水滴をイメージした直径5㎜のスタッグ・ピアスをつくるきっかけになった地元女性に完成品を渡した時に、超カワイイ!桐箱にいれるとぜったい売れますよう!とアドバイスを頂いていた。
初心者のころ来客が買い求めた、うやうやしく桐箱に納められた、切削傷がのこったままの未熟な加工の勾玉をみせられて愕然としたことがあって、自分は容れ物で価値を演出するより、作品の内実で売れるようになりたいと桐箱使用は棚上げにしていた。
加工を始めてから10年、作品の内実で勝負しますと自分流を貫く時期を経て、桐箱にいれるに相応しい作品と評価されるようになったということか?客観的な立場の人の意見は貴重だ。
売るプロの滝沢泰平さん夫妻が遊びにきた時に相談したら、やはり桐箱にいれた方が絶対にいいというアドバイスをもらい、桐箱の使用へと舵をきることにした。
とりあえずは既製品の桐箱をつかって台紙を自作してみたが、もっと小さい桐箱のほうが作品の小ささが際立つし、外した蓋の置き場所に困る「インロウ蓋」より、外した蓋を箱に入子にできる「被せ蓋」の方がいいよなと、業者に見積依頼をした。
焼印も柔らかくて焦げやすい桐箱用に、温度調整の工夫をする必要がある。工房の改装工事も同じ想いで始めたことだが、古い殻を破って脱皮する時期だ。
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