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映像プロパガンダ・・・NHK番組「映像の世紀バタフライエフェクト」

2022年09月14日 07時35分52秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画
NHK番組「映像の世紀バタフライエフェクト」の「映像プロパガンダ戦 嘘(うそ)と嘘(うそ)の激突」は、映画ファンとしても興味深い内容だった。
映画史上、最初にモンタージュ技法を使った「戦艦ポチョムキン」のエイゼンシュテイン監督は、日本語からモンタージュのヒントを得たそうで、日本語の学習ノートを残している。
エイゼンシュテイン監督
 
例えば口に犬で「吠える」、口に鳥で「鳴く」などのように、別の映像を繋ぐことで、映像だけで物語の背景や連続性を連想させるのがモンタージュ。
 
この映画を絶賛したのが、後にナチスドイツの宣伝相となるゲッペルズで、それまでポスターとチラシを使ったプロパガンダから、映像によるプロパガンダに転換していくことになる。
ゲッペルズがドイツの映画人を集めて、「しっかりした考えのない人々でも、この映画で共産主義者にすることができるのだ!」と、共産プロパガンダ映画の「戦艦ポチョムキン」のナチス版を作るべし!と演説する映像が紹介されていた。
 
ヒトラーの演説に熱狂する大衆の多くは、実は無料の食事会で集めた人々であり、それらを巧みにモンタージュすることで「大衆を熱狂させる偉大な指導者」のイメージを作る技法は、「嘘も100回言えば真実になる」のゲッペルズが最初だったのだ。
 
さらにナチスのプロパガンダ映画に衝撃を受けたのが、アカデミー賞を3度受賞したハリウッドのフランク・キャプラ監督で、太平洋戦争では、モンタージュを駆使して日本人を狂犬扱いした侮蔑的な反日プロパガンダ映画を作っている。
 
高校の時に観たキャプラの「或る夜の出来事」「スミス都に行く」「素晴らしき哉、人生!」などのヒューマニズム映画のファンになったが、後年に「失われた地平線」でアジア人を見下す白人至上主義を感じて一気に熱が冷めてしまったし、デイズニーと同じく、戦後の赤狩りでは映画業界人を密告したりしてもしていたそうで、がっかりしたことを覚えている。
 
私と同世代の映画ファンなら、「戦艦ポチョムキン」は狭いマンションの「高田馬場ミニシアター」のオールナイト上映で、窮屈な体育座りで観た人が多いと思う。懐かしいねぇ。
 
 
 


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