
2016.12.02
生誕300年 若冲の京都 KYOTOの若冲
・・・を観に 京都市立美術館 に出かけました。
何時間も並ぶという盛況ぶりのニュースに
びびって、当日まで腰が上がらなかったのですが、
12/04が最終日で、土日の混雑を避けるには、
出かけた2日は、ぎりぎりの金曜日=平日。
・・・それでも混んでいるだろうか?
案ずることなく、さして待つこともなくチケットを購入。
中に入ると、有名な作品の前では
「一列目の方は、足を止めずにお進みください」と
注意はあるものの、人の肩越しに背伸びをしながらならば
じっくり観て回ることも出来ました。
七年前 MIHO MUSEUM の
『 若冲ワンダーランド 』で観た作品や関連の作品も
沢山ありましたが、だから来るまでもなかった
というより、おかげで一層面白かった。楽しめた。
例えば、請われて描いたであろう沢山の『 鯉図 』の中に
今回は一週間だけの展示で再会のかなわなかった
『 象と鯨図屏風 』の鯨に通じる表現をみたり、


「枡目描き」「モザイク画」と呼ばれる
静岡県立美術館蔵の『樹花鳥獣図屏風』 と
ブライスコレクション蔵の『鳥獣花木図屏風』、
TVで観ると両者の印象はほとんど変わらないのに
実物は、なにかとても違う。
『樹花鳥獣図屏風』は明るい楽園ムードに満ちていた。
技法は、西陣の機の製図の影響が定説だが、
色合いと川辺ということからか
新印象派のスーラの
『グランド・ジャット島の日曜日』すら
イメージに浮かんできた。
それと妙なに気づいた。川にいる馬。
『鳥獣花木図屏風』では河馬?と流したけれど、

『鳥獣花木図屏風』部分
ところが、『樹花鳥獣図屏風』ではまぎれもなく馬らしい描写。

『『樹花鳥獣図屏風』部分
アレに関連しての、なにか解説を聞きたかった。
滋賀近美の解説ボランティアの時、 小倉遊亀 の特徴として
´熱心な仏教徒だった彼女は、台所の野菜・果物などの万物の中に
仏を見、虫食いの葉・傷んだ葉なども美しいものとして
ありのままに描いた´・・・と解説していたけれど、
同じことが年代を遡って、若冲にもいえそうに思う。
その集大成がユーモアにも満ちた
『 果蔬涅槃図 』なのかもしれない。

勢いのある筆の作品も息をのむほど素晴らしければ、
そうではない
『 石燈籠図屏風 』『 髑髏図 』なども、
とてもその時代の人の
作品とも思えないほど。。。
『 石燈籠図屏風 』に関しては
図録に点描風ではなく、御影石の写実という記述があった。
素人の勝手な強みで書いてしまうなら、私は御影石の写実より
点描風に納得する。それはモノトーンでありながら点々により陰影、
=光を捕えているという点で共通するように感じるからだ。
頼りない記憶をたどりながら、丁寧に図録を繰る楽しみ、
関連する寺を訪ねる楽しみが残った。
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