のベッドに寝たところで、
腹部エコー(超音波)と順番が逆になっていることに、気がつかれたようです。
「注射を打ってしまったからこちらを先にしますね」ということで、
口からファイバーを入れて、食道から念入りに見て、胃壁をぐるっとみて、
(ついでに)十二指腸まで、丁寧に見てもらえたようです。
いつもより、時間が長かったので、どこか悪いところがあったのだろうか、
と思ったのですが、胃はきれいで、逆流性食道炎のほうも、
胃の入り口の傷やただれがなくなっているということでした。
病院が好きじゃないので、くたくたに疲れました。

次のエコーでは、胆嚢ポリープがなかなか見つからず、
昨年に続いて、今年も助っ人がやってきました。
エコーでは見えにくいところにあるらしくて、
ポリープは自然消滅することはないので「ぶじ見つかりましたぁ(笑)」。
大きさや形は変化なしで、ほっとしました。

腹部エコーは、超音波なので痛みもなく、
体の奥の方にある膵臓・胆嚢・肝臓の領域から腎臓まで、かなり広範な臓器が見られるので、
病気を発見しにくい、この領域の異常の早期発見につながり、安心です。

検査後1時間半は、飲食禁止なので、帰ってから遅めの昼ごはんを食べて、
疲れて寝てしまい、おきてから、やっと新聞を読みました。

中日の新聞の長期連載「介護社会」は第9部。
インタビュー「介護社会のこれから 内山節さんに聞く(上)(中)(下)」が三日間つづき、
昨日からは、「上野千鶴子さんに聞く」のロングインタビューが掲載されています。

  

内山さんのロングインタビューは、webにアップされています。
上野さんのインタビューは、あすの(下)が終わったら、また紹介しますね。

【特集・連載】介護社会 内山節さん ロングインタビュー(8)
(6/10追伸:上野さんのロングインタビューもアップされました)



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昨日、菅内閣が発足したので、閣僚の顔ぶれと、
中日新聞と朝日新聞の社説を紹介します。

菅内閣の顔ぶれ 2010年6月8日発足
2010年6月9日  中日新聞

<総理>
菅直人(かん・なおと)63 民
副総理兼財務相・国家戦略担当相・厚相▽東工大(衆)(10)東京18

<総務 地域主権>
原口一博(はらぐち・かずひろ)50 民 再
党総務大臣・総務委理事・党県代表・党副幹事長▽東大(衆)(5)佐賀1

<法務>
千葉景子(ちば・けいこ)62 民 再
党総務委員長・党副代表・社民党副党首▽中大(参)(4)神奈川

<外務>
岡田克也(おかだ・かつや)56 民 再
党幹事長・党代表・党政調会長・安全保障委員長▽東大(衆)(7)三重3

<財務>
野田佳彦(のだ・よしひこ)53 民 初
財務副大臣・党幹事長代理・党国対委員長・県議▽早大(衆)(5)千葉4

<文部科学 科学技術>
川端達夫(かわばた・たつお)65 民 再
党副代表・決算行政監視委員長・党幹事長▽京大院(衆)(8)滋賀1

<厚生労働>
長妻昭(ながつま・あきら)49 民 再
党年金担当大臣・党政調会長代理・党調査局長▽慶大(衆)(4)東京7

<農林水産>
山田正彦(やまだ・まさひこ)68 民 初
農林水産副大臣・厚生労働委理事・弁護士▽早大(衆)(5)長崎3

<経済産業>
直嶋正行(なおしま・まさゆき)64 民 再
党政調会長・党参院幹事長・運輸委員長▽神戸大(参)(3)比例

<国土交通 沖縄北方>
前原誠司(まえはら・せいじ)48 民 再
党副代表・党代表・沖縄北方特別委員長▽京大(衆)(6)京都2

<環境>
小沢鋭仁(おざわ・さきひと)56 民 再
党国民運動委員長・党幹事長代理・環境委員長▽東大(衆)(6)山梨1

<防衛>
北沢俊美(きたざわ・としみ)72 民 再
党副代表・外交防衛委員長・党参院幹事長▽早大(参)(3)長野

<官房>
仙谷由人(せんごく・よしと)64 民
国家戦略担当相・行政刷新担当相▽東大中退(衆)(6)徳島1

<国家公安 防災>
中井洽(なかい・ひろし)67 民 再
党常任幹事会議長・党副代表・法相▽慶大(衆)(11)三重1

<郵政改革 金融>
亀井静香(かめい・しずか)73 国 再
党代表・自民党政調会長・建設相・運輸相▽東大(衆)(11)広島6

<国家戦略 消費者>
荒井聡(あらい・さとし)64 民 初
首相補佐官・党役員室長・農水省課長▽東大(衆)(5)北海道3

<公務員改革 少子化>
玄葉光一郎(げんば・こういちろう)46 民 初
財務金融委員長・党幹事長代理・県議▽上智大(衆)(6)福島3 

<行政刷新>
蓮舫(れんほう)42 民 初
文教科学委理事・党政調副会長・報道キャスター▽青学大(参)(1)東京

氏名、年齢、党派、初入閣は初、再任は再、経歴、当選回数、選挙区。党派は民=民主党、国=国民新党。
閣僚の担当は▽厚生労働=年金改革▽国家公安委員長・防災=拉致問題▽国家戦略担当・消費者=経済財政政策・食品安全▽公務員制度改革担当・少子化対策=「新しい公共」・男女共同参画


新聞記事
 【社説】転換期に挑む覚悟で 菅新内閣スタート 
2010年6月9日 中日新聞

 菅内閣が発足した。政権交代への期待を引き継いだ菅直人首相は歴史の転換期に政権を担う使命を自覚し、国民のための政策実現に果断に挑んでほしい。
 日本近代政治史上初めて、有権者が選挙で首相を交代させた昨年の衆院選。民主党政権に託されたのは、日本の社会、経済、政治を覆う閉塞(へいそく)感の打破だろう。
 鳩山由紀夫前首相から菅氏への首相交代でも、有権者の求めるものが変わるわけではない。
 前政権でも数々の処方箋(しょほうせん)が示されたが有効さは証明されていない。菅氏はまず、日本再生へどんな具体策を示すのかが問われる。

 第三の道は険しく
 菅氏は就任会見で「政治の役割は人々が不幸になる要素を少なくする『最小不幸社会』をつくることだ」と述べ、財政再建を新政権「最大の課題」と位置付けた。
 経済成長鈍化で税収が落ち込む中、どう財政を再建するのか。菅氏が掲げるのが「第三の道」だ。
 「第一の道」が公共事業中心の需要拡大策、「第二の道」が規制緩和など構造改革路線で、「第三の道」は、成長が期待できる介護、医療、観光、環境などに予算を重点投入することだという。
 これにより、雇用が増えて経済成長を実現し、社会保障も充実する。「強い経済、強い財政、強い社会保障を一体として実現する」というのだ。
 第二の道で、「勝ち組」と「負け組」との格差が広がったことは否めない。その修正に政府の役割を重視するのは一つの手段だ。
 かつて英国保守党のサッチャー首相は市場原理重視の経済政策を進め、これに対抗するために労働党のブレア首相が掲げた政策が第三の道と呼ばれた歴史がある。
 菅氏が採ろうとする経済政策を第三の道と名付けたことから、自らの役割を歴史の中で位置付けようとする意気込みは感じ取れる。

 普天間も新視点で
 とはいえ、第三の道を行くにも国の借金は八百兆円を超える。税収の落ち込みで、本年度は国債発行が税収を上回る異例の予算だ。
 菅氏は会見で「財政を立て直すことが経済成長の必須条件だ」と述べた。そのためにも事業仕分けで明らかになった税金の無駄遣いをなくし、歳出構造を抜本的に見直すことが先決だ。
 第三の道が消費税率引き上げの免罪符になってはならない。
 鳩山前首相退陣理由の一つである米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)返還問題も、今年が日米安全保障条約改定から五十年に当たるのを機に、歴史の転換期という観点からとらえ直す必要がある。
 菅氏はオバマ米大統領との電話会談で「鳩山政権の下で形成された合意をしっかり踏まえることが引き継いだ私たちの責任だ」と、名護市辺野古に移設する日米合意を継承する考えを伝えた。
 しかし、在日米軍基地の約75%が集中する沖縄県民の基地負担は限界を超えており、抑止力論では県内移設受け入れを説得し切れない段階まできている。
 ここはやはり、政権交代の原点に返って、沖縄にこれ以上の基地負担を強いることは日米安全保障体制を弱体化させかねないと警鐘を鳴らし、普天間飛行場の国外・県外移設を追求すべきだ。
 日米間では同盟関係を「深化」させる作業が進んでいるが、軍事面の協力に限らず、環境や核軍縮、テロ対応、エネルギーなど地球規模の課題にも対応できるよう「進化」させる必要もある。同時に、米軍のプレゼンスを徐々に減らせるよう東アジアの緊張を緩和させる、緻密(ちみつ)で大胆な日本独自の外交努力も求められる。
 菅氏は今月下旬、カナダでの主要国首脳会議(サミット)出席時にオバマ氏と日米首脳会談を行うが、この初顔合わせが、菅政権下の日米関係を占う試金石となる。
 「政治とカネ」の問題をめぐり、新しい閣僚・党幹部からは、企業・団体献金から個人献金への転換宣言も聞かれる。
 自立した個人が自らの判断で、民主主義のコストとして政治家に浄財を提供するという理想を追求する姿勢には好感が持てる。
 企業・団体が献金で政治を動かす時代ではない。新政権発足を機に、企業・団体献金を禁止すべきだ。菅氏の指導力に期待する。

 国民のため果敢に
 菅氏は就任会見で、自らの政権を幕末の志士、高杉晋作にあやかって「奇兵隊内閣」と名付けた。
 奇兵隊には武士以外からも参加していたという。世襲議員でなく、市民運動家から首相に就いた軌跡を奇兵隊と重ねたのだろう。
 自民党政権時代から鳩山前首相まで世襲議員の首相が続き、菅氏の首相就任は、時代の変わり目を象徴しているようでもある。
 奇兵隊内閣には、勇猛果敢に戦ってもらいたい。が、それは国民のためでなくてはならない。



 社説:菅内閣発足―「選択と説得」の政治を 
2010年6月9日(水)付 朝日新聞

 「20年間にわたる日本の閉塞(へいそく)感を打ち破る」。そんな目標を掲げて菅直人内閣が発足した。
 経済は低迷し、暮らしは厳しさを増し、人々をつなぐきずなはほころぶ。年金や医療の安全網が先々まで持つのか不安が募る。この閉塞感から抜け出すことは国民共通の願いに違いない。
 少子高齢化に経済のグローバル化、そしてデフレ。日本を取り巻く環境の激変に、政治は適切な手を打てず、あるいは後手に回ってきた。それが、閉塞感を深めたことは否めない。
 時代の変化に対応できない古い政治のモデルを新しい政治に切り替える。歴史的な政権交代はその絶好機だったはずだが、鳩山政権は古さと新しさを「仕分け」できないまま沈んだ。
 菅政権にはぜひそれを成し遂げてもらいたい。でなければ政権交代の値打ちが暴落し、日本の民主政治は取り返しのつかない痛手を負う。
 「強い経済、強い財政、強い社会保障」を唱える菅首相は、まず政治を鍛え直し、「強い政治」をつくることから始めなければならない。

■あれかこれかの時代
 古い政治モデルとは「分配の政治」である。右肩上がりの経済成長時代、自民党は成長の「果実」を全国津々浦々にばらまき、見返りに「票」を得て長期一党支配を固めた。透明で公正な「再分配」とは似て非なる利益誘導政治である。
 バブル経済が崩壊してすでに20年近く。果実の配分から負担という「痛み」の配分に、政治の役割が移ったと言われて久しい。当否はともあれ、「小泉改革」が試みられもした。
 しかし、長く続いた古い政治モデルの惰性は強い。昨年の総選挙での民主党の政権公約(マニフェスト)には、その名残が色濃く残った。その後の小沢一郎・前幹事長主導の政策遂行は、あからさまな選挙至上主義と大衆迎合の罠(わな)にはまった格好だった。
 新たな時代の政治とは、「選択と説得」の政治というべきものである。
 財源が細るなか、「あれもこれも」ではなく、「あれかこれか」を選び、重点投資する。足りない分は負担を求める。負担増となる人々にはその理由を説明し、納得を得る努力を重ねる。
 経済財政、社会保障だけではない。「国外・県外か県内か」をめぐり迷走した米海兵隊普天間飛行場の移設問題は、まさに政治指導者の選択と説得を対米外交と国内調整に動員することなしには解決のおぼつかない難題だ。
 鳩山由紀夫前首相は辞意表明にあたり、「米国に依存し続ける安全保障」に疑義を呈し、「日本人自身が作り上げる日本の平和」の必要性を訴えた。持論だったのだろう。だが、いかんせん遠大な問題意識と眼前の政策構想力、実行力との落差が大きすぎた。
 政治家にとって選択と説得は、苦しく厳しい作業になる。人気取りに逃げ込めれば、よほど楽である。しかし、もはや時代は待ってくれない。

■公約の見直し率直に
 今回の組閣や党役員人事で求められたのは、新たな政治の厳しい試練に耐えうる布陣である。
 菅首相は官房長官や、党の幹事長、政調会長といった中枢に、マニフェストの見直しに前向きで、説明能力も高い顔ぶれを据えた。この人たちの力量が本物なのか。与党内の異論を抑え、政治モデルを切り替えることができるかが、勝負になるだろう。
 マニフェスト見直しは死活的に重要だ。歳出削減だけで財源を捻出(ねんしゅつ)できないのはこの9カ月弱ではっきりした。財政負担の大きい施策を見直し、優先順位をつける。約束通りできないことを有権者に率直に謝罪し、これからどうするか説明し、参院選で信を問う。それで信認を得られれば、政策は格段に遂行しやすくなる。
 子ども手当は、当面は満額支給を見送るとはっきり書くべきだろう。財源がないのに満額にこだわり、保育所の整備などが遅れてはならない。
 とりわけ重要なのは消費税だ。自民党は、当面10%に引き上げることを公約に盛り込む方針だ。民主党も本気で取り組むのなら、手をこまぬいているわけにはいくまい。この点の書きぶりを全国民が注視するはずである。
 有権者に負担を求める政策では2大政党が話し合い、接点を探ることがあっていい。自民党がかじを切ったいまが実現の道筋をつける好機といえる。

■対話の新たな流儀を
 「選択と説得」の政治を定着させるには、国会での意思決定について新たな手法を開発し、与野党がそれに習熟していくことが不可欠である。
 政権交代が現実的でなかった55年体制では与野党が表面では対立しつつ水面下の取引で妥協も図られた。政治改革を経て民主党が成長すると、政権交代を賭けた与野党関係は先鋭化する。しかし、対立のための対立は不毛だ。
 必要なことは、対決すべき争点と話し合える争点を仕分けることである。後者では、与野党が水面下でなく公式の場で議論を重ね、歩み寄りを図る。それは憲法改正国民投票法をめぐる与野党協議などで兆しの見えた対話の流儀であり、決して夢物語ではない。
 こんな意味での「選択と説得」の政治は、連立か対決かという極端な二者択一の緊張も緩和するだろう。大政党が小政党に振り回され、政策決定が迷走する事態も減るに違いない。



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