毎度のごとく燻し焼きを工夫しているが、今回は出土品っぽい雰囲気に色がついてくれた。
以前は均質な真っ黒を目指していたが、赤茶やこげ茶と適当に色ムラがあるのもいい。
造形もムンクの「叫び」や北斎漫画の表情をイメージしたりと、ヒスイ加工より短時間で結果が出せる粘土遊びは楽しい。
風で飛ばされた笠を追いかける旅人の困惑の表情を、筆をおく加減だけで表現した北斎の筆致は、土偶の表情や今日の漫画にも繋がっている気がするし、「神奈川沖浪裏」の大胆さは「太陽の塔」に繋がっている。
私は縄文の匂いがするものが好きだ。岡本太郎的な表現だと「無条件にあけっぴろげ」なるもの。
ぬなかわヒスイ工房の縄文オカリナを販売したいという人に商品を送ったら、色ムラがあるし、大きさもサイズも均一ではないと返品されたことが一度だけある。一個づつ手作りしてるから当たり前なのだが、均質性を求めるなら工業製品のように型抜きされてオーブンで焼いたプラスチック粘土製品を売ればいいのだ。
初心者でも失敗せず、その日のうちに持ち帰ることのできる実際に煮炊きできる土器作り・・・今のテーマ。
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