ヒスイの魅力のひとつが、透過光で表情が一変するところ。
ちょっと見はマットな質感の白系ヒスイであっても・・・
その魅力を最大限に引き出すには、360度どの方向からも観ることのできる立体造形がベストで、その代表は勾玉だと思う。勾玉を持っていたら太陽に透かしてみて欲しい。
白ヒスイや黒ヒスイであっても、そこに翠の宇宙が広がっているはず。そうでないヒスイもあるが・・・。
光りにかざす角度や向きが変われば、翠の濃淡や色相も変わって、まるで万華鏡のようだ。
ヌナナワ姫や卑弥呼もそうしたに違いない。
透過させたヒスイの翠は、ずっと以前から知っていた、どこか懐かしさを感じるのは私だけだろうか。
古代人が感じた、ヒスイの神秘を追体験できるのが勾玉。そう思えばこそ、勾玉作りは文化を背負った仕事なのだとの自負が芽生えてくる。
アクセサリーや伝統工芸の路線ではなく、日本の基層文化への原点回帰こそがワタシの目指すべきヒスイ加工と思うようになった次第デス。
翠の世界に感じる憧憬が、仕事のモチベーション。
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