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小国町にある徳網山は、標高788mの小さな山だが、尾根を行く登山道の快適さと頂上からの飯豊や朝日連峰の眺望がすばらしい。写真は西に見えている飯豊の巨大な山塊だ。この山には6年ほど前に登ったことがあるが、現実に記憶を重ねてみると、記憶いうものがいかにあいまいなものであるか思い知らされる。山中にはびっくりするようなブナ巨木が無数にあったが、そんなことはもちろん記憶には残っていない。
尾根に上がると思ったよりも狭い痩せ尾根である。尾根の両側は切り落ちていて、足を踏み外すと谷まで滑落しそうな急こう配が、はるか下の谷へと続いている。山つつじが所々に咲いて、疲れを癒してくれる。
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尾根道はカーブを描いて頂上へと続いている。見晴らしのきくところへ出ると、朝日連峰のパノラマが広がり、飯豊山塊の残雪が神秘的な白い輝きを見せてくれる。今日の参加者は6名。そのうち女性が3名で、内2名が初挑戦である。頂上まで約2.6キロの道のりであるが、変化に富んでいて山登りの楽しさを十分に堪能させてくれる。
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ウラジロヨウラクの可憐な花が咲いていたので思わずカメラを向けた。咲き残ったヤシオツツジも、季節が移り変わりが早いことを知らせてくれる。登山道のところどころに熊の糞を見かける。それらはどれも脱糞してからかなりを時間が経っているようなので、差し迫った危険はないようだ。ニュースでタケノコ取りの人が熊に襲われて死体で発見されてことが報道されているので注意が必要だ。
約2時間で頂上に着く。360℃山に囲まれているので、小国町がいかに山中の街であるかが分かる。小玉川地区にはマタギを生業とする人々が住んでいた。5月5日には「熊まつり」が開かれ、古式豊かな神事が行われ、マタギの安全を祈るとともに熊の霊も慰められる。かつては迫力満点の熊狩りの実演も行われていた。頂上から周辺の集落、朝日連峰から流れてくる渓流も見える。帰路、日帰り温泉りふれで、山中でかいた汗を流した。
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