師匠と呼ばせて頂いている有名な鍛冶屋さんから依頼された、華道の花鋏に象嵌するルースが完成。
0・1㎜単位の精度が必要ということもあるが、鋏を注文しても二年待ちという師匠の眼鏡に適うのか?と物凄いプレッシャーの中で加工。
鋏を求める人も宗家や師範格のような人だろうから、戦々恐々の納品。
北斗星・・・遊んでみました。
ヒスイ研磨の際にどうやってヒスイを保持するのかとよく聞かれるが、棒の先端にドッピングワックスという接着剤を溶かして固定する方法もある。
ドッピングワックスは通称ドップと呼ばれ、勾玉研磨でも使う人は多く、片側づつ固定しての研磨となる量産に向く方法。
私は裏表均等に研磨して1点づつ仕上げたいので勾玉ではドップは使わず、片面だけ研磨すればいいルース限定で使用する。
ヒスイは乾式研磨だが、当然ながら摩擦抵抗と研磨熱は凄いものはある。
ではドップ無しでどうやって勾玉を保持しているのか?
手で持って根性で耐えているのだ・・・だから指の筋肉は発達して皮が厚くなっている(笑)
以前は古典的な松脂ドップを使っていたが、ヒスイ加工の大御所のN師匠から頂いた最近のドップは段違いに使いやすい。右端がドップ
弥生時代前半の穿孔具の石針は直径1×長さ25㎜程度・・・持ちにくい石針を松脂で固定して作ったのだろうか?
不思議。