お得意様から、引出しにしまい込まれていた瓢箪形のヒスイを勾玉を作り直して欲しいと依頼。
切削傷が残る荒っぽい仕事で、研磨も甘いから透明感が出ておらず発色も悪いが、入念に研磨すれば美人になるタイプのヒスイだ。
もったいない・・・実にもったいない・・・一生懸命に作った作品なら大事にしてもらえるでしょうに。
依頼者は着付の先生だから、和装の時の根付を瓢箪のヘタの部分を残してナマズ形に、膨らんだ部分から勾玉を作ったら、キャッ!と声を出すくらいの透明感が出た。
青味が強かった平板な色相もしっとりした深みのある緑に生まれ変わり、彩度も上がってキャンディみたいに甘そうだ。
よい原石を使っていても、作品自体がみすぼらしくて仕舞い込まれているヒスイ製品は沢山あることだろう。
死蔵されているヒスイ製品をリメイクする仕事を増やそうと思う。
私にとってはどんなヒスイとも一期一会。やっつけ仕事はかわいそうだ。
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