「ぷるぷるゆれる勾玉カンザシ」の5本目は、本物のクルミの殻と勾玉を母胎に浮かぶ胎児のイメージにしてみた。
塗り箸と勾玉を接合するC環は真鍮に、勾玉をつるすワイヤーも金色に変更し、評判のよかった赤メノウビーズは直径4㎜から3㎜にサイズダウン。
本物のクルミだから内側の薄皮をとるのが面倒だし、半分に割るのだって成功率は低い結構大変な仕事。
桐箱もぴったりサイズの既製品がみつかり、内装を自作して焼き印をおしたら特注品のようでフヒヒとほくそ笑む。
「輪島漆器販売義援金プロジェクト」をはじめた時もそうだったのだが、思いついたら実行しないと次に進めない性分だから損得抜きでやってみる。
災害関連ゴミとして捨てるはずだった塗り箸をくれたご婦人に見せたらどんな顔するだろう?
売れたら売上の10%を義援金に渡せるのだけど、ニッコリと笑顔をみせてくれたら満足で、ミッションの半分は達成。
震災で廃業することになった創業70年の呉服屋の主を、ゴミがカワユク生まれかわったと、少しでも元気づけられたらいいのだ。いつ渡せるかわからない義援金より、求められたら1本プレゼントするのもアリ。
売れなくてもモノ言わぬ震災の語り部として手元に置いておける。
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