ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

春の祈り

2009年04月25日 17時31分00秒 | 音楽・アート
街角のいたるところが
やわらかな新緑とともに
つつじの鮮やかな色に染まり始めました。



今日で、JR宝塚線の脱線事故から丸4年。
あの日、仕事中のわたしに
万一のことを心配して、電話してきたのを思い出す。

「幾人も重なり逝ける人の身ゆ
あわれケータイ鳴り止まずとう」(小林昇)

あの事故の後の、朝日歌壇に掲載され、
わたしが日記に貼り付けていた歌。
「ひょっとしたら」と、わたしを案じる母からの通話は
わたしの携帯に、無事につながったけれど、
あの日の救出現場では、
無数のつながることのなかった携帯が
ずっと鳴り続けていたという救急隊員の証言は、
思い出すと今も胸が締め付けられる。

「遅延した電車に異変が起きるまで
春はたしかに春でありけり」(三宅悠紀子)

この春が、春のまま、過ぎていけますように。
107人の犠牲者の方が安らかでありますように。
そしてそのご家族と、今もPTSDに苦しむ方々に
一日も早く、本物の春が訪れますように。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする