みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

しっとりふわふわ、乃が美の高級「生」食パンとポップアップトースター。

2016-12-26 21:42:22 | おいしいもの/食について
いまにも雨が落ちてきそうなお天気。
紫外線が少ないので、わたしには好都合。
けっきょく日没まで雨は降ら無かったので、
いそいで庭仕事の続きをしました。

シャワーを浴びてから、姉のところに年末の卵を届けに行きました。

おみやげに、「生」食パンとすりえごまをもらいました。


この食パン、ただの食パンではありません。
福光にできたお店が通るたびに気になっていて、
いちど食べてみたいと思っていた高級「生」食パンです。

大阪に本店がある食パンの有名店の「はなれ 岐阜店」です。。

乃が美HP


 乃が美の「生」食パン
何もつけずに、
そのまま食べてみてください。

「乃が美」の食パンは、そのまま生で食べるのが一番美味しい食べ方です。最高級の小麦粉を使う、卵は一切使わない、生クリームの自然な甘みを生かすといった素材についての工夫はもちろん、生地をきちんと休ませる、焼き上がり後はほどよく冷ますといった丁寧な作り方が、そのまま食べるのが一番美味しい、シンプルで極上の食パンを生み出します。ご年配の方からお子様まで食べられるので、おみやげや差し入れにも喜ばれています。

毎日食べるものだから、本当に美味しいものを。「乃が美」の食パンをぜひ一度ご賞味ください。

1本(1斤) 400円(税別) 1本(2斤) 800円(税別)

乃が美のこだわり
一、たまごは使用しておりません。

二、乃が美オリジナルブレンドの小麦を使用しております。

三、焼かずに美味しく食べていただける

「生」食パン作りにこだわり、
職人がひとつひとつ丁寧に焼き上げました。
.
シンプルにそのまま食べて一番美味しいことが、乃が美が目指した食パンの理想形です。そのためのこだわりは三つ。
職人が心を込めて焼いたパンだけがお店に並び、毎日多くの方にお買い上げいただいています。

しっとり・もちもち
乃が美の食パンはまず触ったときの質感が違います。ずっしり重く、裂くともっちり、香ばしい小麦の匂いがたちのぼります。
折れそうなくらい柔らかな生地は、お子様からご年配の方まで幅広く愛されています。

やさしい甘み
口に入れたときの食感も格別。しっとりした舌触りと、適度な弾力があります。
蜂蜜のほのかで上品な甘みも印象的。甘いものが苦手な方にもおすすめできます。

耳までおいしい
お客様からよくお褒めいだたくのが「耳まで美味しい」こと。
白い生地とはまた違った質感で、噛みごたえがあり、かすかにキャラメルのような香ばしさを感じます。
実は耳のほうが好き、というお客様も多く、両はじ部分は家族で争奪戦になることも…?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以下略・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

美味しさの秘密 


ホームページでパンの説明を読んだら食べたくなって、
夕ご飯のとき、手でちぎってそのまま食べました。
しっとりもちもち、ほんのり甘くて、小麦の味がおいしいです。

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パンを食べていたら玄関のチャイムがなったので、
出てみたらヤマトの宅急便。

なんというタイミング、トースターが届きました(笑)。

「ヘルシオ」はトーストを焼くのが苦手で、
オーブントースターは処分してしまったので、
パンの時は、フライパンで一枚ずつ焼いていました。
それで色々と調べて、シンプルなトースターが欲しくて、
ネットで注文しました。

ツインバードのポップアップトースターです。

角切り食パンなら一度に二枚焼けます。

生がおいしい「生」食パンですが、
明日は、トースターで焼いたのも食べ比べてみましょう。

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12月25日(日)のつぶやき

2016-12-26 01:07:07 | 花/美しいもの
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市長と副市長がたびたび平日に賭けマージャン 福岡 飯塚/西宮市長の発言 分別が足りないのでは/「議会はクレーマーに踊らされている」 市長発言が波紋

2016-12-25 21:04:06 | ほん/新聞/ニュース
連休はいつもと変わらず庭仕事。
クリスマスもケーキも食べないし特に何もしない。

夕方、イオンビックに行くとすごい人で、
トイレットペーパーを買って帰るつもりだったのですが、
レジが空くのを待つあいだに店内を散策。

ボイルロブスターを衝動買い(笑)。

売れ残りで1280円が500円でした。

ネットで食べ方を検索して、身をとりだしました。

エビやカニとはひと味違っておいしかったです。

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ところで最近、
あちこちの自治体で、市長のとんでもない言動が
相次いで明らかになっています。

たまたま、続いているのか、モラルが低下しているのか・・・。
いずれにしても「ありえない話」ばかりです。

  市長と副市長がたびたび平日に賭けマージャン 福岡 飯塚
12月22日 NHK

福岡県飯塚市の市長と副市長が、平日の日中に現金を賭けて業者らとマージャンをしていたことがわかりました。2人は22日記者会見し、事実関係を認めて謝罪しました。

飯塚市の斉藤守史市長(68)と田中秀哲副市長(69)は、平日の市役所の開庁時間に、現在は営業はしていない市内のマージャン店を訪れ、知人の業者らと現金を賭けてマージャンをしていました。

NHKの取材では、去年11月以降、田中副市長が日中に訪れる様子が複数回確認され、1月には市長も訪れて、長い日にはおよそ8時間店にいたこともありました。

市長と副市長は特別職で勤務時間などを定める規定はありませんが、2人は22日記者会見し、「市民にご迷惑とご心配をおかけし、おわびします」と謝罪しました。そのうえで、業者らとの賭けマージャンで、1日に1万円前後のやり取りをしていたことを認めました。

平日にマージャンをした回数については、田中副市長は「月に多くて2回」、斉藤市長は「これまでに1回だけ」と説明しました。ただ、斉藤市長は1月にNHKが取材した際、3回にわたって訪れていたことから、会見後に取材したところ、「確かな回数は覚えていない」と答えています。

田中副市長は「利益供与などはしていないが、業者とやるのがどうかということであれば今後改めなくてはいけない。平日にしたこともいいことではないので襟を正したい」と述べました。

市民から厳しい声
飯塚市長と副市長が平日の日中に賭けマージャンをしていたことについて、市民からは厳しい声が相次ぎました。
50代の女性は「今、飯塚市は財政なども含め大変な時なのに、そういったことをしていたと聞いて、憤慨しています」と話していました。
58歳の男性は「本当に言語道断で、襟元をただしてほしいです」と話していました。 


「議会はクレーマーに踊らされている」 市長発言が波紋
朝日新聞 2016年12月22日

 愛知県岩倉市の片岡恵一市長(67)が自身の政治資金問題を追及する市議会について「モンスターペアレントのようだ」「クレーマーに踊らされている」と発言し、批判を呼んでいる。今期限りでの引退を表明している片岡氏は20日、「最後の議会なので激しい言葉を使った」と取材に答えた。

 片岡氏が追及されたのは、自らが代表を務める政治団体が2012年に発行した翌年の市長選向けの冊子の費用の問題。市議会側は、収支報告書に記載されていないとして、説明を求めていた。

 片岡氏は5日の市議会全員協議会で「費用は自分で負担し、問題はない」と主張。「学校で発生しているモンスターペアレントのような状況だ。一部の極端な意見や行動に振り回されている」と市議会側を批判した。

 市議会は12日に「発言は不適切」とする市長問責決議を賛成多数で可決したが、片岡氏は19日の全員協議会でも「議会がクレーマーに踊らされている」と発言。「クレーマー対策として必要最小限のこと以外、返答しないように職員に指導している。その基準で私が行動している」と述べた。さらに「ある議員の質問はクレーマーの指示によるものと認識している」とも語った。

 片岡氏は20日、朝日新聞の取材に「不当な要求をしてくる市民がいる」と主張。「クレーマー対策に悩んでいることを知ってもらうため、最後の議会なのであえて激しい言葉を使った」と話した。片岡氏は、来年1月15日告示の市長選に立候補しないことを表明している。(岡本真幸)


  西宮市長の発言 分別が足りないのでは
毎日新聞 2016年12月25日

 未成年時の喫煙体験を中高生相手に語ったのをきっかけにした兵庫県西宮市の今村岳司市長(44)の言動には疑問を感じざるを得ない。

 今村市長は先月末、市が主催した中学生と高校生のグループ討論に参加した。その際、自らの中高生時代を振り返り「校内の部屋の鍵を盗んで合鍵を作り、そこで自由にたばこが吸えて楽器が弾けた」と語った。

 喫煙体験に触れなくても若者の心に響くメッセージは伝えられる。不用意といえる発言に対し、女性市議が議会の一般質問で批判すると、今村市長は自分のブログに「『お下品ザマス!』って言っている女教師みたい」と書き込んだ。

 市議会は、未成年を対象にした公的行事での発言は問題が大きいとして、発言の撤回と謝罪を求める決議を全会一致で可決した。決議はブログの記述についても「議員をからかい、侮るものだ」と指摘し改めるよう求めた。

 市長はブログの表現は修正した。一方で「たばこを吸っていいというメッセージを発したつもりはない」と説明し、発言の撤回と謝罪は拒否した。公人として分別が足りないのではないか。

 議会とここまでこじれるのは、議会との不正常な関係が背景にある。

 阪神大震災の被災者の住まいとして借り上げた復興住宅の入居期限が切れたため、明け渡し訴訟を起こす議案を出した時のことだ。提訴という強硬姿勢に議長は「他者を理解し、共感する姿勢に欠けている」という声明を出し、議会は全会一致で同意した。議会との対話を大切にして政策を進めるべきだ。

 今村市長はメディア対応でも批判を浴びたことがある。昨年1月、市が「偏向報道」と判断すれば、その報道機関の取材を拒否するという方針を示した。テレビ局の取材時に市職員を立ち会わせビデオ撮影をさせたこともある。

 そうした姿勢は公人として不適切と言えるだろう。後に「偏向報道」「取材拒否」の文言を撤回したものの方針は変えていない。

 議論を呼ぶような重要施策について市の見解を発表する場合、記者会見よりもホームページへの文書掲載を優先する方針も示した。だが、質問を受け付けない姿勢は誠実とは言えないのではないか。

 今村市長は会社員を経て市議を4期務め、2014年の市長選で、自民、公明、民主(当時)が推薦する現職を破り初当選した。

 既成の政党や団体の支援を受けない市民派市長の誕生に期待が高まったが、こうした言動が続けば新鮮なイメージも色あせる。政治家としての見識を深めてもらいたい。 


  「中高生のころ たばこ」西宮市長に市議会が自覚求める決議
12月19日 NHK

兵庫県西宮市の今村岳司市長が、市主催の催しで「中高生のころに授業を抜け出してたばこを吸っていた」と発言したのは問題だなどとして、西宮市議会は、市長としての言葉の重みを自覚することを求めるなどとした決議を全会一致で可決しました。

西宮市の今村市長は先月、市内の中学生や高校生を対象に市が主催した催しで、「中高生のころには授業を抜け出して校内でたばこを吸っていた」などと発言したほか、この発言を市議会議員から批判されたことを受けて、「ダサいスーツを着た女教師みたいなことを言う」などというメッセージをブログに掲載しました。

これについて西宮市議会では、すべての会派が合同で決議案を提出しました。決議案は「青少年の健全育成の観点から極めて問題があるうえ、他者に対する敬意が欠けている」として、ブログのメッセージの削除と、市長としての言葉の重みを自覚することなどを求めています。
決議案は本会議で採決が行われ、全会一致で可決されました。

市長 みずからの発言をブログで紹介
今村市長はブログで、先月27日、中高生向けの市主催のイベントに参加した際の、みずからの発言を紹介しています。

ブログでは「中高生だったころの私に必要な『居場所』は、授業を抜け出してタバコが吸えて楽器が弾けるところ、でした。さいしょそれは某部室でしたが、すばらしい代案が見つかりました。格技場の上階にふだんは使っていない部屋があったのです。私たちは鍵を盗み出し、合鍵を造りました。それで私たちは自由にタバコが吸えて楽器が弾けました」などと発言したとしています。

また、ブログでは、みずからの発言を市議会議員から批判されたことについて、「ピンクのダサいスーツを着た女教師みたいなことを言うなあ。中高生はキレイゴトを吐くオトナにうんざりしています」などというメッセージも掲載しています。

市長「催しの場にいた人に伝えたメッセージ」
今村市長は、市議会で決議が可決されたことを受けて、記者会見を開き、「クローズの催しの場にいた18人のために伝えたメッセージであり、たばこを吸ってもいいというメッセージを出したわけではない。問題はなかったと思う」と述べました。

一方で、今村市長は、みずからの発言を市議会議員から批判され、「ダサいスーツを着た女教師みたいなことを言う」などというメッセージをブログに掲載したことについては、「侮蔑したと受け取られたなら申し訳なく思っている。ブログの内容は修正、訂正したい」と述べました。 


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12月24日(土)のつぶやき

2016-12-25 01:06:04 | 花/美しいもの
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ゴールドクレストがきれいなツリーに変身!/もんじゅ廃炉 費用3750億円以上 延命重ね、責任うやむや

2016-12-24 21:10:25 | ほん/新聞/ニュース
庭の花壇づくりをした時に、
バラのすぐ横できゅうくつそうに育っているコニファー「ゴールドクレスト」。
植えた時は30センチほどだったのですが、
1.5メートルくらいになっていました。
モグラに入られて根もグラグラしているので、
大きい鉢に植え替えてやりました。
つよい寒さに当たらないように簡易ハウスに中で保管。

このゴールドクレスト、ツリーにちょうど良い大きさなので、
子どもたちのクリスマスで使ってもらえるのでは、
と思って尋ねたら、ぜひ使いたいとのこと。

ツリーの飾りつけがてきたということなので、
夕方、なっているのか見せてもらいに行ってきました。

華やかにデコレーションもしてもらって、
みごと!きれいなクリスマスツリーに変身です。


きょうの日中はあたたかったので庭仕事。

もさもさに伸びたクスノキ剪定することにしました。


クスノキの東は土がよいので、つりあいが畑にするために深く耕しています。

陽当たりと風通しがよくなるように、
クスノキの枝を、思い切ってノコギリで切って整理しました。

右(北)隣りは、ワインレッドの花を咲かせる 「カラタネオガタマ・ポートワイン」 。

裏(西)側から見るとこんな感じです。

クスノキの枝葉は、良い香りがして虫よけに使えるので、
大事によけておいて、有効利用するつもりです。


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ところで、
「もんじゅ廃炉」について、昨日の毎日新聞に詳しい記事が出ていました。
分かりやすく問題点をあげて解説しているので、紹介します。

  もんじゅ廃炉 費用3750億円以上 延命重ね、責任うやむや
毎日新聞2016年12月22日

 高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の廃炉が、21日開かれた政府の関係閣僚会議で正式に決まった。もんじゅの歴史の中で、廃炉へかじを切るターニングポイントはあったにもかかわらず、政府はなぜ存続にこだわったのか。当時の関係者の証言から「反省なき推進」の歴史を検証する。【岡田英、柳楽未来、阿部周一】

 「(原子力政策では)増殖炉が本命」「(ウラン燃料を)できるだけエフェクティブ(効果的)に使わなければならぬ」--。1956年6月、旧科学技術庁原子力局の若手官僚7人が集まり、将来の原子力政策への意見を出し合った。資源の乏しい日本にとって、運転しながら燃料のプルトニウムを生む高速増殖炉は「夢の原子炉」だった。

 「高速増殖炉の導入は資源を有効利用できるという思いだった」。メンバーの元科技事務次官、伊原義徳氏(92)は毎日新聞の取材で振り返った。

 討議から3カ月後、原子力委員会は初の原子力開発利用長期計画を策定し、「増殖炉」の推進を明記した。67年にはもんじゅを運営する旧動力炉・核燃料開発事業団(動燃)が発足。77年には茨城県の実験炉「常陽」が、94年には原型炉「もんじゅ」が初臨界を達成し、増殖炉路線が始まった。

 それを覆したのが、95年末のナトリウム漏れ事故だ。通常の商用原発は冷却材に水を使うが、高速炉は中性子の速度を減らさないナトリウムを使用する。ナトリウムは水や空気に触れると激しく反応する。「増殖炉が必要との思いは今も変わらない。ただこんなに難しいものとは誰も思っていなかった」。伊原氏は語る。

ほふく前進
 事故後、旧動燃が事故現場を撮影したビデオをカットしていたことも発覚。国民の批判を浴びたが、元文部科学事務次官の坂田東一氏(68)は「事故があっても、もんじゅが重要な国家プロジェクトであることは変わらなかった。ほふく前進だったが、再稼働に向けて進んでいた」と振り返る。「ほふく前進」の通り、旧動燃は98年10月に「核燃料サイクル開発機構」に変更。2005年には現在の日本原子力研究開発機構へと看板を2回掛け替え、生き残った。

幻の中止案
 東京電力福島第1原発事故(11年3月)を受け、「脱原発」に傾斜した当時の民主党政権下で、もんじゅの存廃が検討され始める。「30年代の原発ゼロ」などを盛り込んだ「革新的エネルギー・環境戦略」(12年9月)の策定過程が、その舞台になった。その直前、古川元久・国家戦略担当相(当時)は政策スタッフを東京・永田町近くの高級中華料理店に集め、「もんじゅ廃炉」「核燃料サイクル中止」などと箇条書きしたメモを手渡した。それを基に原案が作成された。

 しかし福井県や、核燃料サイクル政策を前提に全国の原発の使用済み核燃料を受け入れてきた青森県が反発。もんじゅを廃炉にし、サイクルを中止すれば使用済み核燃料が「核のごみ」に位置づけられるからだ。最終的に、サイクルは維持されることになり、もんじゅについても、平野博文・文科相(当時)が「研究成果をまとめずに廃炉にすべきではない」と押し切った。

 結局、環境戦略ではもんじゅについて「年限を区切った研究計画を策定・実行し、成果を確認のうえ研究を終了する」と当面の存続を容認。古川氏の廃炉案は幻に終わった。「原子力政策はタンカーみたいなもの。急に方向転換はできない」。古川氏は振り返る。

不祥事で自滅
 もんじゅは10年5月に運転再開。同8月には燃料交換装置が落下するトラブルが発生し、停止を余儀なくされる。一方、12年に自民党へ政権が移り、廃炉論議も消えたかに見えたが機器点検漏れという不祥事で自滅する。

 「これ、おかしいですね」。12年9月の保安検査で、もんじゅの膨大な書類をチェックしていた旧原子力安全・保安院(現・原子力規制庁)職員が手を止めた。機器点検漏れが発覚した瞬間だった(公表は同11月)。総数は約1万件。ナトリウム漏れを検知する部品の点検周期が「2」から「3」へ書き換えられるなどしていた。1周期は14カ月のため、間隔が28カ月から42カ月へ改ざんされていたことになり、ずさんな安全管理体制が明るみに出た。

 原子力規制委員会は13年5月、事実上の運転禁止命令を出すとともに、昨年11月には運営主体である原子力機構の交代を求める異例の勧告を出した。「根本姿勢を改めなければ原子力事業をやる資格はない」。規制委の田中俊一委員長は厳しく指摘した。これに対し、原子力機構を所管する文科省は、3回目の看板掛け替えに向けて動き出す。

再稼働に6000億円
 「もんじゅ担当職員300人を原子力機構から分離して、新特殊法人を設立」「電力各社や原子力メーカーの社員を幹部にする」--。文科省は参院選直前の7月初めごろ、関係省庁の打ち合わせでこんな「改革案」を提示した。

 もんじゅへの参画に慎重な電力各社をバックにした経済産業省は「文科省のただの願望」と突き放したが、引導を渡したのは政府内でひそかにまとめられた、もんじゅの「再稼働試算」だった。規制委の新規制基準の安全審査を経て再稼働するのに10年かかり、少なくとも国費約6000億円の追加支出が必要になるとの内容。首相官邸サイドも「存続ありきでは世論の理解は得られない」と廃炉判断に傾いた。

 「数カ月運転して『実績』を作り、文科省の顔を立てる」との案も与党内に浮上したが新基準をクリアする必要性は変わらず案は消えた。「血も涙もない組織だ」。8月の内閣改造で文科相を交代した馳浩氏は、勧告を出した規制委への愚痴を漏らしたが、後の祭りだった。

 「トラブル続きのもんじゅが存続すれば、サイクル政策への批判を招く恐れがあった」。経産省幹部は胸をなで下ろす。再稼働した原発は四国電力伊方原発3号機(愛媛県)など5基。原発回帰が進みつつある中、もんじゅの存在が冷や水になるとの懸念が政府内にある。「もんじゅ廃炉は、軽水炉(原発)の再稼働を進める、いけにえだったのではないか」。菊池三郎・元もんじゅ所長(75)はつぶやいた。

 一方、政府はもんじゅに代わる新高速炉計画を18年にまとめる方針だが、なぜもんじゅを早く止められなかったのかについては検証されず責任も追及されないままだ。

高速炉開発 米英独は撤退
 高速炉開発を巡っては、フランス、ロシア、中国、インドが推進する一方、技術的な難しさや高コストなどを理由に米国、英国、ドイツの3国は撤退している。

 米国は1951年、高速増殖実験炉「EBR-1」で世界で初めて原子力による発電を実現したものの、55年の炉心溶融事故などで開発スピードが低下。74年のインドの核実験以降、核不拡散路線を強め、94年に高速増殖炉開発を中止した。

 英国は74年に原型炉を稼働させたが、87年に蒸気発生器の細管破断事故が起きて94年に閉鎖。ドイツも原型炉をほぼ完成させていたが、財政難などの理由で運転しないまま91年に閉鎖され、後に遊園地に生まれ変わった。

 一方、ロシアや急成長で電力需要が高まる中国、インドは開発を推進。2025年以降の実用化を目指す。中でも先頭を走るのがロシア。14年に初臨界した実証炉「BN-800」は稼働している実証炉としては世界で唯一だ。フランスは98年に実証炉「スーパーフェニックス」の廃炉を決定し、高速増殖炉の旗を降ろす一方、高レベル放射性廃棄物を減らす目的で、高速炉開発は続ける方針だ。

 日本はもんじゅの廃炉を決めた一方、実験炉「常陽」(茨城県、77年初臨界)の活用と、実証炉「ASTRID(アストリッド)」計画を進めるフランスとの提携も進めることで高速炉開発への道を残した。ただ、フランスは共同開発費として約50億ユーロ(約6100億円)の半額負担要請を検討しており、日本側には「費用対効果」を危ぶむ声もある。  


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12月23日(金)のつぶやき

2016-12-24 01:05:50 | 花/美しいもの
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<知らなくていいの? 税の仕組み> 税制改正大綱(白井康彦)/メジマグロと赤エビ

2016-12-23 20:55:31 | ほん/新聞/ニュース
高島屋に行ったとき、デパ地下で、
おいしそうなメジマグロと赤エビを買ってきて、
さっそく夕食でいただきました。

長崎産の天然生メジマグロはつれあい用。

大きな赤エビ(天然)解凍)は主にわたし、かな。

食べごろに漬かった白菜と大根のつけものも。

赤エビは刺身で身を食べてから、頭と尾に
片栗粉をつけてから揚げにしました。
  
身がけっこう入っていて、サクサクでおいしい。

無駄なくおいしく食べて、
不足しがちなカルシウムの補給にもなって一石二鳥。

ということで、
捨てるつもりだった、殻もカラっと揚げてバリバリと食しました。

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ところで、
昨日の中日新聞生活面に白井さんの
<知らなくていいの? 税の仕組み>の記事が掲載されました。

素人には理解しにくい「税」の問題を、
具体的に分かりやすく説明・解説してくださっている貴重な記事。

  <知らなくていいの? 税の仕組み> 税制改正大綱 
2016年12月22日 中日新聞

 与党の税制調査会がまとめた税制改正大綱では、所得税の抜本的見直しを来年以降に進めていく考えが強調された。見直しの中心となるのは、所得税に関する控除の仕方だ。格差是正につながる可能性があると期待する有識者もいる。そこで、今後、検討される控除について、あらためて考えてみよう。

◆所得税控除、見直し検討
 「所得再分配機能の回復を図ることが重要」「各種控除等の総合的な見直しを丁寧に検討していく必要がある」。八日に決定した税制改正大綱には、今後、控除を見直すことで、社会問題化している格差の是正を図る方向性が記された。

 控除とは、所得税や住民税の計算で、税負担を公平にするために納税者個々の事情を反映し、一定の金額を差し引くこと。所得の再分配を目的に、控除を総合的に見直すとすると「低所得者の所得税額をゼロ、高所得者の所得税額は増加」という大改革もあり得る。

 大綱は見直しの方向として▽税額控除の導入▽所得控除の方式を維持しつつ、高所得者のメリットを小さくする▽低所得者の所得税率をゼロにする-という三つの選択肢を挙げている。

 ここで、税額控除と所得控除という二つの所得税の控除の仕方について考えてみよう。税額控除は、税率をかけた後の計算上の所得税額から控除額を差し引く方式で、一方の所得控除は、計算上の所得税額ではなく収入から経費を差し引いた所得から、さらに控除額を引き、残りの金額に税率をかける方式。

 以前から、格差是正には所得控除から税額控除への切り替えが有効という指摘がしばしばされてきた。所得控除による減税額は、大まかにいうと「所得控除の金額×税率」。税率は高所得層ほど高くなるため、高所得層の方が控除による所得税額の減少額は多くなる。税額控除は、税率と関係なく、控除の金額をそのまま所得税額から差し引ける。

 税制に詳しいさいたま市の税理士、近藤克彦さんは「所得税の控除の仕組みは難しいが、抜本的な見直しをすれば影響は大きい。国民的な大議論が展開されるべきだ」と話している。

◆「所得控除」か「税額控除」
 所得控除の一つ、基礎控除は一律38万円がだれにでも適用される。これによる所得税の減税額は、所得控除と税額控除でどのくらい違うだろうか。収入が多い人と少ない人で比べてみた。

 所得税額は「【収入-経費-所得控除(基礎控除や配偶者控除など)】×税率」といった計算をする。

 例えば、収入2500万円、経費と基礎控除以外の所得控除の合計額が500万円という高所得者の場合、限界税率(適用される中で一番高い税率)は速算表のように40%。減税額は、基礎控除の38万円に0・4をかけた額に当たり、15万2000円となる。

 一方、収入200万円、経費と基礎控除以外の所得控除の合計が100万円の人だと、基礎控除による税の減税額は「38万円×0・05」で1万9000円にとどまる。

 これが、基礎控除が一律5万円の税額控除に変わったとすると、年収200万円未満の低所得者の大半は所得税額がゼロになり、所得税率40%の高所得者は10万2000円の増税になる。
 (白井康彦) 


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12月22日(木)のつぶやき

2016-12-23 01:05:27 | 花/美しいもの
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もんじゅ廃炉:原発依存にサヨナラを/空虚な「地元理解」「対話」/燃料などの行き場は 難題山積、試算桁違い工程見えず/サイクル断念が本筋だ

2016-12-22 18:39:27 | ほん/新聞/ニュース
昨日「もんじゅ」の廃炉が決定しました。
遅きに失した感はあるが「脱原発依存」の一歩になるだろうか。

「もんじゅ」は建設、維持管理に一兆円以上、さらに廃炉費用は3750億円もかかるという。

政府は核燃料サイクルは維持、高速炉に転換、という方針なので、
もろ手をあげて喜ぶわけにはいかない。

「もんじゅ廃炉」関連の社説とニュースを紹介します。

  社説:もんじゅ廃炉 原発依存にサヨナラを
2016年12月22日 中日新聞

 高速増殖炉がだめなら高速炉-。それではあまり意味がない。もんじゅだけのことではない。原発依存の仕組み自体が、実は“金食い虫”なのだ。サヨナラもんじゅ、そしてその背景の原発依存。

 莫大(ばくだい)な費用がかかる。危険なナトリウムを大量に使っているのに管理はずさん、だから動かせない-。国民の側から見れば、もんじゅを残す理由はない。

 廃炉の決定はむしろ遅すぎた。

 何度も書いてきたように、トラブル続きで長年ほぼ止まったままのもんじゅの維持に、毎年二百億円もの費用をかけてきた。

 建設費と運転・維持費を合わせると一兆四百十億円にも上る。廃炉にも三千七百五十億円かかるという。そのすべてが税金だ。

 さらに大きな問題は、政府の意図が廃炉というより、高速炉への置き換えにあることだ。

 政府がもんじゅの“後継”に位置付けるのが高速炉。もんじゅとの違いは、核燃料を増やせないことである。しかし、高速中性子を使って使用済み核燃料を燃やすことはできるという、ハイレベルの原子炉には違いない。

 しかも、原型炉のもんじゅよりワンランク上の実証炉をめざすという。さらに莫大な費用を要することは、想像に難くない。

 フランスが計画中の高速炉「アストリッド」は、現時点で最大一兆円の建設費が見込まれており、日本に共同研究、つまり費用負担を求めているのが現状だ。

 文部科学大臣は「国民の皆さまに納得していただけるもの」と繰り返す。

 だが、国民の過半が原発再稼働に異議を唱える現状で、看板を掛け替えただけで、新型原子炉に巨費を投入し続けることに、納得できるはずもない。

 高速炉開発の背景には、既に破綻が明らかな核燃料サイクル、つまり使用済み燃料を再処理して再リサイクルする仕組み、ひいてはごみ処理にめどを付け、原発依存を維持したいという意図がある。

 経済産業省は、再処理事業の総費用を十二兆六千億円と見積もっていた。その一部は電気料金にすでに転嫁されている。

 燃やすだけの高速炉ではリサイクルはなりたたない。破綻を繕う文字通りの弥縫策(びほうさく)にも、納得できるわけがない。

 繰り返す。高速炉計画も白紙に戻し、核燃料サイクルは中止して、安全で安価なもんじゅの廃炉と、核のごみ減量の研究に、地元福井で専念すべきだ。  


  論説:もんじゅ廃炉決定 空虚な「地元理解」「対話」  
福井新聞 2016年12月22日

 【論説】「夢の原子炉」と期待されながら、初臨界から22年の高速増殖原型炉もんじゅはわずか250日の運転実績で廃炉となる。「国策」としてその役割を果たせなかった責任は一元的に国にある。失敗の原因、総括もすることなく、今後どれだけの知見、実績を積み重ねて次のステージに向かうというのか。もんじゅ以上の巨費を投じて後継の実証炉を建設するなど「夢のまた夢」であろう。無定見にあきれるばかりだ。

 政府は廃炉や後継炉開発に対する立地地域の理詰めの疑問に十分答えていない。脱原発世論が定着した中で、国民理解が得られるはずもなく、リスクが高い実証炉推進は反原発世論を一層強める副作用がある。

 西川知事は19日段階で「説明が不十分。到底受け入れられない」と廃炉方針を拒否したはずだ。廃炉措置にしても、原子力規制委員会から運営主体として「不適格」の烙印(らくいん)を押された日本原子力研究開発機構がなぜ廃炉作業を担うのか、担えるのか。また安全確保体制をどう構築するのか、その疑念にも適切に答える責任があった。

 しかし、再度説明の場を持った松野博一文部科学相は「至らぬ点を真摯(しんし)に反省し、今後はこれまで以上に地元への説明会をさまざまな機会を通じて行う」と言うのが精いっぱい。廃炉措置についても「第三者による技術的評価を受ける体制を構築し、原子力機構をしっかり監視・監督していく」と抽象論に終始した。

 世耕弘成経済産業相は「地元の理解、協力なくしてわが国の原子力政策は成り立ち得なかった」と述べ「地元対話」を強調した。

 「地元対話」とは便利な言葉である。これまでの高姿勢による対話不足が国への不信感につながっていることを猛省すべきだ。

 知事は「国が机上で『運転再開しない』と決めるのは簡単、大きな混乱が生じるのは現場・地元」として「地元の納得がなければ物事が的確に進まない」と改めてくぎを刺したのも当然のこと。廃炉の意思決定に何ら参画できず、結局は言いなりにならざるを得ない地方自治体と国家権力のいびつな関係こそ問題だ。

 国は廃炉の理由に、再開するには最低でも8年、5400億円以上の追加費用が必要になること、新たな運営主体が見つからないことも理由に挙げた。全ては所管する文科省の指導、監督体制の不備に起因する。

 文科相らの給与の一部返納などで終止符を打ち、今度は1兆円超を費やしたもんじゅに代わるプロジェクトを経産省が仕切るのか。

 軽水炉で未曽有の原発事故を起こした上、核燃料サイクル実現のめども立たず、行き場のない使用済み燃料と核兵器への転用が可能な約48トンものプルトニウムがたまる日本の原子力政策はもう破綻寸前だ。この難題を海外の技術を活用して乗り切ろうという安易なシナリオに、国民を納得させるだけの説得力はない。
 「もんじゅの周辺地域を研究開発拠点に」とは、さらに説得力がない。


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  もんじゅ廃炉、燃料などの行き場は 難題山積、試算桁違い工程見えず 
2016年12月22日 フクナワ

 迷走を続けた日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)は21日に廃炉が正式に決まった。廃炉作業の進め方はこれからの協議になるが、一般の軽水炉でさえ除染や解体は手探り状態で、特殊な炉型のもんじゅでは今後数十年にわたって未知の作業が続く。巨額の費用に加え、扱いが難しい冷却材のナトリウムやプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料の処理など多くの難題が待ち受けている。

 廃炉には今後30年間に少なくとも3750億円必要―。政府が19日の高速炉開発会議で示した試算は、もんじゅの特殊性を際立たせた。内訳は使用済み核燃料の取り出しと廃炉準備作業に150億円、解体に1350億円、維持管理費に2250億円。全体で数百億円規模の軽水炉に比べ桁違いだ。

 これまでに廃炉作業に入ったナトリウム冷却型の高速炉は欧米に15基程度ある。構造や規模、立地条件はさまざまで、知見がどれだけもんじゅに当てはめられるかは不透明。原子力機構が2012年に廃炉費用を試算した際に設定した工程は軽水炉を参考にしており、原子力機構は「現時点で廃炉の具体的な手順は検討していない」と説明する。

 建設時からもんじゅと関わってきた県OBの一人は「廃炉の計画を立てるだけでもやっかい。実際の作業に入るまでに10年単位で掛かるのではないか」とみている。

 解体までの工程を示す「廃止措置計画」を原子力規制委員会に申請するには、使用済み核燃料の取り出しが前提になる。取り出し一つとっても、完了までに最短で約5年半掛かると見込まれている。10年には燃料交換用の炉内中継装置が原子炉容器内に落下するトラブルが起きており、順調に進むかは分からない。

 もんじゅの炉心にある198体のMOX燃料と、周辺に置かれた172体のブランケット燃料は、燃料同士が支え合う構造で、1体取り出すたびに模擬燃料と入れ替える必要があるが、ブランケット燃料用は今後作らなければならない。燃料の保管容器や中間貯蔵施設も必要になる。

 使用済み核燃料プールの耐震補強なども迫られ、廃炉の作業期間が延びれば、費用はさらに膨らむ。

 元京都大原子炉実験所助教の小出裕章さんは「軽水炉でも30年では解体できず、ましてや高速増殖炉では到底不可能だ。解体後も残る大量の放射性廃棄物とどう向き合うかも重い課題で、廃炉という言葉を簡単に使うべきではない」と指摘する。

 もんじゅは、水や空気と激しく反応するナトリウムを冷却材として計約1670トン使っており、事故のリスクは廃炉になっても残り続ける。実際に1984年から廃炉作業に入っているフランスの実験炉「ラプソディー」で、94年にナトリウムの処理中に作業員が死傷する爆発が起きている。

 原子炉などを循環する1次系のナトリウム約760トンは放射性物質も含んでおり、これまでに国内で処理した実績はない。欧米では化学反応で安定した塩化ナトリウムなどにして処理する方法が採用されている。処理の過程で発生する水素の安全管理などが課題で、原子力機構は「一つの選択肢だが検討はこれから」(原子力機構)という段階。処理後の放射性廃棄物をどう扱うかも決まっていない。

 1次系の全量760トンを保管するには既存のタンクでは容量が足りず、増設が必要になる。ナトリウムを抜き取っても、配管や機器に付着したものまで安全に取り除きながら解体をどう進めるかは大きな課題になる。

 一方、使用済みを含め計320体あるMOX燃料の行き場もない。通常の軽水炉で使うウラン燃料に比べ、毒性の強い放射性物質が多く含まれており、青森県六ケ所村の再処理工場では受け入れていない。

 原子力機構は原子炉廃止措置研究開発センター(ふげん)=敦賀市=の使用済みMOX燃料を、茨城県東海村で再処理した実績はある。ただ再処理施設の耐震補強工事の影響で、ふげんからの燃料搬出は08年から止まったまま、原子力機構は14年に施設の廃止を表明した。フランスの企業に委託して再処理する方針だが、契約交渉は難航しており、計画通りの燃料搬出完了(17年度)は困難な状況だ。

 もんじゅも原子炉設置許可申請書で「東海村の施設か海外委託での再処理」としており、ふげんと同様に袋小路に入り込みかねない。元京都大原子炉実験所講師の小林圭二さんは「もんじゅで大量の機器点検漏れが起きた要因の一つは職員の意識が低下したからだ。廃炉でなおさら士気は下がる。ナトリウムやMOX燃料の処理を着実に進められるのか」と疑問視した。 


  社説:もんじゅ廃炉 失敗認め、現実を見よ
2016年12月22日(木)付 朝日新聞

 主役は故障や不祥事続きで舞台にさっぱり上がれず、金づかいばかり荒い。ようやく降板させると決めたが、公演を中止すると騒ぎになるから「いずれ上演」の垂れ幕は下ろさない。

 代役はまだ生まれてもいないが、「いずれ」がいつかは明言していないから、大丈夫――。

 高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)を廃炉にし、代わりに新たな高速炉の開発を進めて核燃料サイクルは堅持する。政府のこの方針をたとえて言えば、こんなところか。

 ばかばかしい、では片付けられない。国民の貴重な税金がこれまで大量につぎ込まれ、さらにつぎ込まれようとしている。

 もんじゅは明らかに失敗だ。廃炉にし、所管する文部科学相が給与を自主返納すれば済む話ではない。1兆円以上かけながら20年余りの間、ほとんど動かせず、さらに廃炉に4千億円近くかかるという。問題の総括が不可欠だ。

 核燃料サイクル政策を錦の御旗に、これ以上ムダと無理を重ねてはならない。「もんじゅから一定の知見が得られた。それを高速炉開発に生かす」と強弁する姿勢を改め、現実に立ち返るべき時である。

 文科省は4年前、もんじゅの技術成果達成度に関する資料を原子力委員会に出していた。各項目の重要度を加味してはじき、機器・システム試験関連が16%、炉心試験・照射関連が31%、運転・保守関連は0%。総合の達成度は16%だった。

 これで「一定の知見が得られた」と胸を張るのか。

 改めて痛感する教訓は、現実を見ず、リスクや問題点を軽視する代償の大きさである。

 核燃料サイクルの経済性や原爆の原料になるプルトニウムを扱うことへの核不拡散上の懸念から、高速炉開発をやめる国が相次ぐなか、日本はあえて着工した。海外でナトリウム漏れ事故が起きても「もんじゅは起こさない」と言い張り、起こすと虚偽の発表や隠蔽(いんぺい)を重ねた。

 長い休止後に運転再開にこぎつけても装置の故障でふいにし、ついには運営する日本原子力研究開発機構の能力自体が疑問視されることになった。

 廃炉の決断が遅れたのは、核燃料サイクルのなかで原発の使用済み核燃料の再処理問題に波及し、原発稼働に影響することを政府が恐れたからだろう。

 もんじゅ廃炉を契機に、現実を直視し、開かれた議論を通じて、国民が納得する原子力政策を再構築しなければならない。それなしに次の開発に進むことは国民への背信である。


  社説:もんじゅ廃炉 サイクル断念が本筋だ
毎日新聞 2016年12月22日

 「高速炉ありき」「核燃料サイクルありき」の結論だった。政府は高速増殖原型炉「もんじゅ」の廃炉を正式決定する一方で、使用済み核燃料を再処理し取り出したプルトニウムを再び燃やす核燃料サイクルの継続も改めて打ち出した。

 「もんじゅ」は1兆円を超える国費を投入しながら、相次ぐトラブルや不祥事により22年間で250日の運転実績しかない。運営主体である日本原子力研究開発機構は原子力規制委員会から「運営能力がないので交代を」とまで指摘された。

 廃炉自体は当然のことだが、問題はさまざまな課題に目をつぶったままの決定であることだ。なぜ、もっと早く無駄な税金投入をやめて廃炉にできなかったのか。その検証をなおざりにしたまま、非公開の会議で方針を決めた。これでは国民の納得は得られない。

 さらに根本的な問題は、「もんじゅ」を廃炉にする一方で、一段上の高速実証炉の開発を進める決定を下したことだ。

 高速炉はサイクルの要である。「もんじゅ」廃炉で本来のサイクルの輪は切れる。とすれば、何より見直さなくてはならないのはサイクル政策そのもののはずだ。

 ところが、政府は2014年に閣議決定した「エネルギー基本計画」にサイクル維持が盛り込まれていることを盾に、高速炉開発を前に進めようとしている。

 そのための方策として、フランスの高速実証炉「アストリッド」計画への参加を持ち出したが、実現性もはっきりしない計画で、その場しのぎとしか思えない。

 政府がサイクル維持にこだわるのは、サイクルの旗を降ろしたとたん「資源」だった使用済み核燃料が「ごみ」となり、これまで「資源」として貯蔵してきた青森県が発生元に持ち帰りを要求するからだろう。使用済み核燃料で貯蔵プールがいっぱいになれば原発は動かせない。

 しかし、この問題は政治が腰を据えて対策に取り組むことで解決すべきであり、サイクル維持を方便として使うべきではない。

 潜在的核抑止力の立場から再処理を維持したい思惑があるとの見方もあるが、これも説得力がない。

 福島第1原発の事故から5年9カ月を経て、いまなお仮設住宅や避難先で年を越そうとしている人たちがいる。政府は膨れあがる事故処理や廃炉の費用、賠償費用の負担を広く国民に転嫁しようとしている。

 そうした現実を思えば、政治が取り組むべき優先課題が高速炉開発でないことは明らかだ。サイクルは断念し、その費用を福島対策に振り向けてほしい。  


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12月21日(水)のつぶやき

2016-12-22 01:04:52 | 花/美しいもの
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