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JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

六番目の小夜子 / 恩田 陸 著

2014-12-02 18:45:31 | 


超人気作家、恩田陸をほとんど読んでいないけれど、高校生たちを描いた「夜のピクニック」が大好きです。「本の雑誌」で夏休みに読む本を100冊選んでいた。そういえば私もジャズじゃないけれど、青春のドキドキが楽しい本を10冊選んだことがあります。
その中で恩田陸の「夜のピクニック」をトップランクに選んでいるけれど、「本の雑誌」の方では「夜のピクニック」をけっぽってこの「六番目の小夜子」を選んでいました。

そんなことがあるのだ、というか他に選ばれるくらいなのだから読んでみることにしました。

恩田陸の1992年のデヴュー作だそうです。

だからデヴューの最初書き出しです。

 こんなゲームをご存じであろうか。
 まず、トランプのカードを用意する。ゲームに参加する人間が八人ならば八枚。中に、スペードのジャックとジョーカーを混ぜておく。その八枚のカードを裏返しにして、一人ずつカードを引く。スペードのジャックを引いたもの者は『探偵』だ。そして、ジョーカーを引いたものは『犯人』だ。さあ、あなたも一枚引こう。『探偵』に当たったものは名乗りでる。『犯人』は黙っている。これで準備はおしまいである。

何とも上手い書き出しです。この前読み始めたのとの違いが明白。

そして読み終わったけれど「夜のピクニック」が一番好きなのは変わりませんでした。でも一気読みしました。
ということで内容に関係するのを一寸抜き書き。

『お客さん』―ひょっとして、この『サヨコ』という不条理な因習そのものが『お客さん』なのかも知れぬ。だとすると俺たちは―津村沙世子』も含めて―いったい何を試されているのだろう?この質問には答えがあるのだろうか?
コメント
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