国立西洋美術館で開催中の黄金伝説展を見てきました。サブタイトルに「古代地中海世界の秘宝」とあるように、『地中海地域の古代文明がもたらした金の傑作の数々』、主として指輪や腕輪や耳飾りや首飾りやフィブラ(衣服止めブローチ)などの装飾品が300点近く展示されています。
華やかな金に細かい細工。人は6千年以上前から黄金の魅力に魅せられていたんですね。確かに金の永遠の輝き、そこに施された模様の素晴らしさは、格別です。でもこういう装飾品を身につけて暮らすというのも、中々大変だっただろうな~。次々に現れる金色の品々をじっくり見るうちに、少し疲れて、あらぬことを考えてしまいました。
この展示会では、金を題材とする絵画も展示されています。ギュスターヴ・モローやクリムトなど、パリやウィーンの美術館で彼等の作品はじっくり味わったつもりでしたが、こうして「黄金」のテーマでピックアップされて、絵のモチーフとなっている「伝説」を解説されると、「なるほど!」と新しい味わいを発見します。
ちなみに、上の絵は左から「ギュスターヴ・モロー《イアソン》」「クリムト《黄金の騎士》」「ヒリス・ファン・コーニンクスロー《パリスの審判》」。
展示を見終わって外に出ると、美術館の庭園が秋色に美しく染まっていることに気付きました。
上野公園も長閑な秋景色。大道芸人が色々なパフォーマンスをし、大勢の人が楽しげに行き交っています。外国からの観光客も沢山。曇っていて少し肌寒いのに、彼らは半そでのティーシャツ!元気ですよね~。
不忍池周辺もすっかり秋の気配。池の蓮が大きく伸びていました。
お目当ての藪蕎麦は臨時休業?だったので、近場のお蕎麦屋さんで食事をして帰宅。
展示場もそれほど混んでいなかったし、芸術と自然の秋をのんびり味わった平和なお昼のひと時でした。(三女)