アイデアが次々と湧き出てきて困っている・・・形にする時間が足りないのだ。
今回は、蛇紋岩作った御物石器型の石笛に色漆で彩色してみた。
世界初の彩色石笛である。
赤く彩色された木の葉状の石笛は、宝貝(子安貝)を模した石笛で実際に縄文遺跡からは土器で作った宝貝が出土している。
左がモデルにした宝貝で、沖縄の海で拾ったもの。
南の暖かい海に生息する貝でも、古くから中央アジアの砂漠地帯でも珍重されてきたまさしく宝の貝だ。
裏側・・・宝貝にも模様のバリエーションが沢山ある。
なぜ宝貝かというと、この貝は原始時代のアジアやアフリカ、オセアニアなどで富の象徴とされてきたからだろう。
では何故、宝貝が富の象徴なのか?
ズバリそれは女性器に似ているからでR・・・恥ずかしい(笑)
原始人たちは、男性器たる縄文ファルスには旺盛な生命力、女性器には新たに生み出される生命力を感じていたらしい。
だから宝貝は富の象徴として、各地で財産や貨幣に使われてきた歴史があるのだ。
前にも書いたが、経済に関連した漢字に貝が付くのはこのためであり、餃子は宝貝を模して子孫繁栄を願った食物なのである。
因みにインドにはサモサという餃子に似た食い物があるが、これは三角形をしており、インド文化圏では女性器の象徴だそうだ。
サモサはカレー味の潰したジャガイモをチャナ豆の粉で練った皮で包んで油で揚げた食い物で、インドではおやつや弁当として日常的に食われている。
左の大きい彩色石笛。
これと同じ模様の土器や御物石器、土器製の笛も出土している。
渦巻き状の模様は、始まりも終りもない永遠に続く時の流れを顕しているのではないだろうか?
この模様も世界中にバリエーションがある。
朝から夜になりまた朝が来る・・・ただ同じことを繰り返しているだけなら、それは円で表現できる。
しかし時の流れを円運動に加えると、それは即ち螺旋だ。
螺旋は宇宙であり、神的存在を表現しているのではないだろうか?
私は縄文土器に施文された縄文や渦巻き文様には、そんな意味が籠められているのではないかと感じている。