みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

「世紀の愚策」定額給付金、迷走/知事ら「撤回を」~生活困窮者には届かず!

2008-11-20 16:09:48 | 市民運動/市民自治/政治
あまりの愚策にあきれて、
取り上げる気さえ起こらなかった「定額給付金」。

一部の人にお金をばら撒けば「買収」だけど、
全員に配れば「買収」にならないと言った人もいるようだけど・・・・
二兆円をばら撒いても、内閣支持率は下がるばかり。

本当に生活が困窮しているネットカフェ難民やホームレス、
DV被害者など、住民票がない人には支給されないということで、
生活保護問題対策全国会議の弁護士らが、
麻生首相に公開質問状を出した。

 生活危機:08世界不況 定額給付金、募る不安 必要な人に届くの?
毎日新聞 2008.11.18 

  ◇弁護士らが首相に質問状 DV被害の女性「住民票が基では…」
 具体的な支給方法が決まっていない定額給付金について、弁護士らでつくる生活保護問題対策全国会議(尾藤広喜代表幹事)などが17日、路上生活者らにどのように給付金を行き渡らせるのかを問う公開質問状を麻生太郎首相に送った。会見には、夫の暴力(DV)を逃れるため家を出た40代の女性が同席し「1万2000円で靴が買えると喜んだが、住民票を移せない私はもらえないのか」と訴えた。総額2兆円に上る給付金は必要な人に届くのか。疑問が広がっている。【佐藤浩、町田徳丈】

 与党が支給を決めた定額給付金は、所得制限をするかどうかの判断や支給事務を丸投げされた市町村から反発の声が上がり、多くは制限を設けない方向だ。一方で支給方法の詳細も決まっておらず、住民登録に基づいて支給された場合、ホームレスや「ネットカフェ難民」、派遣切りで寮を追い出された人など、生活困窮者が受け取れない恐れがある。
 生活保護問題対策全国会議は、こうした問題点を踏まえ▽具体的な支給方法▽生活保護受給者が受け取った場合、保護費が減額されるか否か▽在日外国人を支給対象とするかどうか--などをただし、2週間以内の回答を求めた。
 会見した女性は、夫からの暴力でうつ病になり、2年前に自宅を出た。夫に現住所を知られないよう現在も住民票を移していない。生活保護を受けながら事務のパートをして1人で暮らしている。女性は「1カ月の食費が1万6000円の私には、定額給付金の1万2000円は非常に大きな意味がある。しかし住民票が基になると、もらえない」と心配を口にした。そして、「どうか、今住んでいる場所を尊重してほしい。誰のための何の支援か考えて」と続けた。
 支給については、このほかにも、さまざまな生活弱者から注文の声が上がっている。
 東京・上野公園で暮らすホームレスの男性は(63)は「青空の下に住んでいるけど、同じ国民であることに変わりはない。行政も我々の人数を把握しているはずだから、職員が公園に来て申し出た人に配る方法もあるんじゃないか」と話す。男性は週に1、2回、日雇いで清掃や草むしりのアルバイトをして生計を立てている。
 「住民票のある実家に通知が来たとしても、帰るに帰れない」。公園で暮らす人たちからは、そんな声も聞かれた。
 円高に苦しむ早稲田大の女子留学生(19)は、アルバイトの回数を増やして生活を切りつめている。来日して1年半余。大学卒業までは日本にいるつもりだが「どんな人がもらえるのか、どんな条件が必要なのか、制度の仕組み自体がよく分からない」と情報不足に戸惑っていた。
(毎日新聞 2008年11月18日)


【定額給付金問題】生活困窮者支援の法律家が麻生首相に公開質問状
janjan 田中龍作


全国知事会や市長会からも、反対の声が上がり、
四面楚歌の麻生首相は、全国知事会で八つ当たり失言。

言うにこと欠いて、
「医者は)社会常識がかなり欠落している人が多い」とは、
医師不足の現場で命を守ろうと働く医師たちにあまりに失礼ではないか。

定額給付金で知事ら「撤回を」「自由に使えるように」 
朝日新聞 2008年11月19日

 19日に首相官邸で開かれた政府主催の全国知事会議で、麻生首相に対し、定額給付金についての批判や注文が相次いだ。
 松沢成文神奈川県知事は、「政府が国民に金をばらまくのは政策理念上問題がある」と述べ、経済波及効果にも疑問を示した。そのうえで「定額給付金は政府が勝手に決めて、決められない所得制限だけ地方に押しつけた。政府の責任放棄だ。国民に信を問うほどの大きな問題だ。政府は(給付金を)撤回すべきだ」と求めた。
 古川康佐賀県知事は、定額給付金には賛成としたが「どう使うかは市町村に任せるべきだ。学校の耐震改装や障害者、高齢者への重点的な給付など自由に知恵を絞ってもらってはどうか」と提案。飯泉嘉門徳島県知事も「受け取りに来なかった給付金は町が自由に使えるようにし、中山間地対策などにも使えるようにしてほしい」と要望した。
 これに対し麻生首相は「定額減税では低所得者のところに届かないということでこういう形になった。個人に配るという骨格は変えられない」と答えた。
(2008.11.20 朝日新聞)


そんな、こんなも、政治が無策だから構造的におきている問題ばかり、
と思っていたら、身内からも批判の声が続出とのこと。。

首相発言に批判・苦言相次ぐ 閣僚・自民党内から
朝日新聞 2008年11月20日13時6分

 麻生首相が、道路特定財源や郵政会社の株式売却をめぐって党内論議を経ずに踏み込んだ発言を繰り返したり、「(医者は)社会常識がかなり欠落している人が多い」と発言したりしたことに対し、自民党内や閣僚からは20日、批判や苦言が相次いだ。
 自民党の山本有二道路調査会長は、道路特定財源の一般財源化により1兆円を地方交付税として配分する、という前日の首相発言について記者団に「あり得ない。誰も守らない。今後の道路行政に新たな支障が起きる」と批判。首相の漢字の読み間違いが続いていることを挙げて「交付税を交付金と読んだらつじつまが合う」と皮肉った。
 参院自民党の脇雅史国会対策筆頭副委員長も会見で、道路問題で「公の場で発言されて趣旨がよく分からないというのは非常に問題」と批判した。
 郵政株の売却をめぐる発言に対しても、中川秀直元幹事長が町村派総会で「郵政民営化をひっくり返すことは我々がやってきたことの全否定になる。断固許してはならない」と強く批判した。
 一方、首相の「医者の社会常識欠落」発言には、舛添厚生労働相が東京都内で記者団に「現場の勤務医も悲鳴をあげながら頑張っているので、勇気をくじく誤解を与えるようなことがあれば残念。誤解を与えるような発言は気をつけた方がよい」と苦言を呈した。河村官房長官は会見で「医療を取り巻く現況の厳しさの責めを、すべて医師にというわけではない」と釈明した。
 相次いだ首相の発言に、相談相手でもある同党の大島理森国対委員長も、会議で「昨日から総理のいろいろの発言がある。総理に対して言葉は大切である、と申し上げなければいけない」と語った。
(2008.11.20 朝日新聞)


言論で仕事をする政治家のトップが、身内から、
「総理に対して言葉は大切である、と申し上げなければいけない」と言われるとは、
おばかな首相を選んだ自民党も身から出たサビとはいえ、「トホホ」である。

「混乱丸投げ」「世紀の愚策」=野党、国会で追及へ-定額給付金
2008年11月12日(水) 時事通信

 野党各党は12日、政府・与党が定額給付金に所得制限を設けるかどうかを市町村の判断に委ねたことについて「あまりにも無責任だ」(鳩山由紀夫民主党幹事長)などと一斉に批判した。各党は「麻生政権のいいかげんさを浮き彫りにする格好の材料」(民主党国対幹部)とみており、国会審議で厳しく追及していく方針だ。
 鳩山氏は、国会内で記者団に「バラマキ批判から逃れるために、責任を全部、市町村に押し付けたということだ」と指摘。所得制限をめぐる政府・与党内の調整が迷走したことに言及し、「(麻生政権は)二転三転、四転五転、六転、七転八倒と、政府の体を成していない」と酷評した。
 鳩山氏はまた、給付金支給に必要な関連法案への対応について「賛成できるわけがない。簡単に国会を通すことはできない」と語った。
 共産党の志位和夫委員長は記者団に「(政府・与党で)方針を決められなくなり、自治体に混乱と負担を丸投げしたのが実態。2兆円のバラマキは白紙撤回するしかない」と強調。社民党の福島瑞穂党首も記者会見で「世紀の愚策になる」と述べ、定額給付金の撤回を求めた。
 国民新党の綿貫民輔代表は会見で「閣内で意見が違うから、それをごまかすためにやった。本来なら(内閣)総辞職に値する話だ」と厳しく指摘した。 


定額給付金 迷走の末に地方丸投げとは
2008年11月13日(木) 読売新聞
 
 さんざん迷走したあげく、こんな中身では、国民も素直に喜べないのではないか。
 総額約2兆円の定額給付金の概要が、ようやく固まった。制度の細目が極めて曖昧(あいまい)で、国の施策としては“無責任”とも言える内容となった。
 これでは、実際にお金を配る実務を担う市町村の現場は、混乱が避けられまい。
 財源を手当てする補正予算や関連法案の国会審議も難航が必至で、「迅速な景気てこ入れ」のための年度内給付も怪しくなった。
 政府・与党はこの際、制度設計を、根本からやり直すべきだ。
 政府・与党が決めたのは、「1人1万2000円、65歳以上と18歳以下は8000円加算」の給付額と、「下限1800万円」という所得制限の目安だけだ。
 所得制限を設けるかどうか、いつの時点の所得を基準にするかなどは、給付金を支給するに際しての重要なポイントだ。その判断を市町村に丸投げした。
 所得制限を設ける場合でも、市町村には、制限を守っているかどうか確認するすべがない。多くの市町村が申請通りに支給する公算が大きい。所得制限など、あってなきがごとしだ。
 社会保障をはじめ、ほかにも予算不足に悩む重要政策が多い中、乏しい財源をこのような形で配っていいのだろうか。
 定額給付金は、福田内閣が公明党の強い要請で打ち出した定額減税が姿を変えたものだ。
 減税だと、税金を払っていない所得の低い世帯には恩恵が及ばない。給付金なら所得に関係なく支給でき、景気刺激にも即効性がある、というのがその理由だ。
 だが、政府・与党内から、高額所得者は対象外にすべきだ、という声が出て迷走が始まった。
 当初は「全世帯が対象」と明言した麻生首相も、党内の声に押され、「高額所得者には辞退してもらう」などと軌道修正した。
 ところが、閣内からさえ「辞退というのは制度ではない」との指摘があり、結局、高額所得者の扱いを市町村に委ねる中途半端な手法を取らざるを得なくなった。
 選挙対策として華々しく打ち出し、詰めは衆院選の後でやればいい。そう考えていたが、解散先送りで予定が大いに狂った--こんな事情が透けてみえる。
 「政局より政策」というのが、麻生首相が解散を先送りしたうたい文句だ。その結果、こんな政策が出てくるようでは、首相の指導力が問われよう。
(2008.11.13 読売新聞)



厳寒の冬は、すぐそこまで来ているというのに、
政治家たちよ、ぬくぬくと政局に励んでいないで、ちゃんと仕事しろよ!


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「今里哲リサイタル2008」きょう岐阜公演/薪ストーブ「ヨツールF 600 」に火入れ。

2008-11-19 14:35:50 | 健康/くらし/薪ストーブetc
友人の今里哲さんから「今里哲リサイタル2008」の招待券が届いた。

在日韓国人であり、ゲイでもある哲ちゃんは、
ずっと古くからの友人で、すてきなシャンソン歌手。
岐阜駅の近くに「シャンソン古城里」という事務所を構えてて、
何度か遊びに行ったこともあるし、うちに遊びに来たこともある。

わたしは、心にしみる哲さんの歌が好き。
何より、「マイノリティとして生きる」哲さんが大好きだ。

10年ほど前までは、リサイタルによく行ってて、
岐阜でのリサイタルで、子どもが照明係りを手伝ったこともある。

今年7月の大阪公演をきっかけに、今里哲特集が『月刊 むすぶ』に載ってて、
活躍している様子がうれしくて、なつかしく読んだ。
『月刊 むすぶ』の編集者から、回りまわってわがやのお米が
哲さんの所に届いたみたいで、不思議なご縁で、
ご本人から招待券が届いたというわけ。

 

リサイタルはきょう。もちろん行きます!

【会と催し】今里哲リサイタル2008 
朝日新聞 2008年11月14日
 ~酔いどれピエロとイケメンピエロ 
19日午後6時半、岐阜市金町5の市文化センター小劇場。
全席自由5千円。問い合わせは今里哲音楽事務所(058・265・6451)へ

今里哲おしゃべりシャンソン

「ご家族の皆さんともお逢いしたい」と書いてあったので、
ともちゃんも誘ったんだけど、裁判の書面づくりが忙しいらしい。
で、一人で行くことにしたんだけど、楽しみで、朝からうきうきそわそわ、
庭の草刈をするつもり・・・は、ときどき時雨てるし、今日もパス。

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昨日から、とても冷え込んできたので、薪ストーブに火を入れることにした。

ストーブの周りのたまっていた書類等を片付け、部屋の掃除をして、

昨年買い換えた「ヨツールJotul F 600 」を定位置に移動。

 「ヨツールJotul F 600 ブルーブラックエナメル」
バランスのとれた燃焼が自慢のあたたかな巨人
ヨツール社の名前の由来には、「JOTULENE NORSK」という
北欧神話の巨人だという説があります。
この『あたたかな巨人』にふさわしいヨツールの代表作がこのストーブ。
世界の鋳物製薪ストーブのクリーンバーン仕様として、最も大きなタイプです。
大型の燃焼室からの熱を逃さないようにガラスは反射コーティングされています。
それは燃焼室の温度を一定に保ち、
燃焼効率や暖房効率を上げるための力を発揮しています。
 

連れ合いが運んできた薪を部屋に入れて、準備完了。
  

いよいよ、ストーブに火を入れます。


最初なので、細い枝を燃やして、ならし運転。
 

炎が燃えあがって、部屋中がぽかぽかと暖かくなりました。

今年もこれで、無事、寒い冬を越せそうです。

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堺市の回答に対するコメント/富有柿、赤カブの千枚漬、紅葉、秋ふかし。

2008-11-18 19:32:22 | 「ジェンダー図書排除」事件
堺市立図書館におけるBL図書排除に関する申し入れ」について、
という堺市の回答が土曜日に速達で届きましたが、
回答になっていないので、記者クラブに回答をおくると同時に、
「申し入れ人」として、上野さんと呉羽さんを筆頭にして、
「回答」に対するコメントを発表しました。


                      2008年11月17日
            堺市回答に対するコメント

                        上野千鶴子 東京大学大学院教授
                        「ジェンダー図書排除」究明原告団・代表
                         呉羽真弓 京都府木津川市議会議員
                         はじめ 市民97名/議員46名/7団体

 私たちが11月7日および11月13日に提出した、「堺市立図書館におけるBL図書排除に関する申し入れ」の「問い1」の趣旨は、堺市HP「市民の声Q&A」の「今後は、収集および保存、青少年への提供を行わない」との市の回答は、「特定図書の処分(廃棄)を前提にしたものなのか。説明を求める。」である。
 堺市の回答は「廃棄を前提にしたものでなく」であるから、市のHPにおける市民への回答との齟齬が明白になった。堺市HPと私たちに対する回答の比較から、結果として、今回の図書問題に関する堺市の混乱、不統一の方針や対応などが鮮明になった。

「問い2」は、「今回、一部の市議会議員の個人的主張に市の基本姿勢が揺らいだことは間違った市政運営ではないか。」である。
 堺市の回答は、「本件における、他者からの個人的主張による不当な介入や働きかけなどは一切ありません。」とすべての働きかけを否定しているが、これは、インターネットにおける各種情報や新聞等の報道からも、また、事案の経過からも事実に反する。
 今回の図書館運営に対する一連の「外圧」の存在をあえて否定することは、重大な問題をはらむ。
 私たちも行政も、人権問題に関して差別的扱いや排除行為等の存在を認識しない限り問題の解決が進まないことを歴史的に学んでいる。DV(ドメスティックバイオレンス)への対応に関しては暴力を我慢するのでなく暴力や加害の事実を直視して対策しなければならない。その観点からすれば、今回の「一切ない」との堺市の回答あるいは認識は、問題の解決に進むのでなく、悪しき事態を温存・継続するだけだ。

 なお、回答には「青少年に配慮する観点から、開架せず書庫に収蔵し、請求があった場合には、閲覧・貸出しに対応」と抽象的な付言がなされている。これについては、本件回答の直前にきゅうきょ館長会議が開催され、本年8月に決定し運用されていた「青少年への提供は行なわない」との方針・合意を撤回し、「請求があれば18歳未満にも貸し出す方針を決めた。同日から運用を始めた。」と新聞報道されている。
このような重大な決定変更があるにもかかわらず、私たちへの回答においては先の抽象的表現しか記さない姿勢には、わずかの誠意すら感じられない。

以上、堺市の今後に強い懸念と不安をいだくものである。
                                  以  上
                    (連絡先) 寺町みどり 
                    501-2112 岐阜県山県市西深瀬208
                      0581-22-4989


11月4日に提出した「住民監査請求」については14日に受理通知が届きました。
その後、監査委員事務局との調整で、
「監査委員への陳述は12月9日(火)1時半から」と決定。
まず1時間がこちらの陳述、続きで行政の説明が1時間ほどの見込み。
代理人のほか、請求人の陳述もできます。

  上記3件の文書請求書印刷用 PDF版 3ぺージ 309KB


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話は変わりますが、
先日、大野町の姉に岐阜県の特産「富有柿』をもらいました。
今年は、早い時期に農薬を一回しかかけておらず、
超低農薬の貴重な富有柿です。
 
とても甘くておおきくて、ずらっと並べて記念撮影。 
 
柿はたくさん食べると冷えるので主にサラダに入れます。

続いての甘味は、
わたしが好きだろうということで、差し入れの「マカロン」。


おおきくなった赤カブの千枚漬けを連れ合いが手作り。

赤カブと白カブを薄く切って、塩を少し振ってしんなりさせます。
  
それをホーロー容器にすき間のないように詰めて、
「千鳥酢」をどぼどぼと注ぎ込むだけ。
赤カブのアントシアニンが、酢に反応して、きれいに発色します。
 
すっぱすぎるのが苦手な人は、好みによって甘味をつけます。

庭の血汐もみじも紅葉が始まりました。


  

姫タイサンボク、矮性タイサンボク、ツリバナ
  
カツラ、イタヤモミジ、ナナカマド
  

花木センターで買ってきた、珍しい苗木を植えるための場所を決めて、
植える準備にかかるはずが、外の作業がいやでサボっていたので、
わたしの担当の受咲オオヤマレンゲとアメリカ夏椿だけ、
残ってしまいました。
明日こそ、植え場所をつくることにしましょう。

とはいえ、こんばんは冷え込みそうです。
記事をアップしたら、玄関のなかに、
デンドロビュームを取り込んでやりましょう。

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『法に退けられる子どもたち』(坂本洋子著・岩波ブックレット)/子どものための民法改正を

2008-11-17 18:06:30 | ほん/新聞/ニュース
11月6日に坂本洋子さんの『法に退けられる子どもたち』、
岩波ブックレット(No.742)が発行された。

わたしはこの本が出たら読みたいと思っていたので、
7日に堺へ行く前に買って、新幹線の中で読んだ。

この本には、むずかしい法律関係のことなども、
とても分かりやすく書かれていて、是非紹介したいと思っていた。

数日後、坂本洋子さんからも本が送られてきて、
わたしの手元には、本が二冊になった。
ということで、
一冊は、ともちゃんに「とってもよい本だから読んでね」とプレゼント。


『法に退けられる子どもたち 』
(坂本洋子著/岩波ブックレット NO. 742/2008.11)

 多様化する家族の現実に,法は対処できていない.そのために,自分自身では責任のとりようのないことで苦しんでいる子どもたちがいることをご存知だろうか.無戸籍,無国籍,婚外子相続差別──世界各国に比べても,日本の状況は深刻だ.この問題の歴史的背景を探り,子どもたちの立場から法改正の方向性を提言する.


ブックレットだから、税込みで504円と手ごろな値段。
書店でも買えるけれど、この運動に賛同するひとは、
ぜひ 「mネット・民法改正情報ネットワーク」にご注文を!

目次 はじめに
第1章 存在しないことにされる子どもたち
--離婚後300日問題
第2章 国籍を与えられない子どもたち
--無国籍問題
第3章 正統とされない子どもたち
--婚外子差別問題
おわりに 
巻末付録 子どもと家族と法をめぐる問題の年表
 


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11月9日の中日新聞には、坂本洋子さんへのロングインタビュー。

離婚後300日問題による民法改正の議論がたかまっているなか、
とってもタイムリーな記事なので、あわせて紹介します。。

【核心】虚偽記載強制と同じ 離婚後300日問題 
『mネット』 坂本洋子代表に聞く

子どものための民法改正を
 
中日新聞 2008年11月9日

 再婚した今の夫の子なのに、離婚後三百日以内の出産だと、前夫の子として戸籍に記載される「離婚後三百日問題」。出生届を出せずに無戸籍となる子どもの不利益を改善しようと、行政の対応は柔軟化しているが、民法の規定は残ったままで、抜本解決には至っていない。早くからこの問題に取り組んできた「mネット・民法改正情報ネットワーク」の共同代表・坂本洋子さんに話を聞いた。 (聞き手、社会部・出田阿生)

「妻の貞操」盾に反対 筋違い
■救済たった1割
 
 法務省は昨年五月、離婚後の妊娠を医師が証明できるケースに限り、救済できるとの通達を出したが、通達後に届け出たのは六百五十件(今年九月末現在)。救済される離婚後の妊娠は全体の約一割にすぎない。
 全体の約九割を占める離婚前妊娠が救済されないのが一番の問題だ。
 総務省は自治体の判断で、無戸籍児の住民票作成ができるとの通知を出した。厚生労働省は無戸籍の子にも行政サービス提供が可能と通知した。乳幼児健診や児童手当、児童扶養手当などが支給されやすくなったが、担当者の知識不足でサービスを受けられない事例も出ている。
 外務省も旅券法施行規則を一部改正し、無戸籍でもパスポートが発給できるようにした。いずれも必要な対応だが、あくまで経過措置にすぎない。
 誰が父親なのかは、生んだ母親が一番分かっている。しかも医学が発達し、妊娠日や妊娠日数を証明でき、DNA鑑定でほぼ百パーセント近い精度で父親を特定できる。
 前夫の子でないと分かっているのに、父親でない前夫の戸籍に記載する手続きを取らせるのは、(犯罪である)公正証書原本不実記載を行政が強いているのと同じだ。

 ■明治時代の遺物 
 問題の根本は、男性の血統を重視する家制度に基づいた、明治民法の考え方にある。男性は結婚中に妻以外の女性との間に子どもをつくっても「認知」という手続きで父親になれるし、離婚直後から再婚できる。
 女性だけが半年間の再婚禁止期間が設けられ、出産も三百日規定で制限される。憲法で両性の平等をうたいながら、女性にだけ離婚後の結婚や性交渉、出産にハードルを設けている。離婚した女性と結婚する男性に対する差別でもある。
 子の法的身分を早期に安定させ、父親の養育義務を明確にさせるためにつくられたのが民法七七二条。三百日という期間は明治時代の医学水準で設定された。
 法の趣旨を考えれば、一部の政治家が主張する「妻の貞操観念」 といった反対意見は筋違い。本来の立法目的である「子の福祉」のために法改正するべきだ。
 私たちは二〇〇七年二月に国会議員を対象に勉強会を開催した。 反応は大きく、公明党がプロジェクト・チーム(PT)を立ち上げ、自民党を動かして与党PTを設立。議員立法で離婚前妊娠も救済する動きが本格化した。
 一部政治家の反対で法案提出が見送られているが、離婚前妊娠ケースの救済を今後の検討課題とする与党政調会長合意がされており、今後の動きに期待したい。
-----------------------------------------------
 坂本洋子(さかもと・ようこ) 1962年生まれ。熊本県南関町職員として戸籍実務に携わった後、国会議員政策秘書、情報紙編集長などを務める。2000年、民法改正運動を進める「mネット」を設立。
(2008.11.9 中日新聞)


坂本洋子さんは、『法に退けられる子どもたち』の案内に、
「・・・・・・・・・本書では、いわゆる「離婚後300日問題」や国籍法による無国籍の問題、婚外子差別問題を通して、「法が描く家族像と、多様化する家族の現実」をジェンダーの視点から問い直してみました。
mネットでは、2005年4月に嫡出推定規定の相談を受けて以来、この問題に取り組んでまいりました。07年2月15日の国会議員の勉強会には、この規定に苦しむ無国籍の子どもと親が出席し、直接救済を求めました。・・・・・・・・・・・・・・・・・
「離婚後300日問題」は前進しましたが、多くの課題が未解決となっています。子どもたちの救済には、更なる法改正が必要です。
 本書が、子どもの被る不利益やその歴史的背景を知り、法改正について考えるきっかけになることを期待しています」
とよびかけてみえます。

以下は、関連の新聞記事いくつか。

ひとりでも多くの人に、この問題について考えてほしい。

【社会】無戸籍児が戸籍取得 離婚300日規定 DNAで親子認定  
2008年10月15日 中日新聞夕刊

 離婚後300日以内に生まれた子を「前夫の子」と推定する民法772条の規定のため、無戸籍状態になっている三重県亀山市の主婦小島典子さん(37)の長男悠(はるか)ちゃん(1つ)が戸籍を取得することになった。津家裁の認知調停で現夫の孝さん(46)と悠ちゃんの親子関係が認められ、3人で15日午後に亀山市役所に親子関係の確定証明書や出生届を提出した。
 典子さんは2006年11月に前夫と離婚し、243日後の昨年7月16日に孝さんとの間に悠ちゃんが生まれた。亀山市は民法772条にある「離婚後300日規定」を理由に、これまで孝さんを父親とする出生届を受理しなかった。
 典子さんは昨年11月、悠ちゃんと孝さんの親子関係を証明するために津家裁に認知調停を申し立てた。調停では、今年9月19日にDNA鑑定による親子関係が認められ、今月7日に確定した。
 典子さんは「子どもの戸籍が認められることになり本当にうれしい。けれど世の中にはまだ無戸籍児がたくさんいる。今後も民法の改正を望んでいる」、孝さんは「やっと本当の家族になれたような気がする」と話した。
(2008.10.15 中日新聞)


婚外子差別違憲
 時代に合わせた国籍法に

2008.6.6 岐阜新聞
 
 法律上の結婚をしていないフィリピン人の母と日本人の父から生まれ、父から出生後に認知された子供10人が日本国籍を求めた2件の訴訟の上告審で、最高裁大法廷が子供らの国籍を認める原告側逆転勝訴の判決を言い渡した。
 父母の非婚を理由として国籍を認めない国籍法3条1項について「合理的な理由のない差別」で憲法14条(法の下の平等)に違反すると判断している。
 法律上の結婚ができない両親には、さまざまな事情があるのだろう。しかし、何も知らずに日本で生まれ育った子供に、その責任が押し付けられて良いわけはない。最高裁の判断は子供の人権へ配慮した内容であり、高く評価したい。
 このように憲法違反と判断された3条1項を放置してはおけない。法務省は違憲判決を重く受け止め、国籍法の改正作業を始める方針を固めた。歓迎したい。
 訴えていたのは8歳から14歳の男女で、全員がフィリピン国籍だ。父から認知を受け、法務局に国籍取得を届け出たが、認められなかった。
 民法によると、原則的に、法律上の結婚をしている夫婦の子が「嫡出子」として、国籍を取得できる。そうでない両親の子は「婚外子」とされ、その出生後に父母が婚姻すれば、「嫡出子」の身分が与えられる。正式な婚姻を奨励するための制度だと説明されている。
 国籍法3条1項は、父母の婚姻、その認知によって「嫡出子」の身分を取得した子の国籍取得について定めている。
 この規定によると、父が日本人で母を外国人とする子が誕生後に父から認知された場合、その後に父母が結婚すれば日本国籍を認め、非婚の場合は認めないとされてきた。
 この訴訟の背景にある問題点は二つある。一つは国際結婚によって生まれた子供の法的地位だ。国籍法は父親か母親が日本国民であるという血統主義を基調とし、日本との密接な結び付きを示す一定の要件を満たす場合に国籍を認める。
 しかし家族生活や親子関係に関する国民意識、国際状況の変化は激しく、もはや3条1項の規定は時代遅れだ。
 日本で生まれ、育っている子供たちが日本国籍を持てないことにより就職、結婚などの際に受ける社会的不利益は計り知れない。国籍法の規定は子供らの将来の生活基盤を奪う過酷な措置というべきだ。
 もう一つの問題点は嫡出子制度の是非だ。国籍法の規定の仕方は、嫡出子と婚外子とで法的、社会的な差別があることを前提にしている。戦前の家族制度の尾を引く制度だと言ってもよい。
 しかしドイツ、スウェーデン、スイスなどは嫡出子、婚外子の名称を撤廃し、父母の婚姻、認知による国籍取得という制度もない。最高裁判決は国際的な状況をも意識した判断といえるだろう。
 判決で注目したいのは、3条1項が前提とする「父母の婚姻により嫡出子たる身分を取得したという部分」を排除する新解釈をして、子供たちを救済したことだ。法改正を待たずに救済の道を開くという、一種の法創造的な機能を最高裁が発揮したことになる。
 これまで、立法は国会の役割だと遠慮してきたのが最高裁だった。しかし積極的な憲法解釈を示して、具体的救済を図るのは、最高裁の本来の姿といえる。
 法務省は1日も早く改正作業に着手、時代の変化に合わせた血の通った法律になることを望みたい。
(2008.6.6 岐阜新聞)



社 説国籍法違憲判決/大法廷でくみ取られたこと
 区別ではなく、不当な差別ではないですか。子どもたちはそう問い掛けてきた。
 同じ日本人の父とフィリピン人の母の間に生まれ、日本で育った姉と妹でも、一方は日本国籍を持ち、一方は認められなかった。原告の小中学生10人の中にはそういうケースもあった。
 国籍法の規定では、両親が結婚しているかどうかが子どもの国籍取得の分かれ目。自分ではどうしようもなかったことなのに、「婚外子」はさまざまな不利益を受けることになる。
 こんな状態は改めるべきだという結論を、婚外子国籍訴訟の判決で最高裁が導き出した。子どもたちの疑問と願いが、大法廷でくみ取られた。
 人種、信条、性別などによる差別を禁じた憲法の原則を、どれぐらい意識してわたしたちの普段の暮らしは営まれているか。そんなことにも思いを寄せて判決の意義を読み取りたい。
 結婚観や家族についての考え方が多様化している。社会のその流れにも今回の判決は目配りしている。10人の子どもの差別の問題だけではなく、いわば暮らしの原形の変化が映し出されたことにも注目しておきたい。
 1984年に設けられた国籍法の現行規定では、日本人の父と外国人の母の間に生まれた子を出生後に父が認知しても、父母が結婚していない場合は日本国籍が認められない。
 この区別は現在では、法の下の平等を定めた憲法14条に違反するというのが判決の結論。「国籍の取得は基本的人権の保障を受ける上で重要な意味を持ち、この差別で受ける不利益は看過しがたい」からだ。
 最高裁が着目したのは80年代以降の流れである。「家族生活や親子関係に対する意識の変化や実態の多様化」「婚外子への法的差別を解消する諸外国の法的改正の方向」。国の内と外の変化の中に位置付け直して、「過去の区別」の「現在の差別」への変質を指摘した。
 この間、父が日本人で母が外国人の子どもは約5000人(87年)から約1万4000人(2006年)に増えたという。原告の10人に限らない問題の奥行きを感じさせる。
 子どもたちの世界での差別やいじめ。何よりも「なぜ違う扱いを受けるのか」と幼心に芽生える自分の存在への悩みを思えば、胸が痛む。法改正の作業を急がなければならない。
 日本の最高裁は違憲審査に消極的とされてきた。国会に注文を付けることに慎重すぎるという批判である。大法廷が個別の法律を違憲と判断した判決は8件目。87年の5件目以降は途絶えていたが、02年から今回で3件になったことに、その転換の可能性を見いだしたい。
 補足意見の一つではあるが、判決にこんな一節があった。「本来ならば与えられるべき保護を受けることができない者に保護を与えることは裁判所の責務であって、司法権の範囲を超えない」。共感を覚える。
 国会の誤りを正す。最高裁が果たすべき役割についての論議が映し出されたことも、記憶にとどめておこう。
(河北新報2008年06月06日)



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堺市から回答が届きました/「ボーイズラブ」は書庫に、堺市立図書館の5500冊

2008-11-16 14:23:47 | 「ジェンダー図書排除」事件
先日、堺市に提出した「堺市立図書館における特定図書排除に関する申し入れ書」に対して、
昨日、堺市教育長から、文書で回答が届きました。



                             堺中央図第1730号
                         平成20年11月14日

上野千鶴子 東京大学大学院教授
「ジェンダー図書排除」究明原告団・代表
はじめ
市民97名/議員46名/7団体 様
                    堺市教育委員会   
                    教育長 芝村 巧
                    (公印省略)

    「堺市立図書館における特定図書排除に関する申し入れ書」について

 平成20年11月7日付、及び11月13日付、標記申し入れについて、下記のとおり回答します。
                 記
 申し入れのありました特定図書につきましては、廃棄を前提にしたものでなく、他の図書の取扱いと同様に「堺市立図書館資料保存基準」及び「堺市立図書館除籍基準」に基づき取り扱いするものであり、図書館の基本姿勢は、変わるものではありません。
 また、本件における、他者からの個人的主張による不当な介入や働きかけなどは一切ありません。

 堺市立図書館の所蔵図書については「堺市立図書館資料収集方針」に基づき選定し購入しております。収集図書のうち、表紙、挿し絵、イラスト等で特に過激な性的描写等のある図書については、青少年に配慮する観点から、開架せず書庫に収蔵し、請求があった場合には、閲覧・貸出しに対応しています。
 今後とも、堺市立図書館においては、関係法令等に照らし、図書館行政を推進するとともに、市民の皆様に愛される図書館をめざして、取り組んでまいります。


この回答については、あいまいな表現に終始して、
約束した「問いに対する回答」になっておらず問題が多いので、
何らかのコメントを出す予定で、あらためて分析して解説します。

堺市の回答に対するコメント(2008.11.18)

報道によると、堺市は回答を出すにあたって、緊急に館長会議を開き、
「青少年に提供しない」という措置を見直したようです。

「ボーイズラブ」は書庫に、堺市立図書館の5500冊 
朝日新聞 2008年11月14日

 堺市の市立図書館が所蔵する「ボーイズラブ(BL)」と呼ばれる男性同士の恋愛を題材にした小説計5500冊をめぐり、市民らから賛否が寄せられている問題で、市立全7館の館長会議が14日開かれ、青少年への影響にも配慮して誰でも自由に見られる書棚ではなく書庫で管理する一方、請求があれば18歳未満にも貸し出す方針を決めた。同日から運用を始めた。
 7月、市民から「子どもに悪影響を与える」などとBL小説の廃棄を求める声が寄せられたため、全館を調べたところ、4館で書棚に置かれていた。このため、「一定の配慮が必要」と8月から18歳未満への貸し出しをいったん中止し、対応を検討してきた。
 館長会議では、正当な理由がない限り、特定の資料の特別扱いや撤去をしない、とする日本図書館協会が79年に決議した「図書館の自由に関する宣言」を確認。そのうえで、書棚での管理は教育的配慮に欠けていた▽府条例の有害図書にはあたらない▽未成年の利用実態はほとんどない▽年齢制限に法的根拠はない――などを踏まえ判断した。


そうならそうと、回答に
「『青少年に提供しない』の決定は間違いだったので見直しました」
とはっきり書けばよいのに。

とはいえ、
すべてのひとに開かれた図書館で、利用者を年齢で制限するなんて、
図書館にとっては自滅行為ですから、まずは一歩前進です。


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ここらで、ちょっとこの問題を整理しておきたいのですが、

[59898] 堺市図書館 BL(ボーイズラブ)本のその後2 

過激なBLだけで5500冊だったということか バーク - 2008/11/15(Sat)
結局、堺市が書庫入れしたBLは男性同士の過激なセックスシーンが描かれたBLだけのようです。・・・・・・
 
は事実無根のでたらめ。

わたしが図書館に確認したところによると、匿名市民(男性)に要求されて、
「元々書庫入れにしていた図書数千冊を含めて、
イラストの表紙と挿絵がある本をカウントした数が5499冊」。
「彼らのいう(ボーイズラブ)ではない本も過激な性表現がない本も含まれる」。
「過激な性表現」どころか、いまや「ボーイズラブ」という前提すら崩れました。
わたしたちは、(ボーイズラブ)という表現をやめ「特定図書」としました。

バークと同一人と思われる匿名市民は、現在まで書名さえ特定していない。
そんな要求に屈した図書館も、軽率に違法行為をした批判は免れませんが、
匿名市民のその後の行動は、恣意的に、作品と著者と読者と、
特定図書とちょくせつ関係のないセクシャルマイノリティを
おとしめているとしか思えません。

今回の堺市図書排除問題で、参考になりそうな記事を紹介します。

★栗本薫ファンからひと言。
(11/14「Something Orange」)
 

★なんだかよくわからなくなってきた。。
(11/13__ScrapBook of Plumber11/10)


★堺市図書館論争 まとめと個人的見解 
前・図書館編 - カナタマタコデイズ11/13


★堺市図書館論争 まとめと個人的見解 
後・BL問題編- カナタマタコデイズ11/13


★図書館がBL図書を置く問題について、
参考になりそうな話(1)(2)(3)(4)(火薬と鋼11/2~)


「図書館がBL図書を置く問題について、参考になりそうな話」に出てくる
アメリカの裁判と図書館協会の例は
『知る自由の保障と図書館』(塩見昇・川崎良孝)
(発行:京都大学図書館情報学研究会/発売:日本図書館協会/2006.12)の、
第5章「アメリカ図書館協会『図書館の権利宣言』と利用者のアクセス」
に詳しいです。申し入れ書の添付資料に、この本をつけました。
最新刊では、『ドイツの公共図書館思想史』
(河井弘志/京都大学図書館情報学研究会/日本図書館協会/2008/10 )
第14章「ファシズムと公共図書館」の図書館への統制と焚書が参考になります。

 

10年先を行くアメリカの論争。
この本については、重要な視点なので、改めて解説を書きます。

「事実は小説より奇なり」。
おっと、わすれちゃいけない、リアル『図書館戦争』(笑)。


今回の図書排除事件は、わたしたち自身の深層心理に根ざす
「戸惑い」と「偏見」に対し、大きな問いを突きつけます。

あなたはどこに立つのか、と。

わたしもまた、当事者として、この問題から目をそらさずに、
積極的に情報発信をつづけていきたいと思います。


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県知事ボーナスの上乗せ廃止を求める住民監査請求、提出しました。

2008-11-15 11:47:26 | 市民運動/市民自治/政治
昨日、岐阜県監査委員に、県民35名の連名で
「県知事ボーナスの上乗せ廃止を求める住民監査請求」をしました。

県庁付近は、紅葉まっさかり。




とってもきれいだし、時間があったので、
今年は、のんびり紅葉狩りをしてる暇もなさそうだし、
車を止めて撮りました。

  

  

来客用駐車場の入り口。


 



  
 ツワブキ

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県庁ロビーに集合して、記者会見は3時から行いました。

記者会見では、
 岐阜県知事及び副知事の期末手当は、「給与の月額」を基準額とするのでなく、「給与の月額に20%を上乗せした額」を「基準額」として、1年間で「4.45ヶ月」分が支給されています。この加算は、1990年平成2年度の人事院勧告に準じて措置されています。勧告は「職務段階等を基本とした加算措置」としてなされたものですから、知事らの加算は、地方自治法第204条第2項が定める「諸手当」のうちの「管理職手当」に該当します。
 知事らが管理職手当ての対象ではないのは明白ですから、本件条例は地方自治法第204条、第204条の2に反した違法な条例です。
 仮にそれが違法でないとしても、20年前の人事院勧告で指摘した官民格差はなくなりもしくは今は逆転しているのですから、同勧告の趣旨も達せられたので、漫然と加算を続けることは著しく趣旨を逸脱していてもはや違法というしかなく、加算は廃止すべきです。
と説明。



質疑では、「いま住民監査請求する理由は?」と聞かれ、
「先月の会計検査院指摘の不正経理問題が起きたので、出すことに決めた。
来年1月の知事選前も念頭においている」と回答。

その後、県監査委員事務局に住民監査請求書の提出しました。 
以下に、「住民監査請求書」の概略を紹介します。
 
 住民監査請求書と添付の書証一式、ワード版 A4版8ページ 118KB

住民監査請求書と添付の書証一式、印刷用 PDF版 A4版8ページ 339KB


岐阜県知事等の期末手当の上乗せに関する住民監査請求書
 (岐阜県職員措置請求書)
第1 請求の趣旨
 1. まえがき
 岐阜県知事及び副知事の期末手当は、「給与の月額」を基準額とするのでなく、「給与の月額に20%を上乗せした額」を「基準額」として、1年間で「4.45ヶ月」分が支給されている。
 ところで、岐阜県は、来年度の予算編成方針において、財源不足額を理由として今年度当初予算より20%削減、職員の大量退職のために巨額な退職金負担の問題も厳然と存する。
 この際だから、知事は、自ら県民の側を向く意味で、少なくとも知事らのボーナスの上乗せ制度は撤廃すべきである。

 2.制度
 知事及び副知事の期末手当は、次のとおり、「給料月額及びその額に百分の二十を乗じて得た額の合計額」を基準額としている。
知事及び副知事の給与に関する条例 (第1号証) (以下、本件条例という)の関連部は以下である。

「 第一条 知事の給料額は、月額百三十四万円。
 2 副知事の給料額は、月額百六万円。

第三条 2 期末手当の額は、それぞれ前項の基準日現在において受けるべき給料月額及びその額に百分の二十を乗じて得た額の合計額に、六月に支給する場合においては百分の二百十二・五、十二月に支給する場合においては百分の二百三十二・五を乗じて得た額」

 3.違法性
 (1) この加算は、1990年平成2年度の人事院勧告に準じて措置されている。
 しかし、同勧告は「係長以上の職員についての職務段階等を基本とした加算措置」 (第2号証)としてなされたものである。つまり、この「加算」は、地方自治法第204条第2項が定める「諸手当」のうちの「管理職手当」に該当する。
ところが、知事らは管理職手当の対象ではなく、本件加算が給与体系を著しく逸脱しているのは明白であるから、本件条例は地方自治法第204条、第204条の2 (第3号証)に反した違法な条例である。

・・・・・・・・・・・・・・ (中略) ・・・・・・・・・・・・・・・

 7.県民感情
 知事は、来年度2009年度予算編成にあたって、財政困窮とその改善を目的として、県が裁量的に使える経費(政策経費)の一律20%減ほか、その他の経費もできる限り圧縮するという。
 この20%減とは、知事ほか県職員の給与等の手当て「も」20%減らすということでなく、とりもなおさず「県民のための諸事業を減らす」ことに他ならない。
そうなら、県職員の仕事が減るのだから、職員の給与等も減らせ、という県民の声もあながち否定できない。

 しかも、団塊の世代職員の大量退職にかかる退職金問題がいわれるなか、岐阜県職員の1人当たり退職金額は2007年で全国11位の1人4379万円、退職予定者459人の退職手当総額201億円(インターネットのデータ)と著しく高いのである (第7号証)。さらに、この退職金のための「退職手当債」を決定、職員退職金を将来の世代も負担することにした。
 最近の県政があまりに県民の実感とかけ離れていることが浮き彫りになっている。

 退職金はおろか、明日の生活や職業の維持すら不安を抱く県民も少なくない中、県への批判も強まって当然である。
 しかし、県民は職員の退職金の詳細はもちろん知事らのボーナスの額も、ましてやその上乗せのことも何も知らない。知った人は、いっそう不満が高まるのは明らかである。
 ともかく、財政が厳しいから県民に我慢しろ、というなら知事は率先して自らの決断によって「ボーナスの加算制度」を廃止するために制度改革すべきである。

 8.監査委員に求める措置
 そこで、財政の厳しい岐阜県を担う知事として、法に根拠のない本件加算制度は速やかに辞退し廃止すべきである。よって、監査委員に次のことを求める。

 (1) 知事及び副知事は、「2007年12月及び2008年6月」分として支給されたボーナスの20%上乗せ分「307万9400円」を県に返還するよう勧告を求める。

 (2) 本件条例第3条2項の規定の中の「及びその額に百分の二十を乗じて得た額の合計額」を削除(条例改正)することで、将来の上乗せ支出を行わないこと(差し止め)の勧告を求める。
                               以上
第5 請求者  
  「くらし・しぜん・いのち 岐阜県民ネットワーク」  寺町知正 他34名

 以上、法第242条第1項により、事実証明書を添えて、必要な措置を請求します。
                         2008年11月14日


県知事ボーナスの上乗せ廃止を求める住民監査請求についての
詳細は、「てらまち・ねっと」をご覧ください。

◆住民監査請求/県知事のボーナスの上乗せの廃止/
全国都道府県職員の退職金のデータにもリンク (てらまち・ねっと)


  



知事選も近いことですから、知事は率先して、
みずからのボーナスの上乗せ制度を廃止してほしいですね。


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低カロリー冬瓜と大根・人参でヘルシー野菜料理/世界糖尿病デーに

2008-11-14 19:22:18 | おいしいもの/食について
2008年11月14日(金)の今日は世界糖尿病デー 。

世界各国でブルーライトアップされるそうで、
近くでは、岐阜城ブルーライトアップイベントとか。

 世界糖尿病デーとは 
拡大を続ける糖尿病の脅威を踏まえ、2006年12月20日、国連は国連総会義で、IDFが要請してきた「糖尿病の全世界的脅威を認知する決議」を加盟192カ国の全会一致で可決しました。同時に、従来、国際糖尿病連合(IDF)ならびに世界保健機関(WHO)が定めていた11月14日を「世界糖尿病デー」として指定しました。IDFは決議に先駆け、”Unite for Diabetes”(糖尿病との闘いのため団結せよ)というキャッチフレーズと、国連や空を表す「ブルー」と、団結を表す「輪」を使用したシンボルマークを採用。全世界での糖尿病抑制に向けたキャンペーンを推進しています。

世界で10秒に1人の命を奪う糖尿病
糖尿病は今や世界の成人人口のおよそ5~6%となる、2億4600万人が抱える病気です。一般的に死に至る病気との認識は薄いですが、年間実に380万人以上が糖尿病の引き起こす合併症などが原因で死亡しています。これは世界のどこかで、10秒に1人が糖尿病に関連する病で命を奪われている計算となり、AIDSによる死者に並ぶ数字です。このまま進むと、世界の糖尿病人口は、2025年には3億8000万人(2007年比64.7%増)に達することが予想されています。糖尿病患者の増加は特に発展途上国で顕著に見られ、経済成長、生活水準の向上、教育改善の大きな妨げとなっています。

日本国内での脅威
2006年に実施された糖尿病実態調査によると、日本には約820万の「糖尿病が強く疑われる人」が存在します。さらに、「糖尿病の可能性を否定できない人」も約1,050万人おり、合計で総人口の10%を超える約1,870万人の糖尿病患者がいると推定されています。また、40歳以上の3人に1人が糖尿病または糖尿病予備軍である事実が、2006年の国民健康・栄養調査で発表されました。糖尿病が原因の死者も年間約1万人以上になる中、実際に治療を受けている患者は、約247万人に留まっています。糖尿病には痛みなどの自覚症状が少ないことから、疑いがありながらそのまま治療を受けないケースが多くあることが、その要因と考えられています。
 

わたしは血糖値は低いし、甘いものもあんまり食べないので、
糖尿病には縁遠いと思っていたのですが、
母が低血糖が命取りのインスリノーマですい臓を半分切り取ってからは、
低インスリンによる糖尿病と高血糖と食事療法などについて、
関心を持って本などを読むようになりました。

手術から半年たった母は、自分でカロリー計算をして食事療法、
ノートに点数をつけ続け、血糖値も安定していて、模範的な生活です。
娘たちと食べる、ヘルシーな外食を楽しみにしています。
ということで、今日は母と、お豆腐と煮物のヘルシーランチ。

 

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「世界糖尿病デー」にちなんで、というわけではないのですが、
このところ、わが家では低カロリーの野菜料理つづき。

わたしは堺市への申し入れ書、連れ合いは監査請求書づくりで、
手間がかからなくて、作りおきしておけるもの、ということで、
8月30日にまいた極太の大蔵大根と五寸人参5本で、ふろ吹き大根。

ことこと、ことこと、二日間にこみ、大根と人参を食べて減らしてから、
  
蒟蒻や竹輪ややハンペンを入れておでんにしました。

こちらは、まどくんが草刈り機で切ってしまった
冬瓜(とうがん) で、炊きあわせのあんかけ。
  
3センチくらいに角切りして、下ゆでしてから、
  
昆布だしにシーチキンと、人参を入れて炊き、
最後に次郎丸ほうれん草を入れて、とろみをつけました。

大根よりも透明感があってやわらかく、ほっこりやさしい味です。

主食は、大量にある人参とほたてとシメジを入れて、

新米2合とお醤油少々を入れて、人参の炊き込みご飯に。
量は倍くらいに増えて、とってもおいしいと好評でした。

ところで、
今年の無農薬新米は、一部はさがけにして、脱穀、乾燥、もみすり、
それを精米をして、ぴかぴかのお米になりました。

そのお米をはじめて炊いたのですが、

わが家のおいしい初霜の新米より、もっとおいしくて、

やっぱり手間をかけただけのことはあるね、という結論に。
昔は、すべて自然乾燥でこの工程を二人でやっていたのですが、
「じゃあ、ぜんぶ自然乾燥に戻そうか」といったら、シーン(笑)。

年に一度の新米の時期のぜいたく、ということになりそうです。

ヘルシーついでに、自家製の発芽玄米も作りました。

二日間、水を替えながら水に玄米を浸しておくだけで、
胚芽の部分に、ぷっくりと小さな芽が膨らんできました。
  
このお米をやさしく洗って、
玄米モードで炊くだけで、おいしい発芽玄米ができます。

「世界糖尿病デー」の、「ヘルシー野菜メニューデー」でした。

ではまた。

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(第二次)特定図書排除に関する申し入れ書、市民97名/議員5名/5団体で今日提出。

2008-11-13 17:08:55 | 「ジェンダー図書排除」事件
市民のみなさんによびかけていた、堺市長および教育長充ての、
「(第二次)堺市立図書館における特定図書排除に関する申し入れ書」を
堺市役所本庁高層10階の教育委員会に、ぶじ提出しました。

今回、わたしは自宅待機、11時過ぎに関西の仲間が
堺市役所に持参してくださったのです。

第二次の申し入れは、上野千鶴子さんを筆頭に、
市民97名/議員5名/5団体の連名の申し入れ。

申し入れ人の合計は、前回11月7日提出の「議員41名/2団体」とあわせて、
 「市民97名/議員46名/7団体」になりました。

申し入れに加わっていただいた皆さん、ありがとうございます。

                       2008年11月13日 
堺市長   木原敬介 様
堺市教育長 芝村巧 様

   (第二次)
   堺市立図書館における特定図書排除に関する申し入れ書
 
                      
本年7月から8月頃、堺市立図書館において、一匿名市民から電話やメールで特定図書に対し執拗な撤去要求がなされ、依頼を受けた市議会議員も介入したことにより、所蔵図書5,499冊が「BL(ボーイズラブ)本」として、市立図書館から一律に利用者の目に触れない閉架に移されています。
堺市公式ホームページ「市民の声Q&A」では、(市民の声)「中央図書館とお話し、書庫のBLも処分するとのことです」「すみやかにBLを換金し、他の有益な図書の購入費に当てるよう、強く強く要望いたします」に対し、(市の考え方)として「今後は、収集および保存、青少年への提供を行わない」と回答しています。

堺市立図書館は、堺市の「公の施設」(図書館法2条2項、地方自治法244条)であり、「堺市立図書館条例」によって設置され、図書は「堺市立図書館 資料収集方針」に基づいて市民の税金で収集・管理され、「資料除籍基準」「資料保存基準」にしたがって除籍・保存されています。
「資料収集方針」にしたがって購入した図書を、一匿名市民、議員の不当な圧力に起因する思いつきの閉架扱いにしたことは、著しく恣意的で、管理者に許された裁量を著しく逸脱した違法な行為です。「堺市立図書館 資料収集方針」は、「図書館の自由に関する宣言」「図書館員の倫理綱領」に則って基本方針を定めており、今回の一連の行為は、「図書館法」および「図書館の自由に関する宣言」「図書館員の倫理綱領」にも違反します。図書の違法な排除および除籍は、知る権利、知る自由の侵害で、けっして許されることではありません。

特定図書を排除する行為は、思想の自由、表現の自由、憲法に定められた基本的人権を侵害し、かつ、禁止された検閲であって「日本国憲法」に明らかに違反しています。

公立図書館は、地方自治法第244条「普通地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもつてその利用に供するための施設(これを公の施設という)を設ける。」によって設置されており、「2 普通地方公共団体は、正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならない。」「3 普通地方公共団体は、住民が公の施設を利用することについて、不当な差別的取扱いをしてはならない。」と規定しています。特定意図による図書の排除や処分は、住民の権利を侵害しもしくは住民を差別するものであり、「地方自治法第244条」第2項及び3項に違反します。

これらの図書は「大阪府条例の有害図書にあたるものは一切ない」(11/5朝日新聞)にもかかわらず、「青少年への提供を行わない」とされています。この決定は、「児童の権利に関する条約」(子どもの権利条約) の、「意見を表明する権利(第12条) 」「表現の自由についての権利 (第13条)」「思想、良心及び宗教の自由についての権利 (第14条)」「干渉又は攻撃に対する保護(第16条)」に反しています。同時に、BL図書の排除は、直接的であると間接的であるとを問わず、性別による権利侵害および差別的取り扱いを禁止した、「堺市男女平等社会の形成の推進に関する条例」にも違反しています。

以上のように、わたしたちは、公立図書館からの特定図書の排除をとうてい容認することはできません。すみやかに当該排除、廃棄行為を中止しもしくは現状復帰されるように求めます。
また、今回の特定図書排除に関して、公文書やウエブサイトから、市議会議員の関与が明らかになっています。このような、「公の施設」に対する市議会議員の介入を看過することはできず強く抗議するものです。
以上、申し入れるとともに下記の2点について、11月14日(金)までに、文書で誠意ある回答を求めます。

              記

1.「中央図書館とお話し、書庫のBLも処分するとのことです」に対する、「今後は、収集および保存、青少年への提供を行わない」との市の回答は、特定図書の処分(廃棄)を前提にしたものなのか。説明を求める。

2.今回、一部の市議会議員の個人的主張に市の基本姿勢が揺らいだことは間違った市政運営ではないか。
                               以  上

                    上野千鶴子 東京大学大学院教授
                「ジェンダー図書排除」究明原告団・代表
                  (別紙)市民97名/議員5名/5団体 


回答は、教育長名で、文書で届く予定です。
回答が届いたら、また報告します。

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今回の問題にかかわって、排除する側のひとの議論も読んで、
はっきりしてきたのは特定図書を排除したい人たちは、
「わいせつ」「性的」な本として、「同性愛」を嫌悪し、
「ボーイズラブ」自体を排除したいということです。

ボーイズラブを説明したブログがあるので、紹介します。

・BLとBL読みを貶めるのもいい加減にしてもらいたい。
(__ScrapBook of Plumber11/10)
 

わたしは、少なくとも、予断と偏見を持たないようにして、
9月にまず5499冊(5706冊)の図書リストを入手し、
10月には図書館をじっさいに視察して、特定された図書を見ています。

その上で、本の内容に踏み込まないお金の観点から、
住民監査請求という手法で「処分の差し止め」をしました。
で、西船橋事件の最高裁判決から、
どのような本であっても、排除は違法、というのがわたしの主張です。

内容について触れてこなかったのは、議論が分かれる問題については、
監査請求のほうが整理しやすいからです。
とはいえ、排除する側の議論が、あまりに差別的なので
どうしても、ひとこと言いたくなりました。

図書館にあるBL本は、「露骨な性表現」の本ばかりではなくて、
「ボーイズラブ」という分野の文字で書かれた小説です。
一部「露骨な性表現」の本もあるかもしれませんが、それは、
BLでくくるよりは、官能小説の分野に入るのでしょう。
特定図書を嫌う人たちは、同性愛小説そのもの排除せよといっているのに等しい。

その要求によって、自発的に5499冊の本を一律に閉架に動かした
図書館側にも、「ボーイズラブ」に対する予断と偏見があったのでしょう。


受け取った図書リストを見て、びっくり。
最初のページには、わたしも知ってる栗本薫さんのシリーズ。
10枚ほどを見ても、講談社X文庫、角川ルビー文庫、集英社コバルト文庫、
二見書房、徳間書房、小学館などの大手出版社の本がずらりと並んでいます。
これが、ほんとに全部ボーイズラブ??

男女の恋愛小説で、露骨な性表現の本を一切置かないのならともかく、
どの図書館も探し出せば「セックスとバイオレンス」にあふれています。
図書館の内規に、異性愛の官能小説を購入しない一定のコードがあるのなら、
それを、「ボーイズラブ」に当てはめればすむ話です。

百歩譲って、匿名市民は一度も姿を現していないわけですから、
いま図書館の書架に置かれている5499冊の本を見てないはずです。
それを「ボーイズラブはいけない」とひとくくりにして、
さらに処分(除籍・廃棄)しろと言っている。
偏見と嫌悪感から、特定の他人を名指しして社会から排除するのは、
「セクシュアルマイノリティへの差別」としか言いようがなく、
図書を排除するのは「焚書」です。

この問題に取り組んで、デリケートな問題だから触れないほうがよい、とか、
BL本を排除から擁護することをタブー視する声があり、
ぎゃくに、悩んだ末に賛同します、という反応もありました。
巷にあふれるBL本の悪いイメージをことさらに振りまいて、
自己規制を迫るのは、差別する側の常套手段です。
だからこそ、わたしはいいたい。

図書を選別し、区別し、隠すことこそ「差別」につながる、と。

「ボーイズラブ」を書く人、読む人がいてもいいでしょう。
もしかしたら、わたしが愛読者かも知れないし、
自分が読みたくなければ読まなければよいだけの話で、
他人にまで一律に読ませない、というのは余計なお世話。
わたしが読みたくない本だって、図書館にはいっぱいあります。

本というものは、ひとがみずから手にとって、開いて読むものです。
本は、だれかに読まれるために、書かれている。
そのなかに何が書かれ、そこから何を感じ、読み取るかは、
読者自身が決め、他人がきめることではない。

子どもにだって、だれにだって、内心の自由があり、
他人に侵されたくないセクシュアリティがあります。

わたしは、その自由を、だれにも侵されたくない、侵したくもない。

 「わたしが読む本は、わたしが決める。」 


とここまで一気に書いて、買い物に行こうと外に出たら、
今日は満月でした。

おつきさまが明るすぎて、なかなかきれいに写せません。



「月の裏側」どうなってるんでしょうね。


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田母神俊雄・前航空幕僚長の暴走と違法「論文」/参院外交防衛委員会の参考人質疑

2008-11-12 14:30:37 | 市民運動/市民自治/政治
先月末、アパグループの「真の近現代史感」というテーマの懸賞論文に
田母神俊雄・前航空幕僚長が応募し、「日本の戦争は正しかった」という趣旨の
論文を書いて「最優秀賞」だったというニュースをNHKで見た。

  
「日本は侵略国家であったのか」
田母神俊雄(防衛省航空幕僚長 空将)


ホームページに出ているというので読んでみたが、
気分が悪くなるほどのひどい内容。
こんな思想の持ち主が、航空幕僚長をやっていたとは!

公務員にあるまじき憲法違反の論文を書いたので、
とうぜん「懲戒免職」だろうと思っていたら、
浜田防衛大臣が辞任を迫ったが拒否したので、
なんと定年退職で退職金6000万円も支払われるという。

総選挙も近いし、なんとかトカゲの尻尾きりをしたいのだろう。

こんな弱腰では開き直って足元を見られる、と思ってたら心配したとおりになった。
昨日ひらかれた参院外交防衛委員会の参考人質疑では、
与野党の追及もなんのその、田母神俊雄が言いたい放題。


むしろ参考人に呼び出されて、公に持論が展開できることが、うれしそうだ。

  

自民党内部からも批判され、防衛大臣も麻生総理も「不適切」と
遺憾の意を表明したが、火を消すことはできなかった。

  

  

麻生首相は「文民統制(シビリアンコントロール)」と口ではいうが、
防衛大臣の命令もきかず、暴走して統制など取れてないではないか。
「集団的自衛権も行使し武器を使って戦争したい」という危険な人物が、
自衛隊のトップにいることを放置してきた、責任は重い。

そもそも、武力を行使することが前提の「自衛隊」なんていらないよ。


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以下、参院外交防衛委の質疑と、関連の記事です。

前空幕長論文問題:田母神俊雄・前航空幕僚長参考人質疑 詳報--参院外交防衛委
毎日新聞 2008年11月12日 
 
 ◇論文応募は組織的か--民主・浅尾氏
 ◇指示すれば1000本可能--田母神氏
 浅尾慶一郎氏(民主) 論文応募を組織的に薦めたか。
 田母神俊雄・前航空幕僚長 航空幕僚監部教育課長に紹介した。指示したのではないかと言われるが、私が指示すれば1000を超える数が集まる。
 浅尾氏 論文を募集した「アパグループ」から資金や便宜を受けたことはないか。
 田母神氏 一切受けていない。
 浅尾氏 昨年5月に「鵬友」(空自の隊内誌)に同じ意見を発表している。内局から注意はあったか。
 田母神氏 ない。
 浜田靖一防衛相 チェックしていなかったのは事実。多くの隊員に影響を及ぼした可能性も否定しない。ダブルスタンダードのないようにしていきたい。

 浅尾氏 「政府解釈を変えたほうがいい」「憲法改正したほうがいい」と世論喚起しようと思ったのか。
 田母神氏 一般に話されていることを書いただけだ。これほど意見が割れるようなものは直したほうがいいと思う。
 浅尾氏 更迭された感想を。
 田母神氏 防衛相が「村山談話」と見解の相違があると判断して解任するのは政治的に当然だが、書いたものはいささかも間違っているとは思わないし、日本が正しい方向に行くために必要なことだと思っている。

 ◇懲戒手続きせず逃げ--民主・犬塚氏
 ◇審理で問題が分かる--田母神氏
 犬塚直史氏(民主) 政府の受け止めが軽すぎる。麻生太郎首相の答弁も非常に軽い。
 防衛相 大変憤慨している。方法論はいろいろあったが、一番早い形で辞めてもらうのが重要だと思ったので退職してもらった。
 犬塚氏 あいまいで、きちっとした対応をしていない。どうして懲戒手続きの対象としなかったのか。
 防衛相 来年1月に定年が確定すれば審理が終わる。徹底抗戦すれば時間がかかり、尻切れとんぼの可能性があると判断した。最善の判断と思っている。
 犬塚氏 軽い。
 防衛相 幕僚長を解いたという時点で、本人に自覚してほしかった。政府見解と異なる主張が表に出て自衛隊員の士気が落ちることは避けたかった。
 犬塚氏 逃げているという印象を持たれて当然だ。
 防衛相 そうは思っていない。
 田母神氏 私は「どこが悪かったのかを審理してもらったほうが問題の所在がはっきりする」と言った。

 ◇文民統制どう考える--自民・小池氏
 ◇いろんな段階で担保--浜田防衛相
 犬塚氏 審理に入ったら、政治的な意見を述べたか。
 田母神氏 「我々にも表現、言論の自由は許されている」と主張するつもりだった。
 犬塚氏 統合幕僚学校長という経歴を持ち純真な自衛隊員には雲の上のような存在だ。
 田母神氏 統幕学校の学生は1佐で40歳過ぎで、とても純真とは言えない。議論するのは学校の中だけ。それもできない日本は本当に民主主義国家か。どこかの国と同じになってしまう。
 小池正勝氏(自民) 04年9月15日の「日本を語るワインの会」に「アパグループ」の元谷外志雄代表夫妻、民主党の鳩山由紀夫幹事長夫妻とともに出席したか。
 田母神氏 はい。
 小池氏 文民統制をどう考えるか。
 防衛相 軍事力は使い方を誤ると国民への脅威にもなりうる。憲法で首相と閣僚は文民と定められているなど、さまざまなレベルで文民統制が制度的に担保されている。
 小池氏 「懲戒手続きをしたかったが、時間がかかり、その間ずっと給料を払うことが国民の理解を得られない」と考えたのか。
 防衛相 その通り。空将という身分を保有したまま政府見解と異なる意見を主張するようなら、自衛隊内外に与える影響が大きい。
 小池氏 一般公務員なら処分に時間がかからない。自衛隊員は審理手続きを取らなければ処分できず、時間がかかる。処分したくてもできないことをどう考えるか。
 防衛相 「できない」ではなく「審理の途中で定年となってできなくなる」と言っている。

 ◇退職金返還しないか--公明・浜田氏
 ◇ネットで58%が支持--田母神氏
 浜田昌良氏(公明) 教育課にどのような意図で論文応募の紹介をしたのか。

 田母神氏 日本が悪かったという論が多すぎる。「日本の国は良い国だった」と言ったら、解任されてびっくりした。
 浜田氏 国民にはシビリアンコントロールに関する不安がある。
 河村建夫官房長官 十分な担保があるが、さらに政府として文民統制確保に努力する。
 浜田氏 良心の痛みはないか。
 田母神氏 日本ほど文民統制が徹底した軍隊はない。論文を出すのに大臣の許可を得ている先進国はない。言論統制が徹底した軍には自衛隊をすべきではない。政府見解で言論を統制することになるのはおかしい。
 浜田氏 他省庁や民間との人事交流も必要ではないか。
 防衛相 幹部自衛官は他省庁への出向や民間企業での研修も行っている。広い視野に立った人材育成のための研修も行っている。
 浜田氏 退職金を返還しないのか。
 田母神氏 その意思はない。今朝9時時点で(インターネットの)ヤフーで、58%が私を支持している。

 ◇侵略戦争の視点持て--社民・山内氏
 ◇日本だけ批判間違い--田母神氏
 井上哲士氏(共産) アパグループの元谷代表は小松基地でF15に搭乗している。
 防衛相 部外者の体験搭乗は06年度に3回実施、08年度は3回。訓令に基づき、幕僚長または権限を委任された部隊等の長が承認している。
 田母神氏 元谷代表は98年から小松基地金沢友の会の会長として強力に支援してもらった。10年間の功績に対して、部隊の要請に基づいて許可をした。
 井上氏 自衛隊員のアパホテル利用に特別な契約はあるか。
 防衛相 防衛省共済組合の契約施設の一つにアパホテルが含まれている。結果として宿泊割引を受ける。
 井上氏 田母神氏は統幕学校で一般課程に国家観、歴史観という項目を設け、講義の計画を主導した。
 田母神氏 日本をいい国だと思わなければ、きちっとした国家観、歴史観を持たせなければ、国は守れないと思った。
 山内徳信氏(社民) 戦前の軍隊が暴走した状況に立ち至っているという危機感を感じている。
 防衛相 指摘の思いをしっかりと対処していきたい。
 山内氏 侵略戦争が問われ、平和憲法が生まれた。現職の自衛隊員もそういう視点に立たなければならないのではないか。
 田母神氏 日本だけがそんなに悪いと言われる筋合いもない。
 山内氏 集団的自衛権も行使し、武器を堂々と持とうというのがあなたの本音か。
 田母神氏 そうすべきだと思う。
(毎日新聞 2008年11月12日)
 

【政治】 「騒がれたから話題になった」 前空幕長参考人招致
中日新聞 2008年11月12日

 「いささかも間違っていない」。11日午前、参院外交防衛委員会で行われた田母神俊雄・前航空幕僚長(60)の参考人質疑。公然と政府見解に反する懸賞論文を出して解任された前空幕長は、国会の場でも、熱く持論を展開した。東海地方の市民などからは「時代錯誤」などと批判が相次いだが、“身内”の自衛官からは擁護の声が目立ち、問題の根深さを浮き彫りにした。

 「マスコミで騒がれたから話題になったと思っている」。3日付で定年退職してから、8日ぶりで公に姿を見せた田母神前空幕長は、人ごとのようにこう答えた。
 紺色のスーツ姿。浜田靖一防衛相に一礼して席に着いたが、やや落ち着かない様子も。委員の質問に答えるうちに「村山談話の政府見解と、私の論文は別のものだ。村山談話では、具体的にどの場面が侵略だったとは書いていない」などと熱くなり、発言を制止される場面もあった。
 しかし、論文での主張については譲らず、憲法改正について「意見が割れるようなものは直した方がいい」と改憲を主張した。
 「先生がおっしゃることが全面的に正しいとは思わない」「(稚拙な内容で)論文ではないと言うが、審査員が評価したことなので私には関係ない」。反省の色が全く見えない発言が続き、傍聴席からは落胆の深いため息や失笑がもれた。
 参考人質疑を終えた田母神前空幕長は、記者団に「辞めたことについて私から申し上げることはないが、最後に離任式もできなかった。長い間、国家国民のために仕事をやってきて、最後にそんなに悪いことをしたのか」と不満げな表情。退職金については「生活が苦しいので使わせていただきます」と述べ、返納しない考えを示した。

◆防衛省職員からは失笑も
 防衛省では、職員らが省内のテレビで参院外交防衛委員会の中継に見入った。
 「隊員が一斉にアパグループの論文に応募したのはあなたの指示か」。浅尾慶一郎議員(民主)の問いに田母神前空幕長が「私が指示して九十何人ということはない。1千人は超える」と話すと、失笑が漏れた。
 空幕の佐官は「政府見解通りの歴史認識を共有している。前空幕長の憲法認識には問題があるというのが公式見解」と言葉少な。「防衛政策をめぐる部内の議論はさまざま。だが、最後は憲法を尊重するのが当然だ」と慎重に話した。
(2008.11.12 中日新聞)




【社説】前空幕長の陳述 文民統制を何と心得る 
中日新聞2008年11月12日

 政府見解に反する論文発表で更迭された前空幕長が国会の参考人招致でも持論を展開した。組織的応募の疑惑も広がり、文民統制の根幹が大きく揺らぐ。政府が認識する以上に事態は深刻だ。
 上司・部下の関係だった浜田靖一防衛相と田母神俊雄前航空幕僚長が代わる代わる答弁する。日本の侵略戦争を正当化する論文をめぐって、浜田防衛相が「極めて不適切」と切り捨てれば、田母神氏は「間違っているとは思っていない」と主張する。十一日の参院外交防衛委員会であった異様な光景だ。
 田母神氏は自ら起こした混乱の責任を自覚していないようだ。
 「びっくりしたのは、日本はいい国だと言ったら解任されたことだ」「政府見解で言論を統制するのはおかしい」…。憲法九条についても「これほど意見が割れるものは直した方がいい」と改正を唱えた。
 つい先日まで実力部隊のトップだった人物である。政治が軍事に優先する、民主主義国家の基本である文民統制を「そんなの関係ねえ」といわんばかりの言動には驚がくを覚える。
 田母神氏は同趣旨の論文を昨年五月に隊内誌に寄稿。基地視察などの際にも講話していたという。幹部の教育機関である統合幕僚学校の校長も務めていた。政府見解に反する教育が自衛隊内で行われていた疑念を抱かざるを得ない。
 実際、懸賞論文には田母神氏のほか九十四人の航空自衛官が応募していた。田母神氏は募集の件を航空幕僚監部の教育課長に紹介し、教育課は全国の基地にファクスで通知した。田母神氏の主張を受け入れる土壌が自衛隊内にあるのではないか。
 防衛省は組織的背景の究明と隊員教育の実態調査を急ぐべきだ。
 “暴走”を放置してきた政治の責任も重い。自民党の国防関係合同部会では擁護論すら飛び出したという。何をか言わんやだ。
 懲戒処分にせず定年退職扱いにして、約六千万円の退職金が支払われる決着には違和感がある。田母神氏が「審理」での徹底論議を求めたため、迅速な対応を優先したというが、これ以上事を荒立てたくない思いも見え隠れする。安易な幕引きは許されない。
 その場しのぎの対応で、揺らぐ文民統制への危惧(きぐ)は解消されるはずがない。麻生太郎首相の口ぶりはあまりに人ごとすぎないか。こういう時にこそ、逃げない姿勢を見せてほしい。
(2008.11.12 中日新聞)



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ぎんぎんぎらぎら夕日がしずむ~夕焼け小焼けの夕焼け空

2008-11-11 18:43:09 | 花/美しいもの
岐阜県図書館の帰りに、鳥羽川堤防を走っていたら
西の空にすばらしい夕焼け。

急いで家に帰って、燃える空を写した。

夕焼けを撮りながら口ずさんでた童謡二曲。

♪~夕焼け小焼け
仲村雨紅作詞 草川 信作曲


1・ゆうやけけこやけで ひがくれて
やまのおてらの かねがなる
おててつないで みなかえろう
からすといっしょに かえりましょ


2・こどもがかえった あとからは
まるいおおきな おつきさま
ことりがゆめを みるころは
そらにはきらきら きんのほし



♪~夕日(ゆうひ)
葛原しげる作詞 室崎琴月作曲

1.ぎんぎんぎらぎら ゆうひがしずむ
 ぎんぎんぎらぎら ひがしずむ
 まっかっかっか そらのくも
 みんなのおかおも まっかっか
 ぎんぎんぎらぎら ひがしずむ



2.ぎんぎんぎらぎら ゆうひがしずむ
 ぎんぎんぎらぎら ひがしずむ
 からすよおひを おっかけて
 まっかにそまって まってこい
 ぎんぎんぎらぎら ひがしずむ


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