交通事故の後遺症で、首に違和感があり、肩が凝る。
風邪をひいて、咳が出る。
胃腸の調子もあまりいいとはいえない。
そんな中、多少のむりをして、富岡市のカメラ散歩にいってきた。
富岡へは昨年は10月27日に出かけているので、ほぼ一年ぶり。
■西毛・富岡市散策
http://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000001535474&owner_id=4279073
前回は「富岡製糸場」周辺を歩いたが、昨日はその地区に隣接する七日市地区。
前田利家の五男を藩祖とする七日市藩(なぬかいちはん)という、
1万石の小藩が、かつてあったのだ。
歩いていたら、どこかで見かけたような界隈に入り込んでいた。
さっき調べたら、昨年もこの街角を撮影し、アップしている。
2010年
2011年
体調がすぐれぬため、ゆっくりしたカメラ散歩。
あまりあてにならぬ万歩計(ケータイのおまけ機能)によると、約12,000歩。
上信電鉄上州七日市駅を眼にしたとき、あー、やっぱりここにきてよかった・・・と思えたのはなぜだろう。
これがそれ。
まるで老朽化した木造一般住宅である。
いまでは無人駅で、駅前ロータリーはなく、駐車場もない。
黒塀の長屋門があって、そこを撮っていたら、中からその住人、60歳あまりのおばちゃんが出てきた。わたしは撮影許可をもとめ、屋敷の内側へ入り込んで、写真を撮った。
「ここは貸家なんです」と、そのおばちゃんは驚くべきことをいった。
建てられたのは、推定で明治初期。
屋敷の内側には、亭々たる巨樹が聳え、100年をこえる時間のよどみがあった。
旧藩邸はいまや富岡高校の敷地の一部になっている。
名所・旧跡の類は撮影しない。
見たければ、そういうサイトを参照すればいいのである。わたしがこだわっているのは、もっとパーソナルなまなざし。
・・・といっても、「なんでもない風景・情景」にすぎない(^^;)
そこに佇んで、なにかを感じ、シャッターを押す。
ああ、いいなあ。いい光景だなあ。
わたしはわたしのおめがねにかなった街角の小景を集めて歩く。
近代化遺産になど、なりようがないから、愛おしいのだろう。
まして「世界遺産」になど。
取り残されつつある、小さな、平凡な地方都市。
たまに、お声をかけて、写真を撮らせていただく。
「ありがとう」
そういって、ていねいにお辞儀をする。
野良猫が警戒して逃げていく。銭湯や理髪店や割烹料理屋がある。
寺や神社も、いたるところにあるが、大抵はつまらないから、めったなことでは撮影しない。
時のよどみ・・・ときには「昭和ロマン」の範疇からはみ出してしまう。
お気に入りの光景は、何枚も撮る。そして、一枚を選び出す。
来年もまた、このあたりへこられるだろうか?
たぶん、むりだろう。そんなおもいが、体の中を、秋風のように吹き抜けていく。
わたしが、‘わたし’のためについやす、特別な時間・・・。
■mixiアルバム「ぐんま七日市(いまは昔特別編)」55枚セット(友人の友人まで公開)はこちら。
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