映画『ライフ オブ パイ / トラと漂流した227日』
オフィシャルサイトより
(個人・非営利目的は、画像使用を禁止されていなかったので)
かなり前になりますが、
3/8
上の映画を、友人と観て来ました。
3D、日本語版。
CGを多用した映画は、どーかな。・・・と思っていたのですが
出だしのインドのシーンから、かなりショックを受ける結末まで、
映画館で観てよかった。見逃さなくてよかった。のひと言。
同行の友人の都合で、プロパーのチケットでしたが、
コレなら惜しくないわ、と思いました。
アカデミー賞を4部門受賞したのも、大きくうなずけます。
原作「パイの物語」-ヤン・マーテル著-を
読んでみたくなったのはこの映画の魅力が、
たぶん表現方法だけによるものではなく
原作の良さと個性から生じているのではと
感じられるから。
四頭のベンガル虎の動きから
ほとんどCGで作られたというトラ
=リチャード・パーカーは
獰猛な表情、動きはもちろん
痩せ衰え、日に焼けた鼻の皮に至るまで
本当にトラそのもの。
そして美しい、あるいは驚異的な海洋シーン。
それらは、もちろん見ごたえがありますが、
子供の頃からいろいろな国に滞在し
大学では哲学を学んだというヤン・マーテルの
経歴を読んで、「あー。」と納得する
深みのあるストーリーが、
それ以上印象的でした。
成人したパイが漂わせる雰囲気、
回想シーンの少年のパイが持つ宗教観、
救命ボートに乗り込む時、周囲に何人かいたのに
人間がパイしか乗れなかったこと、
その後の寓話的で、そのくせ生々しいストーリー。
いろいろな「何かありそう。」な伏線は
最後になって、さらりと(こちらの衝撃をかわすさりげなさで)
・・・明らかになります。
そして、観客はハッピーエンドの冒険物語を
観ていたつもりが、思いがけなく
胸がつまる思いでエンドロールを観ることに。。。
この消化不良を起こしそうな厄介な余韻は、
どうしたらいいんだろ。
□ □ □
2つ残念だったのは・・・、
1つに、モッ君(本木雅弘)の現在のパイの吹き替えはよかったし、
字幕を追うのは面倒だけど、俳優さんの本当の声、
聞きたかったな。。。
もう1つは、コック役のジェラール・ドパルデュー。
気がつかなかった!!
『グリーン カード』、『カミーユ・クローデル』のロダン役とか
ルックスが苦手なのにかかわらず、とても魅力的。
・・・とおもっていたのに。
私もすごく気になりつつ観てないですが。
トラって美しいし。
動物系には敏感になってしまいませんか?特にやっぱりいぬ系の映画とか。
ジェラールさん、いいですよね。あの味のあるもっさりした背中と曲がった鼻。
あはは。ジェラールさん、いいですよね。
でも、ルックスを語ると、否定的な言葉がつらなちゃう♪o(__)ノ彡
トラ、すごく良く撮れていてよかったですよー。