みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

7/29(金)午後6時半~「未来につなげる・東海ネット」結成集会/福島原発事故の関連本、紹介。

2011-07-28 16:30:01 | 地震・原発・災害
長年、反原発運動をやっている友人から
以下の結成集会の呼びかけメールが届きました。

明日の夜、名古屋で開催とのこと。
「福島第1原発の事故をそれぞれの団体・個人の活動を生かしつつ、
情報交換をしながら必要と思われるところで横につながれるようなネットワークにしたい」人、
ぜひご参加ください。

 <7月29日(金)>
■「未来につなげる・東海ネット」結成集会

と き:7月29日(金)午後6時半~8時半
ところ:名古屋YWCA(ビッグスペース)
内 容:記念講演:河田昌東さん(チェルノブイリ救援・中部)
    会の進め方の提案
    各プロジェクトの報告と参加呼びかけ
    参加各団体からのアピール
主 催:未来につなげる・東海ネット
参加 費:資料代:500円
連絡先:名古屋市昭和区鶴舞3-10-8
tel:050-3500-2887
http://tokainet.wordpress.com/

 東北大震災に起因する福島第1原発事故という未曾有の大事故が現在進行形で続いています。
地震と津波の被害に加え、原発震災という事態の中で、拡散した放射能が食物や環境など
さまざまなところに影響を与え、住民は非常に困難な生活を余儀なくされています。
エネルギー政策を原子力に頼り、原発の危険性を指摘されながらも地震多発国である日本に、
54基もの原発を建設してきた結果がこの大惨事を引き起こしました。
 とりわけ、今後30年間に87%の確率で起こるといわれている、
東海地震の震源地にある浜岡原発は現在運転が中止がされていますが、
政府・電力会社は運転再開を諦めてはいません。
すでに、様々な団体が、原発事故に関して、集会や講演会、パレードなどを企画していますが、
問題を解決するには、より力を結集して取り組む必要があると考えた団体・個人があつまり
、「未来につなげる・東海ネット」を立ち上げることとしました。
福島原発事故が提起した課題は様々あり、その全部に共同で対処することはできませんが、
それぞれの団体・個人の活動を生かしつつ、情報交換をしながら
必要と思われるところで横につながれるようなネットワークにしたいと考えています。
広く皆様の参加と賛同をよびかけるために、7月29日に結成集会を行います。


■「未来につなげる・東海ネット」ホームページ 
脱原発社会を実現する市民のネットワーク
はこちらから。

応援クリック人気ブログランキングへ してね 
本文中の写真をクリックすると拡大します。

後半は、さいきん読んだ原発事故関連の4冊を紹介します。

中井久夫さんの「災害がほんとうに襲った時」は、大災害が起きた時に、
人はどのように考え行動するのかという阪神大震災の記録です。

『FUKUSHIMA 福島原発メルトダウン』(広瀬隆著/朝日新聞出版) 

 『福島原発の真実』(佐藤栄佐久著/平凡社新書) 



『暴走する原発 チェルノブイリから福島へ これから起こる本当のこと』
広河隆一
チェルノブイリから福島へ 戦慄の明日
チェルノブイリ原発事故以降、ウクライナとベラルーシ、周辺諸国でどのように汚染が広がり、人々が食べ物から被曝していったか、5年後、10年後のデータで明らかにしていきます。
 2011年5月1日現在、日本の子どもたちが通う福島県の幼稚園・小・中学校で暫定基準とされた放射線の年間被曝許容量は、ウクライナで強制避難地域とされた土地で年間に被曝する放射線量の4倍です。このままでは、チェルノブイリの被曝の悪夢が、日本で再現されてしまいます。
 50回以上チェルノブイリ原発事故被災地の取材を重ねた著者が、現地と協力して93年に避難民健康調査をしたデータも掲載。事故直後の政府からの「健康に影響はない」発言、避難地域をなるべく小さくしようと動いたこと、食べ物の放射線基準値の引き上げ…旧ソ連と2011年の日本は同じ事が起きているのが読み進むにつれて戦慄をもって迫ってきます。
 これから福島がどのように復興していく道があるのかを考えるための必読書です。 

編集者からのおすすめ情報巻末に広瀬隆さんの特別寄稿を10ページ掲載しています。
広瀬さんが抱いている危機感が尋常ではない強さで伝わってきます。
「広河隆一と広瀬隆が揃って話をするということは、日本にとって最悪の事態です」と広瀬さんが言うとおり、「日本にとって最悪の事態」を読み解き、理解し、行動へつなげていく一助にこの本を役立ててください!

 2011年5月30日、ウクライナから、広河隆一さんに、有功勲章が授与されました。20年に渡るチェルノブイリの子どもたちへの支援に感謝してのものです。有功勲章というのは、ウクライナ国家にとって、実際に役立つ功績のあった人に贈られる名誉ある勲章だそうです。チェルノブイリ被災者への支援で、これまでウクライナから勲章を授与された人は、広河隆一さんだけだそうです。広河さんは、顧問をつとめる「チェルノブイリ子ども基金」とともに支援活動を続けてきました。ウクライナでは大変有名な支援組織です。
 授与式でウクライナ大使が「チェルノブイリ原発事故と福島原発事故は事故は違う形でしたが、結果的には同じ悲劇になってしまいました」と述べていました。事故後、避難所へ毛布を2000枚寄付されたそうで、「まさかウクライナが日本を助ける日がくるとは想像していなかった」とも。
 ウクライナでは、ハンディな放射能検知器がとても普及しているそうです。これからは日本でもそういうものが多く必要になることでしょう。
 広河さんたちは、「市民放射能検査所」を立ち上げる運動も始めました。



 中井久夫「災害がほんとうに襲った時」(中井久夫著/みすず書房)  
 
中井久夫「災害がほんとうに襲った時」電子データの公開および無償頒布につきまして(最相葉月)

このたびの東北関東大震災で亡くなられた皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。また厳しい避難生活を余儀なくされている皆様、そしてご家族やご友人の安否を今も気遣われている皆様に心よりお見舞い申し上げます。

私も東京の自宅で震度5強を経験しましたが、徐々に明らかになる被害の甚大さに茫然としております。自分が何をすればよいのか、混乱のあまり躁状態となった頭を少しでも整理しようと、崩壊した書棚から崩れ落ちた一冊の本を読み返しました。阪神大震災で精神科救急にあたった医師や看護師らの地震発生から50日間の手記をまとめた、中井久夫編『1995年1月・神戸 「阪神大震災」下の精神科医たち』(1995年3月刊、みすず書房)です。

援助者もまた被災者であるときに何が起こるのか、役割分担はどうするのか、ボランティアには何が期待されているのか、医薬品が足りないと患者に何が起こるのか、といった急性期ならでは逼迫した問題に、神戸大学医学部精神科とその応援に全国から集まった医師や看護師らがいかに対処したかが描かれています。

一気に読み終え、やはりこれはかけがえのない記録であるとその意義を再認識しました。そして、編者である中井久夫氏の手記「災害がほんとうに襲った時」を被災地で連日救援活動に当たられている医師や看護師、カウンセラーら病院関係者、その後方支援にあたられている方々、またこれから支援を考えておられる方々になんとか届けられないものだろうかと思いました。

当時神戸大学教授だった中井氏は精神科救急の司令塔として、被災したスタッフや全国からやってくるボランティアの調整役を果たされました。このときの活動がきっかけとなり、PTSDや心のケアへの関心が高まり、兵庫県こころのケアセンターが設立され、中井氏が初代所長に就任されたことはすでにご存知の方も多いかと存じます。

もちろん阪神大震災と東北関東大震災では、災害の種類も規模も物流の状況も違います。直後から物資やボランティアの人々が近県を経由してやってきた阪神大震災の経験をそのまま当てはめることはできないと思います。

しかしながら、ここには想定外の災害に初めて見舞われた一人の医師の逡巡、苦しみ、気づきがあります。災害の種類や時代を超えた普遍的なメッセージがあります。

今こそ読まれるべきではないかとの想いを強くした私は、まことに僭越と思いつつ無償配布のご提案を中井氏にいたしましたところ、「かまいません」と瞬時にご快諾いただきました。版元のみすず書房の担当編集者である守田省吾氏のご協力も得て、ここに公開させていただきます。一人でも多くの皆様に届きますよう、心当たりの方がおられましたらご案内いただけると幸いです。今、困難な任務に就いておられる皆様を心より応援いたしております。(2011年3月20日最相葉月)

*「災害がほんとうに襲ったとき」は中井久夫編『1995年1月・神戸 「阪神大震災」下の精神科医たち』(1995年3月刊・みすず書房)に収録されています
*本稿の電子データの公開および無償頒布につきましては、著者の中井久夫氏とみすず書房の許諾を得ております

中井久夫
1934年、奈良県生まれ。京都大学医学部卒業。神戸大学名誉教授。精神科医。著書に『中井久夫著作集』全6巻別巻2(岩崎学術出版社)、『西欧精神医学背景史』『臨床瑣談』(いずれも、みすず書房)、『分裂病と人類』(東京大学出版会)、『治療文化論』(岩波現代文庫)、『こんなとき私はどうしてきたか』(医学書院)、『家族の深淵』(毎日出版文化賞、みすず書房)、訳書に『カヴァフィス全詩集』(読売文学賞、ギリシア国・文学翻訳協会賞、みすず書房)など。




最後まで読んでくださってありがとう
人気ブログランキングへ クリックを

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする