みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

「フェミニズムの先駆者」に誇り 退職の上野千鶴子が特別講義(朝日新聞)

2011-07-29 08:52:08 | ジェンダー/上野千鶴子
上野千鶴子さんの7月9日の特別講演が、朝日新聞に載りました。

記事の最後には、「この講義の模様はインターネットで視聴できる(http://wan.or.jp/)」と、
ちゃんとWANのサイトも紹介されています。

WANウイメンズ アクション ネットワーク

上野千鶴子さんの講演の記事は、わたしも、7月10日のブログにアップしました。
上野千鶴子さんの感動的な講演「生き延びるための思想」
/【悩みのるつぼ】性教育はオトナのほうが必要(2011-07-10)


きょうは、8月の「議員と市民の勉強会」の課題のレジメを見るのに忙しくなりそうなので、
とりいそぎ、記事だけでも紹介します。

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 「フェミニズムの先駆者」に誇り 退職の上野千鶴子が特別講義 
2011年7月28日  朝日新聞
 
 今年3月に東京大学を退職した社会学者・上野千鶴子の特別講義が9日、東大で開かれた。3月に予定されていた最終講義が、震災の影響で延期されていた。
 上野は1982年、『セクシィ・ギャルの大研究』で論壇デビュー。フェミニズムと女性学の代表的な論客として活動し、老後の女性シングルの生き方を論じた『おひとりさまの老後』(2007年)は、ベストセラーになった。
 自らを「女性学というベンチャーの創業者」という上野は、フェミニズムを「女性解放の思想と行動」、女性学を「フェミニズムのための理論と研究」と定義し、車の両輪にたとえた。70年代のウーマンリブ運動からフェミニズムが、さらにその実践を言語化、理論化するために女性学が生まれたという。
 女性学は当事者の学問であり、40年前に、大学の外で民間学として始まった。『当事者主権』という共著書もある上野は、当事者の権利とは「私の運命は私で決める、という誰にも譲り渡すことのできない至高の権利だ」とする。社会的弱者はその権利を長く奪われてきたが、いまや女性学だけでなく、患者学、ケア学など、「弱者」とされてきた当事者の視点に立った学問は大きな潮流となった。
 「超高齢化社会が来てよかったと思っている。かつて強者であった人も、最後には誰かに支えてもらわないと自分の生を全うできない。強者も、自分が弱者になる可能性を想像しなければならない社会だからです」
 フェミニズムも女性学も、その意味では、女性だけのためのものではない。弱者が弱者として尊重される社会をめざすものなのだ。
 「フェミニズムの権威、とは呼ばれたくないが、パイオニアと呼ばれることには誇りを持っている」
 もちろん、それは一人が切り開いたものではない。上野自身、19世紀末までさかのぼる女性運動の先人たちから「バトンを受けついできた」という自覚がある。
 「私はフェミニズムの評判がどんなに悪くなっても、この看板は下ろさない。語る言葉を持たなかった女たちが、言葉をつくるために悪戦苦闘してきた。その先輩たちのおかげで私はいる」
 上野が講演の最後をこう締めくくると、教え子も多数詰めかけた会場に万雷の拍手が響いた。
「恩返しのために、次の世代へ渡す時期が来た。バトンは受け取る人がいないと落っこちてしまう。どうぞ受け取って下さい」
 この講義の模様はインターネットで視聴できる(http://wan.or.jp/)。(樋口大二)


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