ストローバレイ家の介護奮闘記

90→→92歳の母を支える4姉妹の泣き笑い奮闘記・・とその後

映画「ノーコメントbyゲンスブール」

2013-08-08 11:45:44 | 日常
           

昨日、Bunkamuraシネマで上映中の「ノーコメントbyゲンスブール」を見てきました。

ゲンスブールは1928年パリ生まれのシャンソン歌手。『ダンスホールのピアノ弾きの(ユダヤ系ロシア人の)父と、スラブの魅力をすべて備えた美しい母』を持つゲンスブールが、20代から60代までの期間に『自身の内面を語った録音テープを元に構成されたドキュメンタリー』です。(『 』内はチラシから引用。)

        

幼い頃に厳しい父からピアノを学び、少年時代にはユダヤ人に義務付けられていた「黄色い星」を胸につけて過ごし、自らを醜男と認識しているゲンスブール。こうした生い立ちと自己認識が内気で繊細で、タバコやお酒を手放せない、シニカルな気質に繋がっていることが分かります。

一方で、彼が弾くピアノからほとばしる魅力的な旋律。甘く深い歌声。ブリジット・バルドー、ジェーン・バーキンなど、愛する女性を見るときのはにかんだような笑顔。極右グループの脅しに対峙してレゲエ・アレンジの「ラ・マルセーユ」を歌う強さ。我が子や愛犬に向ける限りない優しい眼差し。

ゲンスブールの複雑で計り知れない魅力、彼を取り巻く女性達の何ともいえない愛らしさ、彼等が生きるパリの独特な雰囲気が、画面いっぱいに広がって、見る者の心を捉えて離しません。

Bunkamuraシネマでは一日一回10:30の上映。客も1/3位の入りですが、何とも贅沢な2時間で、フランスを愛する人には是非見てもらいたい映画です。(三女)
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