1曲目子供のフォークソングみたいなもので始まって、一瞬驚くけれど、それはすぐ終わりアルコのベース、ドラムス、ピアノが一体となったグループ演奏、繰り返されるアルペジオに音が少なく静かなテーマ、ちょっとアンヴィエントを思わせます。
スペインのピアニストのアルバムだそうで、まるで知りませが、キャッチに惹かれて拾いました。
2曲目もゆったりとしたテーマからベースソロ、ピアノはシングルトーンのメロディ、左手のブロックが特徴ででしょうか、曲自体は一定の温度で流れます。
3曲目はちょっとリズムが激しくなり、ピアノもモーダルなところあり、ただギラギラするテクニックを見せるのでなく、ある枠内での変化、たとえば午後のこぼれ陽の時間が繰り返される様です。
4曲目、意外とこのピアニストハーモニーが同じパターンのような気がして、これを耳が追っかけると鼻についてしまうので、そこに行かないように聴き始めます。
5曲目スパニシュ音楽、これはDNAがあるからか、ドラムスがピタリのリズムを繰り出します。ピアノもこれは歌います。
6曲目はアヴァンギャルド風な始りも、ピアノは同じようにフレーズを書いていく感じです。
7曲目ゆったりとした美しい曲、ここにきて気がつきました。
このアルバム、スベンソンのファーストアルバムみたいに聴く必要なし。
あれこれ考えて聴くことなく、あくまでこのテンポの美しさを聴くものです。
この厳しい経済状況の中、スローライフというものをおくっているとは思いませんが、このアルバムはそちらの世界です。
あくまでゆったりしたメロディーを追っていくと、ギスッとした世界が遠のいて、このような語り口でいいのだという安心感が包みます。
これこそがこのアルバムの聴き方、スローになって聴くのです。
8曲目は哀愁が加わってスパニシュな曲、7曲目で解ったのでゆったり身を任せます。
9曲目も変わらない雰囲気で終わります。
まあちょっと変わったJAZZかもしれません、満足するかどうかは、もちろん聴く人の好みでしょう。あたった人は当たり、外れた人はそれなりに評価して良いと思うアルバムです。
PIEDRAESCRITA / Jeronimo Martin Trio
JERONIMO MARTIN(p)
JAVIER MAYOR(b)
HASIER OLEAGA(ds)
1. Noviembre
2. Vals de Septiembre del 2004
3. Neopussy
4. ?Y tu que esperas de esto?
5. !Arriba el tono!
6. Tango en off
7. Inter
8. HOmenaje a un fandango extremeno
9. Avenida adivinanza