みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

「新聞は地球の今が見える窓」/新聞週間:現場を歩き、全国に情報発信 声なき声に耳を傾け。

2009-10-21 16:03:08 | ほん/新聞/ニュース
10月15日から始まった新聞週間は、今日21日までの1週間。

「新聞週間」は、全国の新聞社・通信社・テレビ局が加盟する日本新聞協会によるもので、
毎年各地でさまざまなイベントが開催されるが、
今年の新聞週間標語は、17歳の高校生の「新聞は地球の今が見える窓」が選ばれた。

「新聞週間」の一週間というもの、わたしは文字通り、毎日、新聞を隅々まで読んでいた。
もうすぐオープンする「市民と政治をつなぐ P-WAN」にヘッドラインをアップするために、
わが家に届く5紙の朝夕刊を読んで、関心のある記事②付箋をつけて、
関連の記事までwebで検索するという毎日だった。

それで思ったことは、紙媒体はもういらない、という声もあるが、
webにアップされているのは、膨大な新聞の情報のほんの一部ということ。

つまらない記事も多いけれど、全国の新聞記者が、現場を歩いて、市民の目線で書いた力作の記事もけっこう多い。

スタートの15日、社説で取り上げていた新聞社も多いけれど、
その中で、中日新聞は「記者クラブ」の問題を自省的に取り上げて、
「国民のための新聞を」と論じていた。
この姿勢には、実現を期待して、拍手を送りたい。

 【社説】新聞週間 国民のため検証が任務
2009年10月15日 中日新聞

 鳩山政権発足から一カ月、あらゆる分野での見直しが進められるなかで、きょう十五日からは新聞週間。メディアも例外ではありえない。新聞は何のために存在するのか、原点から考えたい。
 先の政権選択選挙で鳩山政権の歴史的勝利は「政治主導への転換」の訴えにあったといえよう。「政と官の関係を抜本的に見直し政治主導を確立する」の政権公約は、国家の隠れた主体である霞が関の官僚が独占する情報と権限を奪い返し、国民のための政治を実現するという民主党の改革と革新の核心部分。それゆえに情報公開と開かれた政治は鳩山政権の生命線、国民の政治参加と支持こそが政権の基盤でもあるからだ。
 メディアとの関係で前政権との大きな違いは、各省事務次官の記者会見禁止とこれとは裏腹の首相会見や大臣会見の「完全オープン化」の原則だ。首相就任会見では完全開放の約束は守られなかったものの、岡田克也外相主催の外務省会見ではフリーランスやネットメディアまで会見はすべてのメディアに開放され、完全自由化は今後、各省庁の大臣会見に広がっていく可能性がある。
 これは各省の大臣、副大臣、政務官がメディアに積極対応し、政策の立案・決定過程を国民に公開して理解を得ることを理想とする民主党の政治手法からは、当然の流れといえ会見のオープン化は既存メディアにとっても肯定できる性質のものだろう。
 記者クラブについての日本新聞協会の見解も、会見を権力側に利用されないよう記者クラブが主催することの重要性を強調しつつ、クラブ構成員以外も会見に参加できるよう追求することを求めている。むしろ多数の専門記者の参加こそ、質疑応答の多様化と充実をはかり、国民の注視に堪えられる会見にさせるとさえいえる。
 言うまでもなく、新聞は国民のために存在する。鳩山政権の政権運営の眼目が政策決定過程の透明化にあり国民のための政治を標榜(ひょうぼう)している以上、新聞の重大任務が記者クラブに安住することでなく、国民のための政策が遂行されているかの分析と検証にあるのは明らかだ。その任務が遂行できてこそ国民の新聞への信頼が生まれると自覚したい。
 新聞週間の代表標語は東京都武蔵野市の高校三年本田しおんさん(17)の「新聞は地球の今が見える窓」。日々の社説も、地球と今の問題がわかるものでありたい。



人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 

本文中の写真をクリックすると拡大します。

「新聞週間」で、いちばん記事が充実していたのは、毎日新聞。
「開かれた新聞」委員会座談会は、読み応えがあった。

記事が大きすぎ手字数オーバーでブログには入らないので、
是非webで読んでほしい。

特集:新聞週間 「開かれた新聞」委員会座談会(その1) 裁判員制度(毎日新聞 2009年10月16日)

特集:新聞週間 「開かれた新聞」委員会座談会(その2止) 政権交代(毎日新聞 2009年10月16日)

特集記事も力作で、通常の記事も署名記事によいものが多いし、
「5紙読み比べ」のみどりからの新聞週間賞は、「毎日新聞」に授与したい(笑)。

特集: きょうから新聞週間 現場を歩き、全国に情報発信 声なき声に耳を傾け
毎日新聞 2009年10月15日 

 15日から新聞週間が始まった。行政機関の無策に憤りを覚えながら、立場が弱いために当事者が大きな声を上げられず、放置され続けた問題は数知れない。こうした「声なき声」に耳を傾け、社会に問題提起するのも新聞ジャーナリズムの責務だ。「薬害」「貧困」「無戸籍」「山村住民」。記者が現場を歩き全国に届けた記事は、世論を動かし、解決の糸口の役割を担った。当事者らの目に「新聞」はどう映ったのか。

 ◆離婚後300日問題
 ◇「すがる思い」母の訴え
 「離婚後300日以内に生まれた子は、前夫の子」と推定する民法772条。東京都墨田区の川村美奈さん(41)は、この規定を会社の上司に指摘されながら「時代錯誤の規定で、自分とは無関係だと思っていた」と話す。出産予定は離婚後343日目だった。
 06年12月24日付毎日新聞朝刊社会面トップ(東京版)は、772条が原因で戸籍がない2歳女児の存在を報じていた。その4日後、川村さんの胎児に異常が見つかり、切迫早産で男児を産んだ。292日目だった。
 川村さんは「300日を超えるため医師に何とか10日間、出産を延ばしてほしいとお願いしたが『赤ちゃんの命とどっちが大切なんだ』としかられました」と振り返る。
 子供の出生届の父親欄を「前夫」とすることを拒めば子供は無戸籍となる。以前から専門家の間で問題を指摘されながら、多くの子供が無戸籍状態のまま放置されてきた。
 川村さんは、病院のベッドから携帯電話のメールで、記事を執筆した工藤哲記者に連絡した。「子供が国から見捨てられたような気がした。記事の意見募集の呼びかけにすがる思いだった」と明かす。川村さん自身の問題も記事になった。工藤記者を中心とした毎日新聞の一連の「300日問題」キャンペーンは、読者の共感を広く呼び07年、国会、行政、司法は重い腰をようやく上げた。法務省は同5月、離婚後妊娠については医師の証明があれば、前夫の子でないことを認める通達を出し、川村さんの男児も戸籍に記載された。裁判所もホームページで前夫の関与を不要とする「認知調停」の周知を始めた。
 川村さんは、新聞のキャンペーン報道についてこう言う。「短期間で一気に社会問題化したのには驚いた。活字媒体の新聞は、映像メディアと比べてプライバシー保護の面でも心配が少ない。新聞は救いを求める小さな声に常に光を当てる灯台のような存在であってほしい」【臺宏士】

 ◆薬害C型肝炎訴訟
 ◇司法・ペンの協力得て
 元薬害肝炎九州原告団代表で、先の衆院選で初当選した福田衣里子さん(28)=長崎2区=には「自分の出発点」として取ってある新聞記事がある。04年4月29日付の各紙で、毎日新聞は「『未来を返して』--23歳原告が実名公表し、訴える」と社会面で報じている。
 感染を告知されたのは01年3月、翌年全国で始まった裁判に当初参加しなかったのは「国と闘って勝てるわけがない」と思ったからだ。だが原告団から、何万もの人が感染の事実さえ知らず、知ってもカルテがなく原告になれない被害者がいることを聞かされ、実名で訴えることを決めた。
 04年3月、福岡地裁に提訴。翌月28日、実名を明かして意見陳述した。実名公表は提訴した72人中6人目で最年少だった。新聞各紙は、声を詰まらせながら毅然(きぜん)と国と製薬会社の責任を訴える福田さんの姿を写真入りで報じた。
 訴訟の詳報、支援集会、座り込み……。記者たちは、将来への不安におびえ、治療の副作用に苦しむ福田さんら患者の姿を連日のように報じた。毎日新聞は各地の原告を訪ね、「薬害のない未来を」との連載企画(06年2~9月)をまとめ、薬害をめぐる厚生行政の問題点を指摘し続けた。
 治療を続ける福田さんに、連日の取材はつらかった。「でも、どこかで誰かが報道に気付き、命が救われるかもしれないと思った」と振り返る。いくら声をからして訴えても、受け取ってさえもらえなかったビラを受け取ってもらえるようになり、活動が認知されてきたことを実感した。
 永田町に場所を移し、次は350万人と推定される医療行為が原因のB型、C型肝炎ウイルス感染被害者全員を救済する肝炎患者支援法の成立を目指す。「自分の声なんて届かないと思っていた。でも、そうじゃなかった。私たち原告の武器は被害にあった体しかないが、弁護士は司法を武器に、新聞記者はペンを武器に一緒に闘ってくれた。だから世論が、国が動いた」。薬害根絶へ向けた福田さんの闘いは続く。【合田月美】

 ◆年越し派遣村
 ◇「貧困問題」社会に提起
 「年越し派遣村の報道は、日本のお正月の風景を変えたと思う。日本は豊かで、正月は自宅でおせちと思っていた人が大半で、貧困は遠いアジアやアフリカの問題だと受け止めていた。お茶の間の隅々にまで問題を浸透させたのは、マスメディアによる報道がなければ、あり得なかった」。「反貧困ネットワーク」の湯浅誠事務局長(40)は、振り返る。
 反貧困ネットの設立は07年10月。翌年3月の主催のイベント「反貧困フェスタ」に合わせて設けたのが「反貧困ジャーナリズム大賞」だ。
 貧困問題の取材に当たる記者らから、記事や番組にするまでのさまざまな苦労話を聞いた。「読者は(暗い労働現場の話でなく)明るい記事を読みたがっている」「派遣切りされたとか同じ切り口ばかりではないか」。関心の低いデスクやプロデューサーを説得するのも大変だということを知った。
 湯浅さんは賞の狙いについて「貧困問題の取材に頑張っている記者らの応援のために作った」と語る。だから、授賞対象は会社ではなく、取材に当たった記者個人やチームなどにした。反貧困ネット関係者や記者らで選考するという。
 第2回の今年は▽大賞▽調査報道賞▽功労賞など5部門で、14の個人、団体が受賞した。湯浅さんは「貧困ジャーナリズム大賞を受賞した記者だと世間から評価されればうれしい」と話す。
 湯浅さんにとって、記者はどのような存在に映るのか。湯浅さんは「世論との接点であり、貧困問題の深刻さを世の中に広げ、解決に向けて動かそうという思いを共有している同志だ」と語る。記者らに世論に対する問題提起の方法などについて、相談することもあるという。
 湯浅さんは「思いの1割も現実は動かないがゼロでもない。私たちの組織はとても小さい。貧困の社会的な広がりの中で、良くも悪くも報道を通じて訴えるやりかたしかない」と話す。【臺宏士】

 ◆細川内ダム問題
 ◇「闘う村」世論が後押し
 2000年11月、国は徳島県木頭村(現・那賀町)に建設予定だった細川内(ほそごうち)ダム計画の中止を発表した。山深い剣山のふもとで2000人が暮らす村が30年余、建設反対を貫いた。その背景には、山村に熱心に足を運んだ記者たちの姿もあった。
 展望が見えない反対運動の転機となったのは、93年の村長選で藤田恵さん(70)が初当選したことだ。ダム計画で村民の人間関係はむしばまれ、国だけでなく県も推進し、村は孤立を余儀なくされた。藤田さんは「ダムは清流や自然を破壊し、過疎化は一層進んで村は確実に崩壊する。国が主張する100年に1度の洪水対策や工業用水確保に根拠はなく、税金の無駄遣いだ」と一貫して訴えた。
 藤田さんが特に頼りにしたのが新聞など報道機関の力だという。「計画中止には世論の後押しが不可欠。まず問題を全国に知ってもらう必要があった。新聞は何度も読み返せ、信頼性も高い。地方では新聞が物事を知るきっかけになることが多い」。率先して取材に応じた。国や県による圧力といった計画の背後にある暗部も報道され、注目度は上昇した。全国から取材が相次ぎ、藤田さんは「記者たちからは何とかしたいという熱意を感じた」と話す。
 村の孤軍奮闘は報道を通じて共感を呼び、連携と支援の輪は、全国に広がった。ダム計画を知った政治家、研究者、各地で大型公共事業に反対する人たちが次々と訪れた。それも報道され、各地の運動に力を与える相乗効果を生んだ、と藤田さんはみる。住民はダム抜きの振興策を練りながら悪戦苦闘を続けるが、今も中止になってよかったと感じているという。
 前原誠司・国土交通相が全国143のダム事業の見直しを表明した。村長を2期務めた後も公共事業見直しに取り組んできた藤田さんは「見直しは当然だ。記者は現場に何度も足を運び、自分の目で見て生の声を聞くのが一番重要だということは忘れないでほしい」と語った。【横田信行】
==============
 ◇離婚後300日問題
 民法772条により一律に「前夫の子」と推定され、子供の出生届の父親欄を「前夫」とすることを拒めば子供が無戸籍となる問題。年間約2800人が対象となったが、毎日新聞の報道をきっかけに行政側は運用を見直した。条件を満たせば、住民票記載や旅券発給などが可能となった。離婚後の妊娠を医師が証明すれば300日以内に生まれても「現夫の子」と認められる通達で、920人(8月31日現在)の子供が戸籍に記載された。
 ◇薬害C型肝炎訴訟
 出産や手術の際に血液製剤「フィブリノゲン」などを投与されてC型肝炎ウイルスに感染したとして02年、患者らが国と製薬会社3社を相手に5地裁で集団提訴。国の賠償責任を認める判決が相次いだ。5高裁で係争中の07年、国は一転して責任を認め当時の福田康夫首相が一律救済の方針を表明した。08年1月、薬害C型肝炎被害者全員の一律救済を目指す特別措置法が成立した。厚生労働省によると、9月末までに提訴した1532人中1241人が和解に応じた。
 ◇年越し派遣村
 仕事と住居を失った非正規社員らを支援するために昨年末から今年1月5日まで、東京・日比谷公園に開設された。湯浅さんが村長を務めた。労働相談に応じ、食事や寝場所などを提供した。昨秋以降の急速な景気悪化を背景に、予想を超える延べ500人が集まった。若者ら1680人のボランティアも参加した派遣村の現状は連日、大きく報道され、日本における貧困問題の深刻さを見せつけた。政治家や行政も重い腰を上げ、厚労省などは庁舎を開放した。
 ◇細川内ダム問題
 徳島県木頭村の那賀川上流に計画された総貯水量6800万トンの多目的ダム。旧建設省が68年に調査に着手し、72年に本格的な計画が表面化した。村議会は76年に反対を決議。歴代村長も「村是」にしてきた。94年に具体的規制を含む全国初のダム建設阻止条例を制定。95年、同省は各地でダム反対の声が広がる中で、見直すための審議委員会を発足。同ダムも対象になったが、推進派主導に村が反発し、設置できないまま建設中止となった。
(毎日新聞 2009年10月15日)



最後まで読んでくださってありがとう
人気ブログランキングへ人気ブログランキングへクリックを

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いじめ題材の新作『ヘヴン』 (川上未映子著)読みました。

2009-10-20 20:07:06 | ほん/新聞/ニュース
P-WANサイト製作者の高橋さんが、岐阜に立ち寄られるというので、
午前中に病院にいってから、昼過ぎに、JR岐阜駅で待ち合わせ。 

アクティブGの「ひな野」でランチビュッフェを食べながら、
記事のアップの仕方やアイコンの各種機能などを教えてもらいました。

お互いPC持参で、サイトの相談などもしながら約2時間半の会議終了。

高橋さんと別れてから駐車場に向かったら、岐阜シティタワー43で、
「養老軒のふるーつ大福を販売」という張り紙を見つけました。
養老軒のふるーつ大福販売!(~21日)

デザートを食べたばかりだというのに、駐車場を通り過ぎて、シティタワー43へ。

2階奥のお店を見つけたら、期間限定で明日まで、ということなので、
  
ふるーつ大福4個・丸ごと巨峰の大福1個・抹茶の生どら焼き1個を買いました。


とりあえず、家に帰って、セレクトニュースをアップしてから、
おいしいコーヒーをいれて、ふるーつ大福を味見。
 

しっとり柔らか、甘みを抑えたやさしい味で、おいしいです。


人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 

本文中の写真をクリックすると拡大します。

高橋さんに会うまでの間、少し時間があったので、カルコスに行って、
上野さんの最新刊『男おひとりさま道』を探したのですが、まだ出ていないようです。

そのかわり、というわけではないのですが、
一昨日に読んだ、川上未映子さんの最新刊『ヘヴン』を紹介します。

この前、岐阜高島屋の自由書房で買ってきたのですが読む暇がなくて、
仕事が忙しくなると本を読みたくなる、という性分のため、
どうしても読みたくって、仕事が終わってから、夜更かしして一気に読みました。

   
『ヘヴン』(川上未映子著)
講談社 (2009/9/2)


うーん、なんと言おうか、おもしろかったとひと言で言うには、
あまりにも重い、中学でのいじめがテーマになっています。

関係者が集団からのひどいいじめを受けたことがあるので、
読みすすめるのがつらかったです。

14日の朝日新聞夕刊に書評が載っていたので紹介します。

 善悪の価値観、問い直す 川上未映子さん長編「ヘヴン」(1/2ページ)
2009年10月14日 朝日新聞

川上未映子氏
 川上未映子さんが長編小説『ヘヴン』(講談社)を発表した。いじめの関係を通じて、善悪の価値観を問い直す斬新な作品だ。3作目にして得意としてきた大阪弁の語りをやめ、シンプルな文体で対立する議論を柔らかな物語に昇華した。川上さんは「誰でも心当たりがあるテーマで、誰も見たことがない所へと連れていきたい」と構想したという。
 中学2年の「僕」は斜視でクラスの有力者たちに「ロンパリ」となじられ、日常的に暴力を振るわれている。その「僕」に手紙が舞い込む。貧乏で不潔だとしていじめられている同級生のコジマという女生徒からで、2人は心を通わせる。コジマは、離縁した父を忘れない「しるし」としてわざと汚くしているのだと言う。
 川上さんは「いじめがテーマというより、ある出来事を通じて価値観を検証したかった。犯罪だと客観的に悪とされるが、いじめなら善悪の根拠を問いかけられるのではないか、と。毎日、価値判断を下している倫理に働きかけるテーマを選んだんです」と語る。
 コジマは「僕」に〈わたしたちはただ従ってるだけじゃないんだよ。受け入れてるのよ……むしろ強さがないとできないことなんだよ〉と訴え、〈君の目がすきだよ〉と語りかける。
 「14歳でも、勝ち負けの大きな枠組みの中で動いている。ちょっとした心持ちでルールは作り替えられ、既成の勝負から逸脱できる、という希望をコジマに託した。ただ、独りでかたくなに信じているのがつらいから、『僕』を信者にした。コジマは決して極端ではなく、『苦しみには価値がある』とか『試練に耐える』とか、みんなが信じている物語なんです」
 一方、いじめっ子は、〈なんで、……君たちはこんなことができるんだ〉と問い詰める「僕」に対して、〈権利があるから、人ってなにかするわけじゃないだろ。したいからするんだよ〉とうそぶく。両者にはすさまじい落差がある。
 「二者の対立の中で、小説の構造上、語り手の『僕』はどちらのチームにもコミットできるフラットな立場に置いた。書きたかったのは、強者と弱者のせめぎあいの運動。強いとは何か。弱いとは何か。普段、うのみにしている価値観が何に根ざしているのかを問い、それに社会全体が動かされていることが滑稽(こっけい)だということを示せたら、世界に角度がつく」
 終盤、「僕」は斜視が手術で治せることを知る。コジマは「僕」が斜視でなくなることを裏切りだと感じる。
 「コジマは汚くしていれば弱い者の代弁者になれると考え、いじめの原因を消したら実の父を見捨てた母親と同じになってしまうと思う。14歳は男女に友情が成立する、イノセンスが許される時期。でも、大事なことは人とわかり合えないのかもしれません」(小山内伸)



善悪のはざま 疑う常識 いじめ題材に新作『ヘヴン』 川上未映子さん(作家)
2009年9月19日 東京新聞

 歯、乳房に続いて哲学的関心が向かったのは目。それも、斜視である。
「斜視の人は見ているものの立体感が乏しく感じられ、対面する人も視線をどこに向けたらいいか迷うこともある。<見る/見られる>という、人々が当たり前と思っている関係性を考え直す象徴的な器官として、まずこの斜視に引き寄せられ、そこから、いじめをめぐる善悪を題材にする構想が膨らんでいきました」
 作家・川上未映子さん(33)の三作目となる話題の長編『ヘヴン』(講談社)は、いじめが題材の小説だ。だが仮に、似た題材の小説の主目的が「いじめ=悪」という社会常識を敷衍(ふえん)することにあるなら、本作は相当に趣を異にする。斜視を切り口に、<いじめる側/いじめられる側>の当事者それぞれが依拠する<善/悪>を迫真のリアリティーで描くことで、むしろ「いじめ=悪」の常識の地平を大きく揺さぶるからだ。題材は社会派でも、根幹のテーマは前二作と同様、「人々に根づいている価値判断を一度ばらして、根底から疑ってみる」ことにある。
 本作は斜視が原因でいじめを受けている「僕」と、離別した父親の思い出を大切にするため、あえて不潔な格好をしていじめに遭っているクラスメートの女子、コジマとの友情が軸。コジマはいじめを受けつつも、「これを耐えなきゃたどりつけなかった場所やできごとが待ってる」とそれ自体に価値を見いだす。「弱さに意味があるという発想は、キリスト教的な人間観を念頭に置きましたが、発想自体は日本にも昔からある。コジマのようにこれを頭から信じることができたら、かなりの強度を持つ。それを十代前半で達成する人物を描いてみたかった」
 一方、いじめグループの百瀬は「したいことをやってるだけ」といじめの意味を否定し、「僕」を標的にした理由も、斜視は「関係ない」。さらに「僕」が<いじめられる側>の気持ちをどう考えるのかと尋ねても、人はそれぞれ「決定的に違う世界に生きてる」から、罪悪感もないという。コジマ、百瀬どちらの言い分も正=善であり、偽=悪でもある。そのどちらを信じても「僕」は真の救いを得られそうにないのだ。
 「ドストエフスキーの『罪と罰』が、犯罪という悪が、神という善に回収されていく話だとすれば、もっと善悪のグレーゾーンを扱ってみたかった」と語る通り、読者は「僕」とともに善悪の判断がつかないまま読み進める。そして、最終盤でいじめが解決に向かい、ほっとした気分で読了するにもかかわらず、この点は心に引っ掛かり続ける。まるで、読者自身の中に、コジマと百瀬が居座ってしまったかのように-。
 執筆前を振り返り、「前作『乳と卵』は『芥川賞受賞作』を読んでもらったのだと思う。だから、本作は初めて私自身が読者と向き合うという意味で、プレッシャーがあった」と話す。構想を練り始めた当初、二百枚程度で書くつもりだったが、「このテーマなら、広い意味の善悪の問題を含め、もっと同時多発的にいろいろできるのでは」と一カ月ほど考え抜いた結果、枚数は倍に。「題材に合わない」と、持ち味の大阪弁の語りも今回は封印した。
 「ヘヴン」という題名は作中に登場するコジマが好きな絵の題名だが、ラストシーンで、「僕」が斜視の矯正手術を受けた後、初めて並木道を見たときに出会う「奥行きのある」絶対的な美にも通じる。「こうした一回限りの出会いは、誰にでも起こり得る。一回性の人生を生きる読者が一作きりの本作と出会い、一人きりの『僕』と出会い、一度きりのラストシーンと出会い…と、一回性の入れ子構造を意識した。本作で一回性を追体験して、当然だと思っていた風景や考え方が、少しでも更新されればうれしいです」
 独特の哲学的な視点がどの作品でも骨格をなす。その理由を「性格だと思います。“正しいこと”を言うより、自分なりに検証を重ねて、より“まともなこと”を言うことに魅力を感じます」と語る。ただ、何事も疑ってみるのは楽ではなく、「毎日、寝る前に『人は絶対に死ぬ。それはどういうことだろう』なんて悩んだりしています」。
 二月には詩人としても中原中也賞を受賞。詩と小説に並行して取り組むことはなく、しばらく本作にかかりきりだったが、「書けずにいるときに、友人が電話で『まだ小説やってんの』なんて…執筆中、ずいぶん友だちをなくしました」と笑う。「苦しんだけど、やってよかった。小説家として手応えのある一歩だったと思います」 (三沢典丈)



最後まで読んでくださってありがとう
人気ブログランキングへクリックを

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新型インフルエンザ:あなたは打つ?打たない?ワクチン今日から/緑茶うがいも予防に効果?

2009-10-19 15:49:21 | 健康/くらし/薪ストーブetc
きのうふかした、サツマイモとサトイモ。

安納芋は濃い黄色でしっとり系、鳴門金時は小さいけれど、あまみ満点。
   
食べ比べたら、鳴門金時のほうが゛甘かったです。
安納芋の食べ方を調べたら、サツマイモは、2~3週間保存すると、
でんぷんが糖分に変わって、甘みが増すとのこと。

安納芋の特質を生かして、和三盆糖を少しだけ入れて、芋きんとんを作りました。
   
ともちゃんに試食してもらったら、
「目をつむって食べたら、栗きんとんと区別できないくらいおいしい」とのこと。
お正月の芋きんとんは苦手なのですが、ほんとおいしいです。

安納芋は、鳴門金時より植えたのが2週間ほど遅かったので収穫には早かった感じもするので、
もうひとつの安納芋は、少し保存してみることにしました。

わたしはp-wanのデータアップと平行して、勉強会の課題のレジメが届き始めたし、
ちょうどともちゃんも、裁判所にだす控訴理由書の追い込みだったので、
   
サトイモのきぬかつぎをつるんとだして、お茶受けに食べながら仕事をしていました。

人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 

本文中の写真をクリックすると拡大します。

ところで、予想通り、
10月に入って流行が一気に拡大してきた新型インフルエンザ。
わたしの周辺でも、家族がインフルエンザにかかった、という便りが増えてきました。

 岐阜県リアルタイム感染症サーベイランス


新型インフルエンザワクチンの接種も、きょうから始まります。
まずは、医療従事者100万人に接種するそうです。

 新型インフルワクチン、19日からスタート
(2009年10月19日 読売新聞)

「1回接種」で希望者全員に
 新型インフルエンザの流行が拡大するなか、新型用ワクチンの接種が19日から始まる。厚生労働省は全対象者に2回接種する方針だったが、臨床試験の結果を受け、13歳以上は1回接種にする方向で検討している。
 1回接種になれば、全体の接種計画が大幅に前倒しされるほか、接種を希望する国民は全員受けられる可能性がある。
 国立感染症研究所によると、最新の1週間(10月5~11日)で新たに増えた患者数は推計約64万人にのぼり、前週の約33万人からほぼ倍増した。流行が始まってからこれまでに人工呼吸器を使用したり、脳症に陥ったりするなどした重症例は129人に上り、うち27人が死亡した。
 ワクチン接種は、患者が重症化するのを防ぐのが目的だ。医療従事者からスタートし、発症した場合に重症化が懸念される妊婦や基礎疾患(持病)がある人など合計5400万人に順次接種する。準備が整った自治体から開始され、19日に始まるのは47都道府県のうち大阪、沖縄など23府県。残りの23道県は19日の週から、東京都は翌週の26日から開始する。
 厚労省が1回接種の検討を始めたのは、国内200人の成人に実施したワクチンの臨床試験で、1回の接種のみで十分な免疫が付くとの結果が出たからだ。これを受け、16日に開かれた専門家の意見交換会では、季節性インフルエンザ用ワクチンで2回接種が必要な13歳未満を除き、原則1回にできるとの方針が示された。この修正案が正式決定されれば、希望者はすべて接種が可能になるほか、輸入ワクチンが接種される予定だった小学校高学年と中高生は国産ワクチンを使える可能性が高い。高齢者は当初計画通り、輸入ワクチンが接種される見通しだ。
-------------------------------
新型用ワクチン
 日本で使用されるのは国産2700万人分と、輸入する4950万人分。いずれも2回接種を前提としており、1回接種になれば余った分を他に回せる。輸入ワクチンは国産とは製法が異なっているため、国内でも臨床試験を行ったうえで、有効性と安全性を確認し、年明け以降に接種する。
(2009年10月19日 読売新聞)


新型インフル、ワクチン接種開始 医療従事者まず100万人に(2009.10.19 河北新報)


呼吸器や糖尿病などの持病のある人は重症化しやすいということで、
新型インフルエンザのワクチンを待ちかねていたと思うのですが、
ここへきて、ワクチンの効果や、副作用が論議されるようになりました。

【日本の議論】あなたは打つ? 打たない? 新型インフルワクチン、副作用の懸念も(2009.10.18 産経ニュース)

【新型インフルエンザ】
ワクチン効果、限界も 大流行に備えて(下)(2009年10月5日 中日新聞)


わたしは、喘息と診断されたこともあるので、ワクチンを打てれば打ちたい、という思いもあるのですが、予防接種の副作用の問題にかかわっていたこともあり、
ワクチンを打つか、打たないか、じっさい迷っているところです。

家にこもって仕事をする、という今の生活を続けていれば、
人に会わないのでうつる心配も少ないのでよいかもしれませんが・・・。

外出から帰っての、「うがい・手洗い」はやっているのですが、
昔から、あのうがい薬のヨードの味が苦手で、買ったまま使わないでいます。

で、水だけでうがいしていたのですが、「緑茶うがいにインフル予防効果がある」、
という記事を見つけて、さっそくやってみました。

なんても緑茶カテキンがウイルスを吸着するらしいのですが、これならおいしいし、
ふだんは緑茶を飲まないので、ストックもたくさんあります。

ワクチンのことは、明日病院に行くのでお医者さまとも相談して、
番がまわってきたら考えるとして、当面はしっかり予防対策をすることにしましょう。


ヘルシーリポート:緑茶カテキン 新型インフル対策に こまめに緑茶うがい
毎日新聞 2009年10月17日

 ◇予防効果、水より高い可能性
 全国的に感染が拡大している新型インフルエンザ。冬に向けてさらに注意が必要だ。予防対策の基本はこまめな手洗いとうがいだが、うがいに緑茶を使うとさらに予防効果が高まる可能性があることが分かってきた。【小林多美子】

 ◆抗菌作用に注目 
 緑茶にはポリフェノールの一種、カテキンが含まれ、お茶の渋みの主成分となっている。カテキンには近年、さまざまな健康効果があることが報告されている。例えば食事の際に脂肪の吸収を穏やかにする体脂肪低下作用や、血中コレステロール値の抑制作用など。加えていま注目されているのが抗菌作用だ。
 インフルエンザウイルスは細胞膜に取り付いて増殖し、感染症状を引き起こす。だが、ウイルスの回りにカテキンが吸着すると、ウイルスは細胞膜に取り付くことが難しくなる=イラスト。水道水などでうがいする場合は、口内やのどに入ったウイルスを洗い流すだけだが、緑茶でうがいをすれば、さらに高い感染抑制が期待できるという。

  ◆感染率に大きな差
 この働きは細胞培養の基礎的研究でも明らかにされていたが、実際に人間に効果があるかどうかを確認するため、静岡県立大学薬学部の山田浩教授が04年12月~05年3月に臨床試験をしている。
 東京都内の特別養護老人ホームに入居する高齢者124人のうち、76人が500ミリリットルの水に100ミリグラムのカテキン抽出物を溶かした「カテキン水」で、48人が「水」で、1日3回うがいをしてインフルエンザウイルスの感染率の違いを調べた。その結果、感染者数は「カテキン水」が1人(感染率1%)、「水」が5人(同10%)と差が現れた。このホームではその後もお茶でのうがいを続けており、インフルエンザウイルスの感染者数は06、07年が0人、08年に1人と極めて少ない。

 ◆型を選ばず吸着
 さらに、06年には病院や高齢者施設の職員404人を対象にした試験も実施。「カテキン水」か「水」かを本人に伝えずに3カ月間1日3回、うがいをしてもらった。カテキン水のグループ195人のうち感染者は2人(1%)、普通の水のグループは200人のうち4人(2%)だった。統計学上で有意といえる数字ではないが、差が出た。
 山田教授は「もともと緑茶にはさまざまな抗菌効果があると言われている。また、カテキンはインフルエンザウイルスの型を選ばず吸着するため、新型にも効果が期待できるだろう」と話す。

 ◆小学校でもガラガラ
 お茶の名産地として知られる静岡県では、以前から医療の現場などでも緑茶が使われていた。山田教授がかつて勤務していた県内の病院では、入院患者のたんの吸引器を使用する際、口内で噴射する液体として、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の感染者には水ではなく緑茶を使用していた。効果がはっきりと見込まれていたわけではないが、看護師が自発的に行っていた。このことが、山田教授が感染症に対するカテキンの抗菌作用を研究するきっかけにもなったという。
 県内では緑茶を使ったうがいを実施、推奨している小学校も多い。児童には自宅でいれたお茶をうがい用に持参させているだけでなく、蛇口から緑茶が出る給茶機を設置している学校もある。インフルエンザだけでなく、かぜの予防効果も期待されている。

 ◆しっかり15秒程度
 実際に緑茶うがいを取り入れる場合、どんなことに注意すればいいだろうか。実験に使ったカテキン水の濃度は市販されているペットボトルの半分程度。特段に濃い緑茶を用意する必要はないという。
 また、より予防効果を高めるには、水筒やボトルで持ち歩き、こまめにうがいをしたり、飲んでのどを潤すとよいという。「人ごみに出かけたり、スポーツをした後などに、すぐに緑茶でうがいする習慣をつけてはどうでしょう」と山田教授。のどの奥はウイルスがたまりやすいので、顔を上にあげて約15秒程度、ガラガラとしっかりうがいしたい。
 新型インフルエンザは感染力が強いため、うがいだけでなく、十分な睡眠▽しっかり栄養をとる▽人が多い場所を避ける--など、他の予防策も重要だ。
毎日新聞 2009年10月17日



新聞記事
記者の目:「医療崩壊」社会を突く新型インフル=江口一
毎日新聞 2009年10月16日

 21世紀最初の新型インフルエンザ登場から間もなく半年になる。私は、新型インフルエンザが「医療崩壊」と指摘される今の社会の弱点を突いていることに気づいた。重症化しやすい妊婦や小児が受診する産婦人科や小児科は、医師不足で日常診療すら手薄だ。感染症対策は結局、身近な地域医療の底上げから取り組むしかない。
 米国とメキシコで新型発生が判明した4月下旬、「来るべきものが来た」と身構えた。専門家が時間の問題と指摘していたからだ。
 ところが国内で最初の小流行が一段落した5月下旬には、私自身、警戒心を解いてしまった。強毒型の鳥インフルエンザからの変異ではなく、「本格流行は冬」と甘く見たためだ。しかし、この認識は間違っていたと痛感する。
 確かに新型は、ほとんどの人は軽症ですむ。早期の投与が有効な治療薬のタミフルが効き、早めの受診で過度な心配はいらない場合が多そうだ。7月下旬以降の国内推定患者は160万人以上だが死者は14日現在で26人。単純計算だと致死率は季節性(0・1%未満)を大きく下回る。
 だが治療開始が遅れると重症化のリスクは高い。このウイルスは肺で増えやすく、専門家は呼吸状態に注意するよう呼びかける。
 さらに、季節性の経験からは想定外の事態も起きている。
 当初、重症化リスクが高いのは基礎疾患(持病)を持つ人とみられたが、実際は国内の入院患者の半数以上に持病がなく、また5~14歳の重症肺炎や脳症による入院が中心だった。高齢者がほとんどの季節性とは様相が大きく異なる点だ。
 しかも極めて短時間で状態が悪化する患者がいる点も要注意だ。脳症が相次いでいる小児科の医師からは「たいしたことはない、との論調もあったが、現場の医師としては違うというのが実感だ」との声を聞く。重症者の割合が低いからというだけでなめてかかるのは誤りだ。
 こうした中、今回の新型は医療崩壊が叫ばれる現状を浮き彫りにした。
 第一に、リスクが高い患者が受診する小児科や産婦人科は、医師不足も深刻な診療科だという点だ。実際、毎日新聞が8~9月に実施した調査では22都県が「ピーク時に医師が足りなくなる恐れがある」と回答した。「日常が医師不足だ」と本音を隠さない自治体もある。厚生労働省が、病床などの施設面は、流行ピーク時にも対応できると公表したのとは対照的だ。
 第二に、ワクチンを含む総合戦略が未完成、ということだ。
 ワクチンは緊急時に必要な量を国内で調達できず、生産体制の脆弱(ぜいじゃく)さが明白になった。途上国支援どころか安全性確認と並行して輸入を見切り発車で決めざるを得ない状態だ。このように発生前に準備を終えるべき多くの事項が固まらないまま、流行に突入してしまった。
 だが今からでも遅くはない。今回とは別の新型インフルエンザや新たな感染症、特により強力なものが、いつの日か私たちを襲う。そのときまでに、今回の新型が浮き彫りにした私たちの弱点を克服しておくことが重要だ。医師不足を解消し、救急患者の受け入れを断らなくてもすむ医療を「普通の医療」にする必要がある。
 他地域より先に真夏の流行開始を経験した沖縄県では救急病院と医師会が話し合い、軽症者は開業医が診察し、重症肺炎などで入院が必要な患者は中核病院が診るなど役割分担を明確にした。週末には開業医が中核病院の応援にも入った。
 医師不足はすぐには解決しないが、沖縄のような地域内での連携ならさほどお金をかけずに実行可能だ。
 大病院任せにせず、地域の病院間で連携が円滑に進めば、現場の負担感はかなり解消する。このような身近な医療での地道な努力を普段から積み重ねてこそ、非常時への備えになる。
 5月に多数の感染者がでた神戸市では、国の方針に従い当初、「発熱外来」を設置して、まずそこで対応しようとしたが、患者が殺到し、たちまち機能しなくなった。そこで医師会に協力を要請し、一般医療機関で診察するとともに、軽症者は自宅療養とすることを独自に決断した。
 9月に東京であった報告会で、同市の担当者は、この時の教訓から「新型だからといって、準備もなしにいきなり日常と違う体制にしても使いこなせず、うまくいかない」と強調した。同感だ。感染症対策で問われているのは、日本の医療のあり方そのものといえる。(東京科学環境部)
(毎日新聞 2009年10月16日)


「一期一会」に人気ブログランキングへ
最後まで読んでくださってありがとう

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

極甘の安納芋と鳴門金時&初芋きぬかつぎ/いま若者に農業が人気?畑で知る命

2009-10-18 17:48:16 | 有機農業/野菜&ハーブ
雨もあがって、そろそろサツマイモが太っているころだと思いついて、
久しぶりに畑に行ってきました。

といっても、道の前です。
ここ数日、買い物と洗濯を干す以外、ひたすら家の中で、、
p-wanのデータのアップ作業をしていたので、運動不足になりそうです。

夏の終わりに一度、草刈をしたので、けっこう芋の葉が茂っています。
   
蜜のように甘いといわれる、めずらしい安納芋です。

これなら芋がとれそうと、端っこの一株を手で掘ってみました。
   
芋のはだが見えたので、ショベルをとりに行って、そっと掘ってみました。
  
結構大きな芋がひとつと収穫できました。
となりにある芋と二つだけためし掘りして、土を戻しておきました。

まず味見してみて、よさそうだったら、全部掘ることにしましょう。

ついでにサトイモも掘って、畑をぐるっと散歩してきました。
   
少しみないうちに、秋ジャガやねぎも大きく育っています。
  
こちらはまどかくんが種から育てているブロッコリーとキャベツ。
もちろん無農薬。サンサンネットをしているので虫はいないようです。
  
タマネギも糸のような芽を出して、イチゴの株もよい調子です。
   

家に戻って、さっそく今年はじめて掘った、サトイモを洗いました。
   

庭に植えた鳴門金時も一株、掘ってみたので、。
これからサツマイモと、小つぶのサトイモをふかします。
 

タイマーをセットして、お芋をふかしているうちに、
ブログの記事をアップすることにしましょう。

人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 

本文中の写真をクリックすると拡大します。

自分でつくったものを自分で収穫して食べる。

農業がいま、若者に人気のようです。

(10) 都心で膨らむ就農の夢
(2009年10月7日 読売新聞)

 朝に夜に、都心で農業を学ぶ講座が活況だ。
 8月25日午前7時半。JR東京駅から徒歩1分の新丸の内ビル10階に男女33人の受講生が集まった。市民講座「丸の内朝大学」の農業クラスを受けるためだ。8割が女性で、スーツ姿の男性の姿もある。
 この日の講師は、千葉県流山市で有機農業を営む笠原秀樹さん(35)。「農家では濃い付き合いができるが給料は出ない。農業生産法人は手当が充実しているが、一つの野菜しか作っていない場合もある」などと、農業の研修先の特徴を説明していた。
 4月に開校した朝大学は、「出勤前の自分磨き」をテーマに男性向け家事、ヨガ、環境などのユニークな講座から選んで受講できるが、中でも人気が高いのが農業クラス(全8回、3万8000円)だ。春夏秋に開講するが、夏のクラスは、募集開始2日で定員35人が満員になった。
 クラスの特徴は、全国の若手農業者らでつくる「農家のこせがれネットワーク」の講師陣が、農業を始めた経緯や収入、地域との付き合い方など「生の農業」を語ることだ。「本当に有機がいいの」「女性農家から聞くお茶とキノコの話」などのテーマで講演し、梨狩りもある。
 「土いじりをしたいと思っている都会の人は実は多い」と、企画した古田秘馬さんは明かす。「こせがれ」の宮治勇輔代表(31)は「受講者と同じ目線を持つ若手農業者が、基本的な生活スタイルから職業の魅力まで語るのが特徴。誰でも入りやすいような内容になっている」と語った。
 受講した契約社員宮原正美さん(34)は、「若い農業者の前向きな話を聞いて農業のイメージが変わった」と納得した様子。就農を考え始めているという会社員佐藤千也子さん(34)は、「同世代がやっている農業は新鮮で身近に感じた。具体的な話に就農のヒントをもらっている」と満足そうだ。

◎ 農業分野の人材づくりに取り組む人材派遣大手「パソナグループ」(東京)は、2007年から、「Agri―MBA農業ビジネススクール農援隊」を東京都内で開いている。
 独立就農希望者や農業分野の起業を目指す人向けで、4月から週1、2回の全30講座(14万円)。農業経営者らが流通販売などの事例を話す。07年の受講者は、予想を大幅に上回る55人。08年75人、09年84人と増えている。「地方からも参加したい」という要望を受け、今年から授業のインターネット配信も始まった。
 8月19日午後7時。東京・銀座のビルで、ブランド豚などを手掛ける農業経営者の講義があった。会社帰りに受講している会社員梅村貴司さん(35)は「あこがれから就農したいと受講したが、色々な農業経営者の話を聞き、自分の甘さを知った」と話した。パソナ広報は「将来的に農業にチャレンジしたい人に、ビジネスとしての農業を学んでほしい」と期待を込める。
 ビルに囲まれた都心で、農業への夢が、現実に近づいていく。
 (伊藤甲治郎、写真も)
 農家のこせがれネットワーク 農家の活性化などに取り組む若手農業者らの団体。「1次産業をかっこよくて、感動があって、稼げる3K産業にする」をキーワードとした新しい農業像を、東京で働く農家の「こせがれ」や一般向けに発信。農業体験ツアー、農学校などを展開し、若い担い手の育成に取り組んでいる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(9)女子学生 畑で知る命
(2009年10月6日 読売新聞)

 女子学生が、農園体験を通して変わっていく。
 埼玉県鶴ヶ島市にある女子栄養大学の農園。8月5日午後、女子学生が“マイ畑”に植えられたサツマイモの草取りに汗を流していた。
 「根っこを切らないと、草はまた、すぐ伸びてきちゃうのよ」。農園担当の女性職員からのアドバイスに、麦わら帽子をかぶった学生たちは「なるほど」とうなずく。3年今田聡子さん(25)は「雑草も虫もすごい」と驚きながらも、ツルをひっくり返して草取り作業に没頭した。
 大学農園は、キャンパスから徒歩10分の住宅街にあり、広さは約3000平方メートル。選択科目「農園体験」を履修する学生は、この一画を与えられ、職員の助言を受けながら野菜作りに挑戦する。決まった時間はなく、授業の合間や放課後に訪れる。
 昨年から農業大学校での指導経験を持つ職員がスタッフに加わり、畑を開墾しなおした。農園施設に交流スペースも設けたためか、今年度の履修者は約270人と、昨年度より100人近く増えた。
 農作業とは無縁だった女子学生には、強烈な体験となるようだ。2年黒木あゆみさん(20)は、「チョウチョも怖くて逃げるぐらい」の大の虫嫌い。畑に虫がいるというイメージも少なく受講してしまったが、野菜に付いた虫が怖くて収穫さえできず、ほとんどを捨ててしまった。
 「育てたものを無駄にしてしまった」。罪悪感から一念発起し、再び挑戦。虫にも慣れてきた冬のある日、意外な発見をする。冬キャベツが、長雨のしばらく後に見てみると一部が腐っていた。葉の間に水がたまっていたためだった。「雨が降るのは野菜に良い事だと思っていたし、畑にある限りは腐らないと思っていた」。マメな手入れなくしてうまく育たないと知った。
 「これまでは、天候不順で野菜の値段が上がると不満だったけど、農家の苦労が身近になって、納得して買えるようになった」と話す。大根の収穫体験を通して感動したという黒木さんは「野菜がどうできているのか知らない子どもたちが多い。将来は食育ボランティアをやりたい」と思うようになった。

◎ 「園芸」を教育理念の一つとする恵泉女学園大学(東京都多摩市)では、野菜作りをする「生活園芸」が、1988年の開学当初からの必修科目だ。1年生約450人は1年間、週1回90分、キャンパスの隣の農場で、牛ふんを使い、草取りなどの多くの作業が求められる有機栽培に汗を流す。
 担当する樋口幸男准教授(47)は、「スーパーの野菜がなぜこんなに安いのかと疑問に思うはず。食の安全安心が問題になるのは、手間暇を惜しんだツケが回ってきたと気付いてくる」と説明。「自分がいないと育たない命があると感じ、受け身だった学生が積極的に学ぶようになる」とも明かす。
 畑との出会いが、女子学生に大きな財産を残している。(伊藤甲治郎、写真も)
 農園体験 女子栄養大学では選択科目で、1年間、自分の畑(1メートル×2メートル)で畑作り、栽培、収穫した農産物の加工調理まで行う。農園職員の助言を受けながら、好きな時間に訪れ、ジャガイモやサツマイモ、白菜、ダイコンなどを育てる。
(2009年10月6日 読売新聞)


 
最後まで読んでくださってありがとう
人気ブログランキングへ 
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

難民キャンプで暴行されたリベリア少女に支援呼びかけ/ノーモア性暴力~安保理、性暴力禁止の決議採択 

2009-10-17 19:41:39 | ジェンダー/上野千鶴子
「市民と政治をつなぐ P-WAN」にヘッドラインを載せるための
ニュースをセレクトするようになって、約一か月。

各地でおきている、女性や少女に対する性暴力事件の記事がとても多くて、
他人事とは思えず、胸ふさぐ思いで読んでいた。

そんなとき、10月14日の毎日新聞の夕刊に、
難民キャンプで暴行されたリベリア少女に支援を呼びかける記事をみつけた。

引き込まれて読んで署名をみたら、五味香織さんの書いた記事。
五味さんはいつもきらりと光る記事を書かれる感性のよい記者で、
岐阜支局にいらっしゃったときにも、ずいぶんお世話になった。

この少女の記事は、前にも目にしたことがあると思ったら、
さいしょの記事も、五味さんが書いていらした。

<リベリア13歳少女>「立てたよ」…暴行受け、神戸で治療
(旧・時代をちょっとだけ斬る 2006.11.22)




こんなふうに、性暴力被害の支援を必要としている人に寄り添っている人がいること、
そのことに焦点をあてて書く記者がいることによって、わたしのところに届いたこの記事を、
一人でも多くの人に知ってほしいと願って、五味さんの記事を紹介します。

 リベリアの少女:再び支援呼び掛け マーサさん、暴行の影響残り本格手術が必要
毎日新聞 2009年10月14日

 難民キャンプで暴行されて歩けなくなり、日本で治療を受けて車椅子で動けるまでに回復した西アフリカ・リベリアの少女マーサ・ターケットさん(16)が再び困難に直面している。脊椎(せきつい)なども痛めており、成長に合わせて本格的な手術が必要になるという。マーサさんには日本滞在中に多くの人から支援が寄せられたが、関係者は再支援を呼び掛けている。【五味香織】

 マーサさんは03年、内戦から逃れたガーナの難民キャンプで見知らぬ男に暴行され、両足の股(こ)関節を脱臼し寝たきりになった。リベリアの病院に入院していた時に「国境なき医師団」から派遣された看護師の美木朋子さん(33)と知り合い、06年4月に美木さんが当時住んでいた神戸市に招かれた。
 日本に約2年間滞在してリハビリに励み、車椅子で自由に動けるまで回復。毎日新聞などの報道で多くの支援が寄せられ、昨年4月にリベリアに帰国した。ところが昨秋、左足の股関節に痛みを覚えて受診したところ、暴行を受けた時に感染したと考えられる細菌による炎症と判明した。
 敗血症などを起こせば命にかかわるため、今年8月に美木さんが現在暮らすドイツ・ボン近郊の病院で手術を受けた。近く帰国するが、美木さんは「暴行で脊椎なども痛めており、まひが残っている。将来的には本格的な手術が必要になりそうだ」と話す。
 マーサさんはリベリアの舗装されていない道を約40分かけて車椅子で通学している。4年後に高校卒業の見込みで「大学に行きたい。やりたいことがいろいろある」と話す。日本滞在中に寄せられた支援金が400万円ほど残っているが、今後の治療費や学費を賄うのは厳しいという。
 支援の問い合わせは美木さんとマーサさんの電子メール(martha2009liberia@yahoo.co.jp)。
毎日新聞 2009年10月14日 東京夕刊



人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 

本文中の写真をクリックすると拡大します。

世界各地では、数百万人の子どもたちが、性被害をうけているという。
いまもどこかで、子どもたちが、性暴力におびえているのだろう。

韓国やアメリカからも、少女への悲惨な性暴力の記事が届く。

無力なこどもたちが、安心して生きることができる社会を、と願わずにはいられない。


数百万の子ども 性的搾取被害
ユニセフ報告書 196の国と地域

(2009年10月8日 読売新聞)

 国連児童基金(ユニセフ)のアン・ベネマン事務局長が都内で記者会見し、人身売買や虐待の被害に遭ったり、児童労働を強いられたりする世界の子どもの現状を初めてまとめた「子どもの保護に関する報告書」を発表した。
 売春をさせられるなど性的搾取の犠牲になる子どもが数百万人に上ることや、毎年5億~15億人もの子どもが身近な人などから暴力を受けている実態などが報告された。
 報告書は、途上国を中心に196の国と地域を対象に調査し情報をまとめたもの。ベネマン氏は、「各地で子どもが人身売買の被害に遭っており、売春宿に12歳で売られた少女にも会った。誘拐、レイプ、暴力などに多くの子が直面している現状を把握し、有効な対策を打つことが必要だ」と訴えた。
 報告書によると、2007年に98の途上国で生まれた子どものうち、5100万人の出生登録がされていないという。出生登録は「子どもの権利条約」で基本的人権の一つとみなされており、公的機関に出生の記録がない子どもは、保健や教育などのサービスから遠ざけられることになる。
 また、世界の5~14歳の子ども約1億5000万人が児童労働を強いられていることも指摘。こうした子どもたちは教育を受けられず、貧困の連鎖につながるという。先進工業国でも、子どもの4%が身体的虐待、10%が育児放棄や心理的虐待を受け、少女の5~10%が子ども時代に性的暴行を経験しているという。
 その一方で、「児童婚」が広く行われているバングラデシュやネパールなどの国で、初婚年齢がやや上昇する傾向がみられることや、女性器切除の習慣がある国々で、対象となる女性の割合が徐々に低下していることも報告された。
(2009年10月8日 読売新聞)


安保理、性暴力禁止の決議採択 紛争地で頻発、対応促す
2009年10月1日 中日新聞夕刊

 【ニューヨーク=加藤美喜】国連安全保障理事会は30日、武力紛争地で頻発する性暴力から女性や子どもを守るよう求める決議1888を全会一致で採択した。
 米国提案の決議は、すべての紛争当事者に対し、性暴力から女性や子どもを守るための適切な措置を講じるよう要求。潘基文(バンキムン)国連事務総長に対し、この問題に継続的に取り組む特使の任命を要請したほか、性暴力の犯罪者を訴追するため、各国に司法制度の早期改革を促した。
 会合はクリントン米国務長官が議長を担当。クリントン長官は、戦闘が続くコンゴ(旧ザイール)では毎月1100件のレイプ事件が発生し、被害女性の多くが手足を切断されるなどの残虐な暴力に遭っていること、1994年のルワンダ虐殺で性暴力被害にあった女性は50万人に上ることなどを報告。「戦争の被害に遭うのはいつも罪のない女性や子どもたちだ」と述べ、関係機関に対応強化を求めた。
(2009年10月1日 中日新聞)


児童性犯罪:厳罰相次ぐ、ナヨンちゃん事件が契機(上)(2009/10/14 朝鮮日報)


米誌に18年監禁のレイプ被害女性「元気な姿見せたくて」
(2009年10月16日 読売新聞)

 【ロサンゼルス=飯田達人】米芸能誌「ピープル」最新号は、カリフォルニア州で11歳の時に誘拐され、18年間監禁された末、レイプで2人の娘を出産させられた女性の写真付き特集記事を掲載した。性的事件の被害者が写真も撮らせてメディアに登場するのは、米国でも極めて異例だ。
 女性は、ジェイシー・ダガードさんで、現在29歳。1991年、バスを待っているところを車に連れ込まれて拉致され、約180キロ離れた犯人の自宅裏庭の離れや小屋に監禁されていた。今年8月末、この男が警官に職務質問を受けたのをきっかけに監禁が判明、解放された。その後、現在15歳と11歳の娘、自分の母親と共にカリフォルニア州北部の家で暮らしている。
 雑誌は、表紙で本人の現在と誘拐当時の顔写真を大きく掲載。9ページに及ぶ記事では、家族と乗馬を楽しむ写真などが並ぶ。専門家の心理カウンセリングを受けているが、普段は料理や読書で過ごしているという。ただ、記事では監禁中のことには触れておらず、「家族の元に戻れてとても幸せ」とだけ話している。
 撮影と取材に応じた理由についてジェイシーさんの代理人は、「元気になった姿を支援してくれた方々に見せたかった」と説明。本人は捜査にも積極的に協力し、裁判で証言する心構えもできているという。
 娘2人は、監禁されている間は通学も許されなかったが、ジェイシーさんが勉強を教えていたらしく、2人は年齢相応の学力を備えているという。
(2009年10月16日20時06分 読売新聞)



最後まで読んでくださってありがとう
人気ブログランキングへ人気ブログランキングへクリックを

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「議員年金いらぬ」廃止求め、掛け金不払い/徳島・小松島市議7人

2009-10-16 20:09:54 | ほん/新聞/ニュース
「市民と政治をつなぐP-WAN」で全国の女性議員をリンクしたいと、
北は北海道から、南は沖縄まで、まずは無所属の女性議員を中心に調べて、
仮オープンしているサイトにアップしました。

連休の前後から、毎日この作業を集中してやっているので、
酷使している腕が痛くなってきました。

いちばん女性議員が多い東京は最後まで残しておいて、
昨日までに、北海道から沖縄まで済ませました。

ただし、p-wan(WAN)の趣旨に反するサイト(議員)ははずしましたけどネ。

きょうは朝から、気合を入れて、東京の議員を一気にセレクトしてアップ終了。
東京都議、区議、市議であわせて112名。全国合計で506人です。

     

今回はとりあえず無所属中心で、政党を前面にだしているサイトはパスしたので、
これでも女性議員の一部だと思うけれど、
各都道府県ごとに並んで壮観、と、ひとりで自画自賛(笑)。
将来的には、超党派の市町村議会議員から国会議員まで、
ここに来れば、一目でわかるように、載せたいですね。

ということで、
終わった頃には、目はショボショボ、集中力も切れてしまったので、
きょうのブログネタが頭に浮かびません。
画像をアップするものは、腕が痛いので避けたいし・・・・。

  

  

と、買ったまま庭にほってある、大文字草やモミジアオイの苗木を気にしながら、

留守のうちにどっさりたまった新聞を整理していたら、
徳島県小松島市の市議が「議員年金」の廃止を求めて、
支払いを拒否している、という中日新聞の特集記事を見つけました。



【特報】「年金いらぬ」地方議員の乱  破綻寸前 掛け金拒否
2009.10.10 中日新聞

 地方議員の年金制度が危機に陥っている。対策が講じられない場合、積立金が底をつき、2011年にも破綻する見込みだ。破綻は「平成の大合併」で現役議員が減ったのが主な要因。こうした中、徳島小松島市の市議7人が、地方議員年金の廃止を求めて掛け金の支払いを拒否した。地方議員だけの問題かと思いきや、実は国民が納めた税金が使われる問題も背景にあるというから大問題だ。(奏淳哉)
 
徳島・小松島市議 公費投入に反対
 「われわれは掛け金の支払いが嫌だと言っているわけじゃない。地方議員の年金を一日も早く廃止した方が傷は浅くすむ。そのために実力行使に出た。小松島市議会ので出口憲二郎議長は月々の掛け金(6万2千円)の支払いを拒否した理由をこう打ち明けた。・・・・・・

赤字年200億円以上
 地方年金とはどういうものか。地方議員年金制度は1961年、地方議会議員互助年金法により発足。当初は任意加入で、都道府県、市、町村の議員区分ごとに互助会を設けて年金を給付する制度だった。62年、地方公務員共済組合法の施行に伴い同法に統合され、強制加入となった。
 問題は、制度維持のため、掛け金以外にも、税金がつぎ込まれている点だ。公費投入は七二年から始まり、地方議員は現在、月額報酬の13~16%を保険料として納めるのに対し、自治体側も10~16・5%分を負担する。
二〇〇七年度だけでも公費負担は総額約二百六十三億円に上る。
 在職期間十二年で受給資格が発生し、受給額は県議で年間百九十五万円、市議が百三万円、町村議が六十八万円。十二年末満で退職・死亡の場合も一時金が支給される。国民年金や厚生年金の重複加入も可能で、「特権的」との批判は根強い。・・・・・(以下略)・・・・・・
(2009.10.10 中日新聞) 


人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 

本文中の写真をクリックすると拡大します。


この「議員年金」は、わたしも議員のとき、不要に思っていて、
「加入しないことはできないの」と議会事務局に聞いたことがある。
答えは「強制加入ですから・・・」。
その後、ずっと、議員年金は廃止すればよいのに、と思っていました。

で、この「議員年金不払い事件」は、さいしょ8月に朝日新聞に載ったので、
いつか紹介したいと下書きに入れておいたもの。

議員年金廃止求め、掛け金不払い 徳島・小松島市議7人
朝日新聞 2009年8月21日
 「平成の大合併」で議員数が激減し、破綻(はたん)の危機にある地方議員の年金制度をめぐり、徳島県小松島市議会(定数19)の市議7人が制度の廃止を求め、今月から月々の掛け金約6万円を払わないことを決めた。制度を運営する市議会議員共済会によると、掛け金の不払いは「聞いたことがない」という。この年金は法律で加入が義務づけられており、同共済会は「認められない」と反発している。
 全国の市町村議と東京23区議を対象にした年金制度は、12年以上務めた65歳以上の退職者が受給できる。他の公的年金より短い加入年数で受給資格が得られるうえ、国民年金や厚生年金と併せて受け取れ、「特権的」との指摘もある。議員は毎月の議員報酬の16%を掛け金として払っているが、自治体も負担しており、公費投入額は07年度で年間収入の4割超の243億円にのぼる。掛け金を払う現役議員が合併で減る一方、受給者が増え続け、11年度中には積立金が底をつく見通しだ。
 保守系の無所属6人と共産党所属の1人の小松島市議たちは「公費負担は今後も増え続け、市民の理解が得られない」として、21日に予定されている議員報酬からの天引きを止める手続きをした。7人のうち出口憲二郎議長は「法律を破ることへの批判はあろうが、廃止に向けた議論のきっかけになるよう実力行使に出た」と話す。
 これに対し、市議会議員共済会の担当者は「督促しても払ってもらえない場合は、法律に従って遅延金の請求も検討したい」としている。
 立正大大学院の渡部記安教授(年金政策国際比較論)は「地方財政を圧迫してまで、特権的な議員年金を維持する必要はない。小松島市議の動きは評価できる」と言う。(三輪さち子、水沢健一)


国は政権がかわって大掃除をしているところですが、
自治体もこの際、議員特権としかいえない議員年金を廃止して、
公費の無駄遣いを徹底的になくしてほしいものです。



最後まで読んでくださってありがとう
人気ブログランキングへクリックを

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

天生(あもう)湿原~籾糠山~木平湿原の紅葉と山歩き/ブナ原生林、カツラ、ダケカンバ

2009-10-15 14:50:22 | たび/紀行/温泉
連休初日の土曜日、天生湿原にいってきました。

前日の泊まりは「ふじや」。
天生湿原は白川郷から天生峠へR360を登ります。
天生峠の駐車場で、服を着替え、協力金500円を払い、
「籾糠山・天生湿原探勝マップ」をもらって、いざ天生湿原へ。


《天生県立自然公園 籾糠山・天生湿原探勝マップ》 

天生県立自然公園(飛騨市観光サイト)

紅葉にはまだ少し早く、台風の風で葉が散ってしまった、とのこと。

登山口から天生湿原までは徒歩で30分ほど。


天生湿原のいりぐちに到着。


周辺の紅葉にはちょっと早いのですが、東回りで歩き始めると
湿原の散策道は、紅葉がすすんでいてきれいです。






半周したところで、湿原から急なくだりを下りて、
ぶな原生林や、かつらの巨木を探索にいくことにしました。

少し歩くと、カラ谷に出て、ぶなやカツラの巨木に出会えます。
 
籾糠山との分岐を右に下りて、水芭蕉群生地のほうへ行くと、
ブナ原生林が見事に広がっています。近場でブナを見るならおススメの穴場。

この水芭蕉群生地は訪れる人も少なくて、しんとした静寂を保っています。
  
籾糠山から下りてきて、ひとり昼ごはんを食べていた方は地元のパトロール。

「籾糠山へのブナ探勝路は熊が出るのでは?」とたずねたら、
「ここの水芭蕉群生地の湿原にいちばんよく出てくる」とのこと。
夏場に湿原で出会うそうですが、音を立てずにじっと静かににしていれば、
悠然とえさを食べて去っていくとのこと。
「熊に出会ったら絶対に走って逃げたり騒いではいけない」、
騒ぐと熊も怖いのでびっくりして襲ってくる、とのこと。

紅葉は、あと4,5日後がピークとのことで、今日のおススメコースを尋ねたら、
「真ん中のカラ谷登山道を登って、木平分岐まで行って、山に登るか考えたら。
今は木平湿原の紅葉がきれいで、ブナやダケカンバも見られて、独特の雰囲気でいいですよ」。

人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 

本文中の写真をクリックすると拡大します。


少し引き返しカラ谷ルートを登ることに。

30分ほど登ると、カツラの巨木群がある「カツラ門」に到着。
一本だけでも感動もののカツラの巨木が連なっています。



綿菓子のような芳香を放つかつらの木に癒されながら、
「カツラ門」をくぐってさらに谷筋を登ります。


  

    
籾糠山と木平湿原の分岐。
お昼をすぎていたので、籾糠山に登るのはあきらめて、
左の木平湿原から下ることにしました。

木平湿原のほうへ少し登ると、視界が開けて見事な紅葉。

シラカバに似た白い木肌のダケカンバ独特の不思議なうつくしさ。





    


木平湿原は、湿原の真ん中に木道があり、こじんまりしていますが、
しずかでうつくしい湿地帯です。
ここでSDカードが満杯になったので、前半で不要な画像を消しました。
容量の多いSDカードを、家に忘れてきたので、トホホです。

 
 
   

カラ谷登山道を登り、急な木平探勝路を下りて、一回りしてきた、最後の一枚。



陽もかたむいた天生(あもう)湿原です。


最後まで読んでくださってありがとう
人気ブログランキングへクリックを

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ちはやふる』(末次由紀)&『大奥』(よしながふみ)

2009-10-14 21:15:20 | ほん/新聞/ニュース
連休のあいだ、のんびり休養したので、
朝から「市民と政治をつなぐP-WAN」サイトに
全国の女性議員のホームページ・ブログをリンクする作業をしていました。

デスクワークで運動不足になりそうですが、
山でたくさん歩きためておいたので、まっいいか。
とはいえ、昨日から300人ほどアップしたところで、ギブアップ。

きょうは白川村の『どぶろく祭り』だし、ということもあって、
気分転換に、天生湿原の画像でブログの記事を作ろうと思ったら、
ネットがこみあっているようで、ちっとも進みません。

で、きゅうきょ方針転換することにして、
細かい作業の合間に読んでいた本を紹介することにしました。



じゃぁーーん



2009年手塚治文化賞・マンガ大賞受賞作の、
よしながふみの『大奥』全5巻です。


『大奥』(よしながふみ/白泉社)男女逆転歴史絵巻

先日、高島屋の自由書房に行ったときに、全巻買って来ました。
あんまりおもしろいので、その日のうちに、夜中までかかって読んだのですが、
最後の方は、目をこすりながらよんでいたので、
パソコンで目が疲れたら、お茶を飲み飲み、このマンガを読んでいたというわけです。


おかげで、仕事がはかどりました。

人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 

本文中の写真をクリックすると拡大します。

マンガ大賞2009を受賞した、『ちはやふる』も全巻買って来ました。

 マンガ大賞2009発表!大賞は末次「ちはやふる」


『ちはやふる』(末次由紀(すえつぐゆき) /講談社コミックプラス)

小さい頃、百人一首で字を覚えたほどのカルタ好きで、
小学校にあがるくらいには全首覚えていて、
家中でいちばんちいさかったのですが、家族のだれにも負けませんでした。

カルタ大会が開かれると探して出ていたこともあり、
競技カルタをやりたくて、カルタ部がある北高か、バドミントン部がある南高か、
どちらにいくのかを悩んだほどカルタが好きだったので、
「ちはやふる」という文字を、見ただけでもうわくわくします。

で、本屋で『大奥』の横に平積みになっていたので
つい買ってしまいました。

偶然ですが、昨日の岐阜新聞夕刊に記事が出ていました。



ついでに、「百人一首かるた競技会」の記事も見つけました。

スポーツさながら「百人一首かるた競技会」 長崎歴文博で県代表選手が熱戦
2009.10.12 長崎新聞

 「ちはやふる 神代も聞かず 竜田川」-。県高校文化連盟は11日、「観て楽しむ!百人一首かるた競技会」を長崎市の長崎歴史文化博物館で開催。選手が熱戦を繰り広げた。
 11月に静岡県で開かれる「国民文化祭」に県代表として出場する一般の6人と県立五島高の百人一首かるた部の生徒6人が参加。一般の6人は本番と同じ和装姿で競技。会場は凜(りん)とした雰囲気に。
 上の句が読み上げられ、札を素早く取るさまは「かるた」とは思えない激しさ。初めて競技を見たという女性(45)は「これってスポーツ? すごかった」と興奮気味。


最近、夜はCCY(ケーブルコミュニケーション山県)の回線が込み合っていてつながりにくいので、
天生湿原の記事は、ネットが比較的空いている朝のうちに画像をアップして、
明日、載せることにします。


最後まで読んでくださってありがとう
人気ブログランキングへ人気ブログランキングへクリックを

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

白山スーパー林道~世界遺産・菅沼合掌集落/平瀬温泉「秘湯の宿 ふじや」

2009-10-13 19:37:19 | たび/紀行/温泉
台風が通り過ぎたのでお天気が回復すると見込んで
白山スーパー林道に向かったのですが、
冬型が強まり、北陸側はむしろ悪天候。

紅葉と山歩きはあきらめたのですが、
せっかく白山スーパー林道に来たのだから
と、「ふくべ大滝」に向かいました。


大雨のあとで水量はたっぷり、過ぎで(笑)、
ひやひやとしぶきがかかります。
デジカメに入りきらないので、二段撮り。

     
     

福井県側は、途中少しだけ、紅葉がはじまっていました。


  おなかが空いたので、携帯サイトで、「五箇山のおいしい蕎麦屋」を探して、
  石挽き手打ち蕎麦「拾遍舎」にいきました。
    
 ていねいに石挽きされた粉で、細い上品な麺。
    
 打ちたて、茹でたて、でおいしかったです。

 来た道をすこし戻り、エレベーターで下へ降りて、
 「世界遺産・菅沼合掌集落」へやってきました。





白川郷より観光化されてなくて、人も少なく、
ひなびた風情がいい感じ。

散策しているうちに雨が降り出したので、
宿に直行することにしました。

人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 

本文中の写真をクリックすると拡大します。

2時半に到着した宿は、平瀬温泉「ふじや」。
前にもきたことがあり、二度目です。
 
台風の影響で、キャンセルが多いとのことで、宿泊は3組。
    

秘湯の宿「ふじや」かけ流し温泉
  
さっそく温泉めぐりをしました。
大浴場の広い内風呂と露天風呂も貸切、貸しきり露天風呂はふたつ、
どれも入りたい放題です。

温泉をたっぷり楽しんだあとは、貸切のお部屋で早めの夕食。
     

    

    

仕事も浮世のあれこれも忘れて、
ひさしぶりに、ゆっくり、のんびりしました。

 (追伸) 
一昨夜に放映された
NHKスペシャル『原発解体~世界の現場は警告する~』
の再放送が今夜あります。
14日(水)午前0時45分から(13日深夜)
見逃した方、ビデオ録画をされなかった方、必見です。



最後まで読んでくださってありがとう
人気ブログランキングへ人気ブログランキングへクリックを

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北アルプス・穂高連峰・焼岳・明神岳・・・梓川の清流/上高地からの絶景

2009-10-12 16:17:05 | たび/紀行/温泉
昨日は、平湯の「あかんたな駐車場」からバスに乗り換えて、
安房トンネルをぬけて長野県に入り、上高地に行ってきました。

  

終点の上高地バスターミナルで降りると、お天気は晴れ。
穂高連峰に雲がかかっていますが、北アルプスの山がきれいに見えます。

   

   

梓川沿いに歩いて、河童橋へ。

河童橋から焼岳を写しました。


   

   



人気ブログランキング(社会・経済)に参加中 
応援クリック人気ブログランキングへしてね
 

本文中の写真をクリックすると拡大します。

こちらは河童橋から上流側の、北アルプスの山々です。


   
  正面奥の雪をかぶっているのが、奥穂高岳。
   
  先日、事故があったシャクダルムも見えます。
   
 この日もヘリコプターが山の上を飛んでいました。

河童橋から明神まで梓川を上る約3時間の「左岸散策コース」を歩くことにしました。

川に沿って少し歩くと、穂高連峰にかかった雲が薄くなってきたので、
休憩して雲が晴れるのを待ちました。



またすぐに雲がかかってきたので、この日、さいしょで最後の景色です。


雲が晴れて、独標から西穂高岳までくっきりと見えます。
   


途中、紅葉の木々の間から、対岸の山が見えます。
  

   

   

紅葉があまりすすんでいないので、もう少し高いところまで行こうと、
松本の峠の方へ15分ほど歩きましたが、樹林帯が続くので引き返し明神へ。
   

  

明神橋から明神岳をのぞむ。
   

帰りはくだりだったので、右岸の木道をテクテクと歩きました。
  
秋とは思えないくらいの、新緑のような黄緑色のところどころに、
もえるような、赤や黄色の紅葉が目に飛び込んできました。

やっぱり紅葉のところまで行きたいと、岳沢登山道を登り始めたのですが、
降りてくる人に聞いたら「1時間ほど登ると視界が開けて紅葉が見える」とのこと。
あきらめて、引き返しました。 


河童橋右岸に着いたところで、デジカメのカードが満杯。
この日、最後の一枚です。


最後まで読んでくださってありがとう
人気ブログランキングへ人気ブログランキングへクリックを

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする