池袋演芸場で久しぶりの落語を堪能した後、ポレポレ東中野で上映中の「縄文号とパクール号の航海」を観に行ったら、世界中を人力旅行しているグレートジャーニーの関野吉晴さんのミニトーク付きだった。
「120キロの砂鉄を採集して鉄の斧を作り、高さ54mの大木を伐り倒し、人力で自然素材だけの丸木舟を268日かけて作り、無風だと手漕ぎで時速2キロしか進まない3年に渡って4700キロの航海をした。」というドキュメンタリー映画。
上映後のミニトークは、ドキュメンタリー監督の本橋成一さんとの対談!
本橋監督は、「老人と海」「アレクセイの泉」といった傑作を沢山作っている偉い人で、十年ほど前にやっぱりポレポレ東中野での上映の時にサインして頂いた事がある。
左から関野さん、この映画の監督の水本さん、本橋さん。
壮大な航海だけど、縄文号という割に石斧ではなく鉄斧で作ったというのは何故?鉄器を使ったのなら弥生号じゃないの??
パンフレットにサインを頂く時に、この疑問を関野さんに聞いてみた。
関野さんはテレビで観る時と同じような静かな口調で、「最初は石斧を作ろうと思って習ったのだけど、難し過ぎて鉄の斧にしちゃったんです。」と申し訳なさそうに事情を話してくれた。
謙虚な人柄がよく解る口ぶりだった。
私からすると鉄斧を作るより、石斧を作るほうがはるかに簡単なんだけど、壮挙であることに変わりは無い。
それにしても、あした純子先生に会った数時間後に関野さんと本橋監督に会えるとは、東京はやっぱり刺激的。