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相撲の世界には、タニマチという言葉がある。贔屓筋の旦那で、力士を可愛がって、飲食させたり小遣いをくれる人をいう。明治時代に、大阪相撲で谷町に外科医がいて、力士を大変可愛がった。怪我や病気の面倒を見てくれたので、贔屓筋をタニマチと云うようになったらしい。
明治の時代は現在のように相撲が繁盛していたわけではない。いわば、ハングリーな世界であった。この外科医は気風がよくて、怪我の面倒はもとより、何くれと面倒をみた。無類の酒好きで、力士に酒をふるまったこともあったらしい。タニマチというのは、何やらその関係をあまり世間に知られたくないようなニュアンスを持っているが、その始まりは、人のいい外科医であった。