常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

初モノ

2020年05月21日 | 農作業
昨日、小雨のなかで、野菜の種まきをした。バジル、シュンギク、ナツナ、モロヘイヤ等。この夏たっぷりと野菜を食べ、子どもたちに新鮮な野菜を食べさせるためだ。既に定植したトマトやナスの苗は雨のために、活着した様子である。キヌサヤの豌豆の実が大きくなってきたので、初ものとして一つかみ採ってきた。初夏の味を味噌汁にして楽しむ。香りも味も思った通りで感動ものだが、味噌汁のなかで緑がきれいで食欲を増す。

畑の脇道でアヤメが咲いていた。ところで、ショウブという近似の花がある。見極めは花の中心付近にある網目模様だが、写真の花にはそれらしいものが見える。その上、ショウブは水草であると牧野博士も指摘している。だが、遠目には見わけをつけがたいので、時代によってハナアヤメ、ハナショウブと呼び方も変遷を遂げてきたらしい。

長井市のアヤメ園が有名である。ここにある品種は長井古種と呼ばれるもので、ハナショウブの日本の伝統種である。ここでもアヤメとショウブの混同した呼称が見られ、素人にはアヤメとショウブの見分けはますます難しい。

ほととぎす鳴くやさつきのあやめぐさ
 あやめも知らぬ恋もするかな 古今集

古今集「恋歌」部の冒頭の一首。5月5日、菖蒲の花茎に歌をつけて送る風習があった。文目はあやめにかけた言葉、筋目。夢中でする恋を詠んでいる。野原の脇にこんな風に生える花に、恋の歌を送る風習は、日本の古代という時代を考えると、ますます感慨深いものがある。
コメント (2)
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